Archive for the ‘殺人罪’ Category
福岡市西区の殺人事件 自殺に関するSNSで知り合った高校生が逮捕
高校生が逮捕された福岡市西区の殺人事件について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部が解説します。
福岡県警は、福岡市西区の海岸で起こった殺人事件で、被害者の男性と事件前までやり取りしていた男子高校生(17歳)を殺人容疑で逮捕しました。
記事によりますと、被害者は砂浜に置かれた1人用テントから上半身を出した状態で発見され、首にはひもが巻き付いていたようで、その後の司法解剖で、死因が頸部圧迫よる窒息と判明しました。
被害者のスマートホンの解析から、逮捕された男子高校生と事件前に自殺に関するSNSで知り合ったことが判明し、海岸近くの防犯カメラに男子高校生の姿が撮影されていたことが今回の逮捕の決め手となったようです。
この事件を報じる別の記事によりますと、逮捕された男子高校生は逮捕後の取調べに対して「一緒に死ぬつもりだった。」と供述しているようです。
少年(17歳)による殺人事件
殺人罪は、数ある刑事事件の中でも凶悪な事件の一つで、犯人が成人の場合は非常に厳しい刑事罰は科せられる可能性が高いです。
ただ非常に稀ではありますが、情状等で酌むべき事情がある場合は、執行猶予が付く場合もあります。
ただ今回の事件で逮捕されたのは17歳の少年です。
警察や検察庁による事件捜査を終えると、その後の手続きは成人事件とは異なる手続きとなります。
検察庁から家庭裁判所に送致され、そしてそこで、再び検察庁に送致(逆送)されるかが検討されて、検察庁に送致(逆送)された場合は成人と同じ、刑事裁判で刑事罰が決定することとなります。
17歳による殺人事件は、原則逆送事件ですので、今回逮捕された17歳の少年が、今後、何らかの刑事罰を受ける可能性は高いでしょう。
今後の捜査
逮捕された少年は、被害者がした一緒に自殺する人を募る投稿を見て、それに応じて被害者の男性と合流した後に事件を起こしたとされています。
今後の捜査では、今回の事件が、単なる殺人なのか、それとも同意殺人なのかが問題となるでしょう。
仮に、被害者の男性が、逮捕された男子高校生に対して殺害を嘱託したり、殺害に承諾していた場合は、殺人罪ではなく、嘱託殺人罪や、承諾殺人罪が適用されることになります。
福岡県の刑事事件に強い弁護士
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部は、福岡県内の刑事事件に強いと評判の刑事事件専門の法律事務所です。
福岡県内で刑事事件を起こしてしまった方からの 無料法律相談 や、福岡県内の警察署に逮捕されてしまった方への 初回接見サービス に即日対応しいますので、福岡県内の刑事事件でお困りの方は、フリーダイヤル0120-631-881までご連絡ください。
【速報】博多駅直近の女性刺殺事件 容疑者の男を任意同行!
16日夜に、博多駅直近の路上で発生した女性刺殺事件において、本日(18日)容疑者が警察に任意同行されたというニュースが速報されました。
本日のコラムでは、こちらの事件を弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部の弁護士が解説します。
事件内容
これまでの報道をまとめると、この事件は、16日の夜、博多駅直近の路上で発生しました。
発生直後の報道では、被害者の女性が、犯人の男から執拗に刺されて亡くなったという、通り魔事件を連想するような内容でしたが、その後の報道で、周辺の防犯カメラ映像から、被害者の女性が、犯人と思われる男と一緒に歩いていたことが判明すると共に、この女性が、元交際相手からストーカーの被害にあい警察に相談していたことも明らかとなり、この元交際相手の指紋が現場付近から検出されたこともわかりました。
こうした中、元交際相手の行方を追っていた警察が、本日、福岡市博多区の路上で発見し、任意同行を求めたようですので、今後、殺人罪で逮捕される可能性が高いでしょう。
殺人罪
報道によりますと、被害にあった女性には複数の刺し傷があったようで、男が被害女性に馬乗りになっていたという一部の目撃証言もあるようです。
この状況からすると、強い殺意がうかがえますし、更に、事前に凶器となる刃物を用意していたことから計画性もうかがえますので、殺人罪で争点となりがちな殺意を否認するのは難しいかと思われ、殺人罪が適用されることは間違いないでしょう。
事件の背景
