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男児を連れ去りわいせつ行為 わいせつ目的誘拐で逮捕

2023-02-17

SNSで知り合った男児をわいせつ目的で誘拐した男が逮捕された事件を、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部が解説します。

参考事件(2月16日配信のTNCテレビ西日本の記事を引用)

昨年11月、福岡県久留米市においてSNSで知り合った10歳の男児を車に乗せて誘拐し、車内で男の子の下半身を触るなどわいせつな行為をしたとして、20代の男が福岡県警に逮捕されました。
逮捕された男は警察の取調べに対して、男児と会ったことについては認めているようですが、わいせつ目的の誘拐やわいせつ行為については「ふざけてやっただけ」などと否認しているようです。

わいせつ目的誘拐

わいせつ行為をする目的で誘拐すると、わいせつ目的誘拐罪若しくはわいせつ目的略取罪となります。
法律的に「誘拐」と「略取」は、他人の意思に反して現在の生活環境から離脱させ、自己又は第三者の支配下に移すという点では同じですが、その手段として欺罔や誘惑を用いた場合に「誘拐」として、罪名を区別しています。
典型的な例だと、幼い子供「お菓子あげるからおいで。」と言って連れ去った場合は「誘拐罪」となり、何も言わずに急に連れ去った場合は「略取罪」となるのです。
今回の事件は、報道を見る限り「誘拐罪」が適用されているので、男児を連れ去る際に何らかの欺罔や、誘惑が用いられたのでしょう。
わいせつ目的誘拐罪の法定刑は「1年以上10年以下の懲役」です。

強制わいせつ罪

報道されている記事のとおり、誘拐した男児に対してわいせつな行為をしていた場合は、わいせつ目的誘拐罪とは別に、強制わいせつ罪も成立します。
強制わいせつ罪は、暴行脅迫を用いて無理矢理わいせつ行為をすることによって成立する犯罪ですが、被害者が13歳未満の場合、わいせつ行為に及ぶための暴行や脅迫は必要とされません。
つまり暴行や脅迫がなくても、単に13歳未満に対してわいせつな行為をすれば、それだけで強制わいせつ罪が成立するという事です。

福岡県内の刑事事件に即日対応している弁護士

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部では、ご家族が警察に逮捕された方から 初回接見 を承っております。
この初回接見サービスは、電話でご予約が完了する非常に便利なサービスで、ご予約いただいたその日のうちに弁護士を派遣することもできますので、詳しくは
フリーダイヤル 0120-631-881
に、お問い合わせください。

示談交渉を弁護士に任せずに自分ですると…証人威迫罪等で逮捕も

2023-02-11

示談交渉を弁護士に任せずに自分ですると証人威迫罪等で逮捕される可能性があることを、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部が解説します。

参考事例

福岡県糸島市に住んでいるAさんの息子は隣人の風呂場を盗撮する事件を起こしてしまいました。
事件は在宅で進んでいくことになったのでAさんは弁護士には頼らずに自分で被害者と示談交渉をしていくことに決めました。
Aさんは被害者の自宅を訪ね、被害届を取り下げるようにお願いしたのです。
その際に被害者から色々と文句を言われたことに憤慨したAさんは、被害者に対して「こっちが下手に出ているうちに示談しとけ」等と言いました。
このことを被害者が警察に相談したらしく、Aさんは証人等威迫の罪で逮捕されることになりました。
(この事例はフィクションです)

証人等威迫

証人威迫罪とは、刑法第105条の2に規定されている犯罪で、その内容は「自己若しくは他人の刑事事件の捜査若しくは審判に必要な知識を有すると認められる者又はその親族に対し、当該事件に関して、正当な理由がないのに面会を強請し、又は強談威迫の行為をした者は、1年以下の懲役又は20万円以下の罰金に処する」です。

