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【事例解説】詐欺罪とその弁護活動(新型コロナウイルス対策の持続化給付金をだまし取ったケースとその弁護活動)
【事例解説】詐欺罪とその弁護活動(新型コロナウイルス対策の持続化給付金をだまし取ったケースとその弁護活動)
今回は、国が支給する新型コロナウイルス対策の持続化給付金の受給資格があるかのように装って申請サイトから申請し、自身の口座に100万円の入金を受けだまし取ったというニュース記事を参考にして、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部が解説致します。
事例 :新型コロナウイルス対策の持続化給付金をだまし取ったケースとその弁護活動
山口県警山口署は2023年11月20日、福岡市南区、建設作業員のAさんを詐欺の疑いで逮捕した。
逮捕容疑は、国の新型コロナウイルス対策の持続化給付金の受給資格があるかのように装い、2020年7月3日にサイトから申請し、同10日にAさん自身の口座に100万円の入金を受け、だまし取った疑い。
(中國新聞 2023/11/20の記事を一部変更し引用しています。)
1,詐欺罪について
〈詐欺罪〉(刑法246条)
1項 人を欺いて財物を交付させた者は、10年以下の懲役に処する。
2項 前項の方法により、財産上不法の利益を得、又は他人にこれを得させた者も、同項と同様とする。

詐欺罪は、人を欺いて財物(1項)あるいは財産上の利益(2項)を交付させた場合に成立します。
「人を欺」く行為(欺罔行為)とは、欺罔行為の相手方を錯誤に陥らせる行為、すなわち相手方が財物や財産上の利益を交付(処分)しようと判断する際の、その判断の重要な事項を偽ることを言います。
上記の事例で言えば、Aさんは持続化給付金の受給資格が無いにもかかわらず、それがあるかのように装うことで、給付者たる国の機関はAさんに受給資格があると判断して100万円をAさんの口座に振り込んでいるため、国の機関の交付の判断の基礎となる重要な事項を偽っているため、Aさんの受給資格があるかのように装い給付金の申請を行うことは「人を欺」く行為に該当すると考えられます。
「財物」とは、所有権の対象となり得る物であれば広く保護されますが、経済的にも主観的にも全く無価値な物は保護されません。
過去の裁判例では、メモ紙1枚(大阪高等裁判所判決昭和43年3月4日)やちり紙13枚(東京高等裁判所判決昭和45年4月6日)などが財物性を否定されています。
財産上の利益(2項)とは、財物以外の財産上の利益を言い、例えば、飲食店で飲食した代金の支払いなどの債務を免れる場合や、サービス・労務などを提供させる場合などがこれに該当します。
また、「財産上不法の利益を得」たとは、財産上の利益の取得手段が不法=違法なことを言うのであって、財産上の利益が違法なものであることではありません。
詐欺罪は、欺罔行為→相手方の錯誤→錯誤に基づく交付(処分)行為→財物または財産上の利益の移転がそれぞれ原因と結果の関係になければなりません。
欺罔行為を行ったが、その相手方が錯誤に陥らず別の理由(例えば、欺罔行為者にお金がないことを知っていて憐みからお金を渡したなど)で交付(処分)行為を行った場合は、詐欺罪は既遂とはならず未遂にとどまることになります。
そして 、詐欺罪は他人の財産を侵害する犯罪であるため、条文上の記載はありませんが成立には財産的損害の発生が必要とされています。
財産的損害が発生したか否かは経済的に評価して損害が発生したかどうかを実質的に見て判断されることになります。
過去の裁判例では、価格相当の商品を提供したとしても、事実を知ればお金を払わないといえるような場合において、商品の性能等につき真実に反する誇大な事実を告知して相手方を誤信させてお金を受け取った場合には、相手方に対する詐欺罪が成立するとしたものがあります。(最高裁判決昭和34年9月28日)
2,詐欺罪とその弁護活動
詐欺罪で逮捕・勾留された場合、身柄を拘束されて警察と検察の取調べを受けることになります。
ここで、被疑者が犯罪事実について否認している、あるいは取調べにおいて話したくないことがある、といった事情がある場合、どのように取調べに臨めばよいのかを知ることはとても重要と言えます。
被疑者段階における勾留は、被疑者が定まった住居を有しない場合、証拠隠滅または逃亡のおそれがあると判断された場合に認められます。(刑事訴訟法207条1項本文、60条1項各号)
しかし、被疑者が犯罪事実を否認している場合、捜査機関としては、被疑者の身柄を解放してしまえば証拠を隠滅するのではないか、または逃亡を図るのではないかという推測が働くことで、勾留請求がなされてしまい、身柄拘束が長引いてしまう可能性が高くなることもあります。
また、捜査機関の取調べ中の質問に対し、被疑者がやみくもに黙秘権を行使すれば、捜査機関側にあまり良い印象を抱かれません 。
それにより取調官が厳しい言動で問い詰めるような取調べが行われるおそれや、このまま帰したら被疑者が証拠を隠滅するのではないか、または逃亡するのではないかと判断され勾留されてしまうおそれがある、といった不利益を被る可能性があります。
そこで、弁護士に依頼するメリットとして、取調べの対応について適切かつ丁寧なアドバイスを受けることができることが挙げられます。
例えば、どのような質問には黙秘すれば良いのか等適切な黙秘権の行使方法についての説明や、身柄を拘束されている事件の場合は頻繁に接見に向かい取調べ状況を逐一確認し、違法あるいは不適切な取調べを受けたという事情があれば、弁護士はしかるべき相手への抗議を行うことができるなど、その内容は多岐にわたります。
また、詐欺罪は被害者が存在する犯罪です。
そのため、被疑者が罪を認めて反省している等の事情がある場合には、弁護士は被疑者に代わって被害者との示談交渉を行います。
示談といっても加害者側だけに有利な内容での示談の成立は難しく、被害者側の意向をくみ取りつつ宥恕条項(加害者の謝罪を受け入れ、加害者の刑事処罰を望まないことを意味する条項)や被害届の取下げや刑事告訴の取消などの条項を加えた内容での示談成立に向けた交渉が必要となります。
示談交渉は当事者同士でも行うことはできますが、当事者同士での示談交渉は、通常、拗れて上手くいかないことが多いです。
加えて、加害者側が被害者側に示談交渉を持ち掛ければ、捜査機関側は、加害者側が被害者側に不正に働きかけて証拠の隠滅を図ろうとしているのではないかなどと思われることもあり得ます。
