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大麻取締法違反(栽培ほう助)で逮捕

2020-07-20

大麻取締法違反栽培ほう助)について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部が解説します。

~事例~
福岡県福岡市中央区の園芸用品販売会社に勤めるAさんは、ある日、福岡県中央警察署大麻取締法違反栽培ほう助)の容疑で逮捕されました。
大麻の栽培に使用することを知りながら、複数の客に大麻育成に必要な照明器具などを販売したという疑いで、会社の社長Bさん、従業員のCさんと共に逮捕されました。
Aさんは、「大麻の栽培に使用されるなんて知らなかった。」と供述しているとのことですが、捜査機関は、県内で大麻の営利目的栽培で複数人を摘発しており、その被疑者らが栽培用具をAさんの勤める会社から購入したことが分かっており、客に対して栽培方法についてのアドバイスもしていたとみて調べを進めています。
(実際の事件を基にしたフィクションです。)

大麻取締法違反:栽培ほう助罪

大麻取締法で規制対象となる「大麻」とは、大麻草(カンナビス・サティバ・エル)とその製品です。
大麻草の成熟した茎や樹脂を除くその製品、大麻草の種子やその製品は、大麻取締法における「大麻」から除かれます。

大麻取締法は、その第3条において、大麻取扱者以外の大麻の所持・栽培・譲受・譲渡し・研究目的使用を禁止しています。
大麻の所持・栽培・譲受・譲渡・研究目的使用が許される「大麻取扱者」というのは、大麻栽培者と大麻研究者です。
前者は、都道府県知事の免許を受けて、繊維もしくは趣旨を採取する目的で大麻草を栽培する者をいい、後者は、都道府県知事の免許を受けて、大麻を研究する目的で大麻草を栽培・使用する者をいいます。
大麻の所持・栽培・譲受・譲渡し・研究目的使用が許される「大麻取扱者」でない者が、大麻の所持・栽培・譲受・譲渡し・研究目的使用を行った場合には、大麻取締法違反となり刑事罰が科される可能性があります。

大麻の違法栽培に対する罰則については、大麻取締法第24条に規定されています。

第二十四条 大麻を、みだりに、栽培し、本邦若しくは外国に輸入し、又は本邦若しくは外国から輸出した者は、七年以下の懲役に処する。
2 営利の目的で前項の罪を犯した者は、十年以下の懲役に処し、又は情状により十年以下の懲役及び三百万円以下の罰金に処する。
3 前二項の未遂罪は、罰する。

「みだりに」というのは、「違法に」という意味で、この場合、許可を受けていないのに大麻を栽培等することを意味します。
大麻の違法栽培の法定刑は、7年以下の懲役です。
営利目的であった場合は、刑が加重され10年以下の懲役、情状により10年以下の懲役と300万円以下の罰金となります。

Aさんらは、大麻の栽培ほう助罪に問われています。
ほう助」については、刑法第62条に規定されています。

第六十二条 正犯を幇ほう助した者は、従犯とする。
2 従犯を教唆した者には、従犯の刑を科する。

ほう助犯は、「正犯をほう助した者」のことです。
ほう助犯が成立するためには、
ほう助者が「正犯をほう助」し、
②被ほう助者が犯罪を実行した
ことが必要となります。

①正犯をほう助すること
ほう助行為とほう助の故意が必要です。
ほう助行為は、実行行為以外の行為によって正犯を補助し、その実行行為を容易にする行為を行うことです。
ほう助の方法は、物理的であると精神的であるとを問いません。
また、正犯をほう助する意思も必要です。
ほう助の意思の内容については、学説により争いがあるところですが、被ほう助者である正犯が犯罪の結果を発生させることまでの認識・認容を意味すると一般的に理解されています。

②被ほう助者が犯罪を実行したこと
ほう助行為は行われたものの、正犯者が実行の着手に至らなかった場合、つまりほう助の未遂は、不可罰となります。
一方、被ほう助者が実行行為に出たものの、その犯罪が未遂に終わった場合を未遂犯のほう助といいますが、この場合は処罰の対象となります。

さて、Aさんは、用具を販売した客が大麻を栽培することを知らなかったと供述しています。
ほう助の故意を否認しているわけです。
主観的要件のため、ほう助の故意を立証することは容易ではありません。
しかし、故意を推認させるような証拠、例えば、客がAさんから大麻の栽培方法についてアドバイスを受けていた事実などがあれば、Aさんが単に「知らなかった」と主張しても通らないでしょう。
また、捜査機関の取調べにおいて、被疑者が供述した内容が供述調書として後の公判で証拠として使用される可能性がありますが、その取調べにおいて、故意があったと思わせるような供述が取られると、後々に争うことは難しいのです。
ですので、被疑者段階での取調べ対応はしっかりと行うことが重要です。

ご家族が刑事事件を起こしてしまった場合には、すぐに刑事事件に強い弁護士に接見を依頼されるのがよいでしょう。
弁護士は、逮捕された方から事件の詳細を伺った上で、今後の流れや取調べ対応について的確なアドバイスを行います。
特に、否認事件の場合には、自分の意に反した供述調書がとられないよう注意を払い取調べに対応する必要があります。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事事件・少年事件を専門とする法律事務所です。
刑事事件・少年事件でお困りであれば、弊所の弁護士に今すぐご相談ください。
無料法律相談初回接見サービスのご予約・お問い合わせは、フリーダイヤル0120-631-881まで。