被害女性は、元交際相手からのストーカー被害を警察に相談しており、元交際相手に対して警察はストーカー規制法に基づき「禁止命令」を発していたようです。
恋愛感情や、好意にもとづいて、人に付きまとったりすればストーカー規制法違反となります。
被害者がストーカー被害を警察に相談すると、すぐに刑事事件化される場合と、すぐに刑事事件化せずに、まずは相手を注意する場合の2通りがあります。
今回、女性から相談を受けた警察は、後者の対応をして、元交際相手に対して「女性に近付かないように」と禁止命令を発して、注意していたようです。
弁護士の見解
元交際相手は、警察のこの警告を無視して今回の犯行に至ったようで、警察としては、相談を受けた時点で、すぐに刑事事件化していれば、今回の事件を防げたかもしれないと後悔しているでしょう。
このような痛ましい事件を1件でも減らすために、警察は今後、相談を受けた際の対応が適切だったかどうかをしっかりと検討する必要があるでしょう。
刑事事件に関するご相談
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部では、刑事事件に関するご相談を幅広く受け付けております。
福岡県内の刑事事件でお困りの方は、是非、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部にご相談ください。
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包丁の峰(背の部分)で頭部を殴りつけ 殺人未遂罪で逮捕
包丁の峰(背の部分)で頭部を殴りつけた男が、殺人未遂罪で逮捕された事件について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部が解説します。
5日午後、福岡県北九州市で、一緒に酒を飲んでいた友人の頭部を包丁の峰で殴り付けて傷害を負わせた男が、通報で駆け付けた福岡県小倉北警察署の警察官に殺人未遂罪で逮捕されました。
逮捕された男は「年下なのに態度が横着」として犯行に及んだようですが、その後の取り調べで、「殺すつもりはなかった」と容疑を一部否認しています。
殺人未遂罪
人を殺してしまうと殺人罪となります。
今回の逮捕容疑は殺人未遂罪ですが、未遂罪とは、犯罪の実行に着手したが、犯罪を最後まで成し遂げなかったことを意味します。
つまり今回逮捕された男性は、友人を殺そうと包丁の峰で頭を殴ったけど死ななかった(殺せなかった)として殺人未遂罪が適用されたのでしょう。
ところで今回逮捕された男は「殺すつもりはなかった」と容疑を一部否認しているようですが、殺人罪(殺人未遂罪)が成立するには、必ず殺意(殺人の故意)が必要となります。
この殺意(殺人の故意)がない場合、傷害致死罪(傷害罪)が成立するにとどまるので、今回の事件についても、今後の捜査次第では、殺人未遂罪ではなく、傷害罪となる可能性があるでしょう。
殺人未遂罪で逮捕されると
殺人罪の法定刑は「死刑又は無期若しくは5年以上の懲役」と非常に厳しい法定刑が定められており、逮捕されると間違いなく勾留されるでしょう。
人の命にかかわる事件なので、警察等の捜査も慎重に行われ、逮捕容疑である殺人未遂罪で立件できるかどうかは、殺意を認定できるかどうかに大きく左右されるので、今後の取調べでは、殺意の有無に焦点があてられるでしょう。
なお、殺意が認定された場合は、正式に起訴(公判請求)されて刑事裁判となる可能性が高いでしょうが、傷害罪にとどまった場合は、略式起訴による罰金刑もあり得るでしょう。
殺人未遂事件で逮捕されたら
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【暴力事件】殺人罪の中止犯とは?~北九州市小倉南区
殺人罪の中止犯とは?~北九州市小倉南区
殺人罪と中止犯について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部が解説します。
北九州市小倉南区に住むAさんは、自分の娘であるVさん(5歳)の首をひもで締めて殺そうとしましたが、Vさんが泣き出したことでかわいそうだという気持ちになり、首を絞めるのをやめたことでVさんは死亡するに至りませんでした。とんでもないことをしてしまったと思ったAさんは自ら警察に通報したため、Aさんは福岡県小倉南警察署に殺人未遂罪の疑いで逮捕されました。
Aさんの両親から依頼を受けてAさんと接見した弁護士は、殺人罪の中止犯が成立するとみています。
(事実を基にしたフィクションです。)