そのため、示談交渉は法律の専門家である弁護士に依頼することがよりスムーズな示談の成立のために必要と言えるでしょう。
3,まずは弁護士に相談を
山口県内において詐欺罪の当事者となってしまった方またはご家族等が詐欺罪の当事者となってしまった方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部にぜひ一度ご相談ください。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部には、刑事事件に特化した弁護士が在籍しており、詐欺罪の当事者となり在宅で捜査を受けている方または被害者の方に被害届や刑事告訴をされてこれから捜査を受けるおそれのある方に対しては初回無料でご利用いただける法律相談をご提供しております。
また、ご家族等が詐欺罪の当事者となり身柄を拘束されている方に対しては初回接見サービス(有料)をご提供しております。
お気軽にご相談ください。
【事例解説】偽計業務妨害罪とその弁護活動(知人名義でホテルに虚偽の宿泊予約をして業務を妨害したケース)
【事例解説】偽計業務妨害罪とその弁護活動(知人名義でホテルに虚偽の宿泊予約をして業務を妨害したケース)
今回は、宿泊施設のホームページから知人の男性名義で虚偽の宿泊予約をして宿泊施設の業務を妨害したというニュース記事に基づいて、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部が解説致します。
事例:知人名義でホテルに虚偽の宿泊予約をして業務を妨害したケース
知人名義で勝手にホテルを予約したりピザの配達を注文したりしたとして、福岡県は県職員(公務員)Aさんを停職2カ月の懲戒処分にしました。
福岡県などによりますと、Aさんは去年3月、佐賀県と群馬県にある宿泊施設のホームページから知人の男性名義で虚偽の宿泊予約をしたとして、去年8月、佐賀県警に偽計業務妨害容疑などで逮捕されました。
Aさんはその後、不起訴処分となりましたが、福岡県の聞き取りに事実関係を認めていました。
Aさんはほかにも、同じ知人男性の自宅に2万円分のピザの配達を勝手に注文する迷惑行為も行っていました。
Aさんは「知人男性に恨みがあった」と話しているということです。
(KBC 3/18(月) 21:15配信の記事を一部変更し引用しています。)
1,偽計業務妨害罪について
〈偽計業務妨害罪〉
虚偽の風説を流布し、又は偽計を用いて、人の信用を毀損し、又はその業務を妨害した者は、3年以下の懲役又は50万円以下の罰金に処する。(刑法233条後段)
偽計業務妨害罪は、①虚偽の風説を流布して、または②偽計を用いて③人の④業務を⑤妨害した場合に成立します。
①「虚偽の風説を流布し」とは、客観的な真実に反するうわさや情報を不特定または多数の人に言いふらすこと(伝播させる)ことを言います。
例えば、実際にはそのような事実は無いのに、「あのスーパーで買ったレトルトパウチ食品にゴキブリが入っていた」などと言った虚偽の事実を不特定または多数の人に言いふらし、そのようなうわさや評判を広めさせるような行為を言います。
②「偽計」とは、人を欺罔し、または人の錯誤や不知を利用する行為を言います。
例えば、弁当の代金を支払う意思はなく弁当屋を困らせる目的で、弁当100個を注文する電話で注文し、架空の住所まで配達させた場合や、上記の事例のように、宿泊代金を支払うつもりがないのにホテルに宿泊予約をする行為などが「偽計」に当たります。
③「人」とは、自然人のみならず法人その他の団体も含まれます。
そのため、お店や団体に対しても偽計業務妨害罪は成立します。
④「業務」とは、職業その他社会生活上の地位に基づいて継続して従事する事務のこと言います。
職業として継続して行われる社会生活上の活動であれば広く保護されますが、娯楽目的での自動車の運転や趣味として行うスポーツなどの個人的な活動は保護の対象とはなりません。
⑤「妨害した」について、判例は、業務妨害罪は業務の平穏かつ円滑な遂行そのものを保護の対象としていることから、現実に業務遂行が妨害される必要はなく、業務を妨害するおそれのある行為が行われれば足りるとしています。(最高裁判決昭和28年1月30日)
上記の事例で言えば、宿泊予約をすることにより、ホテル側には予約者に対する客室の準備や提供などの業務が発生します。
しかし、宿泊予約が虚偽であればそれらの業務は不要であり、また、他の利用客にその客室を提供するという本来できたであろう業務ができなくなったと言えます。
そのため、ホテル側の客室の準備や他の利用客への客室の提供などの業務を妨害したと言え、Aさんに偽計業務妨害罪が成立したと考えられます。
2,偽計業務妨害罪で逮捕された場合の弁護活動

偽計業務妨害罪で逮捕・勾留などに身柄を拘束された場合の弁護活動としては、早期の身柄解放に向けた活動や不起訴処分の獲得するための活動を行うことが考えられます。
勾留による被疑者の身柄拘束が認められるのは、被疑者に証拠隠滅や逃亡のおそれが認められるからです。(刑事訴訟法207条1項本文、60条1項各号)
そのため、それらのおそれを否定し得る客観的な事情や証拠の収集活動を行います。
例えば、犯罪に使用したスマホやパソコンなどの電子端末は既に捜査機関に押収されていれば、被疑者によるそれらの処分は不可能であるため被疑者の証拠隠滅のおそれを否定する客観的な事情となります。
また、被疑者の家族や親族が身元引受人となって被疑者を監督することにより、被疑者の裁判所や捜査機関への出頭の機会を確保することができれば、逃亡のおそれを否定する事情になり得ます。
その他の活動としては、被害者との示談交渉が挙げられます。
加害者が被害者に対して加えた損害や被害を弁償することで、示談の成立を目指します。
ただし、示談と言っても、加害者にとって一方的に都合のいい内容での示談の成立は難しいため、被害者の意向を加味しながら、宥恕条項(加害者を許し、刑事処罰を望まないことを内容とするもの)や被害届の取り下げや刑事告訴取消などの約定を加えた内容で示談を成立させることが必要不可欠です。
当事者同士で示談交渉を行うことはできますが、当事者同士での交渉は上手くいかないことが通常です。
しかし、弁護士が間に入れば、被害者の方に冷静かつ丁寧な説明をすることができるため、示談交渉が上手くいく可能性が高まります。