薬物事件で保釈なら

2020-03-24

薬物事件で保釈なら

薬物事件保釈について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部が解説します。

福岡県糸島市に住むAさんは、同区内の自宅アパートで、覚せい剤を注射する方法で使用しました。しかし、翌日、Aさん宅に福岡県糸島警察署の捜索が入り、尿の任意提出を求められ提出したところ、尿から覚せい剤成分が検出されたことから、Aさんは覚せい剤取締法違反の疑いで逮捕されてしまいました。Aさんは勾留され、国選弁護人が選任されましたが、国選弁護人の弁護活動には満足していませんでした。そして、10日間の勾留期間を経た後、Aさんは覚せい剤取締法違反で起訴されてしまいました。そこで、Aさんの父親は、国選弁護人から私選弁護人への切り替えを検討しており、Aさんを保釈してもらいたいと考えています。
(フィクションです)

~ 保釈とは ~

保釈とは、被告人(裁判にかけられた人)に対する勾留の執行(効力)を停止して、その身柄拘束を解くことをいいます。「被告人」とは起訴され、刑事裁判にかけられた人をいいますから、あくまで保釈請求は「起訴後」しかすることができません。

~ 保釈のメリットと保釈されないデメリット ~

保釈のメリットとしては以下の点が挙げられます。

①精神的、肉体的負担の軽減
→起訴されると自動的に2か月間の勾留が決まります。また、起訴されてから初めての裁判があるまで、裁判の準備期間などを考えると早くても1か月を要します。この間の留置場、拘置所暮らしの生活は多大な精神的、肉体的負担を伴いますが、保釈されればこれらの負担から解放されます。

②様々な処分を免れる
→身柄を拘束されていると会社、学校を休むことを理由に解雇、退学などの処分に繋がるおそれがあります。通常よりも早期に保釈されることによりこうした処分を免れる可能性があります。

③家族が安心する、負担が減る
→勾留中は限られた範囲でしか接見(面会)することができません。保釈されればこうした制限を気にする必要はありません。何よりご家族が安心されます。ご家族が留置場等へ面会に行く手間も省けます。

④裁判に向けた十分な打合せができる
→接見室だと事実上の制限があってなかなか十分な打ち合わせをすることができません。保釈されればいつでも弁護士に相談できるわけですし、何より落ち着いて、時間をかけて打合せを行うことができます。

⑤再犯防止に向けた対策を取ることができる
→身柄拘束中は、薬物の専門機関に通院するなどの具体的な再犯防止に向けた行動を取ることができません。保釈されれば再犯防止に向けた具体的な行動をとることができます。また、そのことが執行猶予獲得などの有利な結果に繋がる可能性があります。

~ 保釈の注意点 ~

ただ、保釈はメリットだけではありません。
以下の点に注意する必要があります。

①多額の保釈保証金が必要となる
→保釈保証金の額は、被告人の認否、事案の内容等に鑑みて裁判官(裁判所)が決めます(日産のカルロスゴーン社長が保釈保証金1億円を納付したことはニュースになりました)。決して安い金額ではなく、通常の簡易な事件でさえ100万円~150万円を準備する必要があります。

保釈条件を遵守する必要がある
→保釈を許可するにあたっては・裁判所から呼び出された場合は必ず出頭する・住居地を変更するには裁判所の許可を受ける・被害者への連絡は弁護人を介する
・被害者、目撃者、共犯者などの事件関係者と接触しない・薬物に近寄らないなどの条件を付けられます。全くフリーな状態で釈放されるわけではありません。

③保釈保証金は没収され、収容されるおそれがある
→決められた条件を守らなければ納付した保釈保証金は没収され、再び留置施設等に収容されるおそれがあります。カルロス・ゴーン被告も保釈条件を守らなかった結果、保釈保証金を没収され保釈許可決定が取り消されています。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部は、薬物事件をはじめとする刑事事件・少年事件を専門に取り扱う法律事務所です。刑事事件・少年事件でお困りの方は、弊所までお気軽にご相談ください。24時間、無料法律相談、初回接見サービスを受け付けております。

【覚せい剤】覚せい剤所持と即決裁判

2020-03-16

【覚せい剤】覚せい剤所持と即決裁判

覚せい剤所持と即決裁判について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部が解説します。

福岡県久留米市に済むAさんは覚せい剤約0.03グラムを所持していたとして福岡県久留米警察署に現行犯逮捕され、その後勾留されました。Aさんは事実を認めており(前科なし)、弁護士は必要ないと思い、私選弁護人や国選弁護人を選任していません。そして、ある日、Aさんは検察官から「事件を起訴するが、刑事裁判は即決裁判に付したい、そのために弁護人を選任して欲しい」と言われました。Aさんは即決裁判が何か分からず、接見に来た家族に頼んで、刑事・薬物事件に強い弁護士に刑事弁護、即決裁判への対応を依頼してもらうようにしました。
(フィクションです。)

