Archive for the ‘薬物事件’ Category

シンナーを所持!!毒劇法違反で警察に逮捕

2023-05-13

シンナーを所持していたとして、毒劇法違反で警察に逮捕された事件について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部が解説します。

事件内容

左官工をしている少年Aさん(18歳)は、職場の倉庫で保管しているシンナーを盗み出し、隠れて吸引していました。
逮捕された日も、仕事終わりに倉庫からシンナーを持ち出し人目に付かないところで吸引し、残ったシンナーを持って原付で帰宅していたのですが、その道中に信号無視をしたとして、八幡西警察署の警察官に取締りを受けました。
そしてその際に、シンナー臭がしたことから、原付のメットインの中を調べられて吸引目的でシンナーを所持していたことが発覚し、毒物及び劇物取締法違反逮捕されてしまいました。
(フィクションです。)

毒物及び劇物取締法(毒劇法)

毒物及び劇物取締法(「毒劇法」とする)でシンナーの

①無登録販売等
②知情販売・授与
③摂取・吸入・摂取吸入目的所持

を禁止しています。

毒劇法が制定された当初、この法律は、毒物及び劇物について、保健衛生上の見地から必要な取り締まりを行うことを目的(毒劇法第1条参照)として、毒、劇物の指定と、指定毒、劇物の製造、輸入、販売、取扱い等を規制していました。
そして昭和47年当時、青少年の間でシンナー等の有機溶剤製品の濫用が社会問題化されことから、シンナーの濫用を規制するために、上記事項が新たに禁止されたのです。
かつては、少年の薬物事件の大半を毒劇法事件が占めていましたが、最近は、大麻や、脱法ドラッグ、覚醒剤による薬物事件がほとんどで、Aさんの様にシンナーの吸引目的所持違反で警察に逮捕される少年は減ってきているです。

なお、各禁止事項には、罰則も定められており

①無登録販売等に違反すると「3年以下の懲役若しくは200万円以下の罰金又はこの併科」
②知情販売、授与に違反すると「2年以下の懲役若しくは100万円以下の罰金又はこの併科」
③摂取・吸入・摂取吸入目的所持に違反すると「1年以下の懲役若しくは50万円以下の罰金又はこの併科」

です。
成人が毒劇法違反で検挙された場合は、この法定刑内で刑事罰を受けることになりますが、再犯を繰り返さない限りは、毒劇法違反で実刑判決となる可能性は非常に低いでしょう。

福岡県の薬物事件に強い弁護士

福岡県内の薬物事件にお困りの方、ご家族が、シンナーの所持で警察に逮捕された方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部にご相談ください。

薬物事件のご相談は0120-631-881(通話料無料)で24時間受け付けております。

LSDを使用して救急搬送 麻薬取締法違反で逮捕~②~

2023-03-05

~昨日からの続き~

昨日は、LSDを規制している法律「麻薬及び向精神薬取締法」について解説しました。
本日は、麻薬及び向精神薬取締法で逮捕された場合について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部が解説します。

LSD施用で逮捕されたら

LSDに限らず薬物事件で逮捕されたら、その後勾留となる可能性は高いと言えます。
「勾留」とは、被疑者・被告人を拘禁する裁判およびその執行をいいます。
逮捕後にとられる勾留は、被疑者勾留又は起訴前勾留と言われます。
勾留となるには①勾留の理由、及び②勾留の必要性が認められる場合です。

勾留の理由

勾留の理由とは、「罪を犯したことを疑うに足りる相当な理由があること」、並びに

・定まった住居を有しないこと
・罪証を隠滅すると疑うに足りる相当な理由があること
・逃亡し又は逃亡すると疑うに足りる相当な理由があること

のいずれかに該当する場合に認められます。
また、勾留の理由がある場合でも、被疑者を勾留することにより得られる利益と、これにより被る被疑者の不利益を比較衡量した結果、被疑者を勾留することが必要であること、つまり、②勾留の必要性も勾留の要件となります。
薬物事件の場合、外で再犯を犯す可能性が高いことや、薬物関係者(入手先や譲渡し先など)と罪証隠滅を図る可能性もあると判断されやすく、勾留に付される可能性が高くなっています。

