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【事例解説】不同意わいせつ致傷罪とその弁護活動(被害者がPTSDを発症した架空の事例に基づく解説)
この記事では、架空の事例を基に、不同意わいせつの被害者がPTSDを発症した場合の弁護活動について、解説します。
事例紹介:不同意わいせつの被害者がPTSDを発症したケース
知人の20代女性Vにわいせつな行為をし、心的外傷後ストレス障害(PTSD)を負わせたとして、久留米市在住の会社員男性A(28歳)が不同意わいせつ致傷の容疑で逮捕されました。
警察の調べによると、Aは、車に同乗していたVの身体を触るなどのわいせつな行為を行い、事件後、Vは心的外傷後ストレス障害(PTSD)の診断を受けたとのことです。
Aは、Vにわいせつな行為を行ったことは認めているとのことです。
(事例はフィクションです。)
PTSD発症による不同意わいせつ致傷罪の成立
不同意わいせつ罪(未遂犯も含む)を犯し、これにより人に「傷害」を負わせた場合、不同意わいせつ致傷罪(刑法第181条第1項)が成立します。
不同意わいせつ致傷罪は、令和5年法改正前の強制わいせつ致傷罪にあたる罪であり、法定刑は、無期又は3年以上の拘禁刑(「拘禁刑」の施行までは「懲役」)です。
「傷害」とは、人の生理的機能に障害を与えること、又は人の健康状態を不良にすることとされており、外傷のみならず、パニック障害や心的外傷後ストレス障害(PTSD)などの精神的な疾患もこれに該当するとされます。
よって、Aのわいせつ行為とVの心的外傷後ストレス障害(PTSD)の因果関係が認められると、Aに不同意わいせつ致傷罪が成立する可能性があります。
不同意わいせつ致傷事件の刑事弁護
不同意わいせつ致傷罪は、法定刑に無期懲役を含むため、裁判員裁判の対象となりますが、性犯罪では、裁判員裁判の量刑は一般的に重くなる傾向があり、不同意性わいせつ致傷罪で起訴された場合、実刑となる可能性も十分あります。
そのため、裁判を回避するために、被害者との示談の成立などにより不起訴処分を目指すことが特に重要だと言えます。
不同意わいせつ致傷罪は、被害者の告訴がなくとも検察官の判断で起訴できる罪(非親告罪)ではありますが、実務上の運用は、被害者の意思を尊重し、プライバシー侵害が生じないように配慮する観点から、被害者との示談によって告訴の取消しに結びつけることができれば、不起訴処分となる可能性を高めることができると考えられます。
不同意わいせつ致傷罪の被害者は、加害者に強い嫌悪感や恐怖感などを抱くことが通常であり、加害者が被害者と示談交渉を直接行うことは極めて困難だと考えられますが、弁護士であれば、被害者も話を聞いても良いとなることも多く、示談交渉の余地が生まれ、刑事事件に強く示談交渉の経験豊富な弁護士であれば、十分な内容の示談がまとまる可能性が見込まれます。
なお、わいせつ行為と傷害の因果関係が疑われる事情、例えば、本件で言えば、被害者が別の要因により、事件前から既に精神疾患を有していた疑いがあるといった事情があれば、そうした事情を取調べの際に供述するなどして、捜査機関にわいせつ行為と傷害の因果関係に疑いを持たせ、捜査を十分に尽くさせることにより、罪名から「致傷」が外れる可能性もあるため、取調べの対応も重要になってくるケースも考えられます。
不同意わいせつ罪であれば、法定刑は6月以上10年以下の拘禁刑(懲役)と軽くなる上、裁判員裁判の対象外となり、起訴されても実刑を回避する可能性を高めることが期待できます。
福岡県の不同意わいせつ致傷事件に関するご相談は
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、性犯罪を含む刑事事件を多数取り扱い、改正前の強制わいせつ致傷事件において、身体拘束からの早期解放や示談成立による不起訴処分などを獲得している実績があります。
