Archive for the ‘交通違反・交通事故’ Category

自転車の人身事故に適用される罪と対策は?

2020-08-31

自転車人身事故で適用される罪と対策について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部が解説します。

福岡市博多区に住むAさんは同区内にある食品配達会社に勤め、自転車配達員として各家庭に食品を配達する仕事に従事していたところ、自転車配達の途中で人身事故を起こしてしまい、被害者Vさんに加療約2週間を要する怪我を負わせてしまいました。人身事故の後、AさんはVさんを救護し、110番通報しました。すると、福岡県博多警察署の警察官が人身事故現場に駆け付け、Aさんは重過失致傷罪の疑いで事情聴取等を受けることになってしまいました。
(事実を基に作成したフィクションです。)

自転車の人身事故に適用される罪とは?

自転車の人身事故に適用される罪は、主に

☑ 過失傷害罪(刑法209条)
☑ 過失致死罪(刑法210条)
☑ 重過失致死傷罪(刑法211条後段)

です。

(過失傷害)
第二百九条 
1 過失により人を傷害した者は、三十万円以下の罰金又は科料に処する。
2 前項の罪は、告訴がなければ公訴を提起することができない。

(過失致死)
第二百十条 過失により人を死亡させた者は、五十万円以下の罰金に処する。

(業務上過失致死傷等) ※後段が重過失致死傷罪に関する規定
第二百十一条 業務上必要な注意を怠り、よって人を死傷させた者は、五年以下の懲役若しくは禁錮又は百万円以下の罰金に処する。重大な過失により人を死傷させた者も、同様とする。

各罪の主な違い、特徴

上記の規定を見ると、まず

被害者を負傷(後遺症が残った場合も含む)させたのか、死亡させたのか

で罪の重さが異なることが分かります(過失傷害罪と過失致死罪の違い)。

次に、

過失か重過失か

で罪の重たさが異なることが分かります(過失傷害罪・過失致死罪と重過失致死傷罪との違い)。

重過失とは過失よりも自転車運転者の落ち度(責任)が甚だしい、ということです。たとえば

☑ スマートフォンを注視しながらの運転
☑ 交通ルールを大きく逸脱した運転(信号無視、スピード違反など)

は重過失致死傷罪が適用される可能性が高いです。また、通常の自転車運転で人身事故を起こした場合であれば業務上過失致死傷罪は適用されませんが、現在、流行りの「ウーバーイーツ(Uber Eats)」など自転車の運転を職業としている場合は同罪が適用される可能性があります。同罪はたとえ重過失でなくても適用されてしまい、かつ、罪の重さは重過失致死傷罪と同じです。

自転車で人身事故を起こしたら!?

自転車人身事故を起こしたら(起きたら)、声を大にして言いたいのが

絶対に人身事故現場から逃げないで!!

ということです。
法律上、自転車は「軽車両」と定義されています。つまり、車などと同様に「車両」の一部です。したがって、車で人身事故を起こした場合と同様に自転車人身事故を起こした場合もまずは自転車を停止させ

☑ 負傷者の救護(救護義務)
☑ 道路における危険の防止(危険防止義務)
☑ 警察官への事故報告(事故報告義務)

という3つの義務を果たす必要があります。
よくある過ちが、

自分は加害者ではないから関係ない

といって人身事故現場を立ち去ることです。しかし、あなたが加害者か被害者かは警察・検察の捜査を経なければ最終的には明らかにならないことです。法律上は、加害者・被害者に関係なく、交通事故(物損事故を含む)が起きれば上記義務が課されます。
また、

負傷者が怪我してなさそうだった

というのもよくある過ちです。しかし、負傷者が本当に怪我をしていないかどうかは医師の診察を経てみなければ分かりません。自己判断で人身事故現場から立ち去ることは絶対にやめましょう
なお、救護義務・危険防止義務を果たさなかった場合は前述の罪の罰則に加えて「10年以下の懲役又は100万円以下の罰金」、事故報告義務を果たさなかった場合は「3月以下の懲役又は5万円以下の罰金」を科されてしまいます。

今一度自転車の交通ルールを確認してみて

なお、自転車で人身事故を起こした場合に負うのは刑事責任(懲役、罰金)だけではありません。損害賠償金の支払いという民事責任を負わされてしまう可能性もあります。過去には自転車の人身事故によって取り返しのつかない重度な後遺障害を残し、

1憶円

近い賠償金の支払いを命じられた方もいます(神戸地方裁判所 平成25年7月4日)。そうした取り返しのつかない事態を招かないためにも、今一度自転車の交通ルールを確認しておきましょう。

【主な自転車の交通ルール】

☑ 自転車は原則、(歩道ではなく)車道通行
☑ 車道を通行する場合は原則、車道の左側の左側端を通行する
☑ 歩道を通行する場合は車道よりを徐行(10キロ未満)して通行(歩行者優先!)
☑ スマートフォンを使いながらの運転、傘さし運転などは厳禁

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部は、自転車人身事故をはじめとする刑事事件・少年事件専門の法律事務所です。刑事事件・少年事件でお困りの方は0120-631-881までお気軽にお電話ください。無料法律相談、初回接見サービスを24時間受け付けております。