接見禁止

勾留に加えて、弁護士以外との接触を禁止する接見禁止に付されることもあります。
接見禁止に付された場合、被疑者の家族であっても、被疑者と面会することが出来ません。
ただでさえ、外界と遮断された閉鎖的な空間に拘束されているため、身体的にも精神的にも厳しい状況に置かれている被疑者ですが、家族との面会の機会がなくなってしまうことで、更なる苦痛が生じることが想像されます。

まずは弁護士に相談

ご家族等が、麻薬及び向精神薬取締法違反で警察に逮捕された場合には、薬物事件にも対応する弁護士にご相談・ご依頼ください。
ご家族との面会を実現するため接見解除に向けた活動を行います。
また、長期身体拘束されている被疑者との接見を重ね、取調べ対応についての適切なアドバイスを提供し、被疑者の精神的不安を取り除きます。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部は、薬物事件を含めた刑事事件・少年事件を数多く取り扱う法律事務所です。
ご家族がLSDをはじめとした薬物事件で逮捕されてお困りの方は、今すぐ弊所の弁護士にご相談ください。
無料法律相談初回接見サービスのご予約・お問い合わせは、フリーダイヤル0120-631-881で24時間受け付けております。

LSDを使用して救急搬送 麻薬取締法違反で逮捕~①~

2023-03-04

LSDを使用して救急搬送され、後日、麻薬取締法違反で逮捕された事件について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部が解説します。

参考事件

大学生のAさん(22歳)は、博多市内にあるクラブで知り合った外国人からLSDを購入しまし、そのLSDをクラブのトイレで使用したのですが、それからしばらくして気分が悪くなり、その後の記憶はなく、気付くと、病院のベットの中でした。
医師から聞いた話によりますと「博多駅近くの路上で倒れていたところを救急搬送された。薬物の多量窃取による中毒症状で治療を行ったが、尿から、合成麻薬の成分が検出されたので警察に通報している。」とのことで、すでにAさんの尿は警察によって差し押さえられているとのことでした。
そして1週間ほど入院したAさんは、退院と同時に、福岡県博多警察署によって、麻薬取締法違反逮捕されました。
(フィクションです)

合成麻薬LSD

LSDは、リゼルグ酸ジエチルアミド又はリゼルギン酸ジエチルアミドであり、非常に強烈な作用を有する半合成の幻覚剤です。
LSDの純粋な形状は透明の結晶ですが、液体の形で製造することもできるため、その形状は、水溶液をしみこませた紙片、錠剤、カプセル、ゼラチン等様々なようです。
LSDは、無臭、無味、無色で、極めて微量で効果を持ち、その効用は摂取量だけでなく、窃取経験や精神状態、周囲の環境により大きく異なり、LSDを乱用すると、幻覚、幻聴、時間感覚の欠如、強烈な幻覚作用が現れます。

麻薬取締法による取締り

LSDは、1970年より「麻薬及び向精神薬取締法」(以下、麻薬取締法)による取締りの対象となりました。
麻薬取締法は、麻薬及び向精神薬の輸入、輸出、製造、製剤、譲渡等について必要な取締を行うとともに、麻薬中毒者について必要な医療を行う等の措置を講ずること等により、麻薬及び向精神薬の濫用による保健衛生上の危害を防止し、もって公共の福祉の増進を図ることを目的とする法律です。

麻薬取締法が規制対象としている麻薬とは、同法別表第1に掲げる物です。
LSDは、1970年に規制麻薬に追加されました。
このため、LSDの輸入、輸出、製造、製剤、小分け、譲渡し、譲受け、交付、施用、所持、廃棄は禁止され、違反者に対しては罰則が科されます。
刑罰については、麻薬のなかでも、「ゼアセチルモルヒネ」(いわゆる、「ヘロイン」)と「ヘロイン以外の麻薬」に分けられており、ヘロインの場合に刑罰が重くなります。
ヘロインの施用についての刑罰は、10年以下の懲役、営利目的であれば1年以上の有期懲役、又は情状におり1年以上の有期懲役及び500万円の罰金です。
一方、ヘロイン以外の麻薬の施用については、7年以下の懲役、営利目的であれば、1年以上10年以下の懲役に処し、又は情状により1年以上10年以下の懲役及び300万円の罰金に処されるとされます。

