Archive for the ‘財産事件’ Category
「旦那さんを窃盗罪で逮捕しました」 福岡の刑事弁護士に接見を依頼
「旦那さんを窃盗罪で逮捕しました」 福岡の刑事弁護士に接見を依頼
ある日の朝,Aさんはいつもどおり会社に出勤しようとしていたところ,福岡県糸島警察署の警察官がAさん方を訪れ,窃盗罪の件で任意同行を求められたためこれに応じました。Aさんの妻は,午前中には自宅に戻ってくるだろうと思い,Aさんの会社にも「午前中は休む」旨伝えていたところ,警察官から電話があり「先ほど,旦那さんを窃盗罪で通常逮捕しました」と言われました。
(フィクションです)
~ ご家族が逮捕されたときどうする? ~
ご家族が逮捕されたときご家族として何ができるでしょうか?
まず,逮捕期間中(逮捕から最大で72時間)は弁護人以外の者(ご家族等)と被疑者との接見はほぼできません。ですから,次に,法律の専門家である弁護士に接見を依頼することが考えられます。接見の依頼は,被疑者であるご本人はもちろん,そのご家族等ご本人と密接な関係がある方であればどなたでも可能です。当番弁護士制度を利用される方もおられます。次に,会社等への連絡です。ご自身から連絡すべきなのか,会社と連絡が取れたとして事実を話してよいものなのか迷われることと思います。
~ 当番弁護士と私選弁護士の違い ~
当番弁護士の接見は,1回目は無料というメリットがあります。しかし,弁護士は選べません。どんな性格か,刑事事件に精通しているか,的確な助言・アドバイスができる弁護士なのかどうかなどを基準にご自身で選択することができません。接見後にご家族等にきちんと報告してくれるのかどうかもわかりません。また,弁護士が行うのは接見のみです。釈放活動,会社対応などの具体的な弁護活動をしてくれるわけではありません。国選の場合だと,逮捕期間経過後(勾留状発布後)に弁護活動を始めることになります。
他方で私選弁護士の場合,ご自身で選ぶことができます。また,弊所の初回接見サービスでは,接見後,必ず依頼を受けた方にご報告させていただきます。そこで,正式なご契約となれば,ただちに弁護活動を始めることができます。
ご家族等が窃盗罪などの刑事事件で逮捕されお困りの方は,弊所の初回接見サービスをご利用ください。
(福岡県糸島警察署までの初回接見費用:37,800円)
万引きと微罪処分④ 福岡県太宰府市での万引きに刑事弁護士が対応
万引きと微罪処分④ 福岡県太宰府市での万引きに刑事弁護士が対応
~ 前回(平成30年12月16日付ブログの続き) ~
前回のブログでは,微罪処分となった場合の効果,メリット(刑事処分を受けることはない,前科が付かないなど)についてご説明いたしました。
本日は,微罪処分となるためにどうすればよいのかについてご説明いたしたいと思います。
(フィクションです)
~ 改めて微罪処分となりうる基準 ~
ここで,万引きと微罪処分①(平成30年11月14日付ブログ)でもご説明した「微罪処分となりうる基準」について振り返ってみたいと思います。まず,万引きで微罪処分となるためには
被害額が2万円以下であること
が概ね基準となります。したがって,被害額が2万円状以上を超える万引きはそもそも微罪処分の対象とはならない可能性が高いです。次に,被害額が2万円以下であることを前提に,
被害弁償,示談ができていること
被害者が処罰を望んでいないこと
前科,前歴がないこと
などの基準を満たす必要があります。
~ 微罪処分となるために ~
以上から,万引きで微罪処分となるには,被害弁償,示談が必要であることが分かります。しかも,微罪処分にするか否かは警察が判断しますから,被害弁償,示談は,警察が検察に事件を送致する前にする必要があります。
もちろん,被害弁償,示談は当事者であるあなたでもすることは可能です。しかし,被害者によってははじめから被害弁償や示談のテーブルについていただけない方も中にはおられます。そんなときは,被害弁償,示談交渉に長けた弁護士にご依頼ください。弁護士であれば円滑・迅速に被害弁償,示談を成立させることが可能です。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は,万引きなどの窃盗罪をはじめとする刑事事件専門の法律事務所です。これまで4回に渡り,万引きでと微罪処分についてご説明してきました。万引きでお困りの方は,まずは弊所の無料法律相談のご利用をご検討ください。