あおり運転厳罰化後、初の逮捕

2020-08-24

あおり運転厳罰化後、初の逮捕について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部が解説します。

福岡県筑紫野市に住む会社員のAさんは車を運転して職場から帰宅途中、前方のBさんが運転する車がノロノロ運転し、不必要なところで急ブレーキをかけるなどしたことから「挑発を受けた」などと勘違いし、Bさんの車に対してクラクションを鳴らし続け、さらにはBさんの車を追い越して急ブレーキをかけ、Bさんの車を急停止させました。また、Aさんは車から降り、運転席に乗っていたBさんに対して、「お前、何しとるんじゃ!」「運転なめとっとか!」「いい加減にしろ!」「殺されたくなければ今すぐ車から降りて土下座しろ!」などと言いました。そうしたところ、Aさんは第三者から通報を受け、現場に駆け付けた福岡県筑紫野警察署の警察官に強要未遂罪で逮捕されてしまいました。また、その後、Aさんは強要未遂罪で起訴された後、道路交通法違反(妨害運転罪)で逮捕されてしまいました。
(令和2年8月18日で取り上げられたニュースを基に作成したフィクションです。)

あおり運転の厳罰化、妨害運転罪とは

あおり運転の厳罰化とは、あおり運転道路交通法という法律に列記とした犯罪(妨害運転罪)であることが明記され、かつ、罰則や違反点数が大幅に引き上げられた、ということです。

妨害運転罪のの具体的内容は改正道路交通法の117条の2の2第11号に規定されています。それによると、次の条件を満たした場合に妨害運転罪が成立するとされています。

☑ 他の車両等(車、自転車など(歩行者は含まれない))の通行を妨害する目的 で、
☑ 次の「イからヌに当たる行為(妨害運転)」を行い、
☑ 上記の行為が妨害された他の車両等に道路における交通の危険を生じさせる方法であること

妨害運転」の具体的内容は、

イ 蛇行、逆走、対向車線はみだしなど(通行区分違反)
ロ 不必要な急ブレーキ(急ブレーキ禁止違反)
ハ 後方からの異常接近(車間距離不保持)
ニ 無理な・急な進路変更(進路変更禁止違反)
ホ 左側からの追い越し、無理な追い越し(追い越しの方法違反)
へ 前後方からのハイビーム(減光等義務違反)
ト 不要なクラクション、ベル(警音器使用制限違反)
チ 幅寄せ・急接近など(安全運転義務違反)
リ 高速道路での低走行禁止(最低速度違反)
ヌ 高速道路での駐停車(高速道路等駐停車違反)

です。この点、本件Aさんの行為は「ト」、「ホ」にあたることが分かります。

妨害運転罪の罰則は「3年以下の懲役又は50万円以下の罰金」です。
なお、妨害運転は反則行為ではありません。反則行為でないということは、検挙されると交通反則通告制度に基づくいわゆる「青切符」ではなく、刑事手続きに基づき、基本的には「赤切符」の交付を切られるということになります。ご存知のように、青切符を切られた場合、「罰金」ではなく「反則金」を納付すれば手続きが済みましたが、赤切符を切られると上記のとおり、「懲役」あるいは「罰金」の刑事罰を受け前科が付く可能性があります。また、直ちに刑事手続きに移行するということは、最悪の場合、逮捕される可能性もあるという点も注意が必要です。

逮捕から勾留までの流れ

逮捕から勾留までの流れは以下のとおりです。

逮捕から検察官への送致まで

警察に逮捕されると、被疑者(Aさん)は警察署内の留置場に収容されます。
この間、ご家族は被疑者と面会はできないと考えた方がよいです。
他方、弁護士は、いつでも逮捕された方と面会(接見)できます。
また、この段階で、警察に対し被疑者を釈放するよう働きかけることができます。
しかし、それでも検察官へ身柄を送致されることがあります。

検察官送致から勾留請求まで

検察官へ身柄を送致される手続がとられると、被疑者は検察庁へ連れていかれることになります。
そして、検察庁で、検察官の弁解録取をいう手続きを受けます。
検察官が勾留が必要だと判断して勾留請求した場合は、その日、あるいは翌日に、今度は裁判所で裁判官による勾留質問の手続を受けます。
なお、ここでも、弁護士は検察庁においても被疑者と面会(接見)することができますし、検察官に対し、被疑者を釈放するよう働きかけることができます。

勾留質問から勾留まで

検察官に勾留請求された場合、裁判官の勾留質問の手続に移行します。
検察官の弁解録取の手続を受けた日に勾留質問がある場合は、被疑者は検察庁から直接裁判所へ連れていかれることになると思います。
他方、翌日に勾留質問がある場合は、いったん検察庁から留置場に戻り、翌日裁判所へ連れていかれることになります。
弁護人は、この段階でも、裁判官に対して被疑者を釈放するよう働きかけることができます。
また、仮に、勾留決定が出た場合でも、勾留裁判に対する不服申立てをすることによって、被疑者の釈放を求めることができます。
このように釈放活動は様々な段階で可能です。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部は、あおり運転をはじめとする刑事事件・少年事件専門の法律事務所です。刑事事件・少年事件で逮捕されるなどしてお困りの方は、まずはお気軽に、0120-631-881までお電話ください。専門のスタッフが24時間体制で、初回接見、無料法律相談の予約を受け付けております。

飲酒運転で人身事故

2020-07-06

飲酒運転をし人身事故を起こした場合について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部が解説します。

