Archive for the ‘少年事件’ Category

少年事件で観護措置回避

2020-08-03

少年事件観護措置回避に向けた活動について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部が解説します。

~事例~
福岡県田川市の公園で、女子児童のおしりなどを触ったとして、市内に住む中学生のAくん(14歳)が、福岡県田川警察署に迷惑防止条例違反の容疑で逮捕されました。
逮捕された日の夜に、Aくんは釈放されることとなりました。
ほっとしたAくんとAくんの両親でしたが、後日警察署に出頭した際に、警察官から、「家庭裁判所に送致された後に、観護措置がとられると少年鑑別所に収容されることになる。」という話を聞き不安になりました。
被害児童への対応や今後の身体拘束の可能性など、わからないことばかりで困ったAくんの両親は、少年事件に強い弁護士に相談してみることにしました。
(フィクションです。)

観護措置について

捜査機関は、少年の被疑事件について捜査を遂げた結果、犯罪の嫌疑がある場合、および犯罪の嫌疑が認められない場合でも家庭裁判所の審判に付すべき事由がある場合は、すべての事件を家庭裁判所に送致します。

事件が家庭裁判所に送致されると、家庭裁判所はいつでも「観護措置」をとることができます。
観護措置」というのは、家庭裁判所が調査、審判を行うために、少年の心情の安定を図りながら、少年の身体を保護してその安全を図る措置のことです。
この観護措置には、2種類あります。
家庭裁判所の調査官の観護に付する在宅観護と、少年鑑別所に送致する収容観護です。
しかし、実務上、在宅観護はほとんど活用されていないため、観護措置という場合は収容観護を指します。

1.観護措置の要件

少年法17条1項は、家庭裁判所は、「審判を行うため必要があるとき」は、観護措置をとることができるとしています。
「審判を行うため必要があるとき」として規定されていませんが、一般的には、次の各要件を満たす必要があるとされています。
①審判条件があること。
②少年が非行を犯したことを疑うに足りる相当の理由があること。
③審判を行う蓋然性があること。
観護措置の必要性が認められること。

④の観護措置の必要性については、具体的には以下の事由のいずれかがある場合に認められます。
(a)調査、審判、決定の執行を円滑かつ確実に行うために、少年の身体を確保する必要があること。
(b)緊急的に少年の保護が必要であること。
(c)少年を収容して心身鑑別をする必要があること。

2.観護措置の期間

法律上は、2週間を超えないとされていますが、とくに継続の必要があるときは1回に限り更新をすることができるとされています。
しかし、実務上は、ほとんどの事件で更新がなされ、観護措置の期間は、通常4週間となっています。

3.観護措置をとる時期

家庭裁判所は、事件が家庭裁判所に継続している間、いつでも観護措置をとることができます。
しかし、逮捕・勾留されている少年については、少年が家庭裁判所に到着したときから24時間以内に観護措置をとらなければなりません。
捜査段階で身体拘束を受けていない在宅事件についても、家庭裁判所に送致された後、家庭裁判所が観護措置をとる必要があると判断した場合には、観護措置がとられることがあります。

観護措置を回避する活動

観護措置は4週間もの身体拘束を伴う措置であるため、観護措置の必要がないと考える場合や、観護措置を避ける必要がある場合には、観護措置回避に向けて活動を行うことが重要です。

付添人である弁護士は、事件が家庭裁判所に送致されるタイミングを見計らい、家庭裁判所に、観護措置の要件や必要性がないこと、そして、観護措置を避けるべき事情について述べた意見書を提出します。
そして、裁判官や調査官と面談を行い、観護措置をとらないよう説得的に主張します。
観護措置がとられなければ、逮捕・勾留されていた少年は釈放となりますし、在宅捜査を受けていた少年はそのまま家庭に居ながら家庭裁判所の調査、審判を受けることになります。

このような活動は、少年事件に精通した弁護士に任せるのがよいでしょう。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事事件・少年事件を専門に扱う法律事務所です。
お子様が事件を起こしお困りの方は、今すぐ弊所の弁護士にご相談ください。
無料法律相談初回接見サービスに関するお問い合わせは、フリーダイヤル0120-631-881までお電話ください。

少年事件での不処分

2020-06-29

少年事件での不処分について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部が解説します。

~事例~
高校1年生のAくんは、福岡県大牟田市にある商業施設内の女性トイレに盗撮目的で侵入しました。
しかし、誰もトイレに入ってこなかったことからトイレから出ようとした際に、入ってきた女性と鉢合わせとなり、Aくんは慌てて走り去ろうとしました。
しかし、女性の叫び声を聞きつけた清掃員が、Aくんを取り押さえました。
その後、Aくんは福岡県大牟田警察署で取調べを受けた後、Aくんの母親が迎えに来て釈放されました。
今後も建造物侵入の容疑で何度か警察署での取調べが続くようですが、どのような処分となるのかAくんもAくんの両親も心配です。
(フィクションです。)