~明日に続く~

【即日対応可能】福岡県若松警察署に弁護士を派遣※電話予約OK

2022-11-28

【即日対応可能】福岡県若松警察署への弁護士派遣について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部が解説します。

福岡県若松警察署への弁護士派遣(初回接見サービス)

フリーダイヤル 0120-631-881(24時間、年中無休)

までお電話ください。

参考事件

Aさんは、1カ月ほど前に、北九州市若松区の路上に駐車した車内で仮眠をとっていたところ、警ら中の福岡県若松警察署の警察官に職務質問されました。
実はこの時Aさんは、インターネットで知り合った密売人から購入した覚醒剤を車内に隠し持っており、職務質問の際に、この覚醒剤が見つかってしまったのです。
ただ見つかった覚醒剤はもう2週間以上前に使用した際の残りで、1回の使用分にも満たない量でした。
そのため、警察官はその場で簡易鑑定せず押収して、一度持ち帰ったのです。
そして今朝、Aさんは、自宅を訪ねて来た福岡県若松警察署の捜査員に逮捕されてしまいました。
(実際に起こった事件を参考にしたフィクションです。)

福岡県若松警察署

〒808-0066
福岡県北九州市若松区くきのうみ中央1番1号
電話番号 093-771-0110

福岡県若松警察署に弁護士を派遣する費用

交通費込み 44,110円

覚醒剤所持事件

皆さんご存知のとおり覚醒剤所持することは犯罪です。
覚醒剤取締法で覚醒剤の所持は禁止されており、違反して有罪が確定すると10年以下の懲役が科せられます。
初犯であれば、ほぼ執行猶予付きの判決となりますが、覚醒剤等の薬物事件は再犯率が高いのが特徴で、実際に、複数回、同種の薬物事件で有罪判決を受ける方は珍しくありません。
再犯の場合は、執行猶予が付きにくくなり、実刑判決が言い渡されることも珍しくないので注意しなければなりません。

覚醒剤所持事件の弁護活動

覚醒剤所持事件等の薬物事件の弁護活動においては、まず違法薬物を押収された捜査の過程をしっかりと検討する必要があります。
違法捜査によって、証拠品である覚醒剤等の違法薬物が警察に押収されていた場合は、それを理由に無罪判決を勝ち得ることもできるので、まず証拠品が適法に押収されたのか、採尿に至るまでの捜査が適正だったのか等をしっかりと検討する必要があるのです。
また裁判までに、監視監督体制を整えて、再発防止策を講じることも重要な弁護活動の一つとなります。

福岡県若松警察署に弁護士を派遣

福岡県若松警察署に派遣できる即日対応可能な弁護士をお探しの方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部にご相談ください。
福岡県若松警察署に弁護士を派遣する 初回接見サービス のご予約については、24時間対応しているフリーダイヤルでお待ちしております。

【即日対応可能】福岡県城南警察署に弁護士を派遣※電話予約OK

2022-10-24

【即日対応可能】福岡県城南警察署への弁護士派遣について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部が解説します。

福岡県城南警察署への弁護士派遣(初回接見サービス)は

フリーダイヤル 0120-631-881(24時間、年中無休)

までお電話ください。

参考事件

無職のAさんは、福岡市城南区の自宅において大麻を栽培していました。
仕事をしていないAさんは、栽培した大麻をインターネットで知り合った大麻愛好家に密売して得たお金で生活しています。
密売した客が大麻所持罪で逮捕されたことをきっかけに、Aさんにまで捜査が及び、Aさんは、営利目的大麻栽培の容疑で福岡県城南警察署に逮捕されてしまいました。
(実際に起こった事件を参考にしたフィクションです。)

