Archive for the ‘性犯罪’ Category

【痴漢】不起訴を獲得して欲しい 

2020-03-13

【痴漢】不起訴を獲得して欲しい 

福岡市博多区に住むAさんは,満員電車内で,突然,Vさんから「この人痴漢です」と言われ腕を捕まれました。Aさんは,痴漢をした覚えは一切ありませんでした。Aさんは全く身に覚えがなかったため,無実であることを主張しようと,次の駅で降り,駅員に促されるまま駅の事務室へ行きました。そうして,Aさんは,事務室で駅員へ説明していると,通報を受け駆け付けた福岡県博多警察署の警察官から警察署まで出頭するよう言われました。Aさんは求めに応じ出頭し取調べに応じましたが、犯行は以前として否認したました。Aさんは逮捕されることなく帰宅を許されましたが、今後が不安です。そこで、弁護士に何とか不起訴処分を獲得できないか相談することにしました。
(フィクションです。)

~ 痴漢はどんな罪? ~

痴漢は福岡県迷惑行為防止条例(以下、条例)に規定する卑わいな言動の罪に当たります。
同罪は条例6条1項に規定されています。

条例6条1項 
何人も,公共の場所又は公共の乗物において,正当な理由がないのに,人を著しく羞恥させ,又は人に不安を覚えさせるような方法で次に掲げる行為をしてはならない。
1号 他人の身体に直接触れ,又は衣服の上から触れること

本罪は故意犯ですから,本罪が成立するには,犯人の故意,つまり触れてやろうという意図が必要です。ですから,満員電車内などでたまたま(偶然に)他人の身体に触れたという状況が認められる場合には,故意がなく,本罪は成立しません。
罰則は,

1年以下の懲役又は100万円以下の罰金

常習痴漢の場合は

2年以下の懲役又は100万円以下の罰金

です。

~ 不起訴 ~

Aさんが獲得を目指している不起訴とは,検察官が下す終局処分(その事件について起訴・不起訴を終局的に決める処分)の一種で,その意味は文字通り,起訴されないということです。
不起訴の理由は様々ありますが、多い理由としては

起訴猶予

嫌疑不十分

です。
起訴猶予は犯罪の成立が明らかであるものの情状に鑑みて不起訴とするもの、嫌疑不十分は犯罪を立証するに足りるだけの証拠が集まらず不起訴とするものです。

起訴猶予での不起訴処分獲得を目指すのか、嫌疑不十分での不起訴処分獲得を目指すのかは、痴漢に対する認否の状況によります。
つまり、痴漢を認める場合は起訴猶予による不起訴処分獲得を目指しますし、認めない場合は嫌疑不十分による不起訴処分獲得を目指します。

不起訴を獲得できれば,

刑事裁判にかけられること
刑罰を受けること
前科が付くこと

がなくなります。したがって,裁判所や検察からの呼び出しに応じる負担もなくなります。また,不起訴獲得によって職場の雇用や資格取得の場面でもよい影響が出るでしょう。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部は、刑事事件・少年事件を専門に取り扱う法律事務所です。刑事事件・少年事件でお困りの方は、弊所までお気軽にご相談ください。24時間、無料法律相談、初回接見サービスを受け付けております。

【強制性交等】少年が強制性交等未遂罪

2020-03-09

【強制性交等】少年が強制性交等未遂罪

少年と強制性交等未遂罪について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部が解説します。

福岡市城南区に住むA君(高校3年生)は友人が彼女と性交したとの噂を聞きました。性交体験がなかったA君はこの噂を聞いて「女性とセックスしてみたい」と思うようになりました。彼女のいなかったA君はどうやって女性とセックスしよう考えていたところ、インターネットサイトで「女性の襲い方」という動画を見て、人通りの少ない路上で背後から女性を襲う方法を選択しました。そして、A君はある日、福岡市城南区市内の路上を歩いていた女性Vさんを後ろから羽交い絞めにして路地裏に連れ込み押し倒し、馬乗りになり「やらせろ!」などと言って服を脱がせようとしました。しかし、A君は想像以上にVさんに抵抗された上、Vさんが大声をあげて助けを求めたため怖くなってその場から逃走しました。後日、Aさんの自宅に福岡県早良警察署の警察官がやってきて、A君は自宅の家宅捜索を受けるとともに、強制性交等未遂罪で逮捕されてしまいました。その場にいたAさんの両親は息子が逮捕されたことに驚き、警察官に詳しく事情を聞こうとしましたが詳しく教えてもらえませんでした。そこで、A君の両親は少年事件を専門に取り扱う弁護士にA君との接見を依頼しました。
(フィクションです。)

~強制性交等未遂罪~

強制性交等未遂罪とはどんな罪なのでしょうか?
強制性交等罪は刑法177条に規定されています。

刑法177条

13歳以上の者に対し、暴行又は脅迫を用いて性交、肛門性交又は口腔性交(以下「性交等」という)をした者は、強制性交等の罪とし、5年以上の有機懲役に処する。13歳未満の者に対し、性交等をした者も、同様とする。