また、示談が成立していれば、早期の身柄解放や起訴猶予による不起訴処分の獲得も期待できます。
そのため、偽計業務妨害罪で逮捕・勾留されてしまった、または在宅で捜査を受けている場合には、少しでも早く弁護士に依頼することをオススメします。
3,まずは弁護士に相談を
福岡県内において偽計業務妨害罪の当事者となってしまった方、またはご家族等が当事者となってしまった方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部にぜひ一度ご相談ください。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部には刑事弁護に関する経験や実績が豊富な刑事事件に特化した弁護士が在籍しており、偽計業務妨害罪の当事者となり在宅で捜査を受けている方に対しては初回無料でご利用いただける法律相談を、ご家族等が当事者となり身柄を拘束されている方に対しては初回接見サービス(有料)を、それぞれご提供しております。
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【事例解説】業務上横領罪とその弁護活動(事務局の口座から現金を不正に払い出して横領したケース)
【事例解説】業務上横領罪とその弁護活動(事務局の口座から現金を不正に払い出して横領したケース)
今回は、事務局担当者として経理事務と金銭出納などの業務に従事していた町職員が、事務局の口座から現金約63万円を払い出し横領したというニュース記事に基づいて、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部が解説致します。
事例:事務局担当者として経理事務や金銭出納などの業務に従事していた町職員が、事務局の口座から現金約63万円を払い出し横領したケース
松阪署は4日、業務上横領の疑いで明和町、同町職員Aさんを逮捕した。
逮捕容疑は多気郡町村会の令和4年度事務局担当者として町村会経理事務と金銭出納などの業務に従事していた同5年2月28日、同町の金融機関で2回にわたり同事務局口座から払い出した現金合計約63万円を横領した疑い。
Aさんは「私はやっていない」と否認している。
同署によると、令和5年4月の人事異動で新しい担当者が事務を引き継いだ時、使途不明金が見つかったため、同町が同署に同年7月下旬から8月上旬にかけて相談し、10月上旬に告訴、受理された。
同町長職務代理者の下村由美子副町長は「多くの皆さまにご迷惑をおかけしたことをおわびいたします」「捜査に全面協力しますとともに、厳正に対処する」とコメントを出した。
(伊勢新聞 3/5(火) 8:00配信のニュース記事を一部変更し引用しています。)
1,業務上横領罪について
〈業務上横領罪〉
「業務上自己の占有する他人の物を横領した者は、10年以下の懲役に処する。」(刑法253条)
業務上横領罪は、通常の横領罪(刑法252条1項)を業務者という身分を有する者が犯した場合に成立する犯罪です。
そのため、まずは横領罪について解説致します。
横領罪は、①自己の占有する他人の物を②横領した場合に成立します。
また、横領罪は故意犯であるため③故意(刑法38条1項)と、条文上の記載はありませが、④不法領得の意思が必要となります。
横領罪は窃盗罪などとは異なり、既に行為者のもとに他人が所有権を有する物が存在しているため、他人の占有を侵害する犯罪ではありません。
そのため、横領罪の保護法益は、第一次的には所有権であり、また、横領行為は物を預けた人に対する裏切り行為といえるため、第二次的には委託信任関係であると考えられています。
①「自己の占有する他人の物」にいう、「物」とは財物を意味し、窃盗罪における財物と同じですが、横領罪の場合は不動産も含まれます。
「占有」とは、処分の濫用のおそれのある支配力を言い、具体的には、物に対して事実上または法律上支配力を有する状態を言います。
法律上の支配とは、法律上自己が容易に他人の物を処分し得る状態を言い、法律上の支配が問題となる場面は不動産の占有と銀行預金の占有です。
不動産の場合は、不動産の所有権の登記名義人は、当該不動産を実際に居住するなど事実上支配していなくても、売却など自由に処分できる立場にあるため、法律上支配していると言えます。
また、他人から預かった金銭を自分の口座で管理している場合は、金銭を自分の財布に入れて実際に管理しているわけではないため事実上支配しているとは言えませんが、その金銭はいつでも自分の口座から引き出すことができ、自由に処分できる立場にあるため、他人の金銭に対する法律上の支配が認められます。
また、その占有は他人からの委託信任関係を原因とすることが必要となります。
仮に、その占有が委託信任関係によらずして開始した場合、その物は誰の占有にも属していないか偶然自分の占有に属したことになり、その場合は遺失物等横領罪(刑法254条)が成立します。
そのため、横領罪における占有は他人からの委託信任関係が必要となります。
委託信任関係は委任(民法643条以下)などの契約に基づく場合のほか、取引上の信義則に基づく場合などがあります。
②「横領」とは、不法領得の意思を発現する一切の行為を言います。
横領罪における不法領得の意思とは、他人の物の占有者が委託の任務に背いて、その物につき権限がないのに、その物の経済的用法に従って、所有者でなければできないような処分をする意思を言います。
横領行為は、費消、着服、拐帯などの事実行為のみならず、売却、貸与、贈与などの法律行為も含まれます。
以上が横領罪の成立に必要な要件となり、業務上横領罪は、業務者という身分を有する者が横領行為を行った場合に成立します。
業務者とは、委託を受けて他人の物を保管・管理する事務を反復又は継続的に行う者を言い、質屋や運送業者などがその典型ではありますが、職務上公金を管理する公務員や会社や団体などの金銭を管理する会社員や団体役員なども業務者に含まれます。
2,業務上横領罪で逮捕・勾留による身柄拘束を受けた場合における弁護活動
業務上横領罪で逮捕・勾留された場合、最長で23日間 、身柄を拘束されて警察と検察の取調べを受けることになります。
その後、検察官によって起訴されるか否かが判断され、起訴されてしまった場合には公判が開かれることになります。
窃盗罪などの他の財産犯に比べて、業務上横領罪は未遂犯を処罰する規定が存在しないため、業務上横領罪に当たる行為を行った時点で結果が発生していなくとも既遂となります。