証人等威迫罪は、「自己若しくは他人の刑事事件」とされている点で他人の刑事事件を対象としている証拠隠滅罪よりも適用範囲が広いといえます。
さらに「必要な知識を有すると認められる者」とは現にその知識を有する者に限られず、具体的状況から、そのような知識を有すると認められるものであれば足り、現に捜査機関の取調べを受けている者や裁判の証人として呼ばれている者などでも、将来その可能性がある者でもよいとされています。
なお、親族に内縁者は含まず、民法により限定されます。
証人等威迫罪では面会の強請強談威迫が禁止行為として規定されています。
「面会の強請」とは、面会の意図のないことの明らかな相手に対して面会を強要することをいい、これは相手方の住居や事務所などで直接行うことが必要で書面や電話によるものは含まれません。
そして、「強談」は相手方に対し、言語により強いて自己の要求に応ずるよう迫ることをいい、「威迫」とは言語や動作で威力を示して相手方が不安困惑の念を生じさせることをいいます。
この強談威迫に関しては直接の方法に限らず、文書や電話などを送付する方法も含まれると判断された裁判例もあります。

示談は弁護士にお任せを

盗撮事件は示談が非常に重要となりますので、被害者と直接やりとりをする示談交渉については専門家である弁護士を間に入れて交渉を行っていくことが大切です。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部では、示談交渉に強い弁護士が無料法律相談初回接見を行っています。
ご予約はフリーダイヤル0120-631-881にて24時間受け付けておりますのでお気軽にお問い合わせください。

元交際相手にメッセージを送信 ストーカー規制法違反で逮捕

2023-02-08

元交際相手にメッセージを送信したとして、公務員の男がストーカー規制法違反で逮捕された事件について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部が解説します。

事件内容(2月8日配信のFBS福岡放送記事を引用)

元交際相手の女性に対してSNSで、6日間で13回のメッセージを送信したとして、公務員の男がストーカー規制法違反で、福岡県城南警察署に逮捕されました。
記事によりますと、これまでの逮捕された男は元交際相手に対してメッセージを送信していたようで、警察からは『警告』を受けていたようです。
警告後もメッセージを送信したことから今回の逮捕となったようで、逮捕された男は「拒まれていることは分かっていたが、忘れることができなかった」と供述し、容疑を認めているようです。

ストーカー規制法違反

ストーカー規制法とは、正確には「ストーカー行為等の規制等に関する法律」という法律です。
この法律は、ストーカー行為を規制すると共に、ストーカー被害を受けている被害者を保護する内容が規定されています。
この法律でいうところのストーカー行為とは、同一の者に対し、つきまとい等又は位置情報無承諾取得等を反復してすることを意味します。
※つきまとい等については、同法第2条を参照
特定の者に対する恋愛感情その他の好意の感情又はそれが満たされなかったことに対する怨恨の感情を充足する目的で、同一の人に対してSNSでメッセージを送信する行為は、ストーカー行為と考えられるので、逮捕された男の行為は、ストーカー規制法違反に抵触すると考えて間違いありません。

ただ別れた元恋人に対して復縁を求めたり、好意を持った人に交際を求めるのはよくある話しなので、警察は、被害者から相談を受けたとしても、緊急性があったり、悪質な行為内容でなければ、すぐに被害届を受理して刑事事件かするわけではなく、まずは、行為者に対して「警告」をするようにしているようです。
しかし、この警告に従わなかった場合は、すぐに逮捕される可能性があります。
特に最近では、ストーカー規制法違反で警告を受けていた男が、元交際相手を殺害する事件が発生しているので、福岡県警ではストーカー事件に対して厳しく対処する傾向があるでしょう。

まずは弁護士に相談を

福岡県内で、ご家族がストーカー規制法違反で警察に逮捕されたり、ご自身がストーカー規制法違反で警察の取調べを受けている方は、刑事事件に強い弁護士が所属する、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部にご相談ください。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部では、刑事事件専門弁護士による法律相談を無料で、逮捕された方のもとに弁護士を派遣する初回接見には即日対応していますので、まずはフリーダイヤル0120-631-881までお気軽にお電話ください。