~事例~
会社まで車で通勤していたAさんは、会社の飲み会が行われた日は公共交通機関を利用して帰宅しようと考えていました。
しかし、飲み会後、車内で仮眠をとったAさんは、仮眠後に「運転しても大丈夫だろう。」と思い、車を運転して帰ることにしました。
福岡県北九州市小倉南区の交差点を左折しようとした際、Aさんは横断歩道を左から渡ろうとしていた自転車に気が付かず、自転車と接触し、自転車が転倒してしまいました。
Aさんは慌てて車から降り、被害者の様子を確認し、すぐに救急車を呼びました。
その後、現場に駆け付けた福岡県小倉南警察署の警察官は、Aさんが飲酒運転をしていたのではないかと疑い、呼気検査を行いました。
Aさんは、その場で逮捕されることになり、今後のどのような処分を受けることになるのか心配しています。
(フィクションです。)

飲酒運転をし、人身事故を起こしてしまった場合には、どのような罪に問われる可能性があるのでしょうか。

飲酒運転について

お酒を飲んだ後に、そのアルコールの影響がある状態で自動車などの車両を運転する行為を「飲酒運転」をいいます。
飲酒運転には、「酒気帯び運転」と「酒酔い運転」とがあります。

1.酒気帯び運転

道路交通法
第65条第1項
何人も、酒気を帯びて車両等を運転してはならない。

第117条の2の2
次の各号のいずれかに該当する者は、3年以下の懲役又は50万円以下の罰金に処する。
(略)
3 第65条第1項の規定に違反して車両等(軽車両を除く。次号において同じ。)を運転した者で、その運転をした場合において身体に政令で定める程度以上にアルコールを保有する状態にあったもの。

罰則の対象となる「酒気帯び運転」は、政令で定める程度以上にアルコールを保有する状態で車両等を運転する行為であって、呼気1リットルあたり0.15mg以上もしくは血液1ミリリットルあたり0.3mg以上のアルコールを含んで車両を運転することです。
交通事故や人身事故など具体的な被害が生じていなくても道路交通法違反が成立します。

飲酒の程度が政令で定める程度未満(呼気1リットルあたり0.15mg未満、血液1ミリリットルあたり0.3mg未満)の場合、飲酒運転に該当し、禁止規定に抵触することにはなりますが、その違反についての罰則規定がないため、刑事罰の対象とはなりません。

2.酒酔い運転

道路交通法
第117条の2
次の各号のいずれかに該当する者は、5年以下の懲役又は100万円以下の罰金に処する。
1 第65条(酒気帯び運転等の禁止)第1項の規定に違反して車両等を運転した者で、その運転をした場合において酒に酔った状態(アルコールの影響により正常な運転ができないおそれがある状態をいう。以下同じ。)にあったもの。

呼気アルコール濃度に関係なく、アルコールの影響で正常に車両を運転できないおそれのある状態で車両等を運転する行為を「酒酔い運転」といいます。
例えば、ろれつが回っていない、まっすぐに歩くことができないなどの状況から判断されます。

飲酒運転で人身事故を起こした場合

飲酒運転をした結果、人身事故を起こした場合、さらに罰則が厳しくなります。
この場合も、アルコールの影響度によって異なる罪が成立することになります。

1.過失運転致傷罪

車両を運転する上で必要な注意を怠り、人を死傷させた場合に成立する罪です。
過失運転致傷罪の罰則は、7年以下の懲役もしくは禁固または100万円以下の罰金ですが、飲酒運転をしての人身事故の場合は、道路交通法違反との併合罪となるため罰則が加重されます。
酒気帯び運転による人身事故の場合には、10年6月以下もしくは禁固または150万円以下の罰金に、酒酔い運転による人身事故の場合は、10年6月以下の懲役もしくは禁固または200万円以下の罰金となります。

2.危険運転致傷罪

アルコールの影響により正常な運転ができないのに車両等を運転し、人を死傷させた場合には、危険運転致死傷罪が成立します。
正常な運転でできない状態であったか否かの判断は、事故前の飲酒量や運転状況、事故前後の言動などから総合的になされます。
相手方に怪我を負わせた場合は、15年以下の懲役が、死亡させてしまった場合には、1年以上の有期懲役が科される可能性があります。

飲酒運転をし、人身事故を起こした場合、多くは逮捕されることになるでしょう。
相手の怪我の程度や初犯である場合には、釈放される可能性もあります。

一方、危険運転致死傷罪に当たるような場合には、実刑判決が言い渡されることも考えられます。

ご家族が飲酒運転人身事故を起こしお困りであれば、交通事件も取り扱う刑事事件専門の弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所に今すぐご相談ください。
弊所では、刑事事件専門弁護士による無料法律相談初回接見サービスをご用意しております。
詳しくは、フリーダイヤル0120-631-881までお電話ください。

【飲酒運転】飲酒運転と逮捕後の流れ

2020-03-11

飲酒運転と逮捕後の流れ

飲酒運転と逮捕後の流れについて、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部が解説します。

会社の同僚らと居酒屋で酒を飲むなどして楽しんだ福岡県飯塚市在住のAさんは、居酒屋近くの駐車場に停めていた車で仮眠してから自宅へ帰ろうと、同僚らと別れ、一人駐車場へ向かいました。そして、Aさんは、車に乗り込み運転席で1時間ほど仮眠をとってから車を運転して自宅に向かっていたところ、福岡県飯塚警察署の警察官に飲酒運転で逮捕されてしまいました。Aさんは信号待ちをしていたところ、なかなか発進しなかったため、後続の運転手から〇〇警察署に通報があり本件が発覚したとのことです。逮捕の通知を受けたAさんの妻は、家族のためにも一刻も早く釈放されて欲しいと願い、刑事事件専門の弁護士に初回接見を依頼しました。
(フィクションです)

