Archive for the ‘覚せい剤’ Category

【覚せい剤】密輸で無罪判決

2020-02-27

【覚せい剤】密輸で無罪判決

覚せい剤密輸無罪判決について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部が解説します。

福岡市中央区に住む中国国籍のAさんは、知人から「金塊が送られてくるから受け取ってもらえないか」と言われました。Aさんは金塊の密輸はいけないことではないかと思い、スマートフォンで金塊の密輸に関して検索を繰り返しました。しかし、Aさんは知人から多額の報酬を約束されたことから、依頼を引き受けました。そして、Aさんは国際スピード郵便で荷物を受け取ったところ、福岡県中央警察署に覚せい剤取締法違反(営利目的輸入罪)、関税法違反(無許可輸入罪)で逮捕、起訴されてしまいました。荷物の中身は金塊ではなく覚せい剤(約1.4キロ)だったのです。Aさんは裁判で、「荷物は金塊だと思っていた」などと一貫して覚せい剤輸入の故意を否認していたところ、覚せい剤取締法違反(営利目的輸入罪)については無罪判決の言い渡しを受けました。
(事実を基に作成したフィクションです。)

~はじめに~

上記事例は、昨年12月19日、福岡地方裁判所において、覚せい剤取締法違反(営利目的輸入罪)、関税法違反(無許可輸入罪)に問われた中国国籍の男性に対し、覚せい剤取締法違反(営利目的輸入罪)について無罪判決が言い渡された事例をモデルに作成しています。なお、関税法違反(無許可輸入罪)については有罪判決を受け、懲役1年6月、執行猶予3年(求刑:懲役10年、罰金400万年)が言い渡されています。

~覚せい剤取締法(営利目的輸入の罪)~

覚せい剤の営利目的輸入の罪は,覚せい剤取締法41条2項に規定されています。

41条2項 
営利の目的で前項の罪を犯した者は,無期若しくは3年以上の懲役に処し,又は情状により無期若しくは3年以上の懲役及び1000万円以下の罰金に処する。

「営利の目的」とは,犯人が自ら財産上の利益を得,又は第三者に得させることを動機,目的とする場合をいいます。
営利目的の存否は,犯人の主観にかかわるものですから,これを裏付ける証拠は犯人の自白しかありません。そこで,自白がない場合は,覚せい剤の数量,価格,犯行の手口,態様のほか,犯人が犯罪行為に高額の資金を出捐していること,犯人が犯罪行為を近接した時期に同種薬物を販売していた事実があること,小分け道具等の薬物の密売に用いられる器具等を所持していたことなどの間接証拠(情況)を総合的に勘案して判断されるものと思われます。
「前項」とは41条1項のことをいいます。同項は,覚せい剤の輸入,輸出,製造の罪を定めた規定です。
覚せい剤の営利目的輸入罪は無期懲役刑が設けられている大変重たい罪です。

~なぜ無罪となったのか?~

刑事訴訟法336条は

①被告事件が罪とならないとき
②被告事件について犯罪の証明がないとき

無罪判決を言い渡す、としています。
そして、覚せい剤取締法違反(営利目的輸入罪)において証明すべき事項は

ア、覚せい剤を輸入したこと(客観的事実)
イ、輸入したものが覚せい剤であると認識していたこと(主観的事実=故意)

の2点です。
この点、本件ではアについては争いがないようですが、イについて争いがあるようです。
そして、裁判の詳細は分かりませんが、報道によれば、裁判官は

Aさんが携帯電話で金塊に関する密輸の検索を繰り返す一方、覚せい剤の密輸に関する検索履歴がないこと

を指摘し、

Aさんに覚せい剤を含む違法薬物の認識があったとまでは認められない

としたようです。
そうすると、イに関する立証がなされたことになりませんから、結局無罪判決が言い渡されたというわけです。

~関税法違反はなぜ有罪?~

金塊の無許可輸入罪は、関税法111条1項1号に規定されています。

第111条 次の各号のいずれかに該当する者は、5年以下の懲役若しくは500万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。
一 第67条(輸出又は輸入の許可)(第7条において準用する場合を含む。次号及び次項において同じ。)の許可を受けるべき貨物について当該許可を受けないで当該貨物を輸出(本邦から外国に向けて行う外国貨物(仮に陸揚げされた貨物を除く。)の積戻しを含む。次号及び次項において同じ。)し、又は輸入した者