福岡県城南警察署

〒814-0133
福岡市城南区七隈7-41-15
電話番号 092-801-0110

福岡県城南警察署に弁護士を派遣する費用

交通費込み 38,170円

大麻取締法

大麻取締法では、大麻の所持、譲渡、譲受、輸出入、栽培が禁止されており、Aさんの行為は、栽培の違反になるでしょう。

大麻取締法第3条第1項
大麻取扱者でなければ大麻を所持し、栽培し、譲り受け、譲り渡し、又は研究のため使用してはならない

ここでいう大麻取扱者とは、大麻栽培者及び大麻研究者のことです。
大麻栽培者とは、都道府県知事の免許を受けて、繊維若しくは種子を採取する目的で大麻草を栽培する者のことです。
また大麻研究者とは、都道府県知事の免許を受けて、大麻を研究する目的で大麻草を栽培し、大麻を使用する者のことです。(大麻取締法第2条)

栽培の禁止

大麻取締法第24条に大麻の栽培を禁止する旨と、その罰則が明記されています。

大麻取締法第24条第1項には、「大麻を、みだりに栽培し~(中略)~た者は、7年以下の懲役に処する。」旨が明記されています。
ここでいう「みだりに」とは、社会通念上正当な理由が認められないという意味です。
上記のとおり、法律上、大麻の栽培が認められているのは大麻取扱者だけですので、それ以外の者が大麻を栽培すれば、この「みだりに」と言えるでしょう。

大麻取締法第24条第2項「営利の目的で、大麻を栽培した者は、10年以下の懲役に処し、又は情状により10年以下の懲役及び300万円以下の罰金に処する」旨が明記されています。
営利の目的とは、犯人が自ら財産上の利益を得たり、第三者に得させることを、動機・目的とすることを意味します。
簡単に言うと、営利目的に大麻を栽培することとは、販売して利益を得ることを目的に大麻を栽培することです。
大麻を営利目的で栽培していたことは、栽培した大麻を実際に販売していたかどうか、またそれによって利益を得ていたかどうかによって立証されます。
大麻栽培の罪は、営利目的でなければ、初犯であれば執行猶予付の判決が十分に望めます。逆に、営利目的が認められてしまうと、初犯であっても実刑判決の可能性が十分に考えられます。
営利目的の大麻栽培や、譲り渡し事件は、これまでの密売実績や、密売の規模、栽培の規模等によって、その量刑は左右されます。

福岡県城南警察署に弁護士を派遣

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【即日対応可能】福岡県早良警察署に弁護士を派遣※電話予約OK

2022-10-23

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参考事件

無職のAさんは、1年ほど前に仕事をクビになったことから生活が荒れてしまい、半年ほど前にSNSで知り合った売人から覚醒剤を購入し、それ以降、定期的に覚醒剤を使用していました。
そんな中、覚醒剤を使用した際の副作用からか、幻覚や幻聴が出てきたAさんは、ある日、自ら覚醒剤を持って福岡県早良警察署出頭したのです。
警察署で覚醒剤簡易鑑定が行われて、陽性反応が出たことから、Aさんは、その場で覚醒剤取締法違反現行犯逮捕されてしまいました。
(実際に起こった事件を参考にしたフィクションです。)

福岡県早良警察署

〒814-0006
福岡市早良区百道1-5-15
電話番号 092-847-0110

福岡県早良警察署に弁護士を派遣する費用

交通費込み 36,300円

覚醒剤所持で逮捕

覚醒剤所持は、覚醒剤取締法違反となります。
覚醒剤は白色の結晶であることがほとんどですが、その結晶が本当に覚醒剤かどうかは、特殊な機械やキットを使用して鑑定しなければ分かりませんので、覚醒剤所持罪逮捕されるということは、事前に鑑定されていることになります。
通常、Aさんのように覚醒剤所持罪で現行犯逮捕される場合は、警察官による簡易鑑定が行われてその結果で陽性反応を示しているのですが、その後、再び科学捜査研究所において、より精密な鑑定が行われます。
過去には、警察官による簡易鑑定陽性反応を示したものの、その後の科学捜査研究所で行われる本鑑定で陰性反応を示したことから、誤認逮捕事件となった事例もあるので、あらゆるケースを想定して、どういった取調べ対応をするかは弁護士に相談することをお勧めします。

覚醒剤所持罪で現行犯逮捕されると…

覚醒剤所持罪現行犯逮捕されると、必ずと言っていいほどの確率で、尿検査が行われます。
尿検査は覚醒剤を使用しているかどうかを調べるために行うのですが、ここで多くの方が気にしているのは『最後に覚醒剤を使用してからどれぐらい経てば尿検査で陰性反応になるのか?』ではないでしょうか。
結論から言いますと、絶対にこの期間が空けば大丈夫というのはないでしょうか、捜査機関の共通認識は、覚醒剤を使用した直後から約2週間は陽性反応が出る可能性があると言われています。