不処分について

家庭裁判所が、審判を経て少年に言い渡す終局決定には、次の5種類あります。

①審判不開始
不処分
③保護処分
④検察官送致
⑤都道府県知事または児童相談所長送致

今回は、②不処分について説明します。

家庭裁判所は、審判の結果、保護処分に付することができず、または、保護処分に付する必要がないと認めるときは、その旨の決定をしなければなりません。
この決定を、「不処分決定」といいます。

このように、不処分決定には、
(1)家庭裁判所が保護処分に付することができないと認めた場合、になされるものと、
(2)家庭裁判所が保護処分に付する必要がないと認めた場合、になされるもの
の2種類があります。

(1)保護処分に付することができない場合の不処分決定

法律上または事実上、保護処分に付することができない場合には、裁判所は不処分決定としなければなりません。
具体的には、非行事実の存在が認められない場合、少年に心神喪失、死亡、所在不明、疾病、海外居住等の事情が生じた場合、そして審判条件を欠く場合などです。

(2)保護処分に付する必要がない場合の不処分決定

事件について、要保護性が存在しない、または小さくなっていることから、保護処分に付する必要がなく、児童福祉法上の措置や刑事処分の必要もない場合には、家庭裁判所は不処分決定とします。
例えば、調査・審判の過程で、関係者による働きかけが行われた結果、要保護性が解消され、再非行の危険性がなくなった場合には、不処分決定がなされます。
また、別件で関係者による働きかけが行われていたり、保護処分に付されているために本件では特に処分をする必要がないと認められる場合もあります。

非行事実に争いのない場合、関係者による働きかけが講じられた結果、要保護性が解消したため保護処分に付する必要がないとして、不処分決定がなされることが多いです。
この働きかけは、家庭裁判所の調査官や裁判官による指示、説諭、訓戒、誓約書徴取だけでなく、審判手続を経ること自体や観護措置による少年鑑別所での処遇も含まれます。
そして、付添人による少年に対する働きかけも重要です。
付添人は、少年の内省への働きかけ、被害者への謝罪・被害弁償、家庭環境や学校環境、交友関係等の環境調整を行い、少年の要保護性を解消することにより、保護処分に付する必要性がないと裁判官に認めてもらうよう働きかけます。

上のケースにおいても、捜査段階からしっかりと環境調整をしていくことで、審判では要保護性が解消されたと認められ、不処分決定が言い渡される可能性はありますので、できるだけ早くから働きかけることが大切です。

このような活動は、少年事件に精通する弁護士に任せるのがよいでしょう。
少年事件は、成人の刑事事件とは異なる部分も多いため、少年事件の特色について把握している経験豊富な弁護士であれば、迅速かつ適切な活動を期待できるからです。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、少年事件を数多く取り扱う法律事務所です。
お子様が事件を起こしてしまい、対応にお困りであれば、今すぐ弊所の弁護士にご相談ください。
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特殊詐欺事件で保護観察

2020-06-15

特殊詐欺事件で保護観察を目指す場合について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部が解説します。

~事例~
福岡県糸島市にある民家に訪れ、警察署員を名乗り、民家に住む女性からキャッシュカードを窃取したとして、福岡県糸島警察署は、県内に住むAくん(17歳)を窃盗の容疑で逮捕しました。
Aくんは、知り合いから「簡単に稼げるバイトがある。」と誘われ、小遣い稼ぎ感覚で特殊詐欺の受け子に手を出したということです。
逮捕の連絡を受けたAくんの両親は、「このままでは少年院に入所することになるのでは…。」と不安に思い、慌てて少年事件専門の弁護士に相談することにしました。
(フィクションです。)

少年と特殊詐欺事件

電話口で言葉巧みに相手を騙し、キャッシュカードや通帳などを騙し取る特殊詐欺事件ですが、その手口はますます巧妙化しています。

特殊詐欺事件は、電話をかける役の「かけ子」、キャッシュカードなどを受け取る「受け子」、キャッシュカードから現金を引き出す「出し子」、それぞれが個々の役割を担い、犯罪を実行する点に特徴があります。
「受け子」や「出し子」については、組織の外部の者をリクルートすることが多く、ネット上で「簡単。高額バイト。」などと書き込んで共犯者を募るといったケースが多く見受けられます。
「受け子」や「出し子」として特殊詐欺事件に加担する者の中には、20歳未満の者(以下、「少年」といいます。)も少なくありません。
心身共に発展途中の少年は、「簡単に大金が稼げる。」と思い、甘い誘惑に乗ってしまったり、指示された通りに動いているだけで、自分が犯罪に関与しているという意識もあまりないため、何度も繰り返してしまいます。

簡単に大金を稼げるとされる「受け子」や「出し子」ですが、実は、捜査機関によって逮捕される可能性は高いのです。
また、特殊詐欺は社会的にも問題視されており、厳しい処分が科される傾向にあります。
少年であっても、厳罰化の傾向は例外ではありません。
初犯であっても、終局決定が「少年院送致」となる可能性があります。

