痴漢と私選弁護人,国選弁護人

2019-01-14

痴漢と私選弁護人,国選弁護人

福岡県古賀市に住む会社員のAさん(49歳)は,通勤電車内で痴漢をしたとして,福岡県粕屋警察署の警察官に福岡県迷惑行為防止条例違反で現行犯逮捕されました。実は,Aさんは,以前から同じ電車内で痴漢を繰り返しており警察官から目をつけられていました。Aさんの妻は,警察官からAさんを逮捕した旨の連絡を受けました。そこで,Aさんの妻は,警察官にAさんと面会させて欲しいと言いましたが,警察官から断られました。Aさんの妻は,どうしていいかわからず,刑事事件専門の法律事務所に電話したところ,現時点では,弁護士ならAさんと面会できることを教えてもらい,さっそく,弁護士にAさんとの接見を依頼しました。
(フィクションです)

~ 痴漢は何罪? ~

痴漢と言えば真っ先に思い浮かべるのが,福岡県迷惑行為防止条例(以下,条例)ではないでしょうか?

条例6条 
 何人も,公共の場所又は公共の乗物において,正当な理由がないのに,人を著しく羞恥させ,又は人に不安を覚えさせるような方法で次に掲げる行為をしてはならない。
1号 他人の身体に直接触れ,又は衣服の上から触れること。

6条1号の罰則は6月以下の懲役又は50万円以下の罰金です(条例11条2項)。また,常習の場合は1年以下の懲役又は100万円以下の罰金です(条例12条1項)。ただし,陰部や乳房を直接触るなど,被害者の性的自由の侵害度が高い行為態様については,次の強制わいせつ罪で処罰されることもあります。

刑法176条
 13歳以上の者に対し,暴行又は脅迫を用いてわいせつな行為をした者は,6月以上10年以下の懲役に処する。13歳未満の者に対し,わいせつな行為をした者も同様とする。

特に,13歳未満の者に対しては暴行,脅迫を必要とすることなく強制わいせつ罪が成立しますから注意が必要です。

~ 私選弁護人と国選弁護人の違い ~

私選弁護人とは,被疑者その他弁護人選任権のある方から選任された弁護士のこと,国選弁護人とは,勾留状を発布された(勾留された)被疑者が貧困等の事由により弁護人を選任することができない場合において,被疑者の請求により,国によって選任された弁護士のことをいいます。弁護士費用の負担の点で,私選弁護人は自己負担,国選弁護人は国が負担(例外あり)ということは一般的に知られていると思います。では,他にどんな違いがあるのでしょうか?

= 条件 =

私選弁護人の選任の条件はありません。他方,国選弁護人の場合,資力が50万円未満であるという条件が必要となります。また,そのことを証明するために,裁判所に資力申告書を提出しなければなりません。弁護人選任は急速を要しますから,事細かに資力を調査されることはないと思いますが,虚偽記載をしたことが判明した場合は10万円以下の過料に処せられます。

= 選任,解任 =

私選弁護人はいつでも選任することができます。また,解任も自由です。他方,国選弁護人の場合,勾留状が発布されてからでないと選任できません。つまり,逮捕から勾留状が発布されるまで最大72時間ありますが,その間は弁護活動をしてくれません。Aさんの妻のように,

・逮捕直後からすぐ接見して欲しい
・逮捕期間中から弁護活動をして欲しい

という方は私選弁護人を選任した方がいいでしょう。また,国選弁護人の場合,いつでも解任できるというわけではありません。

= その他 =

私選弁護人の場合,当然,自らあるいはご家族等の身近な方が自分の裁量で弁護士を選ぶことができます。他方,国選弁護人の場合は選択の余地はありません。したがって,選任されるまで,どんな性格の弁護士か,刑事事件に精通しているのかは分かりません。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は,痴漢をはじめとする刑事事件専門の法律事務所です。痴漢でお困りの方は0120-631-881までお気軽にお電話ください。24時間無料法律相談初回接見サービスを受け付けております。
福岡県粕屋警察署までの初回接見費用:37,200円)

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