財産事件【詐欺罪】で逮捕なら刑事事件に強い福岡の弁護士に弁護を依頼
財産事件【詐欺罪】で逮捕なら刑事事件に強い福岡の弁護士に弁護を依頼
福岡県大牟田市に住むAさんは,某アイドルグループのCDを持っていないにもかかわらずインターネットオークションを通じてCDを売るとVさんに嘘を言い,現金約30万円をAさんの銀行口座に振り込ませました。Vさんが福岡県大牟田警察署に被害届を出したことでAさんは詐欺罪で逮捕されました。Aさんの家族は,刑事事件に強い弁護士に刑事弁護を依頼しました。
(平成30年7月31日共同通信掲載事案を参考に作成)
~ 詐欺罪(刑法246条1項) ~
刑法246条1項の詐欺罪は,人を欺いて財物を交付させた場合に成立するとされています。これを,もう少し詳しく分解すると,詐欺罪の成立には,①欺罔行為,②①による被害者の錯誤,③②に基づく財物の交付・移転,④③による損害の発生という客観的要素が必要となります。
これを上の事案に当てはめてみると,まず,AさんがCDを持っていないにもかかわらず,VさんにCDを売ると嘘を言ったことが①欺罔行為です。これにより,Vさんは,AさんからCDを引き渡してもらえるとの②錯誤に陥り,それによって,Aさんの銀行口座に30万円を振り込むという③財物を交付・移転しており,④30万円の損害も発生しています。そうすると,Aさんには詐欺罪が成立する可能性が高いです。
~ 詐欺罪における刑事弁護 ~
= 事実を認める場合 =
まずは,被害者と連絡を取り合い,謝罪や被害弁償の意向を伝えます。そして示談交渉を行って示談成立を目指します。示談を成立させることができれば,不起訴処分や執行猶予を獲得できる可能性を上げることができます。また,身柄拘束されている場合は,身柄釈放活動も必要です。
= 事実を認めない場合 =
オークション詐欺の場合「売るつもりだった」などと詐欺罪の「故意」を否認するケースが多いです。その場合は,いくらその主張を重ねても無意味ですから,その主張を基礎づける事実,その事実を裏付ける(証明する)証拠(例えば,他人からCDを安くで手に入れていたのであれば,その際の領収書など)を主張,提出していく必要があります。また,身柄拘束されている場合は,身柄釈放活動も必要です。
ご家族などが詐欺罪で逮捕されお困りの方は0120-631-881までお気軽にお電話ください。
(福岡県大牟田警察署までの初回接見費用:弊所までお問い合わせ下さい)
万引きと微罪処分③ 福岡県太宰府市での万引きに刑事弁護士が対応
万引きと微罪処分③ 福岡県太宰府市での万引きに刑事弁護士が対応
~ 前回(平成30年11月28日付ブログの続き) ~
前回のブログでは,微罪処分は警察が決めること,微罪処分となった場合の流れ,手続きについてご説明いたしました。本日は,微罪処分となった場合の効果,メリットについてご説明いたします。
(フィクションです)
~ 微罪処分となった場合の効果,メリット ~
罪を犯した方に起訴,不起訴の刑事処分を科すには「検察官への送致(刑事訴訟法246条本文)」という手続きを踏まなければなりません。しかし,先日もご説明しましたが,微罪処分となった場合の事件は「検察官へ送致」されるのではなく「検察官への報告」されるにすぎません。したがって,微罪処分となった場合,
起訴,不起訴の刑事処分を科されることはありません
刑事処分を科されないということは,その前提としての取調べの必要性もないということですから,
検察庁から呼び出しを受けることもまずない
と考えていいでしょう。
起訴されないということは,刑事裁判を受けずに済みますし,刑事裁判を受けないということは懲役刑や罰金刑を受けることもありません。懲役刑や罰金刑を受けることがないということは,
前科が付かない
ということになります。ただし,前歴は付きます。
~ 前歴とは ~
ここで前歴について簡単にご説明いたします。