少年院送致は、家庭裁判所が少年に対して行う処分のひとつです。
この処分には、①審判不開始、②不処分、③保護処分、④検察官送致、⑤都道府県知事または児童相談所長送致、⑥試験観察があります。
③の保護処分には、さらに(a)保護観察、(b)少年院送致、(c)児童自立支援施設等送致、の3つがあります。
保護処分のなかで、身体拘束を受ける少年院送致は、処分のなかでも厳しいものと言えます。

そこで、審判で少年院送致ではなく保護観察となるよう、早期の段階から少年の更生に向けた活動を行うことが重要になります。

保護観察とは

特殊詐欺事件で、容疑を認める場合には、弁護人・付添人である弁護士は、基本的に、少年院送致を回避し、最終的に保護観察処分となるよう活動していくことになります。

保護観察」は、少年を家庭や職場に置いたまま、保護観察所の行う指導監督と補導援護によって、少年の改善更生を図る社会内処遇です。
保護観察の期間は、対象者が20歳に達するまでとされますが、保護観察が決定した時から20歳になるまで2年に満たない場合には、期間は2年となります。
保護観察期間中であっても、対象者の状態に応じて、解除や一時解除が認められます。

このように、審判において保護観察処分が言い渡されると、少年は家庭や職場に身を置いたまま、定期的に保護観察官や保護司と連絡をとり、現状について報告を行った上で、指導・助言を受けることになります。
施設に収容されることなく社会内で生活を送ることができるため、社会と切り離されることがありません。

保護観察となるために

家庭裁判所が保護観察を終局決定とするには、裁判官が少年の更生には社会内処遇で足りると判断することが必要です。
逆に言えば、もし、裁判官が当該少年がきちんと更生するには矯正施設に入れる必要があると判断したのであれば、保護観察ではなく少年院や児童自立支援施設等への送致を選ぶ可能性があるのです。

特殊詐欺事件の場合、被害者は大きな経済的損失を被っていますので、まずは、被害者に対して、被害弁償を行う必要があります。
成人の刑事事件のように、被害者への被害弁償や示談成立の有無が、処分に直接大きく影響するものではありませんが、被害者対応を通じて、少年の内省を深めることができたと評価される要素となります。
また、少年が再び特殊詐欺に関与することがないよう、交際関係や家庭環境、学校・職場環境を整えることも重要です。

裁判官に社会内処遇での更生が期待できると判断してもらえるよう、早い段階から適切な働きかけを行うことが重要です。

お子様が事件を起こし、対応にお困りの方は、今すぐ刑事事件・少年事件を専門とする弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。
刑事事件・少年事件を専門とする弁護士が、お子様の更生に向けて尽力致します。
無料法律相談初回接見サービスのご予約・お問い合わせは、フリーダイヤル0120-631-881までお電話ください。

家裁送致後の観護措置回避

2020-06-01

少年事件における家裁送致後観護措置回避について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部が解説します。

福岡県北九州市若松区のA君(16歳)は,コンビニで万引きをした件で,福岡県若松警察署に窃盗罪で逮捕されました。その後、A君は「勾留に代わる観護措置」の結果,少年鑑別所に収容されました。そして、収容から8日後、検察官による家庭裁判所送致によって事件は検察庁から家庭裁判所へ送致されました。そして、A君の身柄は引き続き少年鑑別所で収容されることになりました。一刻もはやい少年鑑別所からの釈放を望んでいるA君の両親は,少年事件に強い弁護士にA君との接見を依頼し、今後について相談することにしました。
(フィクションです)

~逮捕から身柄拘束、身柄拘束から家裁送致までの流れ~

逮捕後家裁送致までの流れは以下のとおりです。

①逮捕

②警察官による弁解録取→釈放

③送致(送検)

④検察官による弁解録取→釈放

⑤検察官による「勾留請求」OR「勾留に代わる観護措置請求」

⑥勾留質問→釈放

⑦裁判官による「勾留決定」OR「勾留に代わる観護措置決定」

また、身柄拘束から家裁送致までの流れは以下のとおりです。 

⑧捜査

家庭裁判所送致

~少年鑑別所と釈放について~

A君が収容されている少年鑑別所と少年院とは全く性質の異なる施設です。
少年院とは,家庭裁判所の少年審判で少年院送致という保護処分が出た後に収容される施設で,少年に対する矯正教育を目的としています。
他方,少年鑑別所とは,保護処分が出る前に収容される施設で,少年審判に向けて,少年の資質や性格などの調査を行うことを目的しています。

