卑わいな言動と早期釈放

2021-10-04

卑わいな言動と早期釈放について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。

福岡市博多区に住むAさんは、同区内の公園において、スパッツの股間部分にペットボトルなどを入れた状態で、同公園にいた女子中学生2人にその状態を見せつけるつもりで背後から近づいたところ、その様子を不審に思った男性のWさんに「おい、何しているんだ」などと声をかけられたことから、その場を立ち去りました。しかし、Aさんは追いかけてきたWさんらにつかまり、通報を受け駆け付けた福岡県博多警察署の警察官に、福岡県迷惑行為防止条例違反(卑わいな言動の罪)の被疑者として現行犯逮捕されてしまいました。
(フィクションです。)

~条例の卑わいな言動~ 

福岡県迷惑行為防止条例(以下、条例)といえば、盗撮、痴漢を禁止する条例とイメージしがちですが、実は、盗撮、痴漢を禁止する条文と同じ条文の中で「卑わいな言動」を禁止する規定を設けています。条例6条1項では

何人も、公共の場所又は公共の乗物において、正当な理由がないのに、人を著しく羞恥させ、又は人に不安を覚えさせるような方法で次に掲げる行為をしてはならない。

とし、その1号、2号で、

1号 他人の身体に直接触れ、、又は衣服の上から振れること。
2号 前号に掲げるもののほか、卑わいな言動をすること。

としています。1号が、いわゆる痴漢に関する規定で、2号が「卑わいな言動」に関する規定です。ここで、「卑わいな言動」とは

社会通念上,性的道義観念に反する下品でみだらな言語又は動作をいう

とされています。Aさんの行為は、世間一般人の目から見れば、男性の陰茎を勃起させることを想起させるもので「社会通念上,性的道義観念に反する下品でみだらな動作」ということができ、「卑わいな言動」に当たるでしょう。なお、過去には、

・女性に対して執拗に卑わいな言葉をかけ続ける
・女子学生に卑わいな画像や動画を見せる

などの行為も「卑わいな言動」に当たるとされています。

条例11条2項では6月以下の懲役又は50万円以下の罰金、また、「卑わいな言動」を常習として行った場合の条例12条1項では1年以下の懲役又は100万円以下の罰金としています。

~早期釈放~

警察に逮捕され、身柄拘束を継続する必要があると判断された場合、その後検察庁へ送致される(送検)手続きが取られます。
ところが、警察の判断でこの送検前に釈放されることもしばしばあります。
そもそも、罪証隠滅のおそれや逃亡のおそれがある認められる場合に身柄を拘束されるわけですから、反対にこれらの事情が認められない場合は身柄を拘束することはできず直ちに身柄を釈放しなければなりません。
現行犯逮捕の場合は見ず知らずの第三者に行為を現認されていることが多いでしょうし、被害者と面識がなく被疑者が罪証隠滅行為を図る客観的可能性は低い場合も多いでしょう。
したがって、被疑者が罪証隠滅行為を図る客観的可能性は低いと考えられます。
また、定職に就いたいる、適切な監督者がいる、ご家族と同居している、前科前歴がない(初犯である)、監護・介護を要する方がいるなどの事情が認められる場合には逃亡のおそれがないと判断されやすいでしょう。

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