~ 覚せい剤所持、どこからが起訴、不起訴? ~

覚せい剤の所持は覚せい剤取締法によって処罰されます。
「所持」とは、「事実上の実力支配関係」とも言われています。すなわち、自分が直接手にしている必要はなく、社会通念上本人の実力支配、管理の及ぶ場所に保管していればいいとされています。
所持には①単純(非営利目的)所持と②営利目的所持の2種類があります。
①の法定刑は「10年以下の懲役」、②は「1年以上の有期懲役又は情状により1年以上の有期懲役及び500万円以下の罰金」です。

なお、単純所持の場合、所持の量によっては

不起訴

となる場合もあります。
どこまでの量が不起訴で、どこからの量が起訴であるのかの基準は分かりません。
しかし、人によって異なりますが、1回の覚せい剤の使用量は

0.02g~0.03g

と言われています。
ですから、1回の使用分にも満たない0.00★程度の所持量であれば不起訴となることもあるでしょう。

~ 即決裁判とは ~

即決裁判とは、即決裁判対象事件について、事案が明白かつ軽微であって、証拠調べが速やかに終わるなどの事情があるときに、原則、1回の審理で判決の言い渡しまで行う裁判手続をいいます。
勾留中に起訴されると自動的に2か月の勾留が決まります。しかも、起訴されてから初めての裁判が行われるまでに早くても1か月程度を要するでしょう。

しかし、事案が軽微であって犯罪の成否に争いがなく、執行猶予付き判決が見込まれる事件についてさえ上記の手続きを取ることは、被告人(起訴された方)にも負担であるばかりか円滑な社会復帰の妨げとなるおそれがあります。また、そうした方をいつまでも収容する収容側にも大きな負担となります。

そこで、即決裁判手続きが認められています。
即決裁判を受けるメリットとしては、
1 審理は申立て後、原則、14日以内に開かれ1回で終わること
2 必ず執行猶予判決を言い渡されること(実刑判決は言い渡されない)
3 1、2に関連し、審理当日(判決当日)に釈放され、早期の社会復帰が可能となること
などが挙げられます。
他方、デメリットとしては
1 必ず有罪判決が言い渡されること
2 量刑不当を理由に控訴できるが、事実誤認を理由とする控訴はできないこと
などが挙げられます。

覚せい剤所持罪は即決裁判の対象となります。また、覚せい剤の所持量が微量であること、Aさんに前科がないこと、Aさんが事実を認めていることに鑑みれば、本件が即決裁判に付される可能性は十分あります。検察官が即決裁判の申立てをする場合は、被疑者の同意が必要です。また、即決裁判には上記のようなデメリットがあるため、裁判官は、被疑者が同意をするかどうかを明らかにしようとする場合において、被疑者に弁護人がいないときは、請求により、被疑者のために(国選の)弁護人を選任しなければならないとされています(さらに、即決裁判は、弁護人がいなければその審理を開くことができません。

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【覚せい剤】密輸で無罪判決

2020-02-27

【覚せい剤】密輸で無罪判決

覚せい剤密輸無罪判決について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部が解説します。

福岡市中央区に住む中国国籍のAさんは、知人から「金塊が送られてくるから受け取ってもらえないか」と言われました。Aさんは金塊の密輸はいけないことではないかと思い、スマートフォンで金塊の密輸に関して検索を繰り返しました。しかし、Aさんは知人から多額の報酬を約束されたことから、依頼を引き受けました。そして、Aさんは国際スピード郵便で荷物を受け取ったところ、福岡県中央警察署に覚せい剤取締法違反(営利目的輸入罪)、関税法違反(無許可輸入罪)で逮捕、起訴されてしまいました。荷物の中身は金塊ではなく覚せい剤(約1.4キロ)だったのです。Aさんは裁判で、「荷物は金塊だと思っていた」などと一貫して覚せい剤輸入の故意を否認していたところ、覚せい剤取締法違反(営利目的輸入罪)については無罪判決の言い渡しを受けました。
(事実を基に作成したフィクションです。)

~はじめに~

上記事例は、昨年12月19日、福岡地方裁判所において、覚せい剤取締法違反(営利目的輸入罪)、関税法違反(無許可輸入罪)に問われた中国国籍の男性に対し、覚せい剤取締法違反(営利目的輸入罪)について無罪判決が言い渡された事例をモデルに作成しています。なお、関税法違反(無許可輸入罪)については有罪判決を受け、懲役1年6月、執行猶予3年(求刑:懲役10年、罰金400万年)が言い渡されています。

~覚せい剤取締法(営利目的輸入の罪)~

覚せい剤の営利目的輸入の罪は,覚せい剤取締法41条2項に規定されています。

41条2項 
営利の目的で前項の罪を犯した者は,無期若しくは3年以上の懲役に処し,又は情状により無期若しくは3年以上の懲役及び1000万円以下の罰金に処する。

「営利の目的」とは,犯人が自ら財産上の利益を得,又は第三者に得させることを動機,目的とする場合をいいます。
営利目的の存否は,犯人の主観にかかわるものですから,これを裏付ける証拠は犯人の自白しかありません。そこで,自白がない場合は,覚せい剤の数量,価格,犯行の手口,態様のほか,犯人が犯罪行為に高額の資金を出捐していること,犯人が犯罪行為を近接した時期に同種薬物を販売していた事実があること,小分け道具等の薬物の密売に用いられる器具等を所持していたことなどの間接証拠(情況)を総合的に勘案して判断されるものと思われます。
「前項」とは41条1項のことをいいます。同項は,覚せい剤の輸入,輸出,製造の罪を定めた規定です。
覚せい剤の営利目的輸入罪は無期懲役刑が設けられている大変重たい罪です。