覚醒剤取締法については、こちらで解説 ⇒⇒クリック

福岡県早良警察署に弁護士を派遣

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博多駅前で覚醒剤所持の男が逮捕 覚醒剤取締法違反(所持罪)とは

2022-08-07

博多駅前で覚醒剤所持の男が逮捕された事件を参考に、覚醒剤取締法違反(所持罪)について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部が解説します。

参考事件

自営業のAさんは、数日前に密売人から購入した覚醒剤を車のダッシュボードに隠していました。
その車に乗って知人を迎えに行き、博多駅前に駐車していたところ、警察官から職務質問されたAさんは、警察官に覚醒剤が見つかってしまい、覚醒剤取締法違反(所持罪)現行犯逮捕されてしまいました。(フィクションです。)

覚醒剤取締法違反では、覚醒剤の所持を禁止しています。
覚醒剤の所持罪は、非営利目的(第41条の2第1項)と営利目的(第41条の2第2項)の2種類が存在します。
本日は、非営利目的の覚醒剤所持罪について解説します。

覚醒剤取締法第41条の2第1項で、覚醒剤を、みだり所持することが禁止されています。

「みだりに」とは
社会通念上正当な理由が認められないという意味です。
覚醒剤を適法に所持できる法定の除外事由については、覚醒剤取締法第14条第1項及び第2項に列挙されており、主に覚醒剤を取り扱う施設や機関に勤務する医師や研究者の他、法令に基いてする行為につき覚醒剤を所持する司法警察員や鑑定技師等です。

「所持」とは
人が物を保管する実力支配関係を内容とする行為です。
必ずしも物理的に把持する必要はなく、覚醒剤の存在を認識してこれを管理しうる状態であれば足りるとされています。
例えば、駅のコインロッカーに覚醒剤を隠していて、そのロッカーのカギを所持している場合や、第三者に保管を依頼している場合等であっても、覚醒剤を間接的に所持していたとして、覚醒剤の所持違反が成立する可能性が高いです。

所持の故意
覚醒剤の所持罪が成立するには、所持にかかる物が覚醒剤であるという認識と、覚醒剤を所持したという行為にあたる事実の認識と認容が必要です。

覚醒剤取締法違反に強い弁護士

博多区の薬物事件でお困りの方、覚醒剤所持事件を刑事事件に強い弁護士に相談したい方は、薬物事件を専門に扱っている弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部の弁護士にご相談ください。

また覚醒剤取締法違反で警察に逮捕されてしまった方のもとに弁護士を派遣する 初回接見サービス についても是非ご利用ください。

福岡市早良区の覚醒剤密輸事件で無罪を目指す弁護士

2022-07-26

福岡市早良区の覚醒剤密輸事件で無罪を目指す活動について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部が解説します。

覚醒剤密輸に関与して逮捕

福岡市早良区に住む外国籍のAさんは、外国に住む知人から「金塊が送るから受け取ってもらえないか」と頼まれました。
Aさんは、金塊を密輸することが法律に違反することを知っていましたが、知人から多額の報酬を約束されたことから、その依頼を引き受けてしまったのです。
しかし、Aさんが金塊だと思って受け取った荷物は約1.4キロにも及ぶ覚醒剤で、Aさんは、警察に覚醒剤取締法違反(営利目的輸入罪)、関税法違反(無許可輸入罪)で逮捕、起訴されてしまいました。
Aさんは今後の刑事裁判で、「荷物は金塊だと思っていた」などと一貫して覚醒剤輸入の故意を否認しての、無罪判決を目指しています。
(フィクションです。)

覚醒剤取締法(営利目的輸入の罪)