未遂犯は既遂犯に比べて刑罰を減軽される可能性がありますが(刑法43条本文)、業務上横領罪はすべて既遂として処罰されることになります。
また、横領行為は信頼して預けていた財物に手を出すという信頼を失墜させる行為であること、「業務上」という反復継続して行う立場でありながら犯行に及んだという点で非難の度合いが高く、起訴されてしまった場合には実刑判決を受ける可能性が高いと言えます。
業務上横領罪の刑罰は10年以下の懲役刑のみであるところ、執行猶予付き判決を獲得するためには、判決によって言い渡される刑罰が懲役又は禁錮3年以下である必要があります(刑法25条柱書)。
そのため、業務上横領罪で逮捕・勾留された場合、それに引き続いて起訴されてしまった場合いは、弁護士による迅速なサポートを受けることが重要となります。
まず、勾留による身柄拘束が認められるのは、被疑者・被告人に証拠隠滅または逃亡のおそれがあると判断された場合です。(刑事訴訟法207条1項本文、60条1項各号)
そこで、弁護士はそれらの事情を否定し得る客観的な事情や証拠を収集する活動を通じて早期の身柄解放を行います。
具体的な活動の一例としては、被疑者・被告人の家族や親族に働きかけて身元引受人となってもらい、被疑者・被告人の裁判所や捜査機関への出頭の機会を確保することができれば、逃亡のおそれを否定し得る客観的な事情となり、早期の身柄解放が期待できます。

次に、業務上横領罪は被害者が存在する犯罪でもあります。
そのため、弁護士が被疑者・被告人に代わって被害者との示談交渉を行い、示談の成立に向けた活動を行います。
示談と一口に言っても内容は種々様々で、加害者側にだけ都合のいい内容で示談交渉を進めると交渉が拗れてしまい、示談が成立する可能性は低くなります。
そのため、被害者側の意向をくみ取りつつ、宥恕条項(加害者側の謝罪を受け入れて、加害者の刑事処罰を望まないことを意味する条項)や刑事告訴取消といった約定を入れた内容で示談交渉を進める必要があります。
また、身柄を拘束されている事件では、逮捕から起訴までの間 に示談を成立させることができれば、証拠隠滅や逃亡のおそれが低いと判断され早期の身柄拘束が、起訴猶予による不起訴処分の獲得がそれぞれ期待できます。
そのため、身柄を拘束されてしまった場合には、短い期間で示談交渉を行い必要があるため、速やかな示談交渉が必要不可欠となります。
もし起訴されてしまった場合でも、示談が成立していれば、執行猶予付き判決を獲得できる可能性が高まるため、示談交渉の成立に向けた弁護活動が重要であることに変わりはありません。
以上より、業務上横領罪など逮捕・勾留により身柄を拘束されてしまった場合には、少しでも早く弁護士に依頼することがとても重要と言えます。
3,まずは弁護士に相談を
福岡県内で業務上横領罪の当事者となってしまった方、もしくは家族・親族が当事者となってしまった方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部にぜひ一度ご相談ください。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部には、刑事弁護の経験・実績が豊富で刑事事件に特化した弁護士が在籍しており、業務上横領罪で在宅捜査を受けている方に対しては初回無料でご利用いただける法律相談を、家族・親族が当事者となってしまった方に対しては初回接見サービス(有料)を、それぞれご提供しております。
お気軽にご相談ください。
会社に隠しカメラで性的姿態等撮影罪、不特定多数との示談交渉
会社に隠しカメラで性的姿態等撮影罪、不特定多数との示談交渉
性的姿態等撮影罪について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。
参考事件
福岡県直方市に住んでいる会社員Aさんは、自身が勤めている会社のトイレに隠しカメラを仕掛けていました。
Aさんはその隠しカメラで日常的に盗撮を繰り返していましたが、トイレの清掃員に隠しカメラを見つかってしまいました。
隠しカメラのことが見つかったことで、会社は警察に通報することにしました。
そして直方警察署の捜査によって仕掛けたのはAさんであることが分かり、性的姿態等撮影罪の疑いでAさんは逮捕されました。
(この参考事件はフィクションです。)

性的姿態等撮影罪
令和5年7月13日に施工された「性的な姿態を撮影する行為等の処罰及び押収物に記録された性的な姿態の影像に係る電磁的記録の消去等に関する法律」に、性的姿態等撮影罪は定められています。
参考事件に適用されたのはこの法律の第2条第1項であり、この条文は「正当な理由がないのに、ひそかに、次に掲げる姿態等(以下「性的姿態等」という。)のうち、人が通常衣服を着けている場所において不特定又は多数の者の目に触れることを認識しながら自ら露出し又はとっているものを除いたもの(以下「対象性的姿態等」という。)を撮影する行為」を禁じています。
「性的姿態等」も同条に記載があり、人の性的な部位又は人が身に着けている下着のうち現に性的な部位を直接若しくは間接に覆っている部分、その他のわいせつな行為又は性交等がされている間における人の姿態となっています。
第2条第1項に違反した場合は、「3年以下の拘禁刑又は300万円以下の罰金」が刑罰として科されます。
参考事件のAさんは盗撮行為を目的に会社のトイレに隠しカメラを仕掛け、人の性的姿態等を撮影していることから、性的姿態等撮影罪が成立しました。
被害者の多い盗撮事件
Aさんは日常的に盗撮行為を繰り返していたことから、盗撮をしていた期間は長期にわたっていると考えられます。
また、会社のトイレは多数の人が利用する場所です。
そのため参考事件は、不特定の被害者が非常に多くなっていると予想できます。
盗撮事件において、示談の締結は減刑を目指す上で最も効果的です。
しかし参考事件のような盗撮事件の場合、不特定多数の被害者と連絡を取って示談交渉を進める必要があります。
示談交渉は個人でもできるとはいえ、個人の力で多数いる面識のない被害者を特定し、示談交渉を進めることは現実的ではありません。
また、警察に被害者の連絡先を聞いたとしても、基本的に教えてもらうことはできません。
このようなケースで示談の締結を目指すのであれば、弁護士によるサポートは欠かせません。
性的姿態等撮影罪での示談交渉をお考えであれば、盗撮事件に詳しい弁護士に相談し、弁護活動を依頼することが重要です。
盗撮事件の経験が豊富な弁護士