春日市の強盗致傷事件 19歳の少年を逮捕

2023-02-05

19歳の少年が逮捕された、春日市の強盗致傷事件について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部が解説します。

事件内容(2月2日配信のFBS福岡放送記事から引用)

去年11月、春日市の路上において、帰宅途中にバックを奪われそうになった女性が、犯人に転倒させられ、殴る等の暴行を受けてろっ骨を骨折する傷害を負った、強盗致傷事件で、福岡県警は19歳の少年を含む男女4人を逮捕しました。
逮捕された少年は容疑を認めているようですが、他の男女は否認、黙秘をしているとのことです。

強盗致傷事件の未遂と既遂

報道によりますと、今回の事件、犯行途中に近くを通りかかった人が声をかけたため、犯人等は、何も盗らずに逃走したようです。
「何も盗っていないのならば未遂罪ではないの?」と思われる方も多いかと思います。
確かに窃盗事件や詐欺事件、恐喝事件などの財産犯事件は、被害品(財物)が犯人の手に渡った時点で既遂に達するとされており、それまでに犯行が中断されたら未遂罪とされているので、今回の事件もそう思われるのでしょうが、今回のような強盗致傷罪については、そうではありません。
強盗致傷罪の場合は、財物を強取したかどうかで未遂、既遂が判断されるのではなく、相手が怪我をしたら、その時点で既遂に達するのです。

刑法第240条(強盗致死傷罪)

強盗が、人を負傷させたときは無期又は6年以上の懲役に処し、(以下省略)

19歳の少年が強盗致死傷罪で逮捕されると

逮捕された19歳の少年の、今後の手続きについて解説します。
昨年4月の少年法改定によって18歳と19歳の少年は「特定少年」と位置付けられ、17歳までの少年と異なった手続きが取られることがあります。
特に原則逆送事件については、法改定によってその範囲が拡大されており、その基準は、それまでの「犯行時16歳以上で故意の犯罪行為によって人を死亡させた事件」「18歳以上の少年(特定少年)のときに犯した死刑、無期又は短期(法定刑の下限)1年以上の懲役・禁錮に当たる罪の事件」が追加されました。
つまり今回、強盗致傷事件で逮捕された19歳の少年は、原則として、家庭裁判所に送致後に検察庁に逆送され、起訴された場合は成人と同じ扱いを受けるでしょう。(家庭裁判所での調査次第では逆送されない場合もあり得る)

少年事件に強い弁護士

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部は、刑事事件、少年事件を専門に扱っている法律事務所です。
少年事件の手続きは、複雑かつ特殊であることから、弁護活動、付添人活動に関しては経験豊富な弁護士を選任することをお勧めします。
福岡県内において、20歳未満のお子様が警察に逮捕された方や、お子様が何か事件を起こしてしまった方は、是非、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部にご相談ください。

偽造した売買契約書で融資 銀行が警察に相談

2023-02-02

偽造した売買契約書を銀行に提出して融資を受けようとした件を、銀行が警察に相談した場合について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部が解説します。

参考事件

福岡県宗像市で自営業を営むAさんは、実際には取引のない会社と売買契約を締結したかのように見せかけた偽造売買契約書を作成し、この偽造した売買契約書に、これもまた偽造したこの会社の社印を押印し、有印の偽造文書を作成しました。
そして、この売買契約書を利用して銀行から多額の融資を受けようとしましたが、偽造に気付いた銀行が、福岡県宗像警察署に相談しました。
(フィクションです。)