また、覚せい剤などの禁制品輸入罪も関税法に規定されています(罰則:10年以下の懲役若しくは3000万円以下の罰金、又は併科)。

Aさんは覚せい剤を金塊と誤信して輸入したわけですが、いずれも「輸入してはならない」、という規範に直面している状況は同様です。
よって、この場合、輸入罪の故意に欠けることはなく、Aさんは無許可輸入罪の範囲で処罰されることになります。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部は、覚せい剤密輸をはじめとする刑事事件・少年事件専門の法律事務所です。刑事事件・少年事件でお困りの方は、まずは0120-631-881までお気軽にお電話ください。
無料法律相談、初回接見サービスを24時間体制で受け付けております。無料相談や初回接見後のご報告では、事件の見通しや、刑事手続の説明の他、弁護士費用などについてご納得いただけるまでご説明させていただきます。

【覚せい剤】覚せい剤の逮捕のきっかけ

2020-01-23

覚せい剤の逮捕のきっかけ

覚せい剤について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部が解説します。

福岡県大川市に住むAさん(56歳)は、仕事や職場での人間関係からストレスが溜まっていました。そこで、Aさんは覚せい剤を使ってストレスを発散しようと思い、ネットを通じて売人を見つけ、売人から覚せい剤を入手して覚せい剤の使用を繰り返していました。そうしたところ、Aさんの言動が徐々におかしくなり、職場の上司から福岡県筑後警察署へ通報されたことをきっかけにAさんは覚せい剤取締法違反(使用罪)で逮捕されました。Aさんの家族が、弁護士にAさんとの接見を依頼しました。
(フィクションです。)

~ 覚せい剤は違法! ~

最近は、元有名芸能人が覚せい剤で逮捕されたり、福岡県では、大川市の中学校で勤務する現役の教諭が覚せい剤で逮捕されるなど、覚せい剤に関連するニュースが相次いでいます。

覚せい剤や麻薬等は、それを乱用する人間の精神や身体をボロボロにし、人間としての生活を営むことをできなくするだけでなく、場合によっては死亡することもあります。
また、薬物の乱用による幻覚・妄想が、殺人、放火等の凶悪な犯罪や交通事故を引き起こします。また、覚せい剤は暴力団組織などの犯罪組織の活動資金のネタとしても使われており、その活動資金を基に新たな犯罪、新たな被害者を生み出しかねません。
このように、覚せい剤は、乱用者本人のみならず、周囲の人、さらには社会全体に対しても、取り返しのつかない被害を及ぼしかねないものです。
こうしたことから、覚せい剤、麻薬等の使用、所持等は法律により厳しく禁止されています。

~ 覚せい剤取締法の法定刑 ~

覚せい剤取締法で規定されている法定刑は以下のとおりです。

覚せい剤の場合

□輸入・輸出・製造
・単純(営利目的以外)→1年以上の有期懲役
・営利目的      →無期若しくは3年以上の懲役または情状により1000万円以下の罰金併科

□所持・譲渡・譲受
・単純(営利目的以外)→10年以下の懲役
・営利目的      →1年以上の有期懲役又は情状により500万円以下の罰金併科

□施用・使用
・単純(営利目的以外)→10年以下の懲役
・営利目的      →1年以上の有期懲役又は情状により500万年以下の罰金併科

【覚せい剤原料】
□輸入・輸出・製造
 単純(営利目的以外)→10年以下の有期懲役
 営利目的      →1年以上の有期懲役又は情状により500万年以下の罰金併科

□所持・譲渡・譲受
 単純(営利目的以外)→7年以下の懲役
 営利目的      →10年以下の懲役又は情状により300万円以下の罰金併科

□施用・使用
 単純(営利目的以外)→7年以下の懲役
 営利目的      →10年以下の懲役又は情状により300万円以下の罰金併科

~ 覚せい剤の逮捕のきっかけとは ~

覚せい剤の所持等が発覚すれば、逮捕される可能性は高いと思われます。
覚せい剤が発覚するきっかけには、様々なものがあります。

中でも最も多いのは、警察官による街頭や検挙件数の多い地域での、職務質問・所持品検査です。
覚せい剤を使用している疑惑のある人は、痩せていたり、顔色が悪かったり、やけにキョロキョロして落ち着きがなく挙動不審なところがあります。
仮に、外見上、明らかにこれらの症状が分からなくても、警察官は経験上、何となく覚せい剤に関与している疑いがある者であることを嗅ぎつける能力を有しています。
先にご紹介した大川市の教諭は職務質問がきっかけで逮捕されました。
他にも、売人や覚せい剤仲間が逮捕されたこと、匿名の捜査機関への通報などから逮捕に繋がるケース、家族が医療機関や捜査機関に通報して逮捕につながるケースもあります。