前歴とは,警察官が事件を認知した場合に,その事件の顛末(検挙日,認知日,罪名,結果など)を記録したものです。たとえば,窃盗罪で微罪処分となった場合は,「平成●●年●●月●●日検挙,窃盗罪,微罪処分」などと書かれます。前歴がついても,前科ほどの社会的不利益を受けることはありませんが,仮に,別の罪で起訴され,裁判となった場合は証拠となり,初犯者とは扱われなくなりますので注意が必要です。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は,万引きなどの窃盗罪をはじめとする刑事事件専門の法律事務所です。万引きで微罪処分なら刑事事件の弁護士へお任せください。次回の「万引きと微罪処分④」では,微罪処分となるための弁護活動についてご説明いたします。
福岡県飯塚市の強盗殺人未遂事件 犯罪成立を争うなら刑事弁護士に依頼
福岡県飯塚市の強盗殺人未遂事件 犯罪成立を争うなら刑事弁護士に依頼
Aさんは,コンビニで万引きをし,車で逃走しようとしましたが,万引きに気づいた店員Vさんが追跡し,車にしがみつきました。Aさんは,そのまま車を発進させてVさんを引きずりケガを負わせたとして,福岡県飯塚警察署に強盗殺人未遂罪で逮捕されました。Aさんは接見に来た弁護士に,「Vさんが車にしがみついたとは知らなかった」と話しています。
(平成30年5月5日産経ニュース掲載事案を基に作成)
~ なぜ万引き(窃盗)が強盗殺人未遂罪? ~
強盗罪の類型の一つとして事後強盗罪(刑法238条)という犯罪があります。
事後強盗罪は,①窃盗(犯人)が,②財物を得てこれを取り返されるのを防ぎ,逮捕を免れ,または罪責を隠滅するために(窃盗の機会に),③暴行,脅迫した場合に成立する犯罪です。Aさんは,まず,①から③の要件を満たすとして事後強盗罪の「疑い」がかけられたのでしょう。
では,そこからなぜ強盗殺人未遂罪となったのでしょうか。
強盗殺人罪についての規定である刑法240条は「強盗が,(略)人を死亡させたときは死刑又は無期懲役に処する」と規定しています。「強盗」には事後強盗犯も含まれます。また,「死亡させた」には殺意がある場合も含みますし,既遂か未遂かは死亡の結果発生の有無により決まります。そこで,Aさんは強盗殺人未遂罪の「疑い」で逮捕されたのです。
~ 強盗殺人未遂罪の成立を争うなら ~
しかし,逮捕段階ではあくまで「疑い」ですから,Aさんが強盗殺人未遂罪を犯したことが確定したわけではありません。同罪の成立を争うなら裁判でしっかり主張・立証していく必要があります。
強盗殺人未遂罪の成立を争うなら,同罪のもととなった強盗罪,つまり,事後強盗罪の成否を争うことが考えられます。つまり,上でご紹介した①から③の事後強盗罪の成立要件を争うのです。この点,Aさんは③の暴行の故意を争っているようです
仮に,Aさんの主張が認められれば,Aさんは「強盗」ではありませんから,強盗殺人未遂罪はもちろんのこと,事後強盗罪,傷害罪,暴行罪は成立せず,窃盗罪のみが成立します。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は,強盗殺人罪などの刑事事件専門の法律事務所です。初回接見サービスを24時間受け付けております。
(福岡県飯塚警察署までの初回接見費用:弊所までお問い合わせください)
万引きと微罪処分② 福岡県太宰府市での万引きに刑事弁護士が対応
万引きと微罪処分② 福岡県太宰府市での万引きに刑事弁護士が対応
~ 前回(平成30年11月14日付ブログの続き) ~
前回は微罪処分とは何か,微罪処分の対象事件,対象となり得る基準についてご説明し,万引きなどの窃盗罪は対象事件ではありますが,被害額が2万円以下であることなどが基準となることをご説明いたしました。本日は,万引きなどの微罪処分は誰が決めるのか,その後の手続はどのように進んでいくのかについてご説明いたします。
(フィクションです)
~ 微罪処分は警察が決める ~
微罪処分を決するのは検察庁や裁判所でもなく警察です。警察の犯罪捜査に関する規範について定めた犯罪捜査規範198条には次のようにかかれています。
捜査した事件について,犯罪事実が極めて軽微であり,かつ検察官から送致の手続きをとる必要がないとあらかじめ指定されたものについては,送致しないことができる