不同意わいせつ致傷事件でご家族が逮捕されるなどしてご不安をお抱えの方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部へご相談ください。
【事件解説】陸上大会で女子選手の下半身を撮影し逮捕(後編)
前回に引き続き、高校生の陸上競技大会で女子選手の下半身を撮影したとして、福岡県迷惑行為防止条例違反(卑わいな言動)で逮捕された事件とその弁護活動について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部が解説します。
事件概要
福岡市内であった高校生の陸上競技大会で女子選手の下半身を撮影したとして、同市内在住の男性Aが、福岡県迷惑行為防止条例違反(卑わいな言動)の容疑で逮捕されました。
福岡県中央警察署の調べによると、Aは、福岡市内であった高校生の陸上競技大会で、10代の女子選手の下半身をデジタルカメラでズーム撮影していたところ、それに気付いた選手の保護者が警察に通報しました。
Aは、「服の上から撮影するだけでは罪にならないと思っていた」と、供述しているとのことです。
(実際の事件に基づき作成したフィクションです。)
前回の前編では、性的姿態等撮影罪の成立について、解説しました。
福岡県迷惑行為防止条例違反(卑わいな言動)とは
盗撮行為につき性的姿態等撮影罪が成立しない場合であっても、各都道府県が定める迷惑行為防止条例において規定されている「卑わいな言動」として、処罰の対象になる可能性があります。
福岡県迷惑行為防止条例では、何人も、公共の場所又は公共の乗物において、正当な理由がないのに、人を著しく羞恥させ、又は人に不安を覚えさせるような方法で、「卑わいな言動」を行ってはならない、と規定されています(第6条第1項2号)。
そのため、本件Aのように、「公共の場所」といえる陸上競技場で、女子選手の下半身をデジタルカメラでズーム撮影したという場合、その女子選手に恥ずかしい思いをさせたり、不安を覚えさせる「卑わいな言動」を行ったとして、福岡県迷惑行為防止条例違反(卑わいな言動)が成立する可能性があります。
なお、Aは、「服の上から撮影するだけでは罪にならないと思っていた」と供述していますが、刑法第38条第3項で、法律を知らなかったとしても、そのことによって、罪を犯す意思がなかったとすることはできない、と規定されているため、罪の成立は妨げられないこととなります。
盗撮行為を罪に問われた場合の刑事弁護
福岡県迷惑行為防止条例違反(盗撮、卑わいな言動)の法定刑は、常習でない場合は、1年以下の懲役又は100万円以下の罰金ですが、性的姿態等撮影罪の法定刑は、未遂犯を含めて、3年以下の拘禁刑(施行までは懲役刑)又は300万円以下の罰金と、大きな開きがあります。
福岡県迷惑行為防止条例違反(盗撮、卑わいな言動)で逮捕された場合、初犯であり、被害者との示談が成立すれば、不起訴処分を獲得できる可能性が高かったのですが、厳罰化された性的姿態等撮影罪においては、同様に不起訴処分を獲得できるとは必ずしも限らない可能性があります。
盗撮行為に関する処罰規定は大幅に改正されたばかりということもあるため、盗撮行為を罪に問われた場合、今後どのような手続で事件が進み、どの程度の刑罰が科される可能性があるのか、刑事事件に強い弁護士に相談されることをお勧めします。
福岡県の刑事事件に関するご相談は
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、性犯罪を含む刑事事件を多数取り扱い、新法制定前の福岡県迷惑防止条例違反事件において、身体拘束からの解放や示談成立による不起訴処分を獲得している実績が多数あります。
盗撮行為を行ったとして、ご家族が逮捕されるなどしてご不安をお抱えの方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部へご相談ください。