~飲酒運転~

飲酒運転が発覚する経緯としては、

・警察官に飲酒運転を現認された場合
・警察官の交通検問にひっかかった場合

はもちろん、

・自損事故を事故を起こし110番通報、119番通報された場合
・信号待ちで停車中のところ、青信号になっても発進しなかったため後方の運転者に飲酒運転を疑われて110番通報された場合

など様々です。

飲酒運転は「酒気帯び運転」と「酒酔い運転」に区分されます。

「酒気帯び運転」とは、血液1ミリリットルにつき0.3mg又は呼気1リットルにつき0.15mg以上アルコールを保有する状態で車両等(軽車両(自転車など)を除く)を運転することをいいます(法65条1項、117条の2の2第1号)。
一方で、「酒酔い運転」は、酒気帯び運転のように数値以上の飲酒を必要としません。「酒酔い運転」とは、酒気を帯びて車両等を運転した場合で、その運転した場合に酒に酔った状態(アルコールの影響により正常な運転ができないおそれがある状態)にあった場合の運転をいいます(法65条1項、117条の2第1号)。つまり、身体に保有するアルコールの量が上記の数値以下であっても、「酒に酔った状態」と判断されれば酒酔い運転とされる可能性があります。

なお、酒気帯び運転か酒酔い運転かの区別は、上記の数値のほか、運転者の歩行状況、警察官に対する受け答え状況、酒臭の程度、飲酒状況などを総合的に勘案して第一次的には警察官が判断します。

罰則は「酒気帯び運転」は

3年以下の懲役又は50万円以下の罰金

「酒酔い運転」は

5年以下の懲役又は100万円以下の罰金

です。

~逮捕から勾留までの流れ~

逮捕から勾留までの流れは以下のとおりです。

警察に逮捕されると、被疑者(Aさん)は警察署内の留置場に収容されます。
この間、ご家族は被疑者と面会はできないと考えた方がよいです。
他方、弁護士は、いつでも逮捕された方と面会(接見)できます。
また、この段階で、警察に対し被疑者を釈放するよう働きかけることができます。
しかし、それでも検察官へ身柄を送致されることがあります。

検察官へ身柄を送致される手続がとられると、被疑者は検察庁へ連れていかれることになります。
そして、検察庁で、検察官の弁解録取をいう手続きを受けます。
検察官が勾留が必要だと判断して勾留請求した場合は、その日、あるいは翌日に、今度は裁判所で裁判官による勾留質問の手続を受けます。
なお、ここでも、弁護士は検察庁においても被疑者と面会(接見)することができますし、検察官に対し、被疑者を釈放するよう働きかけることができます。

検察官に勾留請求された場合、裁判官の勾留質問の手続に移行します。
検察官の弁解録取の手続を受けた日に勾留質問がある場合は、被疑者は検察庁から直接裁判所へ連れていかれることになると思います。
他方、翌日に勾留質問がある場合は、いったん検察庁から留置場に戻り、翌日裁判所へ連れていかれることになります。
弁護人は、この段階でも、裁判官に対して被疑者を釈放するよう働きかけることができます。

また、仮に、勾留決定が出た場合でも、勾留裁判に対する不服申立てをすることによって、被疑者の釈放を求めることができます。
このように釈放活動は様々な段階で可能です。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部は、飲酒運転をはじめとする刑事事件・少年事件を専門に取り扱う法律事務所です。刑事事件・少年事件でお困りの方は、弊所までお気軽にご相談ください。24時間、無料法律相談(ご案内はこちら→無料法律相談のご案内)、初回接見サービス(ご案内はこちら→初回接見サービスのご案内)を受け付けております。

【飲酒運転】逮捕後の流れと釈放

2020-02-22

【飲酒運転】逮捕後の流れと釈放

飲酒運転釈放について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部が解説します。

福岡市東区に住むAさんは過去に飲酒運転で検挙され、1回目は罰金30万円の略式命令を受けていました。そして、Aさんはある日、「事故さえ起こさなければ大したことないだろう」と考え、飲酒運転したところ自車を道路脇の電柱に衝突させる自損事故を起こしてしまいました。Aさんは、近くに住む人に110番通報され、駆け付けてた福岡県東警察署に警察官から飲酒運転の疑いで事情を聴かれるなどしました。その結果、Aさんは酒気帯び運転していたことが判明し、道路交通法違反(酒気帯び運転の罪)の疑いで現行犯逮捕されてしまいました。
(フィクションです。)

~飲酒運転~

飲酒運転と言われる場合、大きく、「酒気帯び運転」と「酒酔い運転」に区分されます。

「酒気帯び運転」とは、血液1ミリリットルにつき0.3mg又は呼気1リットルにつき0.15mg以上アルコールを保有する状態で車両等(軽車両(自転車など)を除く)を運転することをいいます(法65条1項、117条の2の2第1号)。

一方で、「酒酔い運転」は、酒気帯び運転のように数値以上の飲酒を必要としません。
「酒酔い運転」とは、酒気を帯びて車両等を運転した場合で、その運転した場合に酒に酔った状態(アルコールの影響により正常な運転ができないおそれがある状態)にあった場合の運転をいいます(法65条1項、117条の2第1号)。
このことからすれば、例えば、体質的にアルコールの弱い方が、ビールをコップ1杯飲んだことにより、身体に保有するアルコールの量が上記の数値以下であっても、「酒に酔った状態」と判断されれば酒酔い運転となります。