文書偽造事件

文書偽造事件は、偽造した文書の種類、その文書に印鑑があるか否か、そして偽造か変造かによって区別されています。

刑法では、文書の種類を

(1)公文書
公文書とは、公務所若しくは公務員の作成すべき文書若しくは図画
(2)私文書
私文書とは、権利、義務若しくは事実証明に関する文書若しくは図画

の2種類に分類しています。

公文書偽造罪は、刑法第155条に定められており、その中で

(ⅰ)有印公文書偽造罪
(ⅱ)有印公文書変造罪
(ⅲ)無印公文書偽造(変造)罪

が定められています。

私文書偽造罪は、刑法第159条に定められており、その中で

(ⅰ)有印私文書偽造罪
(ⅱ)有印私文書変造罪
(ⅲ)無印私文書偽造(変造)罪

が定められています。

有印私文書偽造罪

今回のケースでAさんが作成した偽造売買契約書は、有印私文書に当たるので、刑法第159条第1項の有印私文書偽造罪に抵触するでしょう。
有印私文書偽造罪は、行使の目的で、有印私文書を偽造することで成立する法律です。
Aさんは実際に、偽造した売買契約書(有印私文書)を利用して銀行からの融資を受けようとしているので、行使の目的があることについては議論の余地がありません。

警察に相談されると・・・

Aさんのような偽造私文書を使用した事件で警察が捜査する場合、まず偽造私文書行使罪(刑法第161条)で捜査を開始し、その後、私文書偽造事件を裏付け捜査するケースが多いようで、私文書の偽造は逮捕される可能性が高い事件です。
有印私文書偽造、同行使罪で起訴されて有罪が確定すれば「3月以上5年以下の懲役」が科せられます。
また融資を受けようとしていたという点に関しては、実際に融資を受けていなくても『詐欺未遂罪』としても立件される可能性が高いでしょう。

まずは弁護士に相談を

福岡県宗像市の刑事事件でお悩みの方、福岡県内で刑事事件専門の弁護士をお探しの方、文書偽造事件に強い弁護士のお探しの方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部にご相談ください。
無料法律相談、 初回接見 のご予約は

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にて24時間受け付けておりますので、お気軽にお電話ください。

女性アルバイトに対するセクハラ 刑事事件に発展するのか…!?

2023-01-30

女性アルバイトに対するセクハラが、刑事事件に発展するのかについて、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部が解説します。

参考事例

Aさんは、北九州市の飲食店で店長をしています。
Aさんが店長をしている飲食店は、全国にチェーン展開するお店で、Aさんはこの会社の正社員でもあり、お店では、アルバイトを10人ほど雇用しています。
ある日、会社から「女性アルバイトが店長にセクハラされたと会社に訴えている。」と言われました。
Aさんは、日常的に、スキンシップのつもりで女性アルバイトの身体に触れていたのですが、この行為をセクハラだと訴えているようです。
(フィクションです。)

ハラスメント問題

職場におけるハラスメント問題は、数年前に社会問題となり、多くの会社では厳正に対処する傾向にあります。

スキンシップのつもりで触ってしまった…
部下を鼓舞するつもりで軽く頭を叩いてしまった…
部下を叱責する際に大声で怒鳴ってしまった…

といった、悪気なくついついしてしまった行為でも、相手のとらえ方によっては大事になりかねません。
そしてその対応を誤ってしまうと思いがけない結果に陥るかもしれません。
セクハラと認定されるか、その行為が刑事事件に該当するかは別の話です。
Aさんの行為がセクハラとして認定された場合でも、刑事事件と扱われない場合もありますし、逆に、セクハラとしては認定されなかったものの、刑事事件として扱われて刑事罰が科せられることもあります。
そこでセクハラ問題の対処法として大切なのは、専門家に自分の行為を相談してあらゆる可能性を考えて幅広く対処することでしょう。

セクハラが刑事事件化されるケース

Aさんのような女性社員に対するスキンシップは、暴行罪強制わいせつ罪迷惑防止条例違反といった法律や条例の適用を受け、刑事事件として扱われる可能性が十分に考えられます。
ここで注意しなければいけないのは、刑事事件として扱われた場合、その行為で有罪が確定すれば刑事罰を受けることです。
この刑事罰は、前科となってしまうので、今後の生活に影響を及ぼすこともあります。

セクハラ事件に強い弁護士

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部では、セクハラ問題で、まだ刑事事件化していないお悩みについてのご相談を初回無料で承っております。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部無料法律相談を希望される方は
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殺人未遂罪で逮捕、勾留中の友人を助けるために自首 犯人隠避罪は成立するの?