いつ、どこから、どんなルートで発覚するか分かりません。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事事件・少年事件専門の法律事務所です。刑事事件・少年事件で逮捕されるなどしてお困りの方は、まずはお気軽に、0120-631-881までお電話ください。専門のスタッフが24時間体制で、初回接見、無料法律相談の予約を受け付けております。

【覚せい剤】所持で認識なしの否認~福岡市中央区

2020-01-12

【覚せい剤】所持で認識なしの否認~福岡市中央区

覚せい剤所持の否認について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部が解説します。

福岡市中央区に住むAさんは、友人Bさんを助手席に乗せ自ら運転してドライブをしていたところ、Bさんの足元に見知らぬポーチが置かれているのに気づきました。Aさんは、トイレ休憩のためBさんが助手席を降りた際、このポーチを拾い上げ、トイレから帰ってきたBさんに「落ちてたよ。」「Bさんの物?」と聞いたところ、Bさんから「そうだよ。」と言われました。その後、Aさんは特段その中身について尋ねることなくドライブを続けていたところ、後方から福岡県中央警察署の警察官が運転するパトカーに呼び止められました。そして、AさんとBさんは警察官から職務質問と所持品検査を受けました。
そして、AさんとBさんは警察官から助手席足元に置かれていたポーチの中身について尋ねられました。これに対し、Bさんが「私の物です。」と言ってポーチのチャックを開けて警察官に差し出したところ、外から白色の粉末が入ったパケが入っているのがわかりました。Bさんは、警察官に「これ何?」と言われたところ、「覚せい剤です。」と答えました。そして、警察署の検査の結果、陽性反応を示したことからBさんは覚せい剤取締法違反(共同所持罪)で逮捕されました。これを聞いたAさんは驚き、関与を否定しましたが聞き入れてもらえず、Bさんと同じく覚せい剤取締法違反(共同所持罪)で逮捕されてしまいました。Aさんと接見した弁護士は、Aさんの早期釈放と不起訴処分獲得に向けて弁護活動を始めました。

~ 覚せい剤取締法違反(所持罪)~

覚せい剤取締法で禁止している覚せい剤の所持には、①単純(非営利目的)所持と②営利目的所持の2種類があります。
①の法定刑は「10年以下の懲役」です。他方、②の法定刑は「1年以上の有期懲役又は情状により1年以上の有期懲役及び500万円以下の罰金」で、①より非常に重たい罪であることが分かります。

「所持」とは、「事実上の実力支配関係」とも言われています。すなわち、自分が直接手にしている必要はなく、社会通念上本人の実力支配、管理の及ぶ場所に保管していればいいとされています。Aさんも、Bさんも覚せい剤が入ったポーチを直接手にしていたわけではありませんが、そのポーチがAさん、Bさんが乗っていた車の助手席の足元に置かれていたことから両名の支配が及ぶ場所に保管されていた、といえ「所持」していたことになるです。

「営利目的」とは、覚せい剤を所持する動機が財産上の利益を得る、ないしはこれを確保する目的に出たことをいうとされています。本人が営利目的を有していたかどうかは、専ら本人の内心に関わる事情ですから、以下のような客観的事情から推認されます。

そのほか、覚せい剤取締法の所持罪が成立するには、覚せい剤を所持していたことの「認識(故意)」が必要です。
もっとも、認識の程度は、はっきりと所持しているという程度のものである必要はないとされています。また、過去に認識しつつ所持し、その後所持したことを忘れたとしても所持の認識は認められる、とされます。

共同所持は、覚せい剤取締法に規定された罪ではなく、「所持」を「共同」して実行したことを意味しています。
犯罪(所持)を共同して実行したことを共同正犯といいます。
共同正犯は刑法60条に規定されています。