A君は,現在,「勾留に代わる観護措置決定」により少年鑑別所に収容されています。
これは,Aさんの万引き事件(刑事事件)が家庭裁判所に送致される前の少年に対する身柄措置の一種で,期間は,検察官が万引き事件の送致を受けた日から10日間と決まっています(上記③から⑨までの期間)。
もちろん,この決定に対しては,準抗告申立てなどの不服申し立て手段を取ってAさんの釈放を求めていくことが可能です。
仮に,不服申し立てが認められず,万引き事件が家庭裁判所に送致された場合(上記⑨の場合),Aさんは引き続き少年鑑別所に収容されたままになります。よって,A君の釈放を求める場合,Aさんの万引き事件が家庭裁判所に送致される前か同時期に,家庭裁判所に対して意見書等を提出するなどする必要があります。
家庭裁判所送致後の少年鑑別所における収容期間は,はじめ裁判所に万引き事件の送致があった日から2週間で,特に継続の必要があるときは1回に限り更新することができます(また,特別事由がある場合は,さらに2回の更新が認められています)。
仮に,意見書等を提出してもAさんが釈放されなかった場合は,③さらに異議申立てにより釈放を求めていくことが可能です。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事事件・少年事件専門の法律事務所です。刑事事件・少年事件で逮捕されるなどしてお困りの方は、まずはお気軽に、0120-631-881までお電話ください。専門のスタッフが24時間体制で、初回接見無料法律相談の予約を受け付けております。

盗品を譲り受けて逮捕~学校への発覚を回避したい

2020-04-13

少年事件の学校への発覚回避について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部が解説します。

北九州市小倉北区の県立高校に通う少年A君は、知人V君からバイクの保管を頼まれました。そこで、A君は自宅の駐輪場にバイクを駐車していたところ、ある日突然、福岡県小倉北警察署の警察官がやってきて警察署に出頭するよう求められました。A君はこれに応じましたが、A君の母親は「今後、学校に発覚するのではないか」「退学させられるのではないか」と心配になって少年事件に詳しい弁護士に相談することにしました。
(事実を基に作成したフィクションです。)

◇盗品等に関する罪◇

盗品と知りつつ、その盗品を他人から譲り受けるなどした場合は犯罪となることをご存じでしょうか?
刑法第39章には「盗品等に関する罪」の規定が設けられており、刑法256条には

盗品譲受け等

に関する罪の規定が設けられています。

刑法256条
1項 盗品その他財産に対する罪に当たる行為によって領得された物を無償で譲り受けた者は、3年以下の懲役に処する。
2項 前項に規定する物を運搬し、保管し、若しくは有償で譲り受け、又はその有償の処分のあっせんをした者は、10年以下の懲役及び50万円以下の罰金に処する。

◇刑事罰の対象となる行為◇

盗品等に関する罪で処罰の対象となる行為は以下のとおりです。

=無償譲受け=

無償で物の所有権を取得することをいいます。
単に、約束、契約があっただけでは成立せず、現実に物の受け渡しがあってはじめて成立します。

=運搬= 

運搬とは、盗品等を場所的に移転することをいいます。有償、無償は問いません。
移転の距離は、必ずしも遠いことを要しないとされていますが、少なくとも被害者の追求が困難となる程度の場所的移転は必要とされます。

=保管=

委託を受けて本犯(実際に窃盗などの罪を犯した人、本件ではBさん)のために盗品等を保管することをいいます。
無償譲受けと同様、単に、約束、契約があっただけでは成立せず、現実に物の受け渡しがあってはじめて成立します。
当初は盗品等と知らなかったものの、途中からそれと知った場合は、その日以降保管罪が成立します。

=有償譲受け=

盗品等の所有権を有償で取得することをいいます。
有償契約をしただけでは足りず、現実に盗品等を受領したことを要しますが、現実に受領した以上は代金の支払いを受けていなくても成立します。

=有償処分あっせん=

盗品等の売買などの盗品等の法律上の有償処分行為を媒介、周旋することをいいます。
たとえば、Bさんが、Aさんに、バイクを買ってくれる(有償処分)Cさんを紹介した、という場合などがこれに当たります。
なお、媒介・周旋自体は無償、有償は問いません。

◇学校への連絡を回避するには◇

事件が学校に伝わるルートは大きく分けて3つあると考えます。

1つは,マスコミなどによる報道です。
しかし,在宅事件で,かつ事件が比較的軽微の場合,マスコミなどが事件を取り上げる可能性は低いといっていいでしょう。

2つ目は,警察から学校への連絡です。
福岡県では,警察本部が制定した「ふくおか児童生徒健全育成サポート制度運用要綱」(平成25年1月1日施行)などによって運用しているようです。
これによれば,連絡責任者(警察署長)から学校への連絡にかかる事件は
1 逮捕事案
2 逮捕事案以外の事案で,一定の事由があって,連絡責任者が継続的な対応が必要と認めるもの
3 児童生徒の犯罪被害に係る事案で,連絡責任者が学校長への連絡の必要性を認めるもの
4 児童生徒の善行事案
と定められています。

3つ目は,家庭裁判所調査官から学校への連絡です。
事件が家庭裁判所に送致され,家庭裁判所調査官により調査の対象となれば,調査官が調査のため,学校へ「学校照会書」を送ったり,直接学校関係者とコンタクトをとることも考えられます。

ところで,事件が刑事事件化したとしても全ての事件について警察から学校へ連絡されるわけではないため,学校への連絡を回避したい場合は,事前に警察に申入れを行う必要があります。
また,警察が連絡を控えた場合は,調査官も学校側とコンタクトを取ることを控えるとは思いますが,万が一のために備えて,調査官とも密に連絡を取り合う必要があるでしょう。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部は、刑事事件、少年事件専門の法律事務所です。少年事件でお困りの方は0120-631-811までお電話お待ちしております。無料法律相談等、24時間受け付けております。