~ 中止犯とは ~
中止犯と聞くと、なんだか殺人罪のとは別の犯罪が成立して刑が重たくなるのではないか、と思われそうですが、実はそうではありません。
殺人罪における中止犯とは、
犯罪の実行に着手したものの、人の死という結果が発生せず、かつ、結果が発生しなかった原因が自らの意思で犯行を中止したと認められること
をいい、中止犯が成立すると
必要的に刑が減軽されます。つまり、殺人罪の法定刑の
死刑又は無期若しくは5年以上の懲役
が
死刑→無期の懲役若しくは禁錮又は10年以上の懲役若しくは禁錮
無期→7年以上の有期の懲役又は禁錮
5年以上の懲役→2年6月以上の懲役(上限懲役10年)
と減軽され、この範囲で量刑が決められます。
中止犯の根拠は刑法43条後段に求められます。
刑法43条
犯罪の実行に着手してこれを遂げなかった者は、その刑を減軽することができる。ただし、自己の意思により犯罪を中止したときは、その刑を減軽し、又は免除する。
~ 殺人罪の実行に着手したこと ~
中止犯が成立するには、まず、犯罪の実行に着手したこと、が必要です。
犯罪の実行にすら着手していない場合は、罪に問われないか、あるいは殺人予備罪(刑法201条、2年以下の懲役)に問われるにとどまります。
殺人罪の実行に着手したといえるためには、死亡結果を生じさせる危険のある行為を開始している必要があります。
典型的な例としては、刃物で相手の心臓付近を突き刺す行為や、けん銃を相手に向けて引き金を引く行為などが考えられます。
また、極めて限定的な事例ではありますが、裁判例の中には、クロロホルムを吸引させて被害者を昏倒させ、自動車に乗せたうえで、自動車事岸壁から海中に転落させて沈めて溺死させるという計画を立ててこれを実行したという事案で、クロロホルムを吸引させた時点で殺人罪の実行に着手したと認めたものがあります。
~ 結果が発生しなかったこと ~
次に、人の死という結果が発生しなかったことが必要です。
これには、①そもそも結果が発生しなかった場合と、②死亡結果と原因行為との間に因果関係が認められない場合とが考えられます。
因果関係が認められない場合としては、例えば、実行行為者の行為とは全く無関係のところから死亡結果が生じている場合や、死亡結果のそもそもの原因を特定できない場合などがあります。
因果関係が認められるか否かの判断は、実行行為の危険の大小や、介在事情の異常性など様々な事情を考慮して行われますが、この判断は非常に困難です。
~ 結果が発生しなかった原因が自らの意思で犯行を中止したと認められること ~
ここで大切なのは、①「自己の意思により」、②「犯罪を中止した」といえるか否かです。
ただし、①はあくまで内面の事情ですから、その判断も非常に困難です。
学説としては、
犯人が自己の行為を後悔してやめた場合を中止未遂、それ以外の事由によってやめた場合を障害未遂
という主観説と、
犯人が社会一般の通念に照らして、犯罪の遂行を断念させるような事情又は表象がないにもかかわらずやめたときに中止未遂、そのような犯罪の遂行に障害となるような事情又は表象によってやめたときは障害未遂
とする客観説がありますが、判例はこの客観説に立っているものと思われます。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部は、刑事事件・少年事件専門の法律事務所です。刑事事件・少年事件で逮捕されるなどしてお困りの方は、まずはお気軽に、0120-631-881までお電話ください。専門のスタッフが24時間体制で、初回接見、無料法律相談の予約を受け付けております。
老老介護事件 裁判員裁判で執行猶予なら刑事弁護士 福岡県小郡市
老老介護事件 裁判員裁判で執行猶予なら刑事弁護士 福岡県小郡市
Aさん(70歳)は,痴呆症の妻(68歳)と二人暮らしで,日頃から妻の介護をしていました。しかし,Aさんは,ある日,介護疲れから妻を殺し自分も死のうと考え,自宅で,妻が就寝中に熱湯をかけた上,首を絞めるなどしましたが,ちょうどそのとき訪問介護で介護士が自宅を訪れたことから,途中で止めました。妻の異変に気付いた介護士が福岡県小郡警察署に通報したことで本件が発覚し,Aさんは※殺人未遂罪で逮捕されました。
(フィクションです)
~ 老老介護と殺人未遂 ~
老老介護とは,65歳以上の高齢者を同じく65歳以上の高齢者が介護している状態のことをいいます。高齢の妻が高齢の妻を介護する,65歳以上の子供がさらに高齢の親を介護するなどのケースがあります。老老介護は,高齢化と核家族化が進む中,今や社会全体の問題となっています。