一般に、「暴行」とは人の身体に対する有形力の行使をいいます。そして、強制性交等罪の暴行の程度は、相手方(被害者)の反抗を著しく困難しらしめる程度であることが必要とされています。具体的には、相手方を殴る、蹴る、叩く、武器を使用して殴る、叩く、馬乗りになる、羽交い絞めにする、縄などで縛るなどが「暴行」に当たるでしょう。
性交等」には、性交の他に、肛門性交(アナルセックス)、口腔性交(オーラルセックス)も含まれます。性交とは膣内に陰茎を入れる行為、肛門性交とは肛門内に陰茎を入れる行為、口腔性交とは口腔内に陰茎を入れる行為をいいます。

今回、A君は性交する目的でVさんに「暴行」を加えたものの「性交」までには至っていないため、強制性交等未遂罪で逮捕されています。

★少年事件の流れ(逮捕後から少年審判までの流れ)についてはこちらもご参照ください→★少年事件の流れ

~少年に対する処分と弁護活動~

少年は身体的にも精神的にもまだまだ未熟ですから、その未熟さゆえに犯行に至ってしまった、という側面もなくはありません。
そこで、少年事件で適用される少年法では、原則として少年に刑罰を科さないことを前提としています。
その代わりに、なぜ少年が犯行に至ってしまったのか、どうすれば将来、再び罪を犯さないことができるのかについて詳しく調査を受けます。
その上で、少年に保護処分を科す必要があるのか否か、必要があるとしていかなる処分が適当かが決められます。
なお保護処分には
①少年院送致
②児童養護施設・児童自立支援施設送致
③保護観察
の3種類があります。
①少年院送致は、少年を少年院に入所させ、そこで一定期間矯正教育などを受けさせる措置です。
②児童養護施設・児童自立支援施設送致は、児童養護施設・児童自立支援施設で、少年の更生を図るものです。施設に入所する点では少年人と同様ですが、少年院よりかは比較的制限の緩やかな生活を送ることができます。少年に頼るべき親などがいない場合に下されることの多い処分です。
③保護観察は、どの施設にも入所せず、通常の日常生活を送りながら少年の更生を図るものです。ただし、一定期間、保護観察所の指導・保護下に置かれることになります。親などの監督が規定できる場合は、比較的この処分がくだされることが多いでしょう。
そのほか、少年に成人同様刑事処分、刑事処罰を受けさせる必要が相当と判断された場合は、

検察官送致(いわゆる逆送)

という決定を受ける可能性もあります。

少年に社会内での更生可能性が期待できれば期待できるほど保護観察などの軽い処分を受ける可能性は高くなります。
だからこそ、少年による強制性交等事件では、その少年本人だけでなく、その周囲のご家族等が協力して更生のための環境づくりをしていく必要があります。
少年事件に強い弁護士がいれば、そのサポートを行うことができます。
例えば、被害者の方への謝罪は、少年自身やその家族がどういったことをしてしまったのか反省し受け止めることにつながると考えられますが、特に強制性交等事件のような暴力や脅迫をともなう性犯罪事件では、被害者の方へ直接連絡を取りお詫びをすることは非常に難しいです。
弁護士が間に入ることで、少しでも被害者の方の不安を軽減し、かつ少年やその家族の謝罪や反省を伝えられることが期待できます。
また、少年が再犯をしない環境づくりのためには、少年自身の反省だけでなく、その原因を探り対策を立てることも重要です。
第三者であり少年事件の知識・経験のある弁護士であれば、家族には相談しづらいことも相談しやすく、客観的なアドバイスをもらうことも可能です。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部は、刑事事件・少年事件を専門に取り扱う法律事務所です。刑事事件・少年事件でお困りの方は、弊所までお気軽にご相談ください。24時間、無料法律相談(ご案内はこちら→無料法律相談のご案内)、初回接見サービス(ご案内はこちら→初回接見サービスのご案内)を受け付けております。

【痴漢】痴漢と在宅事件

2020-03-06

痴漢と在宅事件

痴漢在宅事件について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部が解説します。

福岡市中央区に住むAさんは、地下鉄の電車内で、前に立っていた女性の尻や太ももなどに自身の股間を当てる痴漢行為をしました。そうしたところ、Aさんは、電車を降りホームに降り立ったところで、犯行の一部終始を見ていた目撃者の男性から声をかけられ現行犯逮捕されてしまいました。その後、Aさんの身柄は福岡県中央警察署の警察官に引き渡されました。しかし、Aさんに罪証隠滅のおそれ、逃亡のおそれがないとしてAさんは釈放されました。痴漢事件は在宅事件として捜査を受けることになりました。Aさんは在宅事件だと国選弁護人は選任できないことを知り、私選弁護人を選任しようかと考えています。そこで、Aさんは、痴漢事件に詳しい弁護士に無料法律相談を申し込みました。
(フィクションです)

~痴漢行為とは何か~

痴漢行為の定義について明確な定義はありませんし、痴漢罪という名称の法令もありません。しかし、全国各都道府県では、名称こそ多少異なるものの、条例で痴漢行為を禁じる規定を設けています。福岡県迷惑行為防止条例(以下、条例)6条1項には