ただし,警察の自由裁量で何から何まで微罪処分にできるものではありません。犯罪事実が軽微であり,検察官から送致の手続きをとる必要がないとあらかじめ指定されたもの,である必要があるのです。検察官からどういう事件が指定されているかについては前回のブログでご説明いたしました。
~ 微罪処分とした場合の流れ,手続き ~
では,警察がある万引き事件を微罪処分としたとしましょう。その後はどのような流れ,手続きになるのでしょうか?この点,まず,犯罪捜査規範200条をみると,微罪処分により事件を送致しない場合は次の処置を取るものとされています。
1号 被疑者に対し,厳重に訓戒を加えて,将来を戒めること
2号 親権者,雇主その他被疑者を監督する地位にある者又はこれらの者に代わるべき者を呼び出し,将来の監督につき必要な注意を与えて,その請書を微すること
3号 被疑者に対し,被害者に対する被害の回復,謝罪その他適当な方法を講ずるよう諭すこと
これからすれば,微罪処分となったとしても,少なくとも1回は警察署まで出頭する必要があるでしょう。また,同時に被疑者を監督すべき方も同様です。
そして,警察は,これらの処置が終わると,被疑者の氏名,年令,職業及び住居,罪名並びに犯罪事実の要旨(以下,氏名等といいます)を記載した微罪処分事件報告書によって,検察官に事件の報告をします(犯罪捜査規範199条)。報告書1枚につき4,5名ほど,同じように微罪処分となった方の氏名等が記載されています。この報告の手続は刑事訴訟法246条本文にかかれてある「事件の送致」ではありませんから,この報告書に証拠書類や証拠物は付けられていません。また,「事件が送致」された場合と異なり,検察庁から呼び出しを受けることはありません。要は,警察署で警察官から厳しい御咎めを受けて終わりということになります。
万引きで微罪処分なら刑事事件の弁護士へお任せください。次回の「万引きと微罪処分③」では,微罪処分となった場合の効果,メリットについてご説明いたします。
特殊詐欺で少年逮捕 少年院送致を回避するなら刑事弁護士 福岡県広川町
特殊詐欺で少年逮捕 少年院送致を回避するなら刑事弁護士 福岡県広川町
福岡県広川町に住む大学1年生のAさん(19歳)は,特殊詐欺(受け子役)で福岡県八女警察署に逮捕されました。Aさんの事件は,検察庁を経て家庭裁判所に送られました。Aさんのご両親は少年院送致だけは避けたいと思い,刑事弁護士に無料相談を申込みました。
(フィクションです)
~ 少年と特殊詐欺 ~
特殊詐欺の代表的としては,オレオレ詐欺,架空請求詐欺,融資保証金詐欺,還付金等詐欺などがあります。特殊詐欺で検挙される少年(20歳未満の者)の数が過去に比べて大幅に増加しているようです。
特殊詐欺には多くの人物が関与し,それぞれ者がそれぞれの役割を担って組織的に敢行されます。主犯格の者は,自身の検挙をおそれ,大学生や高校生などの少年に対し,最も検挙の危険が高い,出し子役(被害者に振り込ませた銀行口座からお金を引き出す役),受け子役(被害者から直接お金を受け取る役)を募集します。ネットの掲示板などで募集を見た少年は甘言に誘惑され,アルバイト感覚で特殊詐欺のいったんを担っていることが,特殊詐欺での少年の検挙者数増加に繋がっているようです。
~ 少年院送致を回避するには ~
少年院は,家庭裁判所から保護処分として送致された者などを収容する施設で,その健全な育成を図ることを目的として矯正教育,社会復帰支援等を行う法務省所管の施設です。福岡県内には,福岡市南区老司に少年院があります。収容定員は150名と,全国でも4番目の規模であると紹介されています。ご存知のように少年院での生活は事由が制限されます。それゆえ,少年院送致は避けたいと願うご家族の方も少なくありません。
どんな場合に少年院送致になるかは一概にはいえません。ただ,特に,非行事実,非行歴などから犯罪傾向が進んでいる少年,更生・矯正に向けた環境が整っていない少年などは少年院送致の保護処分を受ける傾向があります。他方,少年審判までに,少年鑑別所の生活を通じて改善更生が見られたり,非行の原因となった家庭環境や生活状況,交友関係などの問題が解決しつつあると認められた場合などは,保護観察の保護処分となることも少なくありません。