罰則も異なります。
「酒気帯び運転」は「3年以下の懲役又は50万円以下の罰金」、「酒酔い運転」は「5年以下の懲役又は100万円以下の罰金」です。

初犯の飲酒運転の場合は罰金刑で済む場合もあります。
しかし、Aさんのように飲酒運転の前科がある方の場合、再び飲酒運転で検挙されるとほぼ間違いなく正式起訴され、裁判で有罪となれば懲役刑を受ける可能性が高くなるでしょう。

~逮捕から勾留までの流れ~

逮捕から勾留までは以下の経過をたどります。

①逮捕

②警察官の弁解録取→釈放

③送致(送検)

④検察官の弁解録取→釈放

⑤勾留請求

⑥裁判官の勾留質問→釈放

⑦勾留(決定)

このように、逮捕から勾留までは警察官、検察官、裁判官が手続に関与します。
それは、逮捕、勾留という重大な権利侵害について慎重を期すためです。

⑦勾留されると10日間の身柄拘束が決定します。
その後、法律上は延長も可能性もあります。
仮に、勾留された場合は勾留に対する不服申し立てを行って早期釈放を目指す必要があります。
また、延長されそうな場合は検察官に働きかけを行ったり、実際に延長された場合は不服申し立てを行って早期釈放を目指します。

比較的長期間の身柄拘束である勾留回避に向けては、警察官、検察官、裁判官に対して働きかけを行っていきます。
具体的には、意見書を提出したり、場合によっては直接面談することもあります。
なお、通常、弁護士が初回の接見のご依頼を受けてから弁護活動を始めることができるのは早くても③の段階です。
したがって、検察官、裁判官に対する働きかけがメインとなってくるでしょう。
もっとも、逮捕前から弁護活動のご依頼を受けていた場合は警察官に対する働きかけも行っていきます。

長期の身柄拘束となると様々場面で障害が出てきますから、早期に釈放されることに越したことはありません。
早期釈放をご希望の方は弁護士までご相談ください。

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【交通事故】自転車事故とながら運転

2020-02-12

【交通事故】自転車事故とながら運転

自転車事故とながら運転について,弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部が解説します。

北九州市小倉北区に住むAさんは、スマートフォンを操作しながら自転車を運転し、通行人であるVさんに正面衝突し,転倒させて外傷性くも膜下出血などの重傷を負わせたとして,福岡県小倉北警察署の警察官により重過失傷害罪の容疑で逮捕されてしまいました。逮捕の通知を受けたAさんの家族が交通事故に強い弁護士にAさんとの接見を依頼しました。
(事実を基にしたフィクションです。)

~ ながら運転自体の罰則 ~

自転車によるながら運転自体の罰則は「5万円以下の罰金」です。
根拠は、道路交通法120条1項9号、71条の6号、福岡県道路交通法施行規則14条の3号です。

道路交通法120条 次の各号のいずれかに該当する者は、5万円以下の罰金に処する。
9号 第71条(略)若しくは6号(略)の規定に違反した者

道路交通法71条 車両等の運転者は、次に掲げる事項を守らなければならない。
6号 前各号に掲げるもののほか、道路又は交通の状況により、公安委員会が道路における危険を防止し、その他の交通の安全を図るため必要と認めた事項

福岡県道路交通法施行規則14条 法第71条第6号に規定する車両等の運転者が守らなければならない事項は、次に掲げるものとする。 ※法=道路交通法
3号 自転車を運転するときは、携帯電話用装置を手で保持して通話し、若しくは操作し、又は画像表示用装置に表示された画像を注視しないこと。

なお、携帯電話用装置(ガラケー、フマフォなど)は「手で保持して通話」することが規制の対象となっています。
したがって、ハンズフリーでの通話はこの規制の対象外ですが、同じ規則の8号には

8号 大きな音量で、カーラジオ等を聞き、又はイヤホン等を使用して音楽を聞く等安全な運転に必要な交通に関する音又は声が聞こえないような状態で車両を運転しないこと。ただし、公共目的を遂行する者が当該目的のための指令等を受信する場合は、この限りでない。

との規定がありますから、大音量で通話していた場合などは8号の対象となる可能性はあります。
「注視」とは見続けることをいい、時間の長短は問いません。

~ ながら運転による交通事故の罰則 ~

車の場合は、自動車の運転により人を死傷させる行為等の処罰に関する法律が適用されます。
そして、通常、ながら運転による交通事故は法律5条が適用され、罰則は「7年以下の懲役若しくは禁錮又は100万円以下の罰金」です。

自動車運転処罰法5条
自動車の運転上必要な注意義務を怠り、よって人を死傷させた者は、7年以下の懲役若しくは禁錮又は100万円以下の罰金に処する。ただし、、その傷害が軽いときは、情状により、その刑を免除することができる。

自転車の場合はこの法律は適用されません。
自転車のながら運転による交通事故の場合は刑法の重過失致死傷罪が適用される可能性が高いと思われます。
重過失致死傷罪は刑法211条後段に規定されています。

刑法211条
業務上必要な注意を怠り、よって人を死傷させた者は、5年以下の懲役若しくは禁錮又は100万円以下の罰金に処する。重大な過失により人を死傷させた者も同様とする。