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部は、刑事事件及び少年事件に特化している法律事務所です。
当事務所は土、日、祝日も24時間対応しているフリーダイヤル「0120-631-881」にて、初回であれば無料でご利用いただける法律相談、逮捕された方のもとに弁護士が直接赴く初回接見サービスのご予約を受け付けております。
盗撮事件の当事者となってしまった方、性的姿態等撮影罪の容疑でご家族が逮捕されてしまった方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部に、お気軽にご相談ください。
無免許運転による道路交通法違反が発覚、考えられる弁護活動は
無免許運転による道路交通法違反が発覚、考えられる弁護活動は
参考事件
福岡県豊前市に住んでいる会社員Aさんは、スーパーから自宅に帰る際にパトカーから車を止められました。
Aさんは運転免許証の提示を求められましたが、Aさんは免許証を忘れたと説明しました。
その後、Aさんのことを警察が調べると、Aさんは免許を数年間更新していなかったことが分かりました。
豊前警察署はAさんを道路交通法違反の容疑で逮捕しました。
(この参考事件はフィクションです。)
道路交通法違反
無免許運転は一般的にもよく知られている犯罪ですが、これは正式な表現ではなく、道路交通法の規定に違反した場合はどのような罪状でも道路交通法違反と呼称されます。
無免許運転は道路交通法第64条に規定があり、「何人も、第84条第1項の規定による公安委員会の運転免許を受けないで(第90条第5項、第103条第1項若しくは第4項、第103条の2第1項、第104条の2の3第1項若しくは第3項又は同条第5項において準用する第103条第4項の規定により運転免許の効力が停止されている場合を含む。)、自動車又は原動機付自転車を運転してはならない。」と定められています。
この条文に違反した場合、道路交通法第117条の2の2第1項の規定により「3年以下の懲役又は50万円以下の罰金」が科せられます。
無免許運転は交通事故やその他の道路交通法違反が伴って発生してしまうと、より刑罰が重くなります。
交通事故を起こしていない無免許運転だけの道路交通法違反の場合、逮捕されない、または逮捕後に身体拘束する必要がないと釈放されることもあります。
しかし、参考事件のAさんは数年前から無免許状態であり、その状態で無免許運転を繰り返していたのであれば、事態を重く見られます。
その場合、逮捕され長期的に勾留される可能性も高くなります。

また、Aさんが本当に運転免許を忘れており、携帯していなかった場合でも別の道路交通法違反が成立します。
その場合、「免許を受けた者は、自動車等を運転するときは、当該自動車等に係る免許証を携帯していなければならない。」と定められた道路交通法第95条が適用され、罰金となります。
被害者のいない事件
参考事件は単純な無免許運転であるため、被害者は存在しません。
被害者がいる事件では示談交渉を行い、減刑や不起訴を目指すことが一般的で、示談の締結は処分に大きな影響を与えます。
ですがAさんの場合、事件の性質上示談交渉はできません。
このような事件で考えられる弁護活動として、贖罪寄付があげられます。
公的な組織や団体などに寄付することによって、事件を起こしてしまったことを反省する態度を示す行為が、贖罪寄付です。
しかし、贖罪寄付は多くの場合、弁護士を通して寄付を行う必要があります。
仮に弁護士を通す必要のない組織に贖罪寄付を行うとしても、専門的な知識がなければ減刑に効果的な寄付金額はわかりません。
そのため贖罪寄付をお考えであれば、法的専門知識を持った弁護士からサポートを受けることは必須と言えます。
交通違反に強い弁護士
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部は、少年事件や刑事事件を中心に取り扱っている弁護士事務所です。
当事務所はフリーダイヤル「0120-631-881」にて、初回無料の法律相談や逮捕された方のもとに直接弁護士が伺う初回接見サービスのご予約を受け付けております。
フリーダイヤルは土曜日と日曜日だけでなく、祝日も含めて24時間対応しております。
無免許運転で事件を起こした、道路交通法違反の容疑でご家族が逮捕された、交通事故を起こしたといった際は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部に、是非、ご相談ください。
住居侵入窃盗(侵入盗)とその弁護活動(知人の家に侵入し物を盗んだケース)
住居侵入窃盗(侵入盗)とその弁護活動(知人の家に侵入し物を盗んだケース)
今回は、福岡県宇美町在住の公立中学校の教員Aさんが知人Vさんの住宅に侵入し物を盗んだというニュース記事に基づいて、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部が解説致します。
事例:知人宅に侵入し物を盗んだケース
窃盗の疑いで逮捕されたのは、福岡県志免町に住む公立中学校の教員Aさんです。
Aさんはおととし8月、福岡県宇美町の知人男性Vさんの住宅に侵入し、着物など7点、あわせて115万円相当を盗んだ疑いが持たれています。
警察によりますと、Vさんの住宅付近の防犯カメラに映った車の映像などから、Aさんの関与が浮上したということです。
取り調べに対し、Aさんは、「間違いありません」と容疑を認めているということです。
(RKBオンライン 2024/03/01 14:09の記事を一部変更し引用しています。)
1,住居侵入窃盗(侵入盗)とは
住居侵入窃盗(侵入盗)とは、窃盗犯の手口の一つであり、空き巣や事務所荒らしなどがその典型例です。
刑法上は、住居侵入罪(130条前段)と窃盗罪(235条)の別の犯罪が成立しますが、住居侵入が窃盗を行うための手段として行われた場合、両罪は牽連犯(刑法54条後段)としてその最も重い刑により処断されることになります(刑法54条)。

2,牽連犯とは
牽連犯とは、「犯罪の手段若しくは結果である行為が他の罪名にふれる」場合をいいます(刑法54条後段)。
複数の行為の間に手段と目的、又は原因と結果の関係(牽連関係)が認められる場合には牽連犯が成立しますが、複数の行為に牽連関係が認められるかどうかの判断基準として、ある犯罪が手段若しくは結果とが経験上通常、手段と目的又は原因と結果の関係にあるか否かによって判断されます(客観説 大判明42.12.20)。