刑法60条
2人以上共同して犯罪を実行した者は、すべて正犯とする。

つまり、すべて正犯とするとは、Aさんも、Bさんも覚せい剤を所持していたこととする、という意味です。
この共同正犯が成立するには、共謀(共犯者間の意思の疎通)と共同実行の事実(所持していたこと)が必要です。

~ 所持の認識、共謀がない場合の対応 ~

上記からすると、Bさんには所持罪が成立しそうです。
他方、Aさんには所持の認識やBさんとの共謀が認められず、所持罪が成立しない可能性もあります。

ところが、認識というのは、人の内心に関わる事情ですから、所持の認識を否認すればするほど捜査機関の取調べでの追求は厳しくなります。まずは、取調べでは黙秘権を行使するなどし、他方で接見では弁護士から取調べに関するアドバイスをしっかり受けましょう。
取調べ当初から一貫した供述、態度を示すことが、不起訴処分(嫌疑不十分)、早期釈放を獲得するためには大切になってきます。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部は、刑事事件・少年事件専門の法律事務所です。刑事事件・少年事件でお悩みの方は、まずはお気軽に0120-631-881までお電話ください。専門のスタッフが、24時間体制で、無料法律相談、初回接見サービスを受け付けております。

覚せい剤譲受事件の身柄解放活動

2019-11-18

覚せい剤譲受事件の身柄解放活動

本日は、覚せい剤やおとり捜査、起訴後の釈放(保釈)について、あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部が解説します

福岡県糸島市に住むAさんは、福岡市内の路上において、「薬物の密売人」と言われる男からから覚せい剤を3万円で譲り受けたところ、突然、男から「警察だ。」と言われて、警察官数名に囲まれてしまい、覚せい剤取締法違反(覚せい剤の譲り受け罪)で現行犯逮捕されてしまいました。その後、Aさんの尿から覚せい剤成分が検出され、Aさんは覚せい剤取締法違反(使用罪、譲り受け罪)で起訴されてしまいました。
(フィクションです)

~ 覚せい剤取締法違反 ~

覚せい剤取締法(以下、法といいます)では、使用罪を

10年以下の懲役(法41条の3第1項第1号)

に、譲り受け罪も

10年以下の懲役(法41条の2第1項)

としています。ただし、営利目的が認められる場合は、

1年以上の有期懲役(法41条の2第2項)又は情状により、1年以上の有期懲役及び500万円以下の罰金

とされています。

~ おとり捜査 ~

今回、Aさんはおとり捜査で現行犯逮捕されています。
おとり捜査とは、

捜査機関又はその依頼を受けた捜査協力者が、その身分や意図を相手方に秘して犯罪を実行するように働きかけ、相手方がこれに応じて犯罪の実行に出たところで現行犯逮捕などにより検挙する捜査手法

と解されており、あくまで任意捜査として許容される、とするのが最高裁判所の考え方です(最決平成16年7月12日)。
被害者や目撃者のいない薬物犯罪では、通常の捜査手法では犯人を検挙することが難しい、というのが理由の一つのようです。

~ 覚せい剤と起訴後釈放 ~

覚せい剤をはじめとする薬物犯罪では、その悪質性や多数の関係者が関与している可能性があることから、逮捕されるおそれが非常に高く、しかも一度逮捕されると起訴されるまではなかなか釈放されづらい、というのが特徴です。

したがって、一日でも早く釈放されたい、という場合は起訴後の釈放を目指すことが現実的といえます。
起訴後の釈放とは、つまり、「保釈」のことを意味しています。
ここで、保釈とは被告人に対する勾留の執行(効力)を停止して、その身柄拘束を解くことをいいます。
起訴後の身柄拘束期間は起訴前に比べ長期間となることが想定されていることから、起訴後に限って「保釈(請求)」という制度が認められています。

~ 保釈の注意点 ~

保釈は、あくまで勾留の停止にすぎません(勾留の効力が消滅したわけではない)。また、メリットだけではありません。以下の点に注意する必要があります。

まず、多額の保釈保証金が必要となる。保釈保証金の額は、被告人の認否、事案の内容等に鑑みて裁判官(裁判所)が決めます。決して安い金額ではなく、通常の簡易な事件でさえ100万円~150万円を準備する必要があります。

