【窃盗】他人に万引きさせたら?

2019-12-22

【窃盗】他人に万引きさせたら?

他人に万引きさせた場合の窃盗罪について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部が解説します。

福岡県水巻町に住むAさんは、無職でお金がなく、日頃の食糧費を賄うことにも苦労していました。そこで、Aさんはスーパーで食料品を万引きしようと思いましたが、1年ほど前に同じ万引きで有罪判決を受け執行猶予中だったことから「刑務所に行きたくない」と思い、妻Bさんにスーパーで万引きするよう言いました。最初、Bさんは断りましたが、Bさんも同じ家族としてく生活に困っていたことからAさんの言うとおりスーパーで万引きしました。そうしたところ、Bさんが福岡県折尾警察署に窃盗罪で逮捕され、Aさんも窃盗罪の教唆犯として逮捕されてしまいました。
(フィクションです)

~ Bさんの罪 ~

今回、実際に万引きしたのはBさんです。
ですから、まず罪に問われるのはBさんでしょう。
そして、Bさんが窃盗罪に問われることは明らかです。
窃盗罪は刑法235条に規定されています。

刑法235条
 他人の財物を窃取した者は、窃盗の罪とし、10年以下の懲役又は50万円以下の罰金に処する。

★窃盗罪についての詳しい解説はこちら→★窃盗罪

~ Aさんの罪 ~

しかし、直接万引きしていなくても罪に問われることがあります。
それが共犯の場合です。

共犯は、

①他人と意思疎通して協力しあって犯罪を実現する「共同正犯」
②人を唆して他人に犯罪を実現させる「教唆犯」
③他人の犯罪の実現を容易にするため手助けする「幇助犯」

の3つに区分されます。

今回、Aさんは①の共同正犯に問われているようです。

共同正犯は刑法60条に規定されています。

刑法60条
 

「共同して実行した」とは具体的には

・共犯者間(AさんとBさんの)意思の連絡(通謀の意思連絡)
・共同実行の事実

が必要とされています。
しかし、本件のように、共同正犯の事案では、直接は万引きをしていないものの、直接万引きをしたと同視できるという場合(共犯者間の意思の連絡はあっても、共同実行の事実が認められない場合)もあります。
この場合、Aさんは共謀共同正犯という理論によって窃盗罪に問われる可能性があります。
共謀共同正犯は共同正犯の中の一つです。

なお、共犯者間の意思連絡が認められない場合、Aさんは共同正犯でなく教唆犯に問われる可能性があります。
「教唆」とは、まだ犯罪に対する実行の決意をしていない他人(今回の場合、Bさん)を唆して、犯罪実行の決意を生じさせることをいいます。
教唆犯は刑法61条1項に規定されています。

刑法61条
人を教唆して犯罪を実行させた者には、正犯の刑を科する。

教唆が成立するには、

・人を教唆すること
・それに基づいて被教唆者(Bさん)が犯罪を実行すること

の2つの要件がそろうことが必要とされています。

教唆犯は、自ら犯罪を実行した者(正犯者(今回の場合、Bさん)といいます)と同様の地位にあるとみなされ、正犯者と同様の刑を科すとされています。
つまり、共同正犯でも教唆犯でも「正犯」とされることに変わりはありません。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部は、万引きをはじめとする窃盗罪などの刑事事件・少年事件専門の法律事務所です。刑事事件・少年事件で逮捕されるなどしてお困りの方は、まずはお気軽に、0120-631-881までお電話ください。専門のスタッフが24時間体制で、初回接見(ご案内はこちら→★初回接見のご案内★)、無料法律相談(ご案内はこちら→★無料法律相談のご案内★)の予約を受け付けております。

 

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