罰則は「5年以下の懲役若しくは禁錮又は100万円以下の罰金」です。

「重大な過失」とは「重過失」とも呼ばれます。
重過失とは過失の程度が重たいことをいい、結果の重大性を意味するものではありません。
過失の程度は、運転態様、道路状況など個別具体的事情によって判断されます。
しかし、一般的に、危険とされる交通ルールに違反した場合は重過失とされる傾向にあります。
ながら運転の場合もその例外ではありません。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部は、刑事事件・少年事件専門の法律事務所です。刑事事件・少年事件でお困りの方は、まずは0120-631-881までお気軽にお電話ください。無料法律相談、初回接見サービスを24時間体制で受け付けております。無料相談や初回接見後のご報告では、事件の見通しや、刑事手続の説明の他、弁護士費用などについてご納得いただけるまでご説明させていただきます。どうぞ、お気軽にご相談ください。

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【交通事故】ひき逃げと出頭

2020-02-08

【交通事故】ひき逃げと出頭

ひき逃げ出頭について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部が解説します。

福岡県春日市に住むAさんは、仕事を終え、普通乗用自動車を運転して帰宅途中、道路を横断してきたVさん(69歳)に自車前方を衝突させて路上に転倒させました。Aさんは車を道路脇に停め、車を降りてVさんの元に近づいたところ、Vさんの意識ははっきりしており怪我の程度も酷くはなさそうだったため、警察に通報するなどせずその場を立ち去りました。その後、Aさんは普段どおりの生活を送っていますが、いつ警察に逮捕されるか不安で仕方ありません。そこで、警察に出頭することも含め、ひき逃げ事件に強い弁護士に無料法律相談を申込みました。
(フィクションです)

~ ひき逃げ ~

ひき逃げは、怪我した人を助けなかった

救護措置義務違反

と、交通事故の内容等を警察官に報告しなかった

事故報告義務違反

の2つ違反のことをいいます。

ひき逃げについては、道路交通法(以下、法)72条1項に規定されています。

法72条1項
交通事故があったときは、当該交通事故に係る車両等の運転者その他の乗務員(略)は、直ちに車両等を停止して、負傷者を救護し、道路における危険を防止する等必要な措置を講じなければならない。この場合において、当該車両等の運転者(略)は、警察官が現場にいるときは当該警察官に、警察官が現場にいないときは直ちに最寄りの警察署(略)の警察官に当該交通事故が発生した日時及び場所、当該事故における死傷者の数及び負傷者の負傷の程度並びに損壊した物及びその損壊の程度、当該交通事故に係る車両等の積載物並びに当該交通事故について講じた措置を報告しなければならない。

「~講じなければならない。」(法72条1項前段)までが「救護措置義務」に関する規定、「この場合において」以下(法72条1項後段)が「事故報告義務」に関する規定です。
なお、上記規定は「交通事故があったとき」としています。
つまり、運転に過失があろうがなかろうが関係なく交通事故が発生した場合は救護措置義務、事故報告義務が発生しますから注意が必要です。

~ ひき逃げの罰則 ~

ひき逃げのうち救護義務違反の罰則は2種類あります。
一つは、人の死傷が運転者の運転に起因する場合で、この場合は、

10年以下の懲役又は100万円以下の罰金

もう一つは、上記以外の場合で、この場合は

5年以下の懲役又は50万円以下の罰金

です。
事故報告義務違反の罰則は、

3月以下の懲役又は5万円以下の罰金

です。

~ 出頭 ~

出頭は捜査機関に自ら出向くことをいいます。
出頭に似た言葉に自首があります。
ただし、自首が成立するには、捜査機関にひき逃げの犯人であることが特定されていないことが必要です。
自首が成立すると、刑の減軽を受ける可能性があります。
もっとも、出頭であっても逮捕の可能性を下げることには繋がりますが、反対にそのまま逮捕される可能性もあります。
出頭するか否かは弁護士とよく相談した方がよさそうです。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部は、刑事事件・少年事件専門の法律事務所です。刑事事件・少年事件でお困りの方は、まずは0120-631-881までお気軽にお電話ください。無料法律相談(無料法律相談サービスのご案内はこちら→★無料法律相談サービスのご案内★)、初回接見サービス(初回接見サービスのご案内はこちら→★初回接見サービスのご案内★)を24時間体制で受け付けております。無料相談や初回接見後のご報告では、事件の見通しや、刑事手続の説明の他、弁護士費用などについてご納得いただけるまでご説明させていただきます。どうぞ、お気軽にご相談ください。

【酒気帯び運転】酒気帯び同乗罪で接見禁止~福岡県朝倉市

2020-01-24

【酒気帯び運転】酒気帯び同乗罪で接見禁止~福岡県朝倉市

酒気帯び同乗罪で接見禁止について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部が解説します。

AさんとBさんは会社の同僚でご近所同士で,ある日,地域の忘年会に参加するため,Aさんが車を運転して(BさんはAさんの車に同乗)忘年会の会場まで行きました。AさんもBさんも忘年会でお酒を飲みました。そして,忘年会後,BさんはAさんに「車に乗せてってくんない?」と言ったところ,Aさんはこれを承諾し「帰りもオイが運転するけん乗っていかんね」と言いました。そして,AさんとBさんは車で帰宅途中,警ら中の福岡県朝倉警察署のパトカーの職務質問に遭い,Aさんは飲酒運転(酒気帯び運転)の罪で,Bさんは飲酒運転(酒気帯び運転)同乗罪で逮捕され,その後勾留されました。また,AさんとBさんは他人を介して通謀し,証拠隠滅を図るおそれが高いとして接見禁止決定を受けてしまいました。
(フィクションです)