よって,少年院送致を回避するには,少年審判が始まるまでに,少年の非行の原因を探り,更生に向けた環境を整備し,なぜ少年院ではなく社会内での矯正が妥当なのか,適当なのかを調査官や裁判官にしっかりアピールする必要があります。そのためには,付添人である弁護人の力が必要です。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は,特殊詐欺をはじめとする刑事事件・少年事件専門の法律事務所です。特殊詐欺でお困りの方,その他少年事件でお困りの方は,0120-631-881までお気軽にお電話ください。
強盗罪にもいろいろ 接見の依頼を受けた福岡の刑事弁護士がご家族にご説明
強盗罪にもいろいろ 接見の依頼を受けた福岡の刑事弁護士がご家族にご説明
福岡県久留米市田主丸町に住むAさんは,事後強盗罪で,福岡県うきは警察署に逮捕されました。Aさんのご家族から接見の依頼を受けた刑事弁護士が,強盗罪についてご家族にご説明しました。
(フィクションです)
~ 強盗に関する罪 ~
強盗といっても,刑法には様々な強盗罪に関する規定を設けています。
1 強盗罪(刑法236条1項)
暴行又は脅迫を用いて他人の財物を強取した場合に成立する犯罪で,法定刑は5年以上の有期懲役です。ひったくり強盗,銀行強盗,押し入れ強盗などは通常,この罪名に該当すると思います。
2 強盗予備罪(刑法237条)
強盗の罪を犯す目的で,その予備をした場合に成立する犯罪で,法定刑は2年以下の懲役です。通常,各罪について予備罪は設けられていませんが,強盗罪についてはその危険性・重大性にかんがみて予備罪が設けられています。放火罪や殺人罪にも同様の趣旨から同様に予備罪が設けられています。
3 事後強盗罪(刑法238条)
窃盗が,財物を得てこれを取り返されることを防ぎ,逮捕を免れ,又は罪跡を隠滅するために,暴行又は脅迫をした場合に成立する犯罪で,法定刑は1の強盗罪と同様です。窃盗の機会に暴行・脅迫を加えることは類型的に多く,1の強盗罪と同様の可罰性を帯びていることから設けられた罪です。
4 昏睡強盗(刑法239条)
人を昏睡させてその財物を盗取した場合に成立する犯罪で,法定刑は1の強盗罪と同様です。人を昏睡させ,その反抗を抑圧して財物を奪取する行為は1の強盗罪に匹敵するほどのか可罰性を有するため設けられた罪です。3と併せて準強盗罪と呼ばれます。
5 強盗致死傷罪(刑法240条)
強盗が,人を負傷させた場合には強盗致傷罪が成立し,法定刑は無期又は6年以上の懲役です。人を死亡させた場合には強盗致死罪が成立し,法定刑は死刑又は無期懲役です。強盗致傷罪には,はじめから人に怪我をさせようという意図がある場合とそうでない場合の両方を含み,前者の場合「強盗傷人罪」と呼ばれます。また,強盗犯人がはじめから殺意がある場合に人を死亡させた場合は強盗致死罪が適用されるというのが判例です。
6 強盗・強制性交等及び同致死罪(刑法241条1項)
強盗の罪若しくはその未遂罪を犯した者が強制性交等の罪(刑法177条)若しくはその罪を犯した場合,あるいは強制性交等の罪若しくはその未遂罪を犯した者が強盗の罪若しくはその未遂罪を犯した場合に成立する犯罪です。法定刑は無期又は7年以上の懲役です。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は,強盗罪をはじめとする刑事事件専門の法律事務所です。0120-631-881で24時間,初回接見サービスを受け付けております。
万引きと微罪処分① 福岡県太宰府市での万引きに刑事弁護士が対応
万引きと微罪処分① 福岡県太宰府市での万引きに刑事弁護士が対応
福岡県太宰府市に住むAさんは,スーパーで万引きし,福岡県筑紫野警察署で事情を聴かれることになりました。Aさんから依頼を受けた弁護士は,微罪処分獲得に向けてお店側と示談交渉を始めました。
(フィクションです)
~ 微罪処分とは ~