次に、保釈条件を遵守する必要があります。裁判所が保釈を許可するにあたっては
・裁判所から呼び出された場合は必ず出頭する
・住居地を変更するには裁判所の許可を受ける
・被害者への連絡は弁護人を介する
・被害者、目撃者、共犯者などの事件関係者と接触しない
・薬物に近寄らない
などの条件を付けられ、仮に保釈中にこれらの条件を守らなければ保釈は取り消され、保釈金は没収されて収容されてしまいます。

ご家族が薬物事件で逮捕、勾留、起訴され、保釈をご検討中の方は弁護士までご相談ください。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部は、刑事事件・少年事件を専門とする法律事務所です。刑事事件・少年事件でお悩みの方は、まずは、0120-631-881までお気軽にお電話ください。24時間、無料法律相談、初回接見サービスの受け付けを行っております。

覚せい剤のおそろしさ

2019-11-15

覚せい剤のおそろしさ

覚せい剤について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部が解説します。

Aさんは福岡市中央区の路上を歩いてたところ、前方から来た福岡県中央警察署の警察官から職務質問と所持品検査を受けました。その結果、Aさんの右ポケット内からパケ入りの白色粉末を発見されてしまいました。そして簡易検査の結果、陽性であることが判明したことからAさんは覚せい剤取締法違反(所持罪)で現行犯逮捕されました。

~ 田代まさしさん逮捕が物語る薬物のおそろしさ ~

先日、田代まさしさんが再び覚せい剤取締法違反(所持罪)で逮捕されました。
最近では、今年の7月に薬物依存症をテーマとしたNHKの番組に出演するなど薬物依存から脱却しようという姿勢が見えていただけに非常に残念です。
田代さんは、2000年に盗撮(東京都迷惑行為防止条例違反)で書類送検されたことをきっかけに、4度、薬物事件で逮捕され、今回の逮捕が5度目となります。
このことからも、いかに薬物がおそろしい薬かお分かりいただけると思います。

また、体に対する薬物のおそろしさだけがピックアップされているようですが、薬物は社会的にもとても害を及ぼすものです。
薬物を使用するということは、その裏には薬物を作ったり、売ったりする人間がいることを意味します。そして、そこで得られたお金は暴力団などの反社会的勢力の資金源となって新たな犯罪、新たな犯罪被害者を生み出しかねません。また、薬物使用によって暴力的になり暴行、傷害、殺人など暴力事犯や危険運転など起こして死傷者を出すなどの悲惨な交通事故を引き起こす危険が高くなります。

薬物には使った本人の体をむしばみその人の人生を破壊することはもちろん、社会にとっても害であることをぜひ忘れないでいただきたいと思います。

~ 覚せい剤取締法 ~

覚せい剤取締法で禁止している覚せい剤の所持には、①単純(非営利目的)所持と②営利目的所持の2種類があります。

①の法定刑は「10年以下の懲役」です。他方、②の法定刑は「1年以上の有期懲役又は情状により1年以上の有期懲役及び500万円以下の罰金」で、①よりさらに重たくなっています。

「所持」とは、「事実上の実力支配関係」とも言われています。すなわち、自分が直接手にしている必要はなく、社会通念上本人の実力支配、管理の及ぶ場所に保管していればいいとされています。ある日、突然、警察のガサが入り、自宅部屋のタンス内から覚せい剤を押収されたとき、覚せい剤(所持の罪)で逮捕されるのはこのためです。

営利目的とは、覚せい剤を所持する動機が財産上の利益を得る、ないしはこれを確保する目的に出たことをいうとされています。本人が営利目的を有していたかどうかは、専ら本人の内心に関わる事情ですから、営利目的があったかい否かは、

・覚せい剤を所持する量
・所持の態様 
・覚せい剤以外の押収品の内容

などから判断されます。

~ 薬物事件の特徴 ~ 

覚せい剤事件をはじめとする薬物事件の場合、高い確率で逮捕・勾留されます。
薬物事件の場合、覚せい剤の入手(輸入等)→売却→譲り受け(譲り渡し)→使用という一連の流れを踏み、その過程には多くの関係者が関与しています。にもかかわらず、その関与者全員が検挙されることは稀です。したがって、たとえ特定の犯人を検挙できたとしても、他の未検挙者と通謀するなどして罪証隠滅行為をすると疑われてしまう可能性が高いのです。