~ 酒気帯び運転同乗罪 ~

お酒を飲む機会が増える方も多いのではないでしょうか?
そんな中,警察の取り締まりも強化されていますから注意が必要です。

ご存知のとおり,飲酒運転だけではなく,飲酒運転をすることとなるおそれがあるものに対し車両等を提供したり,飲酒運転者に対し自己の運送を要求し,又は依頼して車両に同乗した場合も犯罪となります。
後者は飲酒運転(酒気帯び運転)同乗罪で,道路交通法65条4項に規定があり,罰則は3年以下の懲役又は50万円以下の罰金です(道路交通法117条の2の2第4号)。
なお,条文上は要求,依頼とありますが,明示的な要求,依頼行為がなくても,同乗者と運転者の関係,同乗に至った経緯等個別具体的な事情を勘案して要求,依頼があったと認められる場合があります(つまり,暗黙の了解という場合であっても同乗罪に問われることがあります!)。

道路交通法65条
1 何人も、酒気を帯びて車両等を運転してはならない。
2 何人も、酒気を帯びている者で、前項の規定に違反して車両等を運転することとなるおそれがあるものに対し、車両等を提供してはならない。
3 何人も、第一項の規定に違反して車両等を運転することとなるおそれがある者に対し、酒類を提供し、又は飲酒をすすめてはならない。
4 何人も、車両(トロリーバス及び旅客自動車運送事業の用に供する自動車で当該業務に従事中のものその他の政令で定める自動車を除く。以下この項、第百十七条の二の二第六号及 び第百十七条の三の二第三号において同じ。)の運転者が酒気を帯びていることを知りながら、当該運転者に対し、当該車両を運転して自己を運送することを要求し、又は依頼して、 当該運転者が第一項の規定に違反して運転する車両に同乗してはならない。

~ 接見禁止と解除 ~

弁護人以外の者(ご家族など)との接見は,通常,勾留後に可能です。
ところが,勾留後もご家族などとの方との接見が制限されることがあります。それが,

被疑者・被告人に接見禁止決定が出た場合

です。
接見禁止決定とは,通常検察官の請求を受けた裁判官が,被疑者・被告人が逃亡し又は罪証を隠滅すると疑うに足りる相当な理由があると認めた場合に,勾留されている被疑者・被告人と弁護人又は弁護人となろうとする者以外の者との接見を禁じる決定のことをいいます。
今回,Aさん,Bさんの認否が明らかではありません。
また,AさんとBさんはともに身柄拘束を受けていますから,両者が直接通謀して証拠隠滅を図ることは物理的に不可能です。
それでも,他人を介して通謀することは可能です。
今回は,そうした理由から接見禁止決定を出された可能性があります。

接見禁止を解除するための手段として,接見禁止の裁判に対する準抗告・抗告の申立てがあります。これは法律(刑事訴訟法)上認められた手続きです。他に,接見禁止の全部又は一部解除の申立てがあります。全部解除となれば,制限なく接見できます。また,一部解除とは,裁判官・裁判所が認めた範囲の人のみ接見を認める処置です。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は,飲酒運転をはじめとする刑事事件・少年事件を専門に扱う法律事務所です。刑事事件・少年事件でお困りの方は0120-631-881までお気軽にお電話ください。無料法律相談,初回接見サービスを24時間受け付けております。

【無免許運転】無免許運転の量刑

2020-01-21

【無免許運転】無免許運転の量刑

無免許運転の刑事弁護活動について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部が解説します。

配達の仕事をしているAさんは3か月前に自家用車を飲酒運転し(道路交通法違反)て検挙され、略式起訴されて罰金30万円の略式命令を受けて前科が付き、さらに免許取消しの行政処分を受けていました。しかし、Aさんは会社をクビになりたくたいと思って、そのことを会社には報告せずに無免許のまま会社の車を運転していました。そして、Aさんはいつものように、会社の車を運転して配達業に就いていたところ、赤色信号無視違反で福岡県飯塚警察署の警察官が運転するパトカーに呼び止められました。Aさんは警察官から免許証の提示を求められましたが、無免許だったため提示することができず無免許運転が発覚し、道路交通法違反の被疑者として逮捕されてしまいました。逮捕の通知を受けたAさんの妻は、弁護士にAさんとの接見を依頼しました。
(フィクションです。)

~ 無免許運転 ~

無免許運転については道路交通法64条1項に規定されています。

道路交通法64条1項
 何人も、84条1項の規定による公安委員会の運転免許を受けないで(略)、自動車又は原動機付自転車(以下、自動車等)を運転してはならない。

なお、無免許運転を分類すると以下のように区分することができます。

純 無 免:いかなる運転免許も受けないで自動車等を運転
取消無免:運転免許が取り消された後に自動車等を運転
停止中無免:運転免許の効力が停止されている間に自動車等を運転
免許外無免:特定の種類の自動車等を運転することができる運転免許を受けているが、その運転免許で運転することができる種類の自動車以外の種類の自動車等を運転すること
失効無免:免許を受けた者が、その運転免許証の有効期間の更新をしないため失効しているのに自動車等を運転

以上はいずれも無免許運転です。
無免許運転となった以上、それまでの経緯に関係なく、自動車等を運転してはいけません。

無免許運転の罰則は

3年以下の懲役又は50万円以下の罰金

です(法117条の2の2第1号)。

また、無免許運転中に交通事故(人身事故)を起こした場合は、道路交通法とは別の自動車の運転により人を死傷させる行為等の処罰に関する法律(以下、法律といいます)が適用されるおそれがあります。
法律6条では、無免許運転による刑の加重規定が設けられています。