~ 老老介護と裁判員裁判 ~
老老介護の末,Aさんのような行為をすれば殺人未遂罪などの刑事責任を問われる場合があります。そして,殺人未遂罪の刑事責任を決める手続きは※裁判員裁判です(裁判員裁判とは,一般の国民が裁判員として刑事裁判に参加し,被告人が有罪かどうか,有罪の場合どのような刑(量刑)にするかを裁判官と一緒に決める裁判のこと)。老老介護は社会全体の問題ですが,残念ながら個人の行った行為はきっちりと刑事責任を取らされることがあるのです。
しかし,そうは言っても,老老介護などの介護にかかわる事件では,少なからず行為に至る経緯や動機などに酌むべき事情があるはずです。よって,裁判員裁判では,その事情を的確に主張・立証し,※執行猶予,あるいは保護観察付執行猶予判決を求めていきます。特に,裁判員裁判は,法律の素人である一般の方々が裁判に参加していますから,高い弁護技術が求められます。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は,殺人未遂罪をはじめとする刑事事件専門の法律事務所です。殺人未遂罪での裁判員裁判における執行猶予判決獲得を目指すならぜひ弊所の刑事弁護士にご用命ください。
福岡市中央区での殺人事件 鑑定留置で責任能力判断
福岡市中央区での殺人事件 鑑定留置で責任能力判断
殺人罪で中央警察署に逮捕され勾留中だったAさんは,裁判官が発する鑑定留置状により,鑑定留置されることになりました。
鑑定留置期間は平成30年7月11日から同年10月1日までです。
(平成30年7月11日付読売新聞記事を基に作成)
~ 鑑定留置 ~
鑑定留置とは,心神又は身体に関する鑑定をさせるについて必要があると認めるときに,裁判官の発する鑑定留置令状に基づいて,相当期間,病院その他相当な場所に被疑者の身体を留置(拘束)することをいいます。
鑑定留置は,主に,精神鑑定の必要がある場合に行われることが多いようです。
鑑定留置は,被疑者の身体を拘束するものであることから強制捜査の一つであり,これを行うには,予め裁判官の発する令状により行わなければなりません(刑事訴訟法224条1項・2項,167条1項・2項)。
鑑定留置では,被疑者は指定された病院等に留置(拘束)されます。
勾留中の被疑者に対し鑑定留置状が執行されたときは,鑑定留置の間,勾留の執行は停止されたものとみなされます(刑事訴訟法224条2項,167条の2)。
その結果,起訴前の身柄拘束期間は,鑑定留置の期間だけ延長されることになります。
つまり,Aさんは,平成30年7月11日から同年10月1日まで指定された病院等に留置され,その後は鑑定留置前に残った勾留日数分だけさらに勾留(拘束)されることになるのです。
そして,勾留満了日前までに検察官が起訴するか,しないかの判断を行うことになります。
対して,弁護人としては,鑑定留置を許可する旨の裁判に対し不服(準抗告)を申し立てることができます(刑事訴訟法429条1項3号)。場合によっては,検察官や裁判官に対し,意見書などを提出することも検討すべきでしょう。
準抗告が認容されれば,鑑定留置されなかったり,されたとしても期間が短縮されたりすることがあります。
また,鑑定留置期間は延長することが可能です(刑事訴訟法224条,167条4項)。
延長の裁判に対しても不服を申し立てることができます。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は刑事事件専門の法律事務所です。
もちろん,弊所では殺人等の重大・凶悪事案の弁護活動も承っています。
まずは,フリーダイヤル0120-631-881までお気軽にお電話ください。
初回接見サービス等を24時間受け付けています。
(中央警察署までの初回接見費用:35,000円)
苅田町での殺人未遂事件で執行猶予獲得は可能? 刑事専門の弁護士
苅田町での殺人未遂事件で執行猶予獲得は可能? 刑事専門の弁護士
福岡県京都郡苅田町に住むA子さんは,自宅内で,V男さんの腕や顔を包丁で切り付け,V男さんに加療約2週間の怪我を負わせたとして殺人未遂罪で行橋警察署の警察官に逮捕されました。
刑事専門の弁護士が,A子さんと接見しました。
(フィクションです)
~ 殺人未遂罪(刑法199,203条) ~
殺人未遂罪は,殺意をもって人を殺そうとしたが人が死ななかった場合に成立する犯罪です。
あくまで殺意が必要であり,殺意がない場合は傷害罪(刑法204条)が成立するにとどまります。
では,殺意はどのような事実から認定されるのでしょうか?