牽連犯として認められたものとして、住居侵入と窃盗の他に住居侵入と殺人、住居侵入と強盗、住居侵入と放火などが挙げられます。
反対に、牽連犯として認められないものとして、監禁と傷害、殺人と死体遺棄、強盗殺人と証拠隠滅のためにした放火などが挙げられます。
牽連犯が成立した場合の効果として、「その最も重い刑により処断する」とありますが、これは複数の犯罪を行った場合でも科される刑罰はそのうちの最も重い刑しか科されないことを意味し、科刑上一罪として処理されます。
住居侵入窃盗の場合では、住居侵入罪の法定刑は3年以下の懲役又は10万円以下の罰金であり、窃盗罪の法定刑は10年以下の懲役又は50万円以下の罰金であるため、その最も重い刑である窃盗罪の法定刑の範囲で刑罰が科されることになります。
そのため、上記事例におけるAさんが有罪となった場合、10年以下の懲役又は50万円以下の罰金の範囲で刑罰が科されることになります。
3,住居侵入窃盗とその弁護活動
住居侵入窃盗で逮捕・勾留された場合、最長で23日間、身柄を拘束されて警察と検察の取調べを受けることになります。
逮捕・勾留により身柄を拘束されている被疑者は一人で精神的・肉体的に大きな不安を抱えるため冷静な状態で取調べに臨むことが難しくなります。
そこで、弁護士による取調べ対応などの弁護活動が重要となります。
弁護士が接見に向かえば、被疑者はどのように取調べに臨めばいいか、何を話すべきかなどの丁寧かつ適切なアドバイスを受けることができるため、被疑者の不安の解消の一助となるでしょう。
また、勾留による被疑者の身柄拘束が認められるのは、被疑者に証拠隠滅や逃亡のおそれが認められるからです(刑事訴訟法207条1項、60条1項)。
そこで、被疑者の早期の身柄解放に向けた弁護活動としては、証拠隠滅や逃亡のおそれを否定し得る客観的証拠や事情の収集活動を行います。
たとえば、被疑者が犯してしまった犯罪の証拠となる物は既に捜査機関に押収されているため証拠隠滅は不可能であるという客観的事情を主張することで証拠隠滅のおそれを否定し得るでしょう。
そして、住居侵入窃盗は被害者が存在する犯罪であるため、被害者との示談交渉を進め示談を成立させることも重要な弁護活動と言えます。
被害者との示談が成立していれば、早期の身柄解放や起訴猶予による不起訴処分を得られる可能性が高くなり、前科の回避や身柄解放後の日常生活への支障を最小限に抑えることができます。
以上より、逮捕・勾留から起訴されるまでの23日間に、一刻も早い刑事弁護活動を受けることが重要となります。
仮に起訴されてしまった場合でも、被害者との示談が成立しているなどの事情があれば執行猶予付き判決を得られる可能性が高くなるため、どちらにせよ刑事弁護はスピードが大事であることに変わりはありません。
そのため、住居侵入窃盗(侵入盗)で逮捕・勾留されてしまった場合には、刑事事件に特化した弁護士による適切かつ適切なサポートを受けることがなによりも重要となります。
4,まずは弁護士に相談を
福岡県内において住居侵入窃盗でお困りの方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部の弁護士に一度ご相談ください。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部には刑事事件に特化した弁護士が在籍しており、住居侵入窃盗でお困りの方には初回接見サービス(有料)をご提供しております。
お気軽にご相談ください。
マッサージでない行為をマッサージと偽り逮捕、不同意わいせつ事件
マッサージでない行為をマッサージと偽り逮捕、不同意わいせつ事件
不同意わいせつ罪について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。
参考事件
福岡県行橋市に住んでいるAさんは、市内でマッサージ店を経営していました。
Aさんは来店した好みの女性であるVさんにマッサージを行う際、下半身を触りそれをマッサージと偽りました。
しかしVさんは他のマッサージ店にも通っていたことから不自然さを感じ、マッサージではなかったのではと思い、警察に相談しました。
その後、行橋警察署の警察官がマッサージ店に現れ、Aさんを不同意わいせつ罪の容疑で逮捕しました。
(この参考事件はフィクションです。)

不同意わいせつ罪
相手の同意を得ずに、わいせつな行為をした場合に適用される犯罪が、不同意わいせつ罪です。
「わいせつな行為」とは、被害者の意思に反して性的羞恥心を害し、かつ一般的に性的羞恥心を害すると考えられる行為を指しています。
刑法の第176条第1項に定められた不同意わいせつ罪の条文は、全部で8つの条件をあげ、それらの中のいずれかの行為をした上で、わいせつな行為を同意なく行うと適用されます。
Aさんは相手に嘘をつきましたが同意は得ているため、この第1項の条文は適用されていません。
しかし、不同意わいせつ罪には他にも条文があります。
刑法第176条第2項には、「行為がわいせつなものではないとの誤信をさせ、若しくは行為をする者について人違いをさせ、又はそれらの誤信若しくは人違いをしていることに乗じて、わいせつな行為をした者も、前項と同様とする。」と定められています。
相手に嘘をつくなどして偽り、同意を得るタイプの不同意わいせつ罪に適用されるのが、こちらの条文です。
そのためAさんはマッサージではない行為をマッサージと称して偽り、Vさんの下半身に触れているため、刑法第176条第2項の不同意わいせつ罪が成立したと分かります。
条文には「前項と同様とする。」とあり、これは第1項の刑罰が第2項にも適用されることを意味します。
刑法第176条第1項の法定刑は「6月以上10年以下の拘禁刑」であるため、Aさんの不同意わいせつ罪に対する法定刑もこちらが適用されます。
弁護士と示談交渉
不同意わいせつ罪には罰金刑が定められていません。
そのため起訴されてしまうと、実刑判決となってしまう可能性があります。
刑務所への服役を回避するのであれば、示談の締結が最も重要な弁護活動です。
しかし、参考事件のように被害者が知り合いでないケースの場合、示談交渉のためには連絡先を知る必要があります。
被害者の連絡先を警察が教えることはまずありません。
そのため参考事件のような事例の場合に示談交渉を進めるのであれば、弁護士に弁護活動を依頼する必要があります。