条例6条1項 何人も、公共の場所又は公共の乗物において、正当な理由がないのに、人を著しく羞恥させ、又は人に不安を覚えさせるような方法で次に掲げる行為をしてはならない。
1号 他人に身体に触れ、又は衣服その他の身に着ける物(以下この条において「衣服等」という。)の上から触れること

という規定が設けられています。つまり、簡略化していえば、

① 公共の場所又は公共の乗物において
② 他人に身体に触れ、又は衣服その他の身に着ける物(以下この条において「衣服等」という。)の上から触れること

痴漢行為だということになります。
条例の罰則は「1月以下の懲役又は100万円以下の罰金」とされています。ただし、常習性が認められる場合は「2年以下の懲役又は100万円以下の罰金」とされ、全国的にもほぼ同様の罰則となっています。

~在宅事件の手続の流れ~

身柄事件とは、犯罪を疑われている被疑者、被告人が捜査機関による拘束(逮捕、勾留))を受けている事件です。
対して、在宅事件とは、犯罪を疑われている被疑者、被告人が捜査機関による拘束(逮捕、勾留)を受けていない事件です。

刑事事件というと、身柄事件をイメージされる方も多いでしょう。
しかし、刑事事件の多くは在宅事件です。
捜査機関が人を拘束するのはあくまでも例外的措置ですから、身柄事件の数自体は刑事事件の全体の割合からすると少ないのです。

しかし、身柄事件の場合も在宅事件の場合も、捜査機関による取調べなどの捜査を受けた後、何らかの刑事処分(起訴、不起訴)を受け、起訴された場合は刑事裁判を受けなければならないという点では全く異なるところはありません。

検挙(逮捕など)→捜査(取調べなど)→刑事処分(起訴、不起訴)→刑事裁判

ただ、身柄事件の場合、身柄拘束があくまで例外的措置であることから法律上時間的制約が設けられています。
つまり、逮捕から刑事処分までは最大で23日しか身柄を拘束することができないとされており、その間、検察が刑事処分を決することができない場合は被疑者を釈放しなければなりません。
対して、在宅事件の場合、こうした時間的制約はありません。
したがって、在宅事件は身柄事件の「後回し」にされることがよくあり、検挙から刑事処分まで数か月、数年を要した、という例も珍しくはありません。

~在宅事件と弁護人~

在宅事件の場合、起訴前は国から弁護士(つまり、国選弁護士)を選任されることはありません。
つまり、

起訴前、在宅事件で弁護士が必要

という場合は、私選弁護士に刑事弁護を依頼する必要があります。
そして、特に、痴漢の被害者との示談が必要という場合に、私選弁護士を選任する必要性は高いでしょう。
なぜなら、通常、被害者は当事者である加害者と示談交渉することはないからです。
しかし、そのまま示談交渉せずにいると、手続きが進んでしまい、起訴され、刑事場合を受け、結果として何らかの刑罰を受けなけばならなくなるかもしれません。
そうした事態を回避したい場合は、起訴前から私選の弁護士を選任する必要があるでしょう。

在宅捜査についてはこちらもご参照ください→★在宅捜査の取調べなどについて

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部は、痴漢をはじめとする刑事事件・少年事件を専門に取り扱う法律事務所です。痴漢の在宅事件で捜査を受けている方は、弊所までお気軽にご相談ください。
24時間、無料法律相談(ご案内はこちら→無料法律相談のご案内)、初回接見サービス(ご案内はこちら→初回接見サービスのご案内)を受け付けております。

【痴漢】弁護士との早期接見で不起訴

2020-03-04

【痴漢】弁護士との早期接見で不起訴

痴漢の接見と不起訴について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部が解説します。

福岡県筑紫野市に住むAさんは、満員のJR九州の快速電車に乗って職場へ向かう途中、前に立っていた女性Vさんの太ももなどを触りました。すると、Aさんは、Vさんから大声を上げられ、「この人痴漢です」と言われたことから周囲にいた男性に次の降車駅で降ろされてしまいました。そして、Aさんは駆け付けた鉄道警察隊の警察官に福岡県迷惑行為防止条例違反で逮捕されてしまいました。逮捕の通知を受けたAさんの家族は、痴漢事件に強い弁護士にAさんとの接見を依頼しました。接見した弁護士は、Aさんが痴漢したことを認めていたことから、Vさんとの示談交渉を進めました。そして、弁護士は検察官に示談交渉中であることを伝えたところ、Aさんは勾留請求されずに釈放されました。その後、Vさんとの示談が成立したことから、Aさんの刑事処分は不起訴(起訴猶予)となりました。
(フィクションです。)

~痴漢で逮捕されたら弁護士との(初回)接見を!~

初回接見とは、身柄を拘束された方が弁護士とはじめて行う接見のことをいいます。
なお、初回接見は、痴漢の逮捕直後に限られるものではありません。勾留された後でも、起訴された後でも、とにかく身柄を拘束されている場合に、初めて弁護士と接見することはすべて初回接見です。

初回接見の段階では、弁護士は「弁護人になろうとする者」という立場で接見します。
というのも、この段階では、まだご依頼を受けた方と弁護活動について正式な契約を結んでいないからです。
したがって、初回接見契約は接見後の弁護活動を含みません。
接見後の痴漢の弁護活動を希望される場合は、改めて弁護士と委任契約を交わす必要があります。