【少年事件】淫行の罪で逮捕

2020-03-31

【少年事件】淫行の罪で逮捕

少年による淫行の罪について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部が解説します。

福岡県太宰府市に住む大学生のA君は、18歳未満のVさんと性交したとして福岡県筑紫野警察署に福岡県青少年健全育成条例違反(淫行の罪)で逮捕されてしまいました。逮捕の通知を受けたA君の母親は少年事件に強い弁護士にA君との接見を依頼しました。A君は接見に来た弁護士に「Vさんとは交際中だったので納得がいかない。」と話しています。
(フィクションです。)

~ 少年と淫行の罪 ~

少年とは20歳未満の者をいいます。
淫行の罪といえば、18歳未満の少年(少女)が被害者、というイメージですが、その少年が反対の加害者、つまり被疑者の立場となり得ることもあります。
淫行の罪を規定する福岡県青少年健全育成条例では、

何人も、青少年に対しいん行またはわいせつな行為をしてはならない

としており、犯罪の主体(加害者)について何ら限定していないからです。
もっとも、少年同士の淫行事案だと、交際中、恋愛中の性交だったと主張したくなる場合もあるでしょう。
真実、交際中、恋愛中の性交であると認められる場合は「淫行」にはあたりません。もっとも、その当否については慎重に検討する必要があります。

~ 不処分決定 ~

少年(20歳未満の者)の場合は,少年の更生に主眼が置かれるため,警察や検察での捜査がある程度終了すると,事件は家庭裁判所に送致されるなど成人とは異なる手続きを踏むことになります。具体的には

①家庭裁判所送致&観護措置決定

②少年鑑別所における鑑別、家庭裁判所調査官による調査等

③少年審判

①の観護措置決定とは、通常、少年鑑別所へ収容する旨の決定のことをいいます。つまり、それまで警察署の留置場に収容されていた少年は、観護措置決定により少年鑑別所へ身柄を移送されます。
収容期間は観護措置決定のときから「2週間」ですが、2週間更新することができるとされており、多くの事件では更新されていますから、通常、拘束期間は観護措置決定の日から「4週間」となります(例外あり)。ただし、不服申し立てによってはやめに釈放されることもあります。

この拘束期間中に、②少年鑑別所において専門技官による鑑別(専門的調査)を受けたり、家庭裁判所調査官による面談を受けるなどします。なお、面談を受けるのは少年に限らず、保護者などの少年の関係者など広く含まれます。
こうした調査の結果、家庭裁判所が少年審判を開くかどうか決定します。家庭裁判所が少年審判を開く必要がないと判断したときは、審判不開始決定を出します。
③少年審判が開かれた場合、少年審判では非行事実が認められるかどうか、認められるとして少年にどんな処分を下すことが適当か判断されます。
この処分のことを保護処分といいます。
保護処分には少年院送致、保護観察などがあります。

不処分(決定)とは,家庭裁判所における調査の結果,①保護処分に付することができない場合や②保護処分に付するまでの必要がない場合において,少年審判で保護処分に付さない旨の決定のことをいいます。
ご相談者の中には,審判不開始と混合して理解されている方もおられますが,審判不開始はそもそも少年審判を開く前の審判を開かない旨の決定,不処分決定は少年審判開いた上で,少年に対し保護処分を下さない旨の決定である点が異なります。
①とは,非行事実の存在が認められない場合(無罪判決に相当)などが当たります。
②とは,審判までに少年が更生し,要保護性(つまり,矯正施設による保護の必要性)がなくなった場合,非行事実が極めて軽微な場合などをいいます。
不処分決定が出される場合の多くが②の場合です。
ですから,不処分決定を獲得するためには,少年審判が開かれる前に,まずは少年自身に内省していただき,少年の更生のために,ご家族,学校,その他少年に関わる環境を整える必要があります。それにはご依頼を受けた弁護人はもちろん調査官などの専門家が関与しますが,何よりまずはご家族様のご協力が不可欠です。

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【少年事件】国選弁護人、国選付添人

2020-03-26

【少年事件】国選弁護人、国選付添人

少年事件の国選弁護人、国選付添人について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部が解説します。

福岡県福津市に住む高校生のAさん(17歳)は同級生のVさんに対する脅迫行為により、宗像警察署に脅迫罪で逮捕され宗像警察署内の留置施設に収容されてしまいました。Aさんはその後勾留され、国選弁護人が選任されました。そして、勾留から8日が経過した後、A君の脅迫事件は検察庁から家庭裁判所へ送致されました。その際、家庭裁判所の観護措置決定が出て、A君の身柄は宗像警察署から福岡少年鑑別所に移されました。通知を受けたA君の両親は引き続き国選弁護人に弁護を担当してもらおうと思いましたが、どうやら国選では弁護人(付添人)は選任されないこkとがわかりました。そこで、A君の両親は少年事件に強い弁護士に私選付添人としての弁護活動を依頼することにしました。
(フィクション)