そのため、薬物事件では、勾留によっては罪証隠滅行為を防止できないとして接見禁止決定を出されることが多いと思われます。接見禁止決定とは、弁護人あるいは弁護人となろうとする者以外の者との接見を禁止する決定を言います。

~ 薬物から脱却するには周囲のサポートが不可欠 ~

一度薬物に手を染めてしまった場合、その状態から脱却することは容易ではありません。
ご家族のサポートがあっても難しいでしょう。
ですから、ご家族以外の専門家の助言、サポートを受け、適切な治療を受けることが必要です。
弁護士はそのためのお手伝いをさせていただきます。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部は、薬物事件をはじめとする刑事事件・少年事件を専門に扱う法律事務所です。刑事事件・少年事件でお困りの方は0120-631-881までお気軽にお電話ください。無料法律相談、初回接見サービスを24時間受け付けております。

服役後の薬物再犯で一部執行猶予なら刑事弁護士 北九州市門司区

2018-10-10

服役後の薬物再犯で一部執行猶予なら刑事弁護士 北九州市門司区 

Aさんは,福岡県門司警察署の家宅捜索を受け,大麻取締法違反(所持)で逮捕,その後起訴されました。Aさんは,平成30年2月10日に,刑務所を出所(覚せい剤取締法違反(使用),懲役1年6月で服役)したばかりでした。Aさんと接見した弁護士は,一部執行猶予判決を獲得できないか検討しています。
(フィクションです)

~ 薬物事件における一部執行猶予 ~

薬物事件を犯した者に対する一部執行猶予については,「薬物使用等の罪を犯した者に対する刑の一部の執行猶予に関する法律(以下「法律」)」に規定があります。一部執行猶予判決を受けるには次の要件が必要です(法律3条)。
1 薬物使用等の罪を犯したこと
2 本件で,1の罪又は1の罪及び他の罪について3年以下の懲役又禁錮の判決の言い渡しを受けること
3 刑事施設における処遇に引き続き社会内において規制薬物等に対する依存の改善に資する処遇を実施することが,再び犯罪をすることを防ぐために「必要」であり,かつ,「相当」であること

なお,薬物使用等の罪については,他の犯罪と異なり,前科の要件は必要とされていません。つまり,Aさんのような累犯前科を持つ方であっても,一部執行猶予判決の対象となり得ます。

~ 薬物使用等の罪とは? ~

では,一部執行猶予が対象とする「薬物使用等の罪」とは何でしょうか?
主な犯罪は次のとおりです(法律2条2項参照)。
ア 大麻の所持又はその未遂罪(同項2号)
イ 毒物,劇物の使用,使用目的の所持(同項3号)
ウ 覚せい剤の所持,使用等又はこれらの罪の未遂罪(同項4号)
Aさんは,今回,大麻(所持)で起訴されているようですから1には当たりそうです。また,大麻所持の法定刑は5年以下の懲役ですから,Aさんが裁判で3年以下の懲役の判決を受け,上記3の要件を満たせば,一部執行猶予の判決を得ることも可能となるでしょう。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は,薬物事件をはじめとする刑事事件専門の法律事務所です。薬物事件で,一部執行猶予をご検討中の方は,まずは弊所の初回接見サービスのご利用をご検討ください。24時間受け付けています。
(福岡県門司警察署までの初回接見費用:41,940円)

覚せい剤の薬物事件で保釈・釈放なら刑事専門の弁護士 福岡県久山町

2018-09-27

覚せい剤の薬物事件で保釈・釈放なら刑事専門の弁護士 福岡県久山町    

Aさんは,自宅で覚せい剤を所持していたとして福岡県粕屋警察署に逮捕され,その後起訴されました。
Aさんは,同居していた母親の介護を一人で行っていたことから,保釈請求して釈放されたいと思っています。
Aさんは,国選の弁護士とはそりが合わないことから,友人を通して私選の弁護士保釈請求を頼みたいと考えています。
 (フィクションです)