別の方法で被害者の連絡先を調べ、個人で連絡をとるということも不可能ではありませが、弁護士を間に入れての示談交渉であれば、専門的な知識によるサポートを受け、より円滑に示談交渉を進めることができるでしょう。
不同意わいせつ事件の際に示談の締結を目指すのであれば、示談交渉の知識と経験が豊富な弁護士に弁護活動を依頼することをお勧めいたします。
示談交渉は弁護士にお任せを
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部は、少年事件・刑事事件を中心に取り扱っている弁護士事務所です。
当事務所は年中無休で、初回無料の法律相談、逮捕・勾留された方のもとに弁護士が直接伺う初回接見サービスのご予約を受け付けております。
予約専用のフリーダイヤルは24時間体制で電話対応しております。
不同意わいせつ事件の当事者となってしまった、不同意わいせつ罪の容疑でご家族が逮捕・勾留されてしまった、このような時はお気軽に、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部のフリーダイヤル「0120-631-881」にご連絡ください。
会うことを何度も中学生に対して求め、面会要求罪が適用
会うことを何度も中学生に対して求め、面会要求罪が適用
面会要求罪について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。
参考事件
福岡県那珂川市に住んでいる30歳の会社員Aさんは、インターネット上で15歳の中学生Vさんと知り合いました。
AさんはVさんに対して性交を目的に、そのことを伏せて何度もVさんに会えないかどうかを聞いていました。
Vさんはその度に断っていましたが、AさんはVさんが欲しがっていた物を買うことを条件に会うことを求めました。
そしてVさんは、Aさんが性的な関心を持って会いたがっているのではないかと思い、警察に相談しました。
そしてAさんは春日警察署に面会要求罪の疑いで逮捕されました。
(この参考事件はフィクションです。)
16歳未満の者に対する面会要求等
面会要求罪は略称であり、刑法には「16歳未満の者に対する面会要求等」と定義されています。
刑法第182条第1項では「わいせつの目的で、16歳未満の者に対し、次の各号に掲げるいずれかの行為をした者(当該16歳未満の者が13歳以上である場合については、その者が生まれた日より5年以上前の日に生まれた者に限る。)は、1年以下の拘禁刑又は50万円以下の罰金に処する。」と定められています
「次の各号」は3号まであり、第1号が「威迫し、偽計を用い又は誘惑して面会を要求すること。」、第2号が「拒まれたにもかかわらず、反復して面会を要求すること。」、第3号が「金銭その他の利益を供与し、又はその申込み若しくは約束をして面会を要求すること。」とそれぞれ記載されています。
参考事件のAさんは、Vさんに対して性的な目的で何度も会えないかどうかを聞いているため、第2号に該当します。
その他にも、Vさんが欲しい物を買うことで会おうともしているため、これが「金銭その他の利益」に該当し、第3号が適用される可能性も高いです。

また、Aさんは実際にVさんと会うことはしていませんが、会っていた場合は刑法第182条第2項の適用範囲となります。
この条文には「前項の罪を犯し、よってわいせつの目的で当該16歳未満の者と面会をした者は、2年以下の拘禁刑又は100万円以下の罰金に処する。」とあるため、より重い罪が適用されることになります。
面会要求罪の弁護活動
面会要求罪の施行は、令和5年7月13日に行われた刑法の改正からで、非常に新しい犯罪です。
そのため面会要求罪に問われても詳しい条文を知らず、具体的にどういったことをするべきか分からないことも多いと思います。
こういった際に刑事事件に詳しい弁護士に相談し、正しく状況を把握することが必要です。
また、16歳未満が被害者の性犯罪であることから、示談締結を目指す場合その保護者と示談交渉を進めることになります。
しかし、未成年者が被害にあった事件では、保護者の処罰感情が強くなりやすいため、直接加害者が示談を行うことはデメリットも大きくなります。
そのため示談交渉の際は弁護士を雇い、弁護士を間に入れた形で示談交渉を進める方が、より良い結果に繋がりやすいと言えます。
刑事事件に強い弁護士
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部は、刑事事件を中心に取り扱っている弁護士事務所です。
当事務所では、初回無料の法律相談の他、逮捕または勾留された方のもとに直接弁護士が伺う初回接見サービスを実施しております。
ご予約はどちらもフリーダイヤル「0120-631-881」にて、土、日、祝含め24時間体制で受け付けております。
面会要求罪の疑いで捜査されている、ご家族が面会要求罪の疑いで逮捕されている、このような場合は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部に、お気軽にご連絡ください。
強盗傷人罪となった際に開かれる裁判員裁判
強盗傷人罪となった際に開かれる裁判員裁判
強盗傷人罪と裁判員裁判について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。
参考事件
福岡県朝倉市に住んでいる会社員のAさんは、銀行から出てきたVさんの後をつけました。
AさんはVさんが人目に付かない路地に入っていくところを見計らい、持っていたナイフをVさんに突きつけ金を渡すよう脅迫しました。
しかしVさんは抵抗し、AさんはVさんの腕を切り付けました。
Vさんはバッグを落とし、Aさんは落ちたバッグを拾ってそのまま走り去りました。
その後Vさんが警察に通報したことで、朝倉警察署が捜査を開始し、ほどなく犯人がAさんであることが分かりました。
そしてAさんは強盗傷人罪の疑いで逮捕されることになりました。
(この参考事件はフィクションです。)

強盗傷人罪
Aさんの起こした強盗事件に適用されたのは、刑法第240条に「強盗が、人を負傷させたときは無期又は6年以上の懲役に処し、死亡させたときは死刑又は無期懲役に処する。」と定められた強盗傷人罪(および強盗致傷罪)の条文です。
通常の強盗事件は刑法に定められた強盗罪が適用され、この強盗罪とは暴行や脅迫を用いて他人の財物を強取する犯罪です。
その犯行時に人が負傷する結果が生じると、強盗傷人罪または強盗致傷罪となります。