~なぜ無罪となったのか?~

刑事訴訟法336条は

①被告事件が罪とならないとき
②被告事件について犯罪の証明がないとき

無罪判決を言い渡す、としています。
そして、覚せい剤取締法違反(営利目的輸入罪)において証明すべき事項は

ア、覚せい剤を輸入したこと(客観的事実)
イ、輸入したものが覚せい剤であると認識していたこと(主観的事実=故意)

の2点です。
この点、本件ではアについては争いがないようですが、イについて争いがあるようです。
そして、裁判の詳細は分かりませんが、報道によれば、裁判官は

Aさんが携帯電話で金塊に関する密輸の検索を繰り返す一方、覚せい剤の密輸に関する検索履歴がないこと

を指摘し、

Aさんに覚せい剤を含む違法薬物の認識があったとまでは認められない

としたようです。
そうすると、イに関する立証がなされたことになりませんから、結局無罪判決が言い渡されたというわけです。

~関税法違反はなぜ有罪?~

金塊の無許可輸入罪は、関税法111条1項1号に規定されています。

第111条 次の各号のいずれかに該当する者は、5年以下の懲役若しくは500万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。
一 第67条(輸出又は輸入の許可)(第7条において準用する場合を含む。次号及び次項において同じ。)の許可を受けるべき貨物について当該許可を受けないで当該貨物を輸出(本邦から外国に向けて行う外国貨物(仮に陸揚げされた貨物を除く。)の積戻しを含む。次号及び次項において同じ。)し、又は輸入した者

また、覚せい剤などの禁制品輸入罪も関税法に規定されています(罰則:10年以下の懲役若しくは3000万円以下の罰金、又は併科)。

Aさんは覚せい剤を金塊と誤信して輸入したわけですが、いずれも「輸入してはならない」、という規範に直面している状況は同様です。
よって、この場合、輸入罪の故意に欠けることはなく、Aさんは無許可輸入罪の範囲で処罰されることになります。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部は、覚せい剤密輸をはじめとする刑事事件・少年事件専門の法律事務所です。刑事事件・少年事件でお困りの方は、まずは0120-631-881までお気軽にお電話ください。
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【危険ドラッグ】ダッシュボード内から危険ドラッグが発見!

2020-01-25

ダッシュボード内から危険ドラッグが発見!

危険ドラッグについて、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部が解説します。

福岡県古賀市に住むAさんは、車を運転中、後方から走ってきた福岡県粕屋警察署の警察官が運転するパトカーに呼び止められました。Aさんは車を停止させ、警察官の職務質問や所持品検査に応じました。すると、Aさんの車のダッシュボード内から、薬のようなものが発見されました。警察官が薬の成分を簡易検査すると「危険ドラッグ」であることが判明しました。そこで、Aさんは危険ドラッグを所持していたとして薬機法違反(所持罪)で現行犯逮捕されました。Aさんは、警察官や接見に来た弁護士に「危険ドラッグは私のものではない。」「友人か誰かが私の知らないうちにそこに隠したとしか考えられない。」「ダッシュボード内に入っていると知らなかった。」などと話しています。
(フィクションです)

~ 危険ドラッグ ~

危険ドラッグは、おもに、麻薬や覚醒剤の構造を変えた薬物のことをいいます。

危険ドラッグを規制する法律は、医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律、略して「薬機法」と呼ばれる法律です。
薬機法では、

 中枢神経の興奮若しくは抑制又は幻覚の作用を有する蓋然性が高く、かつ、人の身体に使用された場合に保健衛生上の危害が発生するおそれがある物(以下、略)として、厚生労働大臣が薬事・食品衛生審議会の意見を聴いて指定するもの

を「指定薬物」とし(薬機法2条15項)、指定薬物の

・製造
・輸入
・販売
・授与
・所持
・購入
・譲受
・医療等の用途以外の用途の施用

を禁止しています(薬機法76条の4)。

薬機法が制定される前までは、危険ドラッグは「脱泡ドラッグ」や「違法ドラッグ」などと呼ばれていました。

業として(反復継続する意思で)の、製造、輸入、販売、授与、所持(販売又は授与の目的で貯蔵し、陳列した者に限る)の場合は、

5年以下の懲役若しくは500万円以下の罰金。又は併科(薬機法83条の9)

単なる、製造、輸入、販売、授与、所持(販売又は授与の目的で貯蔵し、陳列した者以外)、購入、譲受、医療等の用途以外の用途の施用の場合は

3年以下の懲役若しくは300万円以下の罰金、又は併科(薬機法84条26号)

です。

~ Aさんの所持罪は成立する? ~

薬機法違反の所持罪が成立するには、「所持」していたことに加えて、危険ドラッグを所持していた「認識」があったことが必要です。
では、Aさんに危険ドラッグを所持していた認識を認めることはできるでしょうか?
Aさんが危険ドラッグの所持の認識を否認していることから問題となります。