~ はじめに ~

身柄拘束は肉体的にも、精神的にも大きな負担となるものです。特に、精神的に未熟な少年(少年法では20歳未満の者)にとってはなおさらでしょう。そこで、少年事件では、少しでもその負担を軽減すべく、弁護士が果たす役割は大きいのではないでしょうか?そこで、このコラムでは、特に少年事件と国選弁護人、国選付添人を中心に解説していきたいと思います。

~ 勾留決定後から家庭裁判所送致までの国選弁護人 ~

勾留決定後に選任される国選弁護人の選任の要件は以下のとおりです。
・被疑者(少年)に勾留状が発せられ
・被疑者が困窮その他の事由により弁護人を選任することができず
・被疑者の請求があるとき

なお、国選弁護人は勾留決定後に選任されるのであって、逮捕直後に選任されるわけではありません。つまり、逮捕から勾留決定までの約3日間は国選弁護人は選任されず、かつ弁護活動してくれるわけではありません。

~ 家庭裁判所送致後の国選付添人 ~

家庭裁判所送致後、少年のための弁護活動をする弁護士のことを「付添人」といいます。付添人も「私選」の場合と「国選」の場合の2種類があります。
「私選」の場合、少年及び保護者がいつでも選任することができます。選任する場合は、「付添人選任届(少年と弁護士との連署によるもの)」という届出書を家庭裁判所へ提出する必要があります。
「国選」の場合①裁量的国選付添人と②必要的国選付添人とで選任される要件が異なります。

①裁量的国選付添人は、
・死刑又は無期もしくは長期3年を超える懲役もしくは禁錮に当たる罪(以下、対象事件という)に該当する非行に及んだこと
・観護措置が取られていること
・少年に付添人がいないこと
・事案の内容、保護者の有無その他の事情を考慮し、審判の手続に弁護士である付添人が関与する必要があると認められること
です。

②必要的国選付添人は
・対象事件のうち、審判の手続に検察官の関与が必要とされた事件
・被害者等による少年審判の傍聴を許そうとする事件
の場合に必ず選任される付添人です。

なお、少年事件の場合、家庭裁判所送致前の国選弁護人が、必ずしも家庭裁判所送致後の国選付添人となってくれるわけではありません。
また、この点、①裁量的国選付添人の選任要件は「死刑又は無期もしくは長期3年を超える懲役もしくは禁錮に当たる罪」であるところ、A君が疑いをかけられている脅迫罪は法定刑が「2年以下の懲役又は30万円以下の罰金」ですからこの要件を満たしません。したがって、②必要的国選付添人は選任されないどころか、①裁量的国選付添人も選任されません。

こうした場合、どうすればよいかは弊所やお近くの弁護士会にお尋ねください。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部は、刑事事件・少年事件を専門に取り扱う法律事務所です。刑事事件・少年事件でお困りの方は、弊所までお気軽にご相談ください。24時間、無料法律相談(ご案内はこちら→無料法律相談のご案内)、初回接見サービス(ご案内はこちら→初回接見サービスのご案内)を受け付けております。

【少年事件】逮捕後から少年審判まで

2020-02-09

【少年事件】逮捕後から少年審判までの流れ

少年事件における逮捕後の流れについて、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部が解説します。

福岡市東区の学校に通うAさん(19歳)は福岡県東警察署の警察官に大麻取締法違反(所持罪)で逮捕されました。警察から逮捕の連絡を受けたAさんのご両親は、今後のことが不安になって少年事件に強い弁護士に接見を依頼しました。
(フィクションです。)

~ 逮捕から家庭裁判所送致まで ~

警察に逮捕されると、少年であっても警察の留置場(留置施設)に収容されます。
逮捕後の流れは、

①逮捕

②警察官による弁解録取→釈放

③送致(送検)

④検察官による弁解録取→釈放

⑤検察官による「勾留請求」OR「勾留に代わる観護措置請求」

⑥勾留質問→釈放

⑦裁判官による「勾留決定」OR「勾留に代わる観護措置決定」
 
という手続を踏みます(なお、この間、不服申し立て等により釈放を早めることも可能です)。

①から③まで最大で48時間、①から⑤まで最大で72時間拘束されます。
したがって、①から⑦まで概ね3日間を要します。
なお、②の段階、③の段階、⑥の段階で釈放されることがあります。

⑦勾留決定があった場合は、逮捕された際に収容された留置場へ収容されるでしょう。
⑦勾留に代わる観護措置決定があった場合は指定された少年鑑別所へ収容されます。

勾留の期間は、検察官の勾留請求があった日から「10日間」で、その後、やむを得ない事由がある場合は最大「10日間」延長されることがあります。
観護措置の期間も請求の日から「10日間」ですが、延長は認められていません。
拘束された少年は上記の期間内に警察や検察の捜査を受け、事件を⑤家庭裁判所へ送致される手続を取られます。