覚醒剤の営利目的輸入の罪は、覚醒剤取締法41条2項に規定されています。

41条2項 

営利の目的で前項の罪を犯した者は、無期若しくは3年以上の懲役に処し、又は情状により無期若しくは3年以上の懲役及び1000万円以下の罰金に処する。

「営利の目的」とは、犯人が自ら財産上の利益を得、又は第三者に得させることを動機、目的とする場合をいいます。
営利目的の存否は、犯人の主観にかかわるものですから、これを裏付ける証拠は犯人の自白しかありません。
そこで、自白がない場合は、覚醒剤の数量、価格、犯行の手口、態様のほか、犯人が犯罪行為に高額の資金を出捐していること、犯人が犯罪行為を近接した時期に同種薬物を販売していた事実があること、小分け道具等の薬物の密売に用いられる器具等を所持していたことなどの間接証拠(情況)を総合的に勘案して判断されるものと思われます。
「前項」とは41条1項のことをいいます。同項は、覚醒剤の輸入、輸出、製造の罪を定めた規定です。
覚醒剤の営利目的輸入罪は無期懲役刑が設けられている大変重たい罪です。

無罪の可能性はあるのか?

刑事訴訟法336条は

①被告事件が罪とならないとき
②被告事件について犯罪の証明がないとき

無罪判決を言い渡す、としています。
そして、覚醒剤取締法違反(営利目的輸入罪)において証明すべき事項は

〇覚醒剤を輸入したこと(客観的事実)
〇輸入したものが覚醒剤であると認識していたこと(主観的事実=故意)

の2点です。
この点、今回の事件では客観的事実については争うのが困難ですが、故意については争う価値があります。
実際に同じような事件で無罪判決が言い渡された刑事裁判で裁判官は

被告人に覚醒剤を含む違法薬物の認識があったとまでは認められない

とし、故意を否定して無罪判決が言い渡されたようです。

覚醒剤取締法違反で無罪を獲得できたとしても、関税法違反は有罪となる可能性が高い。

無罪を目指すなら

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部は、覚醒剤密輸をはじめとする薬物事件に強いと評判の法律事務所です。
薬物事件でお困りの方は、

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弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部では、無料法律相談、 初回接見サービス を24時間体制で受け付けておりますので、お気軽にお問い合わせください。

福岡県小倉北警察署の覚醒剤使用事件 起訴後に保釈を目指す

2022-06-19

福岡県小倉北警察署の覚醒剤使用事件において、起訴後に保釈を目指す弁護活動について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部が解説します。

覚醒剤使用事件で起訴~保釈を目指す~

北九州市小倉北区に住むAさん(23歳)は、福岡県小倉北警察署覚醒剤取締法違反(自己使用罪)で逮捕され、その後、起訴されてしまいました。
Aさんのご両親は、Aさんの体調のことなどが心配になって保釈請求を検討中です。
そこで、Aさんのご両親は、保釈請求のため刑事事件専門の弁護士に相談しました。
(フィクションです)

保釈とは 

保釈とは、被告人(裁判にかけられた人)に対する勾留の執行(効力)を停止して、その身柄拘束を解くことをいいます。
ここでは保釈請求はどのタイミングでできるのか、保釈されるのはどんな場合か、保釈のメリット、注意点についてご紹介します。

上記で述べたとおり、保釈は被告人のために認められた制度です。したがって、保釈請求は、身柄を拘束された方が被疑者から被告人に変わる瞬間、つまり「起訴後」に行うことができます。
ただし、保釈請求したからといって、直ちに釈放されるわけではありません。
請求を受けた裁判官、裁判所が請求を認めるべきか否か判断するのに時間を要しますし、仮に請求を認めたとしても、検察官から反対意見が出ればさらに時間を要することになります。
したがって、なるべく被告人を早く釈放したい場合は、起訴されたと同時に保釈請求を出すという方法も考えられます。

保釈の種類

刑事訴訟法は、保釈される場合として「権利保釈」「裁量保釈」「職権保釈」を規定しています。

権利保釈

刑事訴訟法89条は、次の場合を除いては、保釈を許可することを「原則」としました。これを「権利保釈」といいます。

1号 被告人が死刑又は無期若しくは短期1年以上の懲役若しくは禁錮に当たる罪を犯したものであるとき

2号 被告人が前に死刑又は無期若しくは長期10年を超える懲役若しくは禁錮に当たる罪につき有罪判決の宣告を受けたことがあるとき

3号 被告人が常習として懲役3年以上の懲役又は禁錮に当たる罪を犯したおのであるとき

4号 被告人が罪証を隠滅すると疑うに足りる相当な理由があるとき

5号 被告人が、被害者その他の事件の審判に必要な知識を有すると認められる者若しくはその親族の身体若しくは財産に害を加え又はこれらの者を畏怖させる行為をすると疑うに足りる相当な理由があるとき