強盗犯が故意に人を傷付ける場合が強盗傷人罪と呼ばれ、強盗犯が故意なく人を傷付けた場合に強盗致傷罪と呼ばれます。
強盗傷人罪と強盗致傷罪は適用される条文は同じであるため、どちらも法定刑は「無期又は6年以上の懲役」となります。
また、強盗犯が人を「死亡させたとき」は、故意に人を死亡させると強盗殺人罪、故意なく人を死亡させると強盗致死罪、とこちらも呼称が異なっています。
Aさんはまず、ナイフを示しながら現金を要求しました。
強盗罪となる「暴行又は脅迫」は、相手側の反抗を著しく困難にする強度が必要ですが、凶器を示しての脅迫は反抗を著しく困難にする強度があると判断されるため、この時点でAさんは強盗罪、少なくとも強盗未遂罪になります。
そしてVさんが抵抗したため、AさんはナイフでVさんを切り付けた上でバッグを奪いました。
そのため故意を持って「人を負傷させた」Aさんには、強盗傷人罪が成立することになりました。
裁判員裁判対象事件
Aさんの逮捕容疑である強盗傷人罪の法定刑は「無期又は6年以上の懲役」です。
裁判員裁判対象事件となる条件の1つには、刑罰に無期が含まれる事件があるため、強盗傷人罪では裁判員裁判が開かれることになります。
一般の国民がランダムに裁判員として選ばれ、裁判に参加する制度が裁判員裁判制度です。
裁判に一般の方が参加する都合上、裁判員裁判では通常の裁判とは異なる手続きがとられます。
まず、裁判員裁判では公判前整理手続という、裁判官、検察官、弁護士が公判に先だって事件の争点を事前に整理し、審理の予定を立てる作業を行います。
また、弁護士は裁判員の選任手続にも立ち合います。
これは不公平な裁判を行う可能性がある裁判員が選出されないよう裁判員候補者をチェックするためで、裁判を公平に行えるようにすることが目的です。
その他にも裁判員裁判は様々な手続きがとられます。
そのため、裁判員裁判対象事件を起こしてしまった場合に弁護士と契約するのであれば、裁判員裁判に詳しい弁護士に依頼することが重要と言えます。
裁判員裁判に詳しい弁護士
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部は、刑事事件を中心に取り扱っている弁護士事務所です。
当事務所ではフリーダイヤル「0120-631-881」にて、初回無料の法律相談および、逮捕された方のもとに弁護士が直接伺う初回接見サービスのご予約を受け付けております。
24時間体制でお電話をお待ちしておりますので、裁判員裁判対象事件を起こしてしまった方、またはご家族が強盗傷人罪の容疑で逮捕されてしまった方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部に、是非、ご連絡ください。
同意があっても逮捕される、被害者が16歳未満の不同意わいせつ罪
同意があっても逮捕される、被害者が16歳未満の不同意わいせつ罪
参考事件
福岡県糸島市に住んでいる会社員のAさんは、会社の同僚宅に訪問していました。
同僚の家には小学生のVさんがおり、Aさんは2人きりになったタイミングで、Vさんに「胸を触っていいか」と尋ねました。
Vさんが「いいよ」と了承すると、服に手を入れ胸部を触るなどしました。
その後、VさんがAさんにされたことを両親に話したため、そのまま両親は警察に被害届を提出しました。
その後、Aさんは不同意わいせつ罪の容疑で糸島警察署に逮捕されることになりました。
(この参考事件はフィクションです。)
不同意わいせつ罪
不同意わいせつ罪は、強制わいせつ罪(及び準強制わいせつ罪)が変更される形で、刑法に新設された犯罪です。
刑法第176条第1項には不同意わいせつ罪について、特定の行為を用いて「同意しない意思を形成し、表明し若しくは全うすることが困難な状態にさせ又はその状態にあることに乗じて、わいせつな行為をした者」に適用することが明記されています。罪名の通り不同意であることが不同意わいせつ罪の要件になっていますが、参考事件の場合、Vさんは同意して胸を触らせています。
しかし、不同意わいせつ罪の対象となる被害者が16歳未満である場合、別の条文が適用されます。
それが「16歳未満の者に対し、わいせつな行為をした者(当該16歳未満の者が13歳以上である場合については、その者が生まれた日より5年以上前の日に生まれた者に限る。)も、第1項と同様とする。」と定められた刑法第176条第3項です。
この条文では、不同意であることが不同意わいせつ罪の条件になっていません。
つまり、被害者が16歳未満の場合は(13歳以上で年齢差が5歳未満でない限り)同意があったとしてもわいせつな行為があれば不同意わいせつ罪が成立します。
これは16歳未満では性的な自由に対する判断能力・同意能力が備わっていないと考えられているからです。
そのためVさんの同意があっても、小学生(12歳以下)であるVさんにわいせつな行為をしたAさんは、不同意わいせつ罪となります。
被害者が16歳未満の性犯罪
不同意わいせつ事件は被害者がいる事件です。
そのため被害者と示談が締結できていれば、減刑を求めたり執行猶予の獲得を目指したりといった際に有利となります。
しかし参考事件のように被害者が16歳未満である場合、示談交渉する被害者側(参考事件の場合は両親)の怒りが特に強くなりやすいため、示談交渉が難航しやすい性犯罪に係る事件の中でもさらに示談の締結が難しくなります。
最悪の場合、示談交渉そのものが拒否されてしまうことも十分に考えられます。
速やかな事件の解決のためには弁護士に依頼し、弁護士限りの連絡で示談交渉を進める等の弁護活動が必要になります。
参考事件のような不同意わいせつ事件の際は、性犯罪や示談交渉に詳しい弁護士に弁護活動を依頼することが重要です。

不同意わいせつ事件に詳しい弁護士事務所
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部は、刑事事件・少年事件を中心に扱っている弁護士事務所です。
フリーダイヤル「0120-631-881」にて当事務所は、初回無料の法律相談、逮捕された方のもとに弁護士が直接伺う初回接見サービスのご予約を受け付けております。
24時間体制で電話対応致しますので、不同意わいせつ事件の当事者となってしまった方、ご家族が不同意わいせつ罪の容疑で逮捕・勾留中の方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部に、是非、ご連絡ください。
