13歳未満の者に対する性犯罪

2019-05-19

13歳未満の者に対する性犯罪

北九州市八幡東区に住むAさん(43歳)は、近所の公園で、ランドセルを背負って一人でブランコに乗って遊んでいた小学生の女児Vちゃん(当時11歳)に近づき、「おじさんの言うことを聞けば、好きなお菓子を買ってあげるよ」などと言って、Vちゃんを人目につかない公園内の公衆トイレに連れ込みました。そして、Aさんは下着を脱ぎ、勃起した自己の陰茎をVちゃんの口に含ませたところ、公園を散歩していた人に見つかりその場から逃走しました。しかし、Aさんは通報により駆け付けた福岡県八幡東警察署の警察官にわいせつ目的誘拐罪、強制性交等罪で逮捕されました。

(フィクションです。)

~ 13歳未満の者に対する性犯罪 ~

刑法に定められている性犯罪の中で、13歳未満の者か否かで犯罪の成立要件が区別されている罪は

・強制わいせつ罪(刑法176条)
・強制性交等罪(刑法177条)
・強制わいせつ致死傷罪(刑法181条)
・強制性交等致死傷罪(刑法182条)

の4つです。
法定刑については、強制わいせつ罪は「6月以上10年以下の懲役」、強制性交等罪は「5年以上の有期懲役」、強制わいせつ致傷罪は「無期又は3年以上の懲役」、強制性交等致傷罪は「無期又は6年以上の懲役」です。

~ 被害者が13歳未満の場合は犯罪成立のハードルが低い ~

強制わいせつ罪も強制性交等罪のも、程度の差こそあれ、犯罪が成立するには被害者に対する

暴行・脅迫が必要

とされています。しかし、13歳未満の場合は、それが

不要

なのです。つまり、犯罪成立にとっての要件が一つ不要というわけですから、それだけ、犯罪成立のハードルが低いということになります。犯罪成立の要件を緩めることで、社会に抑止力を与え、13歳未満の者を性犯罪から守ろうという意図があります。

* 強制性交等罪の「性交等」 *

13歳未満の者に対する強制性交等罪は、13歳未満の者に「性交等」さえすれば成立します。「性交等」とは、性交の他に

肛門性交、口腔性交

が含まれます。膣内、肛門内、口腔内に挿入した時点で既遂となり、射精の有無は問わないとされています。 

* 強制わいせつ罪の「わいせつな行為」 *

判例によれば,「わいせつな行為」とは,行為者又はその他の者の性欲を刺激興奮又は満足させる行為であって,普通人の正常な性的羞恥心を害し善良な性的道義観念に反するものをいうとされています。例として、

・被害者の乳房を触る,揉む,舐める
・被害者の性器を触る,舐める
・自己の性器を触らせる、舐めさせる
・自己の陰茎を性器に押し当てる

などが挙げられます。

~ 誘拐した場合は別の罪も ~

未成年者(20歳未満の者)を誘拐した場合は未成年者誘拐罪、人を誘拐した場合はわいせつ目的等誘拐罪が成立する可能性があります。前者の法定刑は「3月以上7年以下の懲役」、後者は「1年以上10年以下の懲役」です。なお、前者は、検察官の起訴に告訴を必要とする親告罪ですが、後者は、強制わいせつ罪等が非親告罪化されたことに伴い、同様に非親告罪とされています。

「誘拐」とは、欺罔や誘惑を手段として、被害者をその保護された従来の生活環境から自己又は第三者の実力的支配下に置く行為をいうとされており、Aさんの行為もこれに当たります。また、AさんはトイレでVちゃんに口腔性交をしていますから、わいせつ目的も認められるのではないでしょうか?

~ 量刑は非常に重たい ~

13歳未満の者に対する性犯罪については、非常に重い刑となることが予想されます。強制性交等罪の法定刑は最低でも懲役刑が

5年

であり、よほどの減軽が認められない限りは

実刑

となる可能性が高いでしょう。

・量刑を少しでも軽くしたい
・執行猶予を付けられることはできないだろうか

などとお悩みの方は弊所の弁護士までご相談ください。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は,強制性交等罪をはじめとする刑事事件・少年事件を専門に扱う法律事務所です。刑事事件・少年事件でお困りの方は0120-631-881までお気軽にお電話ください。無料法律相談初回接見サービスを24時間受け付けております。

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