この点、確かに、Aさんの車のダッシュボードから危険ドラッグが発見された、という事実は、Aさんの認識を推認させる状況証拠(間接事実)となりえます。
だからといって、それだけでAさんに危険ドラッグの所持の認識があると断定することはできません。
Aさんが言うように、第三者の持ち物である可能性も否定できないからです。

薬物の所持事案では、本件のように薬物の所持の「認識」を否認される方が多くいます。
その際、薬物がどういう経緯で、どこに、どういう形、状況で保存されていたのかがポイントとなります。
これらの事情が「認識」を推認させる事情ともなり得るからです。

捜査機関での取調べでは、上記の点に加えて、交友関係なども厳しく追及されることでしょう。
しかし、その際、どう対応してよいか分からない、という方も多いかと思われます。
そんなときは弁護士に対応を依頼ください。
弁護士でであれば、捜査機関の違法、不当な取調べに対し適切に対処することができます。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部は、刑事事件・少年事件を専門に扱う法律事務所です。刑事事件・少年事件でお困りの方は0120-631-881までお気軽にお電話ください。無料法律相談、初回接見サービスを24時間受け付けております。

【覚せい剤】覚せい剤の逮捕のきっかけ

2020-01-23

覚せい剤の逮捕のきっかけ

覚せい剤について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部が解説します。

福岡県大川市に住むAさん(56歳)は、仕事や職場での人間関係からストレスが溜まっていました。そこで、Aさんは覚せい剤を使ってストレスを発散しようと思い、ネットを通じて売人を見つけ、売人から覚せい剤を入手して覚せい剤の使用を繰り返していました。そうしたところ、Aさんの言動が徐々におかしくなり、職場の上司から福岡県筑後警察署へ通報されたことをきっかけにAさんは覚せい剤取締法違反(使用罪)で逮捕されました。Aさんの家族が、弁護士にAさんとの接見を依頼しました。
(フィクションです。)

~ 覚せい剤は違法! ~

最近は、元有名芸能人が覚せい剤で逮捕されたり、福岡県では、大川市の中学校で勤務する現役の教諭が覚せい剤で逮捕されるなど、覚せい剤に関連するニュースが相次いでいます。

覚せい剤や麻薬等は、それを乱用する人間の精神や身体をボロボロにし、人間としての生活を営むことをできなくするだけでなく、場合によっては死亡することもあります。
また、薬物の乱用による幻覚・妄想が、殺人、放火等の凶悪な犯罪や交通事故を引き起こします。また、覚せい剤は暴力団組織などの犯罪組織の活動資金のネタとしても使われており、その活動資金を基に新たな犯罪、新たな被害者を生み出しかねません。
このように、覚せい剤は、乱用者本人のみならず、周囲の人、さらには社会全体に対しても、取り返しのつかない被害を及ぼしかねないものです。
こうしたことから、覚せい剤、麻薬等の使用、所持等は法律により厳しく禁止されています。

~ 覚せい剤取締法の法定刑 ~

覚せい剤取締法で規定されている法定刑は以下のとおりです。

覚せい剤の場合

□輸入・輸出・製造
・単純(営利目的以外)→1年以上の有期懲役
・営利目的      →無期若しくは3年以上の懲役または情状により1000万円以下の罰金併科

□所持・譲渡・譲受
・単純(営利目的以外)→10年以下の懲役
・営利目的      →1年以上の有期懲役又は情状により500万円以下の罰金併科

□施用・使用
・単純(営利目的以外)→10年以下の懲役
・営利目的      →1年以上の有期懲役又は情状により500万年以下の罰金併科

【覚せい剤原料】
□輸入・輸出・製造
 単純(営利目的以外)→10年以下の有期懲役
 営利目的      →1年以上の有期懲役又は情状により500万年以下の罰金併科

□所持・譲渡・譲受
 単純(営利目的以外)→7年以下の懲役
 営利目的      →10年以下の懲役又は情状により300万円以下の罰金併科

□施用・使用
 単純(営利目的以外)→7年以下の懲役
 営利目的      →10年以下の懲役又は情状により300万円以下の罰金併科

~ 覚せい剤の逮捕のきっかけとは ~

覚せい剤の所持等が発覚すれば、逮捕される可能性は高いと思われます。
覚せい剤が発覚するきっかけには、様々なものがあります。

中でも最も多いのは、警察官による街頭や検挙件数の多い地域での、職務質問・所持品検査です。
覚せい剤を使用している疑惑のある人は、痩せていたり、顔色が悪かったり、やけにキョロキョロして落ち着きがなく挙動不審なところがあります。
仮に、外見上、明らかにこれらの症状が分からなくても、警察官は経験上、何となく覚せい剤に関与している疑いがある者であることを嗅ぎつける能力を有しています。
先にご紹介した大川市の教諭は職務質問がきっかけで逮捕されました。
他にも、売人や覚せい剤仲間が逮捕されたこと、匿名の捜査機関への通報などから逮捕に繋がるケース、家族が医療機関や捜査機関に通報して逮捕につながるケースもあります。

いつ、どこから、どんなルートで発覚するか分かりません。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事事件・少年事件専門の法律事務所です。刑事事件・少年事件で逮捕されるなどしてお困りの方は、まずはお気軽に、0120-631-881までお電話ください。専門のスタッフが24時間体制で、初回接見、無料法律相談の予約を受け付けております。