~ 覚せい剤と保釈 ~

覚せい剤取締法41条の2第1項では,覚せい剤を,みだりに,所持し(略)た者は10年以下の懲役に処すると定めています。
ところで,薬物事件の場合,残念ながら,逮捕・勾留される可能性が高く,釈放のための申立てもなかな通りにくいというのが実情のようです。それは,薬物事件の場合,その取引等に多数の関係者が関与していることが多く,取引に至る経緯・状況,薬物の入手ルート等を捜査し事案の全容を解明する必要が高いためと考えられます。他方で,起訴後は,それらの捜査はある程度終了していると考えられますから,保釈請求して釈放される可能性も高まると言えます。

保釈が許可され釈放となれば,本人様はもちろんそのご家族様の肉体的・精神的負担の軽減,生活の立て直しにもつながります。また,身柄を拘束されているときよりも,裁判に向けて再発防止のための具体的行動を取りやすくなる,弁護士と綿密に打ち合わせを行うことができるというメリットがあります。ただし,保釈には多額のお金が必要となる(※お金をご準備できない方は,日本保釈支援協会が行う保釈保証金立替システムのご利用もご検討いただけます)こと,請求が許可されても様々な条件が課されること,条件を守らなければ保釈保証金は没収され再び収容されることなども頭に入れておかないといけません。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所には、覚せい剤等の薬物事件刑事事件を専門の法律事務所です。
薬物事件などで保釈釈放をご検討中の方は,まずは,弊所の初回接見サービス無料法律相談等のご利用をご検討ください。
(福岡県粕屋警察署までの初回接見費用:37,200円)

福岡の港で覚せい剤を大量押収② 現物なくても逮捕できる麻薬特例法

2018-09-14

福岡の港で大量の覚せい剤を押収② 現物なくても逮捕できる麻薬特例法

~ 前回の続き ~

Aさんが常習的に覚せい剤の取引に関与しているとの情報を得た福岡県博多臨港警察署の警察官は,港で押収され,箱の中に隠匿されていた覚せい剤(100キログラム)を抜き取って同量の砂袋と取り換え,これを宅急便でAさん宅まで運ぶ手続きをしました。
そして,Aさんがこの箱を受領したところをを,麻薬特例法違反(規制薬物としての薬物等の譲り受けの罪)で現行犯逮捕しました。 
(フィクションです)

~ 麻薬特例法 ~

規制薬物としての薬物等の譲り受け等の罪に関しては法律8条2項に規定があります。 
 薬物犯罪(規制薬物の譲渡し,譲受け又は所持に係るものに限る)を犯す意思をもって,薬物その他の物品を規制薬物として譲り渡し,若しくは譲り受け,又は規制薬物として交付を受け,若しくは取得した薬物その他の物品を所持した者は,2年以下の懲役又は30万円以下の罰金に処する

本項の薬物とは,規制薬物でないことが明らかである薬物のほか,規制薬物であるか否かの証明が十分でない薬物を含みます。
つまり,譲り受けなどした物が覚せい剤などの現物(薬物)でなくても,本罪による逮捕,処罰が可能なのです
どうして,このような規定が設けられているのでしょうか?
それは,麻薬特例法覚せい剤等の規制薬物に係る不正行為を助長する行為を防止するための法律だからです。
規制薬物として譲り受けするなどの行為は,覚せい剤等の規制薬物に係る不正行為を助長し,社会に害悪を及ぼす行為と考えられているのです。
また,立証上の観点からも説明することができます。
つまり,覚せい剤取締法の譲り受け罪等で処罰するには,現物そのものが存在することが必要であり,かつその現物が覚せい剤であることを立証する必要がありますので,検挙,立証の困難を伴うことが多いのですが,麻薬特例法ではその必要はありませんから,薬物犯の検挙に繋がりやすいというわけです。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は,薬物事件をはじめとする刑事事件専門の法律事務所です。
薬物事件刑事事件でお困りの方は,0120-631-881までお気軽のお電話ください。
無料法律相談初回接見サービス等を24時間受け付けております。
福岡県博多臨港警察署までの初回接見費用:36,100円)