2023-01-27

殺人未遂罪で逮捕、勾留中の友人を助けるために自首すれば、犯人隠避罪が成立するのかについて、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部が解説します。

参考事件

Aさんの友人は、福岡市内で知人のわき腹を包丁で刺したとして、殺人未遂罪福岡県博多警察署逮捕され、現在は勾留されています。
実は、逮捕された友人は、刺された知人から恐喝の被害にあっていたAさんを守るために、この事件を起こしたのですが、今のところこの事実を警察は把握していません。
そこでAさんは、逮捕勾留されている友人を守るために、福岡県博多警察署「実は刺したのは私です。」虚偽の自首をしました。
(この事件はフィクションです。)

この参考事件のように、既に逮捕、勾留されている友人の身代わりになろうと警察に自首すれば、どういった刑事責任を問われるのでしょうか?

犯人隠避罪

すぐに思いつくのが犯人隠避罪ではないでしょうか。
犯人隠避罪とは、刑法第103条に規定されている法律で、その内容は以下のとおりです。

刑法第103条

罰金以上の刑に当たる罪を犯した者又は拘禁中に逃走した者を隠匿し、又は隠避させた者は3年以下の懲役又は30万円以下の罰金に処する。

まず殺人未遂罪は、罰金以上の刑に当たるので、逮捕、勾留されているAさんの友人は「罰金以上の刑に当たる罪を犯した者」に該当するでしょう。

身代わり出頭(虚偽の自首)は隠避?

そして問題となるのは、身代わり出頭(虚偽の自首)が、隠避行為に当たるかです。
そもそも隠避とは、蔵匿以外の方法によって、警察等の逮捕・発見を妨げる一切の行為をいうので、仮に事件を起こした友人が警察に逮捕されておらず逃走中の場合は、Aさんが身代わり出頭(虚偽の自首)すれば、その行為は、隠避行為ととらえることができるでしょう。
ただ今回の事件では、友人は既に警察に逮捕され、勾留まで決定していますので、Aさんが、身代わり出頭(虚偽の自首)したからといって、警察等の逮捕・発見を妨げることはできず、単に、捜査をかく乱するだけのように思われます。
と考えると、既に逮捕、勾留されている友人の身代わり出頭(虚偽の自首)をしたからといって、隠避行為に当たらないようにも思えます。
しかし、犯人隠避罪が規定されている刑法103条は、捜査、審判及び刑の執行等広義における刑事司法の作用を妨害する者を処罰することを目的にしている法律です。
ですから、『罪を犯した者』には、犯人として逮捕勾留されている者も含まれ、かかる者をして現になされている身柄の拘束を免れさせるような性質の行為も『隠避』に当たるとされています。
つまり、犯人とされる者が既に逮捕勾留されている状況においても、その者の身代わり出頭(虚偽の自首)をすれば、犯人隠避罪が成立するということになります。

刑事事件に関するご相談は

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部では、福岡県内にとどまらずその周辺の方々から、刑事事件に関するご相談をお受けしております。
刑事事件に関する ご相談 や、既に警察に逮捕されてしまった方への 接見 については、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部にお任せください。
無料法律相談や初回接見サービスのご予約は


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共同危険行為で逮捕 ~少年事件の手続き~

2023-01-24

本日は、福岡県八女市の共同危険行為で子供が逮捕された場合の、少年事件の手続きについて、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部が解説します。