無免許運転+危険運転(人を負傷させた場合に限る)→6月以上の懲役
無免許運転+準危険運転→人を負傷させた場合、15年以下の懲役 人を死亡させた場合、6月以上の懲役
無免許運転+アルコール発覚免脱→15年以下の懲役
無免許運転+過失運転致死傷→10年以下の懲役
 
罰則は単なる無免許運転より格段に重たくなっていることがわかります。

~ Aさんの量刑は? ~

Aさんは、3か月前に飲酒運転(道路交通法違反)で検挙され、罰金30万円の前科を有しています。
そして、また今回、同じ道路交通法違反で検挙されています。
こうしたことから、Aさんは、今回は略式起訴ではなく正式起訴されるおそれが高いでしょう。
正式起訴されると、正式裁判を受けなければなりません。

正式裁判では、懲役刑を言い渡されるおそれが高いです。
懲役刑は6月から1年が相場といえます。
はじめての正式起訴の場合は、実刑に処せられることは少ないと思われます。つまり、執行猶予が付くことが多いかと思われます。
しかし、執行猶予期間中に交通違反を起こすと、ほぼ間違いなく実刑に処せられます。
注意しましょう。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部は、刑事事件・少年事件を専門に扱う法律事務所です。刑事事件・少年事件でお困りの方は0120-631-881までお気軽にお電話ください。無料法律相談、初回接見サービスを24時間受け付けております。

【危険運転】危険運転と過失運転の違い~福岡県豊前市

2020-01-16

【危険運転】危険運転と過失運転の違い~福岡県豊前市

危険運転と過失運転の違いについて、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部が解説します。

福岡県豊前市の運送会社に勤務するAさんは、福岡県豊前市内の道路をトラックで走行中、対面信号が赤色信号表示を示していたにもかかららず交差点に進入し、青色信号表示に従って横断歩道上を横断していたVさんに自車を衝突させて死亡させる交通事故を起こしました。この交通死亡事故により、Aさんは危険運転致死罪の疑いで現行犯逮捕されました。しかし、Aさんと接見した弁護士は、危険運転致死罪ではなく過失運転致死罪の適用と求めていこうと考えています。
(フィクションです。)

~ 人身事故で適用される罪 ~

人身事故で適用される罪の一つに、過失運転致死傷罪、危険運転致死傷罪があります。
ともに、「自動車の運転により人を死傷させる行為等の処罰に関する法律(以下、法律)(」という法律の中で規定され、前者は法律5条に、後者は法律2条に規定されています。

(過失運転致死傷罪)
法律5条 
 自動車の運転上必要な注意を怠り、よって人を死傷させた者は、七年以下の懲役若しくは禁錮又は百万円以下の罰金に処する。ただし、その傷害が軽いときは、情状により、その刑を免除することができる。

(危険運転致死傷罪)
法律5条 次に掲げる行為を行い、よって、人を負傷させた者は十五年以下の懲役に処し、人を死亡させた者は一年以上の有期懲役に処する。
一 アルコール又は薬物の影響により正常な運転が困難な状態で自動車を走行させる行為
二 その進行を制御することが困難な高速度で自動車を走行させる行為
三 その進行を制御する技能を有しないで自動車を走行させる行為
四 人又は車の通行を妨害する目的で、走行中の自動車の直前に進入し、その他通行中の人又は車に著しく接近し、かつ、重大な交通の危険を生じさせる速度で自動車を運転する行為
五 赤色信号又はこれに相当する信号を殊更に無視し、かつ、重大な交通の危険を生じさせる速度で自動車を運転する行為
六 通行禁止道路(道路標識若しくは道路標示により、又はその他法令の規定により自動車の通行が禁止されている道路又はその部分であって、これを通行することが人又は車に交通の危険を生じさせるものとして政令で定めるものをいう。)を進行し、かつ、重大な交通の危険を生じさせる速度で自動車を運転する行為

~ 両罪の違い ~

まず、大きな違いは法定刑です。
過失運転致傷罪が「七年以下の懲役若しくは禁錮又は百万円以下の罰金」であるのに対し、危険運転致死傷罪は「人を負傷させた者は十五年以下の懲役に処し、人を死亡させた者は一年以上の有期懲役」です。
特に、危険運転致死罪の場合、1年以上の有期懲役ですから、起訴され、有罪となれば実刑判決を受ける可能性も十分にあります。

次に、前者は過失、すなわち不注意によって交通事故を起こした場合に適用されるのに対し、後者は故意、すなわち法律5条各号に規定されている状態・状況を運転者が認識しながらあえて自動車を運転して交通事故を起こした場合に適用される法律です。

たとえば、法律5条5号の「赤色信号」を例にとりましょう。
運転者が前方の赤色信号を認識しつつ、あえてこれに従わず交差点に進入したと認められる場合(かつ、重大な交通の危険を生じさせる速度で自動車を運転した場合)は危険運転が適用される可能性が高いでしょう。他方、不注意によって赤色信号を示していた交差点に進入してしまい交通事故を起こした場合は過失運転が適用されるでしょう。

危険運転か過失運転かは、交通事故態様や事故時。事故後の状況などを総合して判断されます。
よって、捜査の結果、危険運転から過失運転になったり、あるいはその逆となることもあります。

危険運転で捜査を受けお困りの方は弁護士までご相談ください。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部は、刑事事件・少年事件専門の法律事務所です。刑事事件・少年事件でお困りの方は、まずはお気軽に0120-631-881までお電話ください。24時間、無料法律相談、初回接見サービスの予約受付を承っております。

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