【暴力事件】みやこ町でのいじめ

2019-11-23

【暴力事件】みやこ町でのいじめ

いじめ暴力事件について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部が解説します。

福岡県みやこ町に住む高校教諭のAさんは教員歴10年で、教員1年目であるVさんの指導係でした。
Aさんはもともと生徒や後輩職員に対する指導で厳しいことで有名で、Vさんに対する指導も他の職員が気を引くほどの厳しさでした。
そして、ある日、AさんはVさんを誰もいない教室にVさんを呼び出し、Vさんに向かって「なんであんなこともできないんだ!」などと怒号してVさんの顔面を1回殴る暴力を振るいました。その日を境に、Aさんは他の職員と一緒に、机の上に置いてあったVさんの物を隠したり、放課後Vさんを呼び出し羽交い絞めにして無理矢理激辛カレーを食べさせるなどの「いじめ」を繰り返すようになりました。
そうしたことでVさんはうつ病に罹患し学校を休むことになりました。それと同時に、Vさんは学校にいじめに遭っていたことを報告し、警察に被害届を提出しました。
(フィクションです)

~ はじめに ~

上記事例は、マスコミで取り上げられた、

神戸市須磨区の市立東須磨小学校の男性教諭が共謀して、同僚教諭を羽交い締めにして激辛カレーを目にこすりつけるなどしたほか、男性教員の車を傷つけ、無料通信アプリLINEで第三者にわいせつな文言を無理やり送らせるなどのいじめを繰り返し行っていた

という事例を参考に作成させていただきました。

一連のいじめ行為について、学校側は今年6月頃、別の複数の教員からの相談をきっかけに事態を把握していたようですが、市教育委員会には「いじめ」ではなく「人間関係のトラブル」などと報告し、事態を深刻にはとらえていなかったようです。ところが、9月になり、市教育委員会が被害教諭の家族から被害教諭の状態などについて連絡を受けたことで事実関係の調査を始め、そこでいじめの被害が明るみに出たようです。
一連のいじめにより被害教諭は精神的に不安定になり、今年9月から休暇による療養を余儀なくされているようです。また、加害者に対する刑事告訴についても検討中とのこと。
そこで、今回は、どんな罪が成立し得るのかご紹介いたします。

~ いじめと暴力事件 ~

まず、AさんがVさんの顔面を殴る行為は暴行罪(刑法208条)に当たる可能性があります。

刑法208条 
 暴行を加えた者が人を傷害するに至らなかったときは、2年以下の懲役若しくは30万円以下の罰金又は拘留若しくは科料に処する。

また、暴行によって人に傷害を負わせた場合は傷害罪(刑法204条)に当たる可能性があります。

刑法204条
 人の身体を傷害した者は、15年以下の懲役又は50万円以下の罰金に処する。

なお、肉体的苦痛のみならず精神的苦痛を与えた場合もここでいう「傷害」に当たる可能性があります。

次に、AさんがVさんの物を隠す行為は、基本的には器物損壊罪に当たります。

刑法261条
 前三条に規定するもののほか、他人の物を損壊し、又は傷害した者は、3年以下の懲役又は30万円以下の罰金若しくは科料に処する。

また、その物を自ら使うつもりで盗った場合は窃盗罪です。

刑法235条
 他人の財物を窃取した者は、窃盗の罪とし、10年以下の懲役又は50万円以下の罰金に処する。

最後に、Vさんを呼び出し羽交い絞めにして無理矢理激辛カレーを食べさせる行為は強要罪(刑法223条)に当たる可能性があります。

刑法223条
 生命、身体、自由、名誉若しくは財産に対し害を加える旨を告知して脅迫し、又は暴行を用いて、人に義務のないことを行わせ、又は権利を妨害した者は、3年以下の懲役に処する。

~ 暴力事件の告訴を阻止するには話し合いで解決 ~

神戸の被害教諭は、刑事告訴を検討されているようです。
刑事告訴されると、上記でご紹介した刑罰を受けるおそれがでてきます。また、刑罰の種類によっては失職(懲戒とは別)の可能性もないわけではありません。
こうした事態を回避するには、被害者側と話し合い(示談交渉)を行って解決を目指すしかありません。
そのために弁護士は力になることができます。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部は、暴力事件をはじめとする刑事事件・少年事件専門の法律事務所です。刑事事件・少年事件でお困りの方は0120-631-881までお気軽にお電話ください。無料法律相談、初回接見サービスを24時間受け付けております。

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