参考事件

高校を中退してフリーターをしているA君は、原付バイクの免許を取得したのをきっかけに、地元の先輩たちが結成した暴走族に加入し、毎日のように、八女市内の路上において、原付バイク数台に分乗して、集団で暴走行為を繰り返しています。
これまで何度もパトカーに追尾されたりする取締りを受けそうになりましたが、パトカーを威嚇するなどして、取締りを免れてきました。
しかし最近になって、所属する暴走族のメンバーが次々に福岡県八女警察署逮捕されており、A君は「自分も逮捕されるのではないか。」と不安になって両親に相談したのです。
そして、両親とともに少年事件に強い弁護士に法律相談することにしました。
(フィクションです。)

少年事件の特徴

成人の事件の場合は、検察官に被疑者を起訴するか、あるいは不起訴にするかを決定する裁量が与えられていますが、少年事件においては、「全件送致主義」がとられているため、検察官が犯罪の嫌疑があるものと思料するときは、原則としてこれを家庭裁判所に送致しなければなりません。
また、犯罪の嫌疑がない場合であっても、家庭裁判所の審判に付すべき事由(虞犯少年である場合など)があると思料される場合には、やはり家庭裁判所に送致されることになります。
家庭裁判所に送致されると
家庭裁判所に送致されると、裁判官と会い、「観護措置」をとるかどうかについて検討されることになります。
観護措置が決定されると、少年鑑別所に収容され2週間、更新されると最長4週間、さらに更新できる場合には最長8週間身体拘束を受けることになります。
少年鑑別所では、A君の社会調査の他、行動観察などの鑑別が行われます。

少年審判

少年審判が開かれると、保護処分(少年院送致、保護観察処分、児童自立支援施設又は児童養護施設送致)、不処分などの決定がなされます。
A君の年齢を考慮すると、児童自立支援施設、児童養護施設送致の処分がなされる可能性は低いと思われます。
A君になされる可能性が考えられる処分は、少年院送致保護観察処分不処分ということになります。
また、直ちに何らかの決定を行うことが適切でないと判断された場合は、中間的に、少年を相当な期間、家庭裁判所調査官の観察に付する「試験観察処分」が行われることも考えられます。

少年事件に強い弁護士

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部では、このような少年事件を専門に扱っています。
まだ未成年のお子様が警察に逮捕された場合は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部の 初回接見サービス をご利用ください。
またお子様が逮捕されるか不安だという親御様は、是非、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部 無料法律相談 をご利用ください。
少年事件に関するご相談は
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で、24時間365日、初回接見サービス無料法律相談のご予約を承っておりますのでお気軽に電話ください。

本人の同意があってもダメ 未成年者略取罪で逮捕

2023-01-21

本人の同意があってもダメ!!
家出少女に頼まれて自宅に泊めたとして、未成年者略取罪で逮捕された事件について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部が解説します。

事件内容

会社員のAさんはネットゲームで知り合った女子高生とSNSでやり取りをして仲良くしていましたが、先日、この女子高生から、親と喧嘩をしたので家出したいと相談を受けました。
そして、女子高生から「2、3日でいいので家に泊めて欲しい。」とお願いされたAさんは、女子高生を福岡県糟屋郡の自宅に招き入れて、自宅に泊めて上げたのです。
そうしたところ、女子高生が自宅にきて三日後の夜、福岡県粕屋警察署の捜査員が訪ねて来て女子高生を保護しました。
女子高生の両親が捜索願を出して警察捜査をしていたようです。
Aさんも警察署まで任意同行されて取調べを受け、その後、未成年者略取罪逮捕されました。
(実際に起こった事件を参考にしたフィクションです。)

未成年者略取罪

未成年を本来の生活環境から離脱させて自己又は第三者の実力支配下に移すと「未成年者略取罪」となります。
未成年者略取罪は、刑法第224条に、未成年者誘拐罪と共に規定されている法律で、未成年者誘拐罪は、その手段が「欺罔」「誘惑」である場合に成立する犯罪で、それ以外の手段を用いた場合が『未成年者略取罪』となります。
ちなみに未成年者略取罪は、未成年者の自由を保護すると共に、親権者等の保護監督権も保護している法律ですので、例え未成年者本人(今回の場合だと女子高生)の同意があったとしても、未成年者略取罪は成立します。