もっとも、「弁護人となろうとする者」といっても弁護士であることにかわりはありません。
接見では、事件の詳細や、逮捕された方の認否を警察官の立会なしで聞き取ることができます。
そして聞き取った内容をふまえて弁護士は、今後の刑事手続きや刑事処分の見通しを立てて、逮捕されている方やその家族に伝えます。
その後、ご希望であれば委任契約を結び、早期釈放や示談、痴漢の不起訴獲得に向けて弁護活動を始まます。

★弊所の初回接見のご案内はこちら→★初回接見のご案内

~痴漢と逮捕後の流れ~

警察に逮捕されると警察の留置場(留置施設)に収容されます。
逮捕後の流れは、

①逮捕

②警察官による弁解録取→釈放

③送致(送検)

④検察官による弁解録取→釈放

⑤検察官による「勾留請求」

⑥勾留質問→釈放

⑦裁判官による「勾留決定」
 
という手続を踏みます(なお、この間、不服申し立て等により釈放を早めることも可能です)。

①から③まで最大で48時間、①から⑤まで最大で72時間拘束されます。
したがって、①から⑦まで概ね3日間を要します。
なお、②の段階、③の段階、⑥の段階で釈放されることがあります

⑦勾留決定があった場合は、逮捕された際に収容された留置場へ収容されるでしょう。
勾留の期間は、検察官の勾留請求があった日から「10日間」で、その後、やむを得ない事由がある場合は最大「10日間」延長されることがあります。

私選弁護人は国選弁護人と異なり逮捕期間中(①から⑦までの間)から弁護活動を始めることができます
今回、Aさんのご家族は、警察からAさんを痴漢で逮捕したとの連絡を受けた直後弁護士に接見を依頼し、その後弁護士と委任契約を結び、弁護士が検察官に働きかけを行った結果、Aさんは④の段階で釈放されています。
それと同時に、弁護士はVさんとの示談交渉を進め不起訴処分を獲得しています。

上記のように⑦勾留決定が出てしまうと10日間の身柄拘束が決まってしまいます。
もちろん、この間、不服申し立てを行って釈放を目指すことは可能ですが、身柄拘束が長引けば長引くほど本人の負担は増し、社会的な不利益を受けるリスクも増します。

早期釈放をお望みの場合は、まずは弁護士との初回接見をご依頼ください。

★痴漢の在宅捜査に関してはこちらもご参照ください→★在宅捜査の取調べなどについて

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【準強制性交等】準強制性交で逮捕

2020-03-01

【準強制性交等】準強制性交で逮捕

準強制性交等罪について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部が解説します。

福岡市西区に住む大学生のAさん(21歳)はサークルで知り合った女性Vさんと意気投合し、Vさん宅でお酒を飲んでいました。すると、Vさんがお酒に酔って寝込んでしまったため、Aさんは「これを機会にVさんと性交してしまえ」と思い、Vさんの下着を脱がせてVさんと性交しました。すると、Vさんが目を覚まし被害に気付きました。AさんとVさんは口論となり、AさんはVさん宅を後にした後、福岡県西警察署から出頭するよう言われました。そして、Aさんは警察に出頭後、準強制性交等罪で逮捕されてしまいました。
(フィクションです。)

~準強制性交等罪~

準強制性交等罪は刑法178条2項に規定されています。

刑法178条2項【準強制性交等罪
 人の心神喪失若しくは抗拒不能に乗じ、又は心身を喪失させ、若しくは抗拒不能にさせて、性交等をした者は、前条の例による。
刑法177条【強制性交等罪】
 13歳以上の者に対し、暴行又は脅迫を用いて性交、肛門性交又は口腔性交(以下「性交等」という)をした者は、強制性交等の罪とし、5年以上の有期懲役に処する。13歳未満の者に対し、性交等をした者も、同様とする。

「心神喪失」とは、精神の障害によって正常な判断能力を失っている状態をいいます。例えば、熟睡、泥酔・麻酔状態・高度の精神病などがこれに当たります。
「抗拒不能」とは、心神喪失以外の理由によって心理的・物理的に抵抗することが不可能又は著しく困難な状態をいいます。恐怖、驚愕、錯誤などによって行動の自由を失っている場合などはこれに当たります。

いずれにしても、被害者がおよそ抵抗することが困難な状態に陥っていることが必要です。
そして、被害者が当該状態にあるかどうかは、被害者の性交等の前後の行動を詳細に検討しなければなりません。
被害者が抵抗することが困難な状態であることを肯定し得る被害者の行動としては

・酔って寝込んでしまっていた
・自分で起き上がれない
・自分で衣服を脱いだり着たりできない
・ろれつが回らない
・千鳥足になっていた
・意味不明のことを叫んでいた
・帰宅して目が覚めたとき下着を裏返しにはいていた

などがあります。他方で、否定する被害者の行動としては、

・性交前後に,被害者が携帯電話を操作していた
・写真撮影をしたりしていた
・自分の足で歩いていた
・自分で衣服を脱いだり着たり出来た
・場所や状況を的確に把握して行動していた