微罪処分とは,警察が事件を検察庁を送致せず,被疑者への厳重注意,訓戒等で終了させる手続きのことをいいます。本来,警察が立件した事件は警察→検察へと送致することが基本です(刑事訴訟法246条本文)。しかし,「検察官が指定した事件」については例外的に送致する必要がありません(刑事訴訟法246条但書)。例外といいますが,微罪処分で処理される人員は意外と多いです。平成29年犯罪白書によれば,平成28年に微罪処分で処理された人員は6万7,346人で,全検挙人員の29.7%(約3割)を占めているとのことです。なお,「検察官が指定した事件」とありますが,検察官がいちいち事件が立件された都度指定しているのではなく,通常は,各都道府県を管轄する地方検察庁の検事正という役職の人が,各地域の実情に合わせて予め指定しています。
~ 微罪処分の対象事件 ~
あくまで微罪処分は例外措置ですから,どんな事件でも対象となるわけではありません。微罪処分の対象事件については,各都道府県で異なるとも思われますが,通常,窃盗罪,横領罪,占有離脱物横領罪,暴行罪などは対象とされています。なお,万引きは窃盗罪に当たりますから,万引きは微罪処分の対象事件ということになります。
~ 微罪処分となりうる基準 ~
しかし,微罪処分の対象事件だからといってすべての事件が微罪処分となるわけではありません。概ね以下の基準を満たす必要があります。
1 犯罪事実(犯情)が極めて軽微か
→窃盗罪,横領罪であれば被害額が2万円以下,暴行罪であれば凶器を使用していないことが基準となります。よって,同じ万引きであっても,被害額が2万円を超える万引きについては微罪処分の対象とはなりません。
2 被害弁償,示談ができているか
3 被害者が処罰を望んでいないか
4 前科,前歴がないか
万引きで微罪処分なら刑事事件の弁護士へお任せください。次回以降の「万引きと微罪処分」では,微罪処分の対象事件の刑事手続きなどについてご説明いたします。
恐喝罪で示談,逮捕回避なら刑事弁護士に無料相談 福岡県筑紫野市
恐喝罪で示談,逮捕回避なら刑事弁護士に無料相談 福岡県筑紫野市
福岡県筑紫野市に住むAさん(22歳)は,中学生のBさん(15歳)から淫行の被害に遭ったとの相談を受けました。そこで,Aさんは,相手方男性のVさん(45歳)に電話して呼びつけ,「お前のしたことは犯罪だ」「警察に言われたくなかったら口止め料として50万円払え」などと言い,Vさんから50万円を受け取りました。後日,自分のしたことが恐喝罪に当たることを知ったAさんは,50万円をVさんに戻し,Vさんと示談して警察の逮捕を回避したいと考え,弁護士に無料相談を申込みました。
(フィクションです)
~ 示談,逮捕回避なら刑事事件に強い弁護士 ~
逮捕を回避するなら,Vさんが警察に相談に行ったり,被害届を出す前にVさんと示談する必要があります。なお,Vさんとしても福岡県青少年健全育成条例違反の淫行の罪(あるいは児童買春の罪)に当たり得る行為をしているわけですから,そう簡単には警察に相談に行ったり,被害届を出すということは考え難いです。そこで,Vさんと示談することが,逮捕を回避するには得策だと考えます。
なお,刑事事件の弁護士に刑事弁護を依頼するのは,何も逮捕されたからだと決まっているわけではありません。事例のように,被害者が警察に被害届を出す前,警察が介入する前であっても依頼することは可能です。依頼,示談が早ければ早いほど,様々なリスクを抑えることができますから,早めに弁護士に依頼しましょう。
~ 恐喝罪の注意点 ~
ところで,恐喝罪の成立には,相手方の犯行を抑圧するに至らない程度の暴行,あるいは害悪の告知(脅迫)が必要なのですが,この害悪の告知の内容は必ずしも違法なものであることを要しないとされています。確かに,Bさんは淫行の被害を受けていますから,それを警察に届けること自体は正当なのですが,それをネタに財物を脅し取ることはやはり恐喝罪に当たり得るのです。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は,恐喝罪をはじめとする刑事事件専門の法律事務所です。恐喝罪を犯してしまい逮捕されないか不安,逮捕を回避したいという方,その他でお悩みの方は0120-631-881で無料相談をお申し付けください。
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