未成年者略取罪の罰則

未成年者略取罪の法定刑は「3月以上7年以下の懲役」です。
罰金刑の規定がないため有罪が確定すると、執行猶予を獲得しなければ刑務所に服役しなければなりません。
そのため、未成年者略取罪で逮捕された場合は、まず起訴されない(不起訴を獲得できる)ように、そして起訴された場合は執行猶予を獲得できような弁護活動を推進します。

福岡県粕屋警察署に弁護士を派遣

福岡県粕屋警察署に派遣できる即日対応可能な弁護士をお探しの方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部にご相談ください。
福岡県粕屋警察署に弁護士を派遣する 初回接見サービス のご予約については、24時間対応しているフリーダイヤルでお待ちしております。

【速報】博多駅直近の女性刺殺事件 容疑者の男を任意同行!

2023-01-18

16日夜に、博多駅直近の路上で発生した女性刺殺事件において、本日(18日)容疑者が警察に任意同行されたというニュースが速報されました。
本日のコラムでは、こちらの事件を弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部の弁護士が解説します。

事件内容

これまでの報道をまとめると、この事件は、16日の夜、博多駅直近の路上で発生しました。
発生直後の報道では、被害者の女性が、犯人の男から執拗に刺されて亡くなったという、通り魔事件を連想するような内容でしたが、その後の報道で、周辺の防犯カメラ映像から、被害者の女性が、犯人と思われる男と一緒に歩いていたことが判明すると共に、この女性が、元交際相手からストーカーの被害にあい警察に相談していたことも明らかとなり、この元交際相手の指紋が現場付近から検出されたこともわかりました。
こうした中、元交際相手の行方を追っていた警察が、本日、福岡市博多区の路上で発見し、任意同行を求めたようですので、今後、殺人罪で逮捕される可能性が高いでしょう。

殺人罪

報道によりますと、被害にあった女性には複数の刺し傷があったようで、男が被害女性に馬乗りになっていたという一部の目撃証言もあるようです。
この状況からすると、強い殺意がうかがえますし、更に、事前に凶器となる刃物を用意していたことから計画性もうかがえますので、殺人罪で争点となりがちな殺意を否認するのは難しいかと思われ、殺人罪が適用されることは間違いないでしょう。

事件の背景

被害女性は、元交際相手からのストーカー被害を警察に相談しており、元交際相手に対して警察はストーカー規制法に基づき「禁止命令」を発していたようです。
恋愛感情や、好意にもとづいて、人に付きまとったりすればストーカー規制法違反となります。
被害者がストーカー被害を警察に相談すると、すぐに刑事事件化される場合と、すぐに刑事事件化せずに、まずは相手を注意する場合の2通りがあります。
今回、女性から相談を受けた警察は、後者の対応をして、元交際相手に対して「女性に近付かないように」禁止命令を発して、注意していたようです。

弁護士の見解

元交際相手は、警察のこの警告を無視して今回の犯行に至ったようで、警察としては、相談を受けた時点で、すぐに刑事事件化していれば、今回の事件を防げたかもしれないと後悔しているでしょう。
このような痛ましい事件を1件でも減らすために、警察は今後、相談を受けた際の対応が適切だったかどうかをしっかりと検討する必要があるでしょう。

刑事事件に関するご相談

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部では、刑事事件に関するご相談を幅広く受け付けております。
福岡県内の刑事事件でお困りの方は、是非、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部にご相談ください。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部では、刑事事件専門弁護士の相談を初回無料で、逮捕された方のもとに弁護士を派遣する 初回接見サービス には、即日対応しておりますので、まずはフリーダイヤル0120-631-881までお気軽にお電話ください。

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