などがあります。
もっとも、いずれかの行動があれば肯定、否定というわけではなく、被害者の全ての言動などを勘案して判断されます。

「(心身喪失・抗拒不能に)乗じる」とは既存の当該状態を利用することをいいます。
「前条の例よる」の「前条」とは177条のことを指します。「例による」とは、法定刑を177条と同様、「5年以上の有期懲役」とするという意味です。
「準」とついていますから、一見すると、強制性交等罪より罪が軽そうにもみえますが、罪の重さは同じです。

以上からすると、準強制性交等罪は、

①心神喪失又は抗拒不能に乗じる+性交等
②心神喪失又は抗拒不能にさせる+性交等

の2つの場合のいずれかの要件が必要であることが分かります。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部は、準強制性交等罪をはじめとする刑事事件・少年事件専門の法律事務所です。刑事事件・少年事件でお困りの方は、まずは0120-631-881までお気軽にお電話ください。
無料法律相談(★無料法律相談サービスのご案内はこちら→★無料法律相談のご案内★)、初回接見サービス(★初回接見サービスのご案内はこちら→★初回接見サービスのご案内★)を24時間体制で受け付けております。無料相談や初回接見後のご報告では、事件の見通しや、刑事手続の説明の他、弁護士費用などについてご納得いただけるまでご説明させていただきます。

【強制わいせつ】強制わいせつで示談

2020-02-28

【強制わいせつ】強制わいせつで示談

強制わいせつ示談について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部が解説します。

北九州市若松区に住む会社員のAさんは同僚の女性社員と残業で二人きりになった際に、女性に抱き着いてしまいました。Aさんは上司を通じて、女性はが福岡県若松警察署に被害届を出すつもりであることを聞きました。しかし、事件が刑事事件化してしまっては困ると考えたAさんはVさんと示談を成立させることで、事件を解決しようと示談交渉に強い弁護士に示談交渉を依頼することにしました。Aさんから依頼を受けた弁護士はすぐに女性と示談交渉を行い、示談を締結することに成功し、事件を刑事事件化せずに事件を解決することができました。
(この事例はフィクションです。)

~示談締結によるメリット~

強制わいせつ事件など被害者がいる刑事事件では、早期の示談成立が早期の事件解決につながります
強制わいせつ罪は「6月以上10年以下の懲役」と罰金刑の規定もない比較的重い罪となっていますが、示談を締結することができれば、今回の事例のように事件化を防ぐことができるかもしれません。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部は、刑事事件を専門に扱う法律事務所で示談交渉に慣れた弁護士が所属しています。
被害者との示談成立をご希望の方は、ぜひ弊所に一度ご相談ください。

示談締結によるメリットは以下のとおりです。
一つ目に、刑事事件化を防止できたり、不起訴処分につながることです。
被害者が警察に届け出る前に示談を成立させることができれば、事件が刑事事件化することを防止することができます。
また、仮に、本件のように被害届を提出された後でも、検察官による刑事処分前に示談を成立させることができれば不起訴処分を獲得できる可能性は高くなります。
二つ目に、減刑や執行猶予につながることです。
示談締結は、起訴された後の刑事裁判の段階でも被告人に有利な事情として働きます。
示談が成立している場合、懲役刑の刑期が短くなったり、執行猶予がついたりします。
三つ目に、釈放・保釈につながることです。
示談が成立している場合、多くの場合、当事者間では事件を終わらせたいという合意が成立していることを意味します。
そのため、その時点で身柄拘束の要件である被疑者・被告人が逃亡や証拠隠滅を図るおそれはないと判断されやすいのです。
四つ目に、民事裁判の防止なども実現できることです。
将来、被害者の損害賠償請求権の行使を禁止する条項を示談条項に加えることもできます、

今回みてきたように、示談にはさまざまなメリットがあります。
しかし、被害を受けた方と示談を締結することは簡単ではありませんので、示談交渉については専門家である弁護士に依頼することをおすすめします。また、示談交渉は知識、経験が重要になってきますので、示談交渉の経験も豊富な刑事事件専門の弁護士に依頼することが後悔のない事件解決への最善策であるといえるでしょう。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部は、強制わいせつ罪をはじめとする刑事事件・少年事件を専門に取り扱う法律事務所です。刑事事件・少年事件でお困りの方は、弊所までお気軽にご相談ください。24時間、無料法律相談、初回接見サービスを受け付けております。

【痴漢】新種の痴漢(触らない痴漢)

2020-02-26

【痴漢】新種の痴漢(触らない痴漢)

新種の痴漢(触らない痴漢)について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部が解説します。

福岡市南区に住むAさんは、JR南福岡駅からJR博多駅に向かう電車内で、女性Vさんに近づきVさんの頭に顔を近づけてVさんの匂いをかぐ痴漢行為を繰り返していたところ、JR博多駅を降りたところで待ち伏せしていた福岡県博多警察署の警察官に福岡県迷惑行為防止条例違反(卑わいな言動の罪)の被疑者として事情を聴かれることになりました。実はVさんは以前からAさんらしき人から同様のことをされる痴漢被害に遭っており、福岡県博多警察署に相談していたところAさんが痴漢の犯人である疑いが高まり今回の事態に至ったようです。その後、Aさんは逮捕されてしまいました。逮捕の通知を受けたAさんの妻は弁護士に早期釈放のための弁護活動を依頼しました。
(フィクションです。)