例えば,①被害者の受傷の部位,②受傷の程度,③犯行道具の有無・形状,④犯行に至るまでの経緯(加害者と被害者の関係性,計画性等),⑤犯行時の加害者の言動などが挙げられます。
殺意の有無は人の内心にかかわることでもあることから,その認定は容易ではありません。
よって,実際の裁判では,上記に挙げた事実を総合的に勘案して殺意の有無を認定しています。
なお,殺意(故意)の程度は,何が何でも殺すという故意(確定的故意)までは必要なく,死んでもかまわないという程度の故意(未必的故意)で足りると解されています。
ところで,殺人未遂の裁判でも執行猶予を獲得することは可能です。
実際に,平成27年度中の殺人未遂の判決122件のうち43件は執行猶予が付されています。
未遂罪の場合,法律上,(殺人罪の法定刑を)減軽することが可能であり(任意的減軽)(刑法43条前段),さらに,犯罪の情状に酌量すべき点があるときは減軽されることがあります(刑法66条)。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は刑事事件専門の法律事務所です。
殺人未遂罪等の重大・凶悪事案で執行猶予判決を獲得するには,刑事事件における知識と経験が必要です。
刑事事件でお悩みの方は,フリーダイヤル0120-631-881までお電話ください。
初回接見サービス,無料法律相談等を24時間受け付けております。
(行橋警察署までの初回接見費用:44,140円)
福岡県飯塚市の自殺幇助事件 逮捕されたら刑事事件に強い弁護士が初回接見
福岡県飯塚市の自殺幇助事件 逮捕されたら刑事事件に強い弁護士が初回接見
Aさんは,Vさんの自殺を手助けしたとして,飯塚警察署の警察官に自殺幇助罪の容疑で逮捕されました。
逮捕されたAさんの家族は,刑事事件に強い弁護士に初回接見を依頼しました。
(フィクションです)
~ 自殺幇助罪(刑法第202条) ~
人を幇助して自殺させた場合には,自殺幇助罪が成立します。
自殺幇助罪は,同じ条文に規定される自殺教唆罪と併せて自殺関与罪と呼ばれることもあります。
刑法上の「幇助」とは,すでに犯罪の実行を決意している人に対して助言や激励などによってその決意を強固にすることをいい,「従犯」と呼ばれます。
そうすると,自殺幇助罪は,すでに自殺を決意している人に対して助言や手伝いをしてその決意を強固にする犯罪ということになります。
自殺幇助罪について,そもそも自殺は犯罪ではないのに,それを幇助した者が従犯として処罰されるのはおかしいのではないかという問題があります。
そもそも従犯は,犯罪の実行を幇助する行為ですので,犯罪ではない自殺を幇助しても犯罪とはならないようにも思えます。
この点については様々な見解が対立していますが,生命という最も重要な利益の放棄にあたる自殺については,他者が関与することまでは許されないことから,自殺幇助罪を処罰すべきだと考えられているようです。
このような考えのもとで,刑法第202条は,人の嘱託や同意を得て殺したという同意殺人罪についても,犯罪行為として規定しています。
自殺幇助罪の法定刑は6月以上7年以下の懲役又は禁錮です。
自殺幇助罪で逮捕・起訴され,有罪判決を受けた場合,上記の範囲で刑が科されます。
逮捕後は,誰しも「今後どうなるんだろう」「取調べではどう受け答えしなければならないんだろう」と不安になるのも当然です。
そんなとき,弁護士があなたの強い味方になれます。
接見では,あなたの認否の情況に応じた取調べの受けた方,取調べ時の法的権利の他,今後の大まかな見通し,それに対する対応などをお伝えすることができます。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は,自殺幇助罪等の刑事事件を専門に扱う法律事務所であり,ご家族様等が逮捕された場合のための初回接見サービスを24時間受け付けています。
まずはフリーダイヤル0120-631-881までご連絡ください。
(飯塚警察署までの初回接見費用:40,200円)
福岡県嘉麻市の承諾殺人事件 逮捕されたら刑事事件に強い弁護士に初回接見依頼
福岡県嘉麻市の承諾殺人事件 逮捕されたら刑事事件に強い弁護士に初回接見依頼
Aさんは、妻Vさんの介護に疲れ、Vさんを殺した後自分も死のうと思いました。