【覚せい剤】所持で認識なしの否認~福岡市中央区

2020-01-12

【覚せい剤】所持で認識なしの否認~福岡市中央区

覚せい剤所持の否認について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部が解説します。

福岡市中央区に住むAさんは、友人Bさんを助手席に乗せ自ら運転してドライブをしていたところ、Bさんの足元に見知らぬポーチが置かれているのに気づきました。Aさんは、トイレ休憩のためBさんが助手席を降りた際、このポーチを拾い上げ、トイレから帰ってきたBさんに「落ちてたよ。」「Bさんの物?」と聞いたところ、Bさんから「そうだよ。」と言われました。その後、Aさんは特段その中身について尋ねることなくドライブを続けていたところ、後方から福岡県中央警察署の警察官が運転するパトカーに呼び止められました。そして、AさんとBさんは警察官から職務質問と所持品検査を受けました。
そして、AさんとBさんは警察官から助手席足元に置かれていたポーチの中身について尋ねられました。これに対し、Bさんが「私の物です。」と言ってポーチのチャックを開けて警察官に差し出したところ、外から白色の粉末が入ったパケが入っているのがわかりました。Bさんは、警察官に「これ何?」と言われたところ、「覚せい剤です。」と答えました。そして、警察署の検査の結果、陽性反応を示したことからBさんは覚せい剤取締法違反(共同所持罪)で逮捕されました。これを聞いたAさんは驚き、関与を否定しましたが聞き入れてもらえず、Bさんと同じく覚せい剤取締法違反(共同所持罪)で逮捕されてしまいました。Aさんと接見した弁護士は、Aさんの早期釈放と不起訴処分獲得に向けて弁護活動を始めました。

~ 覚せい剤取締法違反(所持罪)~

覚せい剤取締法で禁止している覚せい剤の所持には、①単純(非営利目的)所持と②営利目的所持の2種類があります。
①の法定刑は「10年以下の懲役」です。他方、②の法定刑は「1年以上の有期懲役又は情状により1年以上の有期懲役及び500万円以下の罰金」で、①より非常に重たい罪であることが分かります。

「所持」とは、「事実上の実力支配関係」とも言われています。すなわち、自分が直接手にしている必要はなく、社会通念上本人の実力支配、管理の及ぶ場所に保管していればいいとされています。Aさんも、Bさんも覚せい剤が入ったポーチを直接手にしていたわけではありませんが、そのポーチがAさん、Bさんが乗っていた車の助手席の足元に置かれていたことから両名の支配が及ぶ場所に保管されていた、といえ「所持」していたことになるです。

「営利目的」とは、覚せい剤を所持する動機が財産上の利益を得る、ないしはこれを確保する目的に出たことをいうとされています。本人が営利目的を有していたかどうかは、専ら本人の内心に関わる事情ですから、以下のような客観的事情から推認されます。

そのほか、覚せい剤取締法の所持罪が成立するには、覚せい剤を所持していたことの「認識(故意)」が必要です。
もっとも、認識の程度は、はっきりと所持しているという程度のものである必要はないとされています。また、過去に認識しつつ所持し、その後所持したことを忘れたとしても所持の認識は認められる、とされます。

共同所持は、覚せい剤取締法に規定された罪ではなく、「所持」を「共同」して実行したことを意味しています。
犯罪(所持)を共同して実行したことを共同正犯といいます。
共同正犯は刑法60条に規定されています。

刑法60条
2人以上共同して犯罪を実行した者は、すべて正犯とする。

つまり、すべて正犯とするとは、Aさんも、Bさんも覚せい剤を所持していたこととする、という意味です。
この共同正犯が成立するには、共謀(共犯者間の意思の疎通)と共同実行の事実(所持していたこと)が必要です。

~ 所持の認識、共謀がない場合の対応 ~

上記からすると、Bさんには所持罪が成立しそうです。
他方、Aさんには所持の認識やBさんとの共謀が認められず、所持罪が成立しない可能性もあります。

ところが、認識というのは、人の内心に関わる事情ですから、所持の認識を否認すればするほど捜査機関の取調べでの追求は厳しくなります。まずは、取調べでは黙秘権を行使するなどし、他方で接見では弁護士から取調べに関するアドバイスをしっかり受けましょう。
取調べ当初から一貫した供述、態度を示すことが、不起訴処分(嫌疑不十分)、早期釈放を獲得するためには大切になってきます。

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【大麻】営利目的密輸~北九州市門司区

2020-01-06

【大麻】営利目的密輸~北九州市門司区

大麻の営利目的密輸について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部が解説します。

北九州市門司区に住むAさんは、所持していたキャリーケースの中から大麻約100グラムを発見、押収され、大麻を営利目的で密輸したとして大麻取締法違反(営利目的輸入罪)で逮捕されました。Aさんは「キャリーケースの中に大麻が入っていたことを知らなかった。」などと言って、大麻密輸の事実を否認しています。
(フィクションです。)