~新種の痴漢~

痴漢と言えば、人の身体に触れる行為が典型ですが、近年は

触らない痴漢

という新種の痴漢が増えてきているようです。
具体的には、

・人に近づいて匂いを嗅ぐ
・息を吹きかける
・鞄を押し当てる

などのほか、

AirDrop痴漢

といって、AirDrop機能(iPhoneやiPadなど米アップル製端末に標準搭載されている機能で、半径9メートル以内の通信可能な所有者の名前が画面に一覧で表示され、名前を選ぶと、すぐに写真や動画を送受信できる機能)を利用して、全く見ず知らずの人のスマートフォン宛にわいせつな写真や動画を送信しこれを閲覧させる手口もあります。
なぜ、こうした痴漢が増えてきているかといいますと、仮に痴漢として検挙されたとしても「触れてないから痴漢ではない」という言い訳ができるからだそうです。

しかし、こうした新種の痴漢犯罪として検挙される可能性があります。
福岡県迷惑行為防止条例(以下、条例)では、盗撮、痴漢を禁止する条文と同じ条文の中で「卑わいな言動」を禁止する規定を設けています。
条例6条1項では

何人も、公共の場所又は公共の乗物において、正当な理由がないのに、人を著しく羞恥させ、又は人に不安を覚えさせるような方法で次に掲げる行為をしてはならない。

とし、その1号、2号で、

1号 他人の身体に直接触れ、、又は衣服の上から振れること。
2号 前号に掲げるもののほか、卑わいな言動をすること。

としています。1号が、いわゆる従来の痴漢に関する規定で、2号がいわゆる新種の痴漢(卑わいな言動)に関する規定です。ここで、「卑わいな言動」とは

社会通念上,性的道義観念に反する下品でみだらな言語又は動作をいう

とされており、世間的にみて「卑わいだな」と思われるものはこの規定で処罰される可能性があります。

罰則は、

1年以下の懲役又は100万円以下の罰金(条例11条1項)

あるいは、常習として行った場合は

2年以下の懲役又は100万円以下の罰金(条例12条1項)

とされています。

~釈放に向けた弁護活動~

Aさんは痴漢の逮捕後は,「警察→検察→裁判所」での手続を踏むことが予定されます。ただし、「警察」、「検察」、「裁判所」の段階で釈放との判断がなされることがあります。仮に、「裁判所」でも釈放と判断されない場合は、勾留されたことになるでしょう。勾留期間は、検察官の勾留請求があってから10日間,その後は「やむを得ない事由」がある場合に限り,最大10日間の勾留延長が認められています。このように,勾留されてしまうと,比較的長期間の身柄拘束を受け,その期間が長引けば長引くほど,日常生活へ与える影響は大きくなります。したがって,早めの早めに釈放に向けた弁護活動を開始することが望まれます。

釈放に向けた弁護活動(起訴前)には,①検察官に送致前,②検察官の勾留請求前,③勾留後の3段階があります。①,②の段階では,警察や検察官,裁判官に対し意見書などを提出するなどして身柄を拘束しないよう働きかけます。また,③の段階では,法律上の不服申し立ての手段を用いたり,不起訴処分を求める意見書を提出するなどして,満期(勾留請求から10日後)前の身柄解放,勾留延長期間の短縮などにも努めます。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部は、痴漢をはじめとする刑事事件・少年事件専門の法律事務所です。刑事事件・少年事件でお困りの方は、まずは0120-631-881までお気軽にお電話ください。
無料法律相談、初回接見サービスを24時間体制で受け付けております。無料相談や初回接見後のご報告では、事件の見通しや、刑事手続の説明の他、弁護士費用などについてご納得いただけるまでご説明させていただきます。

【淫行】前科をつけたくない

2020-02-24

【淫行】前科をつけたくない

淫行前科について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部が解説します。

北九州市小倉北区に住むAさんは、SNSを通じて知り合ったVさん(16歳)と淫行目的で会い、同区内のホテルでVさんと淫行しました。その後、Vさんの行動を不審に思ったVさんの両親が福岡県小倉北警察署に相談。小倉北警察署の警察官が補導巡回中のところVさんを発見、補導したことでAさんとの淫行の件が発覚しました。そこで、Aさんは、ある日自宅にいたところ、警察官の突然のガサを受け、パソコン、スマートフォンなどを押収されてしまいました。また、Aさんは小倉北警察署までの同行を求められ、福岡県青少年健全育成条例違反の被疑者として事情を聴かれました。Aさんは逮捕されることなく帰宅を許されましたが、前科がつくのを避けたいと思い、弁護士との無料法律相談を申し込みました。
(フィクションです)