AさんがVさんに「一緒に死のう」と言うと、Vさんが「分かった」と言ったので、AさんはVさんを殺害した後自殺を図りましたが、Aさんは一命をとりとめました。
Aさんが福岡県警察嘉麻警察署の警察官に承諾殺人罪の容疑で逮捕されたので、Aさんの妹は刑事事件に強い弁護士に初回接見依頼することにしました。
(フィクションです)
《 承諾殺人罪 》
被害者の承諾を得たうえで被害者を殺害した場合には、殺人罪ではなく刑法第202条の承諾殺人罪が成立します。
例えば、被害者の同意を得て被害者を殴ったり、被害者の者を盗んだりした場合には、暴行罪や窃盗罪は成立しません。
このように、被害者の同意があれば犯罪が成立しないのが原則ですが、殺人罪については例外です。
これは、いくら相手が同意しているからとはいえ、他人の生命を奪うということについては許されないという考え方があるからです。
このような考えのもと、承諾殺人罪のほか、人を教唆・幇助して自殺させること(自殺関与罪)や被害者の嘱託を受けて殺害すること(嘱託殺人罪)が禁止されています。
上の事案のAさんは、Vさんに対して、「一緒に死のう」と言った結果、Vさんは「分かった」と言っていますので、Vさんを殺すことにつき承諾を得ているといえます。
そうすると、被害者Vさんの承諾を得たうえでVさんを殺害したとして、Aさんには承諾殺人罪が成立する可能性が大きいといえます。
承諾殺人罪の法定刑は、通常の殺人罪よりは軽いですが、6月以上7年以下の懲役又は禁錮です。
同意があるとはいえ、人を殺していますので、不起訴となることはあまりなく、起訴にまで至ることがほとんどです。
起訴された場合でも、弁護活動いかんによっては、刑罰を軽くすることは可能です。
承諾殺人罪でお困りの方は弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所までお問い合わせください。
(初回法律相談:無料)
(福岡県警察直方警察署までの初回接見費用:41,400円)
堕胎罪と殺人罪について福岡県の刑事事件に強い弁護士が解説
堕胎罪と殺人罪について福岡県の刑事事件に強い弁護士が解説
医師であるAさんは、妊娠9か月のBさん(22歳・女性)の依頼を受け、堕胎手術を行いました。
これにより胎児Vが排出されましたが、この時Vは生命機能を有していたため、やむなくAさんはVを窒息死させました。
Aさんの行為は殺人罪にあたるでしょうか。
(大判大正11年11月28日刑集1巻705頁の事案を基に作成)
《 殺人罪 》
前回、人工妊娠中絶と業務上堕胎罪についてお話ししました。
では、胎児が排出され、生命機能を有していた場合に、これを殺害することは刑法第199条の殺人罪にあたるでしょうか。
人を殺した場合には殺人罪が成立しますが、この「人」に母体から排出された胎児が含まれるかが問題となります。
胎児とは、受精卵が母体に着床した後、人になるまでの生命体をいいます。
胎児が人になるのは、胎児の身体の一部が露出したときか、全部が露出したときかという争いがありますが、全部露出した場合に「人」に当たることに争いはありません。
そうすると、上のVはBさんから排出され、全部が露出した時点で胎児ではなく人となりますから、これを殺すことは殺人罪に当たるわけです。
では、堕胎罪と殺人罪との関係はどうなるでしょうか。
上の事案のもとになった裁判例では、堕胎罪と殺人罪の両方を成立させ、併合罪(確定裁判を経ていない2個以上の罪)としました。
併合罪となると、有期の懲役・禁錮刑を科す場合には、重い方の刑の1,5倍が長期となります。
業務上堕胎罪の最長刑は5年の懲役であり、殺人罪の最長刑は20年の懲役ですので、殺人罪の方が重いです。
もっとも、それぞれの罪の長期の合計を超えることはできないため、20年の1,5倍の30年ではなく、25年の懲役が最長刑となります。
業務上堕胎罪と殺人罪を犯してしまった場合には、上のような重い刑罰が科されることがあります。
このような重い刑罰を少しでも軽減することをお考えの方は、刑事事件に強い弁護士に相談することをお勧めします。
早い段階での弁護活動が、刑罰の軽減につながることがあります。
殺人罪、業務上堕胎罪でお困りの方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所までご相談ください。
(初回法律相談:無料)