~ 大麻の密輸 ~

薬物事件で逮捕される芸能人が相次ぎ、薬物に関して興味を持たれた方も多いのではないでしょうか?
薬物の多くは海外から輸入されたものだと言われています。
大麻もその中の一つです。 
大麻は大麻取締法で規制されている薬物です。
大麻取締法は、大麻の栽培・輸出入・所持・譲渡・譲受などについて必要な規制を行う法律です。
覚せい剤などとは異なり、大麻の使用自体は規制されていません。

大麻の輸出入に関しては、以下のように規定されています。
第四条 何人も次に掲げる行為をしてはならない。
一 大麻を輸入し、又は輸出すること(大麻研究者が、厚生労働大臣の許可を受けて、大麻を輸入し、又は輸出する場合を除く。)。
第二十四条 大麻を、みだりに、栽培し、本邦若しくは外国に輸入し、又は本邦若しくは外国から輸出した者は、七年以下の懲役に処する。
2 営利の目的で前項の罪を犯した者は、十年以下の懲役に処し、又は情状により十年以下の懲役及び三百万円以下の罰金に処する。
3 前二項の未遂罪は、罰する。

大麻をみだりに輸入した場合は、7年以下の懲役、営利目的で輸入した場合には、10年以下の懲役、または情状により10年以下の懲役と300万円以下の罰金を科されるおそれがあります。
営利目的の法定刑が重いのは、財産上の利得を目当てとして犯罪を行うことが道義的に厳しく非難に値するというだけでなく、一般にその行為が反復・累行され、規制薬物の濫用を助長・増進させ、国民の保健衛生上の危害を増大させる危険性が高いため、それだけ違法性が高いためだとされます。
「営利目的」とは、「犯人自らが財産上の利益を得、または第三者に得させることを動機・目的とする場合をいう」と解されています。
密輸した大麻の量などからその動機・目的を認定されます。

大麻密輸は、大麻を密輸したという事実のほか、大麻を密輸した認識(故意)がなければ罪に問われません。
ただ、この認識は確実に密輸したという確定的な認識である必要はなく、「何か怪しいな~。」などという未必的な認識で足りるとされています。また、「薬物」を密輸した認識があれば足り、「大麻」を認識した認識までは必要とされません。
薬物を密輸する際は、通常、他人から密輸を依頼されることが多いかと思います。
その際のやり取りなどから上記のような認識を認定されてしまうおそれがあります。

営利目的での大麻密輸で有罪となった場合は、重たい量刑も覚悟しなければなりません。
たとえ初犯であっても実刑となる可能性もあるでしょう。
したがって、大麻密輸で否認をして無罪を主張する場合は、担当の弁護人を綿密な打ち合わせをしてしっかりとした対策を立てる必要があります。

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覚せい剤譲受事件の身柄解放活動

2019-11-18

覚せい剤譲受事件の身柄解放活動

本日は、覚せい剤やおとり捜査、起訴後の釈放(保釈)について、あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部が解説します

福岡県糸島市に住むAさんは、福岡市内の路上において、「薬物の密売人」と言われる男からから覚せい剤を3万円で譲り受けたところ、突然、男から「警察だ。」と言われて、警察官数名に囲まれてしまい、覚せい剤取締法違反(覚せい剤の譲り受け罪)で現行犯逮捕されてしまいました。その後、Aさんの尿から覚せい剤成分が検出され、Aさんは覚せい剤取締法違反(使用罪、譲り受け罪)で起訴されてしまいました。
(フィクションです)

~ 覚せい剤取締法違反 ~

覚せい剤取締法(以下、法といいます)では、使用罪を

10年以下の懲役(法41条の3第1項第1号)

に、譲り受け罪も

10年以下の懲役(法41条の2第1項)

としています。ただし、営利目的が認められる場合は、

1年以上の有期懲役(法41条の2第2項)又は情状により、1年以上の有期懲役及び500万円以下の罰金

とされています。

~ おとり捜査 ~

今回、Aさんはおとり捜査で現行犯逮捕されています。
おとり捜査とは、

捜査機関又はその依頼を受けた捜査協力者が、その身分や意図を相手方に秘して犯罪を実行するように働きかけ、相手方がこれに応じて犯罪の実行に出たところで現行犯逮捕などにより検挙する捜査手法

と解されており、あくまで任意捜査として許容される、とするのが最高裁判所の考え方です(最決平成16年7月12日)。
被害者や目撃者のいない薬物犯罪では、通常の捜査手法では犯人を検挙することが難しい、というのが理由の一つのようです。

~ 覚せい剤と起訴後釈放 ~

覚せい剤をはじめとする薬物犯罪では、その悪質性や多数の関係者が関与している可能性があることから、逮捕されるおそれが非常に高く、しかも一度逮捕されると起訴されるまではなかなか釈放されづらい、というのが特徴です。

したがって、一日でも早く釈放されたい、という場合は起訴後の釈放を目指すことが現実的といえます。
起訴後の釈放とは、つまり、「保釈」のことを意味しています。
ここで、保釈とは被告人に対する勾留の執行(効力)を停止して、その身柄拘束を解くことをいいます。
起訴後の身柄拘束期間は起訴前に比べ長期間となることが想定されていることから、起訴後に限って「保釈(請求)」という制度が認められています。