6号 被告人の氏名又は住居が分からないとき

裁量保釈

上記1号から6号までに当たる事由がある場合でも、裁判所(又は裁判官)は、保釈された場合に被告人が逃亡し又は罪証を隠滅する恐れの程度のほか、身体の拘束の継続により被告人が受ける健康上、経済上、社会生活上又は防御の準備上の不利益の程度その他の事情を考慮し、適当と認めるときは、職権で保釈を許可することができます。これを「裁量保釈」といいます。

保釈のメリットとデメリット

保釈は

・精神的、肉体的負担の軽減
・様々な処分を免れる
・家族が安心する
・裁判に向けた十分な打合せができる

等、多くのメリットがありますが、その逆に

・保釈保証金を準備しなければいけない
・保釈につき様々な条件が付けられる
・再び収容される

等のデメリットがあります。

保釈を求めるのなら

このコラムをご覧の方で、起訴後勾留されている方の保釈を希望される方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部にご相談ください。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部では、保釈に関する無料法律相談を

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福岡県宗像警察署に大麻が押収 逮捕されますか?

2022-06-17

福岡県城南警察署大麻押収された事件で、逮捕されるかどうかについて、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部が解説します。

福岡県宗像警察署に大麻が押収

音楽活動をしているAさんは、数年前から大麻を使用しています。
使用する大麻は、音楽活動をする中で知り合った外国人から購入しています。
そんなある日、Aさんは帰宅しようと車を走らせていたところ、交通違反をしてしまって福岡県宗像警察署の警察官に停止を求められ、切符処理をされた際に、警察官に、所持品検査をされてカバンの中に隠し持っていた、大麻と吸引用のパイプが見つかってしまったのです。
警察官から「大麻かどうか鑑定します。」と言われたので、それらを任意提出したAさんは、今後、どのような手続きになり、自分が逮捕されるのか不安で、弁護士に相談することにしました。
(フィクションです。)

大麻を押収

最近では、薬物事件の中で、大麻事件の摘発が増加傾向にあり、特に若者の間で大麻が蔓延していることは社会問題にもなっています。
大麻事件とは、大麻の使用や、譲渡、譲受、栽培、輸出入等の事件で、これらは大麻取締法によって規制されています。
Aさんの起こした事件は、大麻の所持事件に当たりますが、大麻取締法では、大麻の所持について

①営利目的
②営利目的以外

の2種類が規定されています。
当然のことAさんには営利の目的はないので、②の事件に該当します。
営利目的以外の大麻事件が警察に発覚するきっかけが、警察官による職務質問等の際に行われる所持品検査である場合がよくあります。
警察は大麻らしきものを発見すると、それを押収して鑑定します。
その場で、簡易鑑定されて(現行犯)逮捕されることもありますが、Aさんのように、いったん押収されて後日鑑定されることも珍しくありません。

逮捕されるのですか?

押収された大麻が、鑑定で陽性反応を示すと、後日警察に逮捕される可能性があります。
ここで知っておいてもらいたいのが、「陽性=逮捕」ではないということです。
警察は押収した大麻から陽性の鑑定結果が出ただけで逮捕することはできません。
その鑑定結果を持って裁判官に対して逮捕状を請求し、裁判官が逮捕状を発付して初めて逮捕できるので、逮捕されるまでの期間は一律ではありません。
また逮捕されるかどうか、逮捕状が発付されるかどうかは、逮捕の要件が満たされているかどうかによりますので、自分が逮捕されるか不安のある方は早めに弁護士に相談しておいたほうがよいでしょう。

福岡県宗像警察署の大麻事件に強い弁護士

福岡県宗像警察署の大麻事件でお困りの方や、ご家族、ご友人が大麻事件を起こして警察に逮捕されてしまった方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部にご相談ください。
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