福岡の港で覚せい剤を大量押収① 泳がせ捜査で麻薬特例法

2018-09-13

福岡県の港で覚せい剤を大量押収① 泳がせ捜査で麻薬特例法

Aさんが常習的に覚せい剤の取引に関与しているとの情報を得た福岡県博多臨港警察署の警察官は,港で押収され,箱の中に隠匿されていた覚せい剤(100キログラム)を抜き取って同量の砂袋と取り換え,これを宅急便でAさん宅まで運ぶ手続きをしました(泳がせ捜査)。そして,Aさんが自宅でこの箱を受領したところをを,麻薬特例法違反(規制薬物としての薬物等の譲り受けの罪)で現行犯逮捕しました。        
(フィクションです)

~ 麻薬特例法 ~

麻薬特例法は,正式名称「国際的な協力の下に規制薬物に係る不正行為を助長する行為等の防止を図るための麻薬及び向精神薬取締法等の特例等に関する法律」というとても名称の長い法律(以下,法律)です。
薬物犯罪による薬物犯罪収益等のはく奪,規制薬物に係る不正行為を助長する行為等の防止を図ることなどを目的としており(法律1条),平成4年7月1日から施行されています。

規制薬物とは,麻薬,向精神薬,大麻,あへん,けしがら,覚せい剤をいいます(法律2条1項)。
また,薬物犯罪とは,覚せい剤に限っていえば,覚せい剤の輸出入,製造の罪(営利目的を含む),又はこれらの未遂罪,所持,譲渡し及び譲受けの罪(営利目的を含む),又はこれらの未遂罪,譲渡しと譲受け(営利目的を含む)の周旋の罪をいいます(法律2条2項5号)。

~ 泳がせ捜査(コントロールド・デリバリー) ~

泳がせ捜査コントロールド・デリバリー)とは,捜査機関が覚せい剤などの禁制品であることを知りつつその場では押収せず,監視下の下に禁制品を流通させ,不正取引の関係者を特定する捜査手法をいいます。
その中でも,禁制品を無害の物品に入れ替えて流通させる方法をクリーン・コントロールド・デリバリーといいます。
コントロールド・デリバリーは任意捜査として許容されており(刑事訴訟法197条1項),法律4条1項1号では,税関長は,貨物に規制薬物が隠匿された場合が判明した場合,当該貨物の輸出入の許可をすることができるとしています。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は刑事事件専門の法律事務所です。
薬物事件でお困りの方は,0120-631-881までお気軽のお電話ください。
福岡県臨港警察署までの初回接見費用:36,100円)

【福岡県中間市 覚せい剤事件】 執行猶予なら刑事事件弁護士

2018-08-06

福岡県中間市 覚せい剤事件 執行猶予なら刑事事件弁護士

Aさんは,コインパーキングに停めていた車の中にいたところ,折尾警察署の警察官に職務質問を受け,Aさん承諾のもと自動車内を検索されたところ,サイドボックスの中からパケに入った白色製粉末を発見されてしまいました。
簡易検査の結果,白色製粉末が覚せい剤であることが判明し,Aさんは覚せい剤取締法違反(所持罪)で緊急逮捕されました。
Aさんは接見に来た弁護士に「いつか使おうと思って置いていたと思うが,発見されたときは忘れていた」と話しています。
(フィクションです)

~ 覚せい剤取締法違反(所持罪) ~

本罪については,覚せい剤取締法41条の2第1項に定めがあり,罰則は「10年以下の懲役」です。

所持罪は故意犯です。
所持罪故意とは,①当該物を所持しているという認識②当該物が規制薬物であるという認識から成っています。
ただし,①については,いったん所持の認識で所持した以上,一時それを忘却しても所持罪が成立する,②についても,何らかの規制薬物であるかもしれないという認識があれば所持罪が成立するとするのが判例です。

覚せい剤取締法違反所持罪の場合,所持量が微量であったり,故意の立証が難しいと判断される以外は起訴されるのが通常です。
裁判では,特に,再犯防止について的確に主張・立証する必要があるでしょう。
初犯の場合は執行猶予の可能性も高いでしょうが,覚せい剤の場合,執行猶予期間が経過した後の犯罪となれば執行猶予をできるかどうか微妙になってくる場合もあります。
そういった場合は特に,先ほど述べた主張・立証が重要となってきます。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は刑事事件専門の法律事務所です。
薬物事件でお困りの方はフリーダイヤル0120-631-881までお気軽にお電話ください。
無料法律相談初回接見サービス等のご予約を24時間受け付けております
折尾警察署までの初回接見費用:40,500円)

« Older Entries