⑧捜査

⑨家庭裁判所送致

~ 家庭裁判所送致から少年審判まで ~

家庭裁判所送致から少年審判までの流れは以下のとおりです。

①家庭裁判所送致&観護措置決定

②少年鑑別所における鑑別、家庭裁判所調査官による調査等

③少年審判

①の観護措置決定とは、通常、少年鑑別所へ収容する旨の決定のことをいいます。つまり、それまで警察署の留置場に収容されていた少年は、観護措置決定により少年鑑別所へ身柄を移送されます。
他方、勾留に代わる観護措置決定により少年鑑別所に収容されていた少年に対しては、家庭裁判所送致されると観護措置決定が出たものとみなされます(これを「みなし観護措置」といいます)。この場合、少年の収容場所は従前の少年鑑別所のままです。
収容期間は観護措置決定のときから「2週間」ですが、2週間更新することができるとされており、多くの事件では更新されていますから、通常、拘束期間は観護措置決定の日から「4週間」となります(例外あり)。ただし、不服申し立てによってはやめに釈放されることもあります。

この拘束期間中に、②少年鑑別所において専門技官による鑑別(専門的調査)を受けたり、家庭裁判所調査官による面談を受けるなどします。なお、面談を受けるのは少年に限らず、保護者などの少年の関係者など広く含まれます。
こうした調査の結果、家庭裁判所が少年審判を開くかどうか決定します。家庭裁判所が少年審判を開く必要がないと判断したときは、審判不開始決定を出します。
③少年審判が開かれた場合、少年審判では非行事実が認められるかどうか、認められるとして少年にどんな処分を下すことが適当か判断されます。
この処分のことを保護処分といいます。
保護処分には少年院送致、保護観察などがあります。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部は、刑事事件・少年事件専門の法律事務所です。刑事事件・少年事件でお困りの方は、まずは0120-631-881までお気軽にお電話ください。無料法律相談、初回接見サービスを24時間体制で受け付けております。無料相談や初回接見後のご報告では、事件の見通しや、刑事手続の説明の他、弁護士費用などについてご納得いただけるまでご説明させていただきます。お気軽にご相談ください。

【少年事件】福岡県糸島市の暴走行為

2020-01-04

【少年事件】福岡県糸島市の暴走行為

暴走行為について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部が解説します。

福岡県糸島市の高校に通うA君(18歳)はバイクが好きで、自身の誕生日祝いに、同市内の道路をバイク仲間10人と原動機付自転車を集団暴走していました。そうしたところ、A君他10人は福岡県糸島警察署のパトカーに制止するよう呼び止められました。しかし、A君らはその制止を振り切り集団暴走を継続したところ、増員された警察官によって制止されてしまいました。そして、A君他5人は、道路交通法違反(共同危険行為など)で現行犯逮捕されましたが、残り5人はいまだ逃走中で未検挙です。A君は、逮捕後勾留され、接見禁止決定が出てしまいました。A君の両親は、弁護士に早期釈放と接見禁止の解除のための弁護活動を依頼しました。
(フィクションです。)

~ 集団暴走 ~

報道によると、福岡県糸島市で今年4月、オートバイ7台で集団暴走行為をしたとして、17歳~19歳の暴走族メンバー12人が道路交通法違反(共同危険行為など)の疑いで逮捕・書類送検されたとのことです。暴走族メンバーが暴走行為を自らスマートフォンで撮影しており、この動画が検挙の決め手となったようです。

少年(20歳未満の者)の暴走行為は、道路交通法上の

共同危険行為

に当たります。

この共同危険行為は道路交通法68条で、

二人以上の自動車又は原動機付自転車の運転者は、道路において二台以上の自動車又は原動機付自転車を連ねて通行させ、又は並進させる場合において、共同して、著しく道路における交通の危険を生じさせ、又は著しく他人に迷惑を及ぼすこととなる行為をしてはならない。

と定められています。

~ どうして暴走行為をするの?辞めさせるには? ~

暴走行為を行う少年については、暴走行為を行う少年自身に問題があることはもちろん、少年がその所属する不良集団に大きな影響を受けていることが多いと思われます。

そのため、少年に暴走行為を辞めさせるには、少年をその不良集団から脱退させ、関係性を断ち切らせることが重要です。ただ、この手の不良集団は地域に根付いている場合が多く、少年を不良集団から脱退させるためには、引っ越すするなどして生活環境を変えるしかない場合もあります。
また、暴走行為を行う少年の中には、人に危害を加えていないから問題ないという誤った考えを持ってしまっている少年もいます。そのような場合には、審判までの間に、弁護士が少年に対して、少年の考えがいかに幼稚で誤った考え方であるのかを諭していく必要があります。

~ 早期釈放のためには ~

少年であっても逮捕後は勾留されることがあります。
勾留とは、逮捕よりも比較的長い身柄拘束のことです。
しかし、勾留期間中に釈放されることもあります。
釈放されるためには、まずしっかりと反省し、二度と暴走行為を行わないことを誓約する必要があります。
また、暴走行為を行う少年は交通規範意識が欠如している可能性がありますので、その点も矯正する必要がありますし、上記で述べたように矯正のための環境も整えていく必要があります。