~ 保釈の注意点 ~

保釈は、あくまで勾留の停止にすぎません(勾留の効力が消滅したわけではない)。また、メリットだけではありません。以下の点に注意する必要があります。

まず、多額の保釈保証金が必要となる。保釈保証金の額は、被告人の認否、事案の内容等に鑑みて裁判官(裁判所)が決めます。決して安い金額ではなく、通常の簡易な事件でさえ100万円~150万円を準備する必要があります。

次に、保釈条件を遵守する必要があります。裁判所が保釈を許可するにあたっては
・裁判所から呼び出された場合は必ず出頭する
・住居地を変更するには裁判所の許可を受ける
・被害者への連絡は弁護人を介する
・被害者、目撃者、共犯者などの事件関係者と接触しない
・薬物に近寄らない
などの条件を付けられ、仮に保釈中にこれらの条件を守らなければ保釈は取り消され、保釈金は没収されて収容されてしまいます。

ご家族が薬物事件で逮捕、勾留、起訴され、保釈をご検討中の方は弁護士までご相談ください。

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覚せい剤のおそろしさ

2019-11-15

覚せい剤のおそろしさ

覚せい剤について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部が解説します。

Aさんは福岡市中央区の路上を歩いてたところ、前方から来た福岡県中央警察署の警察官から職務質問と所持品検査を受けました。その結果、Aさんの右ポケット内からパケ入りの白色粉末を発見されてしまいました。そして簡易検査の結果、陽性であることが判明したことからAさんは覚せい剤取締法違反(所持罪)で現行犯逮捕されました。

~ 田代まさしさん逮捕が物語る薬物のおそろしさ ~

先日、田代まさしさんが再び覚せい剤取締法違反(所持罪)で逮捕されました。
最近では、今年の7月に薬物依存症をテーマとしたNHKの番組に出演するなど薬物依存から脱却しようという姿勢が見えていただけに非常に残念です。
田代さんは、2000年に盗撮(東京都迷惑行為防止条例違反)で書類送検されたことをきっかけに、4度、薬物事件で逮捕され、今回の逮捕が5度目となります。
このことからも、いかに薬物がおそろしい薬かお分かりいただけると思います。

また、体に対する薬物のおそろしさだけがピックアップされているようですが、薬物は社会的にもとても害を及ぼすものです。
薬物を使用するということは、その裏には薬物を作ったり、売ったりする人間がいることを意味します。そして、そこで得られたお金は暴力団などの反社会的勢力の資金源となって新たな犯罪、新たな犯罪被害者を生み出しかねません。また、薬物使用によって暴力的になり暴行、傷害、殺人など暴力事犯や危険運転など起こして死傷者を出すなどの悲惨な交通事故を引き起こす危険が高くなります。

薬物には使った本人の体をむしばみその人の人生を破壊することはもちろん、社会にとっても害であることをぜひ忘れないでいただきたいと思います。

~ 覚せい剤取締法 ~

覚せい剤取締法で禁止している覚せい剤の所持には、①単純(非営利目的)所持と②営利目的所持の2種類があります。

①の法定刑は「10年以下の懲役」です。他方、②の法定刑は「1年以上の有期懲役又は情状により1年以上の有期懲役及び500万円以下の罰金」で、①よりさらに重たくなっています。

「所持」とは、「事実上の実力支配関係」とも言われています。すなわち、自分が直接手にしている必要はなく、社会通念上本人の実力支配、管理の及ぶ場所に保管していればいいとされています。ある日、突然、警察のガサが入り、自宅部屋のタンス内から覚せい剤を押収されたとき、覚せい剤(所持の罪)で逮捕されるのはこのためです。

営利目的とは、覚せい剤を所持する動機が財産上の利益を得る、ないしはこれを確保する目的に出たことをいうとされています。本人が営利目的を有していたかどうかは、専ら本人の内心に関わる事情ですから、営利目的があったかい否かは、

・覚せい剤を所持する量
・所持の態様 
・覚せい剤以外の押収品の内容

などから判断されます。

~ 薬物事件の特徴 ~ 

覚せい剤事件をはじめとする薬物事件の場合、高い確率で逮捕・勾留されます。
薬物事件の場合、覚せい剤の入手(輸入等)→売却→譲り受け(譲り渡し)→使用という一連の流れを踏み、その過程には多くの関係者が関与しています。にもかかわらず、その関与者全員が検挙されることは稀です。したがって、たとえ特定の犯人を検挙できたとしても、他の未検挙者と通謀するなどして罪証隠滅行為をすると疑われてしまう可能性が高いのです。

そのため、薬物事件では、勾留によっては罪証隠滅行為を防止できないとして接見禁止決定を出されることが多いと思われます。接見禁止決定とは、弁護人あるいは弁護人となろうとする者以外の者との接見を禁止する決定を言います。

~ 薬物から脱却するには周囲のサポートが不可欠 ~

一度薬物に手を染めてしまった場合、その状態から脱却することは容易ではありません。
ご家族のサポートがあっても難しいでしょう。
ですから、ご家族以外の専門家の助言、サポートを受け、適切な治療を受けることが必要です。
弁護士はそのためのお手伝いをさせていただきます。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部は、薬物事件をはじめとする刑事事件・少年事件を専門に扱う法律事務所です。刑事事件・少年事件でお困りの方は0120-631-881までお気軽にお電話ください。無料法律相談、初回接見サービスを24時間受け付けております。

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