【痴漢】痴漢と在宅事件

2020-03-06

痴漢と在宅事件

痴漢在宅事件について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部が解説します。

福岡市中央区に住むAさんは、地下鉄の電車内で、前に立っていた女性の尻や太ももなどに自身の股間を当てる痴漢行為をしました。そうしたところ、Aさんは、電車を降りホームに降り立ったところで、犯行の一部終始を見ていた目撃者の男性から声をかけられ現行犯逮捕されてしまいました。その後、Aさんの身柄は福岡県中央警察署の警察官に引き渡されました。しかし、Aさんに罪証隠滅のおそれ、逃亡のおそれがないとしてAさんは釈放されました。痴漢事件は在宅事件として捜査を受けることになりました。Aさんは在宅事件だと国選弁護人は選任できないことを知り、私選弁護人を選任しようかと考えています。そこで、Aさんは、痴漢事件に詳しい弁護士に無料法律相談を申し込みました。
(フィクションです)

~痴漢行為とは何か~

痴漢行為の定義について明確な定義はありませんし、痴漢罪という名称の法令もありません。しかし、全国各都道府県では、名称こそ多少異なるものの、条例で痴漢行為を禁じる規定を設けています。福岡県迷惑行為防止条例(以下、条例)6条1項には

条例6条1項 何人も、公共の場所又は公共の乗物において、正当な理由がないのに、人を著しく羞恥させ、又は人に不安を覚えさせるような方法で次に掲げる行為をしてはならない。
1号 他人に身体に触れ、又は衣服その他の身に着ける物(以下この条において「衣服等」という。)の上から触れること

という規定が設けられています。つまり、簡略化していえば、

① 公共の場所又は公共の乗物において
② 他人に身体に触れ、又は衣服その他の身に着ける物(以下この条において「衣服等」という。)の上から触れること

痴漢行為だということになります。
条例の罰則は「1月以下の懲役又は100万円以下の罰金」とされています。ただし、常習性が認められる場合は「2年以下の懲役又は100万円以下の罰金」とされ、全国的にもほぼ同様の罰則となっています。

~在宅事件の手続の流れ~

身柄事件とは、犯罪を疑われている被疑者、被告人が捜査機関による拘束(逮捕、勾留))を受けている事件です。
対して、在宅事件とは、犯罪を疑われている被疑者、被告人が捜査機関による拘束(逮捕、勾留)を受けていない事件です。

刑事事件というと、身柄事件をイメージされる方も多いでしょう。
しかし、刑事事件の多くは在宅事件です。
捜査機関が人を拘束するのはあくまでも例外的措置ですから、身柄事件の数自体は刑事事件の全体の割合からすると少ないのです。

しかし、身柄事件の場合も在宅事件の場合も、捜査機関による取調べなどの捜査を受けた後、何らかの刑事処分(起訴、不起訴)を受け、起訴された場合は刑事裁判を受けなければならないという点では全く異なるところはありません。

検挙(逮捕など)→捜査(取調べなど)→刑事処分(起訴、不起訴)→刑事裁判

ただ、身柄事件の場合、身柄拘束があくまで例外的措置であることから法律上時間的制約が設けられています。
つまり、逮捕から刑事処分までは最大で23日しか身柄を拘束することができないとされており、その間、検察が刑事処分を決することができない場合は被疑者を釈放しなければなりません。
対して、在宅事件の場合、こうした時間的制約はありません。
したがって、在宅事件は身柄事件の「後回し」にされることがよくあり、検挙から刑事処分まで数か月、数年を要した、という例も珍しくはありません。

~在宅事件と弁護人~

在宅事件の場合、起訴前は国から弁護士(つまり、国選弁護士)を選任されることはありません。
つまり、

起訴前、在宅事件で弁護士が必要

という場合は、私選弁護士に刑事弁護を依頼する必要があります。
そして、特に、痴漢の被害者との示談が必要という場合に、私選弁護士を選任する必要性は高いでしょう。
なぜなら、通常、被害者は当事者である加害者と示談交渉することはないからです。
しかし、そのまま示談交渉せずにいると、手続きが進んでしまい、起訴され、刑事場合を受け、結果として何らかの刑罰を受けなけばならなくなるかもしれません。
そうした事態を回避したい場合は、起訴前から私選の弁護士を選任する必要があるでしょう。

在宅捜査についてはこちらもご参照ください→★在宅捜査の取調べなどについて

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部は、痴漢をはじめとする刑事事件・少年事件を専門に取り扱う法律事務所です。痴漢の在宅事件で捜査を受けている方は、弊所までお気軽にご相談ください。
24時間、無料法律相談(ご案内はこちら→無料法律相談のご案内)、初回接見サービス(ご案内はこちら→初回接見サービスのご案内)を受け付けております。

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