~ 接見禁止 ~ 

また、少年には接見禁止決定が出ています。
接見禁止とは、原則として検察官の請求を受けた裁判官が、被疑者(少年)が逃亡し又は罪証を隠滅すると疑うに足りる相当な理由があると認めた場合に、勾留されている被疑者と弁護人又は弁護人となろうとする者以外の者との接見を禁じることをいいます。本件の場合、未検挙の者が5人いることから、これらの者と通謀するなどして罪証隠滅行為を働くおそれが高いとして接見禁止決定が出る可能性が高いでしょう。

接見禁止の効力を解き、弁護人又は弁護人となろうとする者以外との接見(面会)を可能とすることをいいます。
接見禁止を解除するための手段として、接見禁止の裁判に対する準抗告・抗告の申立てがあります。これは法律(刑事訴訟法)上認められた手続きです。他に、接見禁止の全部又は一部解除の申立てがあります。全部解除となれば、制限なく接見できます。また、一部解除とは、裁判官・裁判所が認めた範囲の人のみ接見を認める処置です。

事件関係者との接見は認めないが、事件に全く関係のない家族等なら接見を認める

などという場合に一部解除となります。
ですから、子ども様との一刻も早い接見をお望みの場合は、弁護士に法律上の異議申立てや全部又は一部解除の申し立てを行ってもらいましょう。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事事件・少年事件専門の法律事務所です。接見禁止が付いてお困りの方、その他刑事事件・少年事件でお困りの方は、まずはお気軽に0120-631-881までお電話ください。24時間、無料法律相談、初回接見サービスの予約受付を承っております。

【少年事件】カツアゲは恐喝罪~福岡県久留米市

2020-01-01

【少年事件】カツアゲは恐喝罪~福岡県久留米市

カツアゲと恐喝罪について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部が解説します。

福岡県久留米市の高校に通うA君17歳)は、同級生のB君と共に自宅近くのゲームセンターへ行きゲームを楽しんでいましたが、お金を使い果たしてしまいました。そんなとき、A君は見るからにA君よりも体格の劣っている中学生のV君(14歳)が一人でゲームを楽しんでいるのを見かけました。そこで、A君はB君に「あいつからカツアゲしよう。」と誘ったところ、B君もこの誘いに乗ってきたため、二人はV君に近づきました。そして、二人はV君を囲み、A君がV君に、「ねえ、君、どこ中?」「ちょっと金貸してくんね。」などと言いました。二人ははじめV君から断られましたが、B君が無理やりV君を一目のないところへ連れていき、さらにV君に「痛い目遭いたくないよね?」といいました。すると、B君がV君から千円札3枚を受け取りました。そして、A君とB君はこの3000円を使ってゲームなどを楽しみました。ところが、その後、A君とB君は恐喝罪で福岡県久留米警察署に逮捕され、事件は福岡地方検察庁久留米支部を経て福岡家庭裁判所久留米支部へ送致されました。そして、A君、B君は家庭裁判所で少年審判を受け、保護観察の保護処分を受けました。
(フィクションです。)

~ 恐喝罪 ~

カツアゲは恐喝罪に当たります。
恐喝罪は刑法249条に規定されています

刑法249条
1項 人を恐喝して財物を交付させた者は10年以下の懲役に処する。
2項 前項の方法により、財産上不法の利益を得、又は他人にこれを得させた者も、同項と同様とする。

「恐喝」とは、財物の交付又は財産上不法の利益を得るために行われる「暴行」又は「脅迫」のことをいいますが、恐喝罪の場合、一般的に「脅迫」が行われることが多いと思われます。「暴行」、「脅迫」の程度は、

相手方の反抗を抑圧するに至らない程度

であること、つまり、相手方に畏怖あるいは困惑の念を抱かせる程度(人の意思決定、意思実行の自由を制限、妨害するに足りる程度)であることが必要とされています。
この点、体格の勝っている高校生が中学生のV君を人目のつかないところへ連れていき、「痛い目遭いたくないよね?」という行為は「脅迫」に当たるでしょう。

そして、恐喝罪が成立するには、①恐喝、②①による相手方の畏怖あるいは困惑、③畏怖、困惑した状態での財物の交付、という流れが繋がっていることが必要ですが、本件ではこの要件をすべて満たしそうです。

~ 保護観察 ~

保護観察は、少年を施設に収容せず、日常生活を送らせながら、保護観察所の行う指導監督及び補導援護によって少年の改善更生を図るものです。
保護観察は少年審判で家庭裁判所から下される保護処分の一種です。
保護処分には、保護観察のほかにも、少年院送致、児童養護施設・児童自立支援施設送致、があります。

保護観察は、施設に入所する必要がないという点では他の保護処分よりも軽いと考えられていますが、保護観察期間中は遵守事項(一般遵守事項、特別遵守事項)を科せられ、これを遵守しなければ、少年院送致や児童養護施設・児童自立支援施設送致の保護処分を受けなければならないおそれも出てきますから、保護観察期間中の生活には十分注意する必要があります。

少年事件の詳細はこちら→★少年事件

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