~青少年との淫行を処罰する青少年健全育成条例~

全国の都道府県自治体は、青少年(20歳未満の者)の健全育成のための条例を設けており、その条例の中で

青少年に対する淫行、あるいはわいせつな行為

をすることを禁じています。
福岡県では福岡県青少年健全育成条例(以下、条例といいます)31条で青少年に対する淫行、わいせつな行為をすることを禁じています。

条例31条1項
何人も、青少年に対し、いん行又はわいせつな行為をしてはならない。
 
罰則は条例38条1項1号に規定されています。

条例38条 次の各号のいずれかに該当する者は、2年以下の懲役又は100万円以下の罰金に処する。

1号 31条1項の規定に違反した者

「何人も」とありますから、男女に関係なく犯罪の主体となります。
「いん行」の意義については、最高裁(昭和60年10月23日)が、。 

広く青少年に対する性行為一般をいうものと解すべきではなく、青少年を誘惑し、威迫し、欺罔し又は困惑させる等その心身の未成熟に乗じた不当な手段により行う性交又は性交類似行為のほか、青少年を単に自己の性的欲望を満足させるための対象として扱っているとしか認められないような性交又は性行為類似行為

としています。

なお、18歳未満の少年少女(児童)にお金などを渡したり、渡す約束をして性交等に及んだ場合は、児童買春の罪(5年以下の懲役又は300万円以下の罰金)に問われるおそれがありますから注意しましょう。

~前科をを回避するには?~

前科を回避するには

検察官の起訴を回避すること

が現実的な方法だと考えます。
そもそも前科は刑事裁判で有罪判決の言渡しを受け、その裁判が確定した後につくものです。
したがって、検察官の起訴を回避する、すなわち、不起訴処分を獲得することができればそもそも刑事裁判を受ける必要はなく、裁判で有罪の判決を受けるおそれもなく、前科が付くおそれもないというわけです。

不起訴処分を獲得するには、まずは被害者に精神誠意謝罪し、被害弁償、示談に向けた話し合いを進めていく必要があります。そして、被害者に被害弁償するなどして示談を成立させることができればあなたにとって有利な情状として考慮され、不起訴処分を獲得できる可能性が高くなるでしょう。
もちろん事件の当事者間でも被害弁償、示談交渉をすることはできます。
しかし、事件当事者というだけあって、感情のもつれなどから被害弁償、示談交渉がなかなかうまく進まない場合もございます。
そんなときは弁護士が力になれます。
示談交渉に関する経験、知識が豊富な弁護士であれば、適切な内容・形式で示談を成立させることができます。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部は、淫行の罪をはじめとする刑事事件・少年事件専門の法律事務所です。刑事事件・少年事件でお困りの方は、まずは0120-631-881までお気軽にお電話ください。無料法律相談、初回接見サービスを24時間体制で受け付けております。無料相談や初回接見後のご報告では、事件の見通しや、刑事手続の説明の他、弁護士費用などについてご納得いただけるまでご説明させていただきます。

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【強制わいせつ】不起訴獲得

2020-02-23

【強制わいせつ】不起訴獲得

強制わいせつ罪不起訴獲得について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部が解説します。

福岡県福津市に住むAさんは、援助交際の目的で、出会い系サイトで知り合った女子高生のVさんと会うことにしました。Aさんは、Vさんと会いホテルに入りましたが、Vさんから援助交際を断られてしまいました。そこで、Aさんは部屋から出ていこうとするVさんの腕を引っ張り、ベットに羽交い絞めにして胸を揉むなどしました。Aさんは、さらに陰部を触ろうとしましたがVさんから抵抗されたことから、それ以上Vさんに手を出すことはできませんでした。後日、Aさんは福岡県宗像警察署に強制わいせつ罪で逮捕されてしまいました。Aさんは接見に来た弁護士に、Vさんと示談して不起訴を獲得できないか相談しました。
(フィクションです。)

~強制わいせつ罪~

援助交際目的で出会ったものの、相手の受け取る印象が違い、援助交際を断れた結果、強制わいせつ罪、強制性交等罪などの性犯罪にまで発展するというケースも散見されます。
事例は強制わいせつ罪に発展したケースです。
強制わいせつ罪は刑法176条に規定されています。

刑法176条
13歳以上の者に対し、暴行又は脅迫を用いてわいせつな行為をした者は、6月以上10年以下の懲役に処する。13歳未満の者に対し、わいせつな行為をした者も、同様とする。 

「暴行」とは、他人の身体に対する有形力の行使をいい、脅迫とは、人を畏怖させるに足りる害悪の告知をいいます。
そして、強制わいせつ罪における暴行、脅迫の程度は、一般には、被害者の反抗を著しく困難ならしめる程度のものでなければならないとされています。
具体的には、殴る、蹴る、叩く、首を絞める、馬乗りになるなどが「暴行」の典型ですが、そのほかAさんのようにわいせつ行為の手段として腕を引っ張る、羽交い絞めにするなどの行為も「暴行」に当たります。
「わいせつ行為」については、膣を触る、陰部に手を入れる、乳房を揉む、相手方の感情を無視したキスなどが典型です。

なお、強制性交等罪は強制わいせつ罪よりさらに重たい罪です。
強制性交等罪は刑法177条に規定されています。

刑法177条
13歳以上の者に対し、暴行又は脅迫を用いて性交、肛門性交又は口腔性交(以下「性交等」という)をした者は、強制性交等の罪とし、5年以上の有期懲役に処する。13歳未満の者に対し、性交等をした者も同様とする。

★強制わいせつについてはこちらもご参照ください→★強制わいせつについて

~不起訴獲得に向けて~

強制わいせつ罪は懲役刑しか規定されていません。
ですから、起訴されれば必ず正式裁判を受けなければなりません。
起訴後は保釈されなければ裁判が終わるまで身柄を拘束され続けます。

このような事態を避けるには,起訴を回避する,つまり不起訴を獲得することが必要です。
不起訴を獲得するには,事実を認め,被害者に真摯に謝罪し,示談を成立させる必要があります。
また、起訴か不起訴かを判断するのは検察官ですから、示談は検察官が刑事処分の決める前に成立させ、その結果を検察官にアピールしなければなりません。
時間との勝負でもありますから、事件に対してどのような態度で臨むのか迷われている方ははやめに弁護士に相談する必要があります。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部は、強制わいせつ罪をはじめとする刑事事件・少年事件専門の法律事務所です。刑事事件・少年事件でお困りの方は、まずは0120-631-881までお気軽にお電話ください。無料法律相談、初回接見サービスを24時間体制で受け付けております。無料相談や初回接見後のご報告では、事件の見通しや、刑事手続の説明の他、弁護士費用などについてご納得いただけるまでご説明させていただきます。

★不起訴についてはこちらもご参照ください→★不起訴について

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【ストーカー】不起訴(起訴猶予)獲得

2020-02-18

【ストーカー】不起訴(起訴猶予)獲得

ストーカー不起訴について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部が解説します。

福岡県大牟田市に住むAさんは、同じ会社で働いているVさんに対して好意を抱いていました。そして、Aさんはある日、Vさんに好意があること、付き合って欲しいことを伝えましたが断られてしまいました。それからというもの、AさんはVさんに対する好意というよりかは怨恨の情を激しく抱くようになりました。そして、Aさんはその怨恨の情を晴らす目的で、Vさんの家の近くでVさんを待ち伏せたり、休日にVさんの後をつけたりしていました。そうしたところ、Aさんは福岡県大牟田警察署にストーカー規制法違反で逮捕されてしまいました。Aさんは接見に来た弁護士に罪を全面的に認めていること、できればVさんと示談して不起訴処分を獲得したい旨を伝えました。弁護士は不起訴処分獲得に向けて弁護活動を始めることにしました。
(フィクションです。)

~ ストーカー行為とは ~

ストーカー行為とは、

① 「同一の者」に対し
② 「つきまとい等」を
③ 繰り返して行うこと

をいいます(一部のつきまとい等に関しては、被害者の身体の安全、住居等の平穏若しくは名誉が害され、又は行動の自由が著しく害される不安を覚えさせるような方法により行われた場合に限る)。

「つきまとい等」についてはストーカー規制法2条1項各号に規定されています。

1 つきまとい・待ち伏せ・押し掛け・うろつき等
2 監視していると告げる行為
3 面会や交際の要求
4 乱暴な言動
5 無言電話、拒否後の連続した電話・ファクシミリ・電子メール・SNS等
6 汚物等の送付
7 名誉を傷つける
8 性的しゅう恥心の侵害

ただし、これらの行為は

恋愛感情その他の好意の感情又はそれが満たされなかったことによる怨恨の感情を満たす目的

をもってなされる必要があります。

罰則はストーカー規制法18条から20条に規定されています。

第18条 
 ストーカー行為をした者は、1年以下の懲役又は100万円以下の罰金に処する。
第19条 
1 禁止命令等(第五条第一項第一号に係るものに限る。以下同じ。)に違反してストーカー行為をした者は、2年以下の懲役又は200万円以下の罰金に処する。
2 前項に規定するもののほか、禁止命令等に違反してつきまとい等をすることにより、ストーカー行為をした者も、同項と同様とする。
第20条 
 前条に規定するもののほか、禁止命令等に違反した者は、6月以下の懲役又は50万円以下の罰金に処する。

~ 不起訴(起訴猶予) ~

起訴猶予とは,刑事処分である不起訴処分の理由の一つです。
刑事訴訟法248条では,
 犯人の性格,年齢及び境遇,犯罪の軽重及び情状並びに犯罪後の情況により訴追を必要としないときは,公訴を提起しないことができる
と定めており,検察官に起訴する(公訴を提起する)か不起訴にするかの裁量権を与えています(起訴裁量(便宜)主義)。
検察官にこのような権限が与えられたのは,検察官は公益の代表者であって,事件に関する全ての証拠を収集でき,それを基に公正に判断できる立場にあるからです。
起訴猶予による不起訴処分獲得を目指すためには、検察官が刑事処分を下す前に被害者と示談し、その結果を検察官にアピールする必要があります。

なお、仮に起訴猶予に不起訴処分を獲得できたとしても、再犯を起こせば再び起訴猶予とされた事件でも起訴される可能性があることに留意する必要があります。
特に、ストーカー行為は繰り返すことが多いですから、この点はしっかり確認しておきましょう。

不起訴についてはこちらもご参照ください→★不起訴について

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部は、ストーカー行為をはじめとする刑事事件・少年事件専門の法律事務所です。刑事事件・少年事件でお困りの方は、まずは0120-631-881までお気軽にお電話ください。
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