【事件解説】陸上大会で女子選手の下半身を撮影し逮捕(前編)
高校生の陸上競技大会で女子選手の下半身を撮影したとして、福岡県迷惑行為防止条例違反(卑わいな言動)で逮捕された事件とその弁護活動について、前編・後編に分けて、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部が解説します。
事件概要
福岡市内であった高校生の陸上競技大会で女子選手の下半身を撮影したとして、同市内在住の男性Aが、福岡県迷惑行為防止条例違反(卑わいな言動)の容疑で逮捕されました。
福岡県中央警察署の調べによると、Aは、福岡市内であった高校生の陸上競技大会で、10代の女子選手の下半身をデジタルカメラでズーム撮影していたところ、それに気付いた選手の保護者が警察に通報しました。
Aは、「服の上から撮影するだけでは罪にならないと思っていた」と、供述しているとのことです。
(実際の事件に基づき作成したフィクションです。)
性的姿態等撮影罪の成立について
令和5年7月13日に施行された「性的な姿態を撮影する行為等の処罰及び押収物に記録された性的な姿態の影像に係る電磁的記録の消去等に関する法律」(「性的姿態撮影等処罰法」)により、従来、各都道府県の迷惑行為防止条例違反として処罰されていた盗撮行為は基本的に、「性的姿態等撮影罪」(同法2条1項)として、全国一律での処罰の対象となりました。
本件Aの盗撮行為につき、性的姿態等撮影罪が成立するでしょうか。
同罪では、「性的姿態等」を正当な理由がなくひそかに撮影する行為を、一定の例外を除き処罰すると定めています。
この「性的姿態等」の対象として、(1)人の性的な部位(性器若しくは肛門若しくはこれらの周辺部、臀部又は胸部)、又は(2)人が身に着けている下着(通常衣服で覆われており、かつ、性的な部位を覆うのに用いられるものに限る。)のうち現に性的な部位を覆っている部分、と規定されています(同法2条1項1号イ参照)。
スカートの中の下着を盗撮するような、性的姿態等撮影罪が成立し得る典型的な例とは異なり、衣服の上からの撮影にとどまる場合は、通常、「性的姿態等」の撮影に該当しないと考えられます。
本件Aは、陸上競技のユニフォームを着た女子選手の下半身の撮影ということであり、透視機能付きカメラでもなく、大腿部の撮影とユニフォームの上からの臀部の撮影にとどまるものであれば、性的姿態等撮影罪が成立する可能性は低いと考えられます。
なお、性的姿態等撮影罪には未遂犯の処罰規定があるため、「性的姿態等」を撮影しようとしていたと認められる場合は、未遂犯として処罰される可能性があります(同法2条2項)。
次回の後編では、福岡県迷惑行為防止条例違反(卑わいな言動)について、解説します。
盗撮行為を罪に問われた場合の刑事弁護
福岡県迷惑行為防止条例違反(盗撮、卑わいな言動)の法定刑は、常習でない場合は、1年以下の懲役又は100万円以下の罰金ですが、性的姿態等撮影罪の法定刑は、未遂犯を含めて、3年以下の拘禁刑(施行までは懲役刑)又は300万円以下の罰金と、大きな開きがあります。
福岡県迷惑行為防止条例違反(盗撮、卑わいな言動)で逮捕された場合、初犯であり、被害者との示談が成立すれば、不起訴処分を獲得できる可能性が高かったのですが、厳罰化された性的姿態等撮影罪においては、同様に不起訴処分を獲得できるとは必ずしも限らない可能性があります。
盗撮行為に関する処罰規定は大幅に改正されたばかりということもあるため、盗撮行為を罪に問われた場合、今後どのような手続で事件が進み、どの程度の刑罰が科される可能性があるのか、刑事事件に強い弁護士に相談されることをお勧めします。
福岡県の刑事事件に関するご相談は
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、性犯罪を含む刑事事件を多数取り扱い、新法制定前の福岡県迷惑防止条例違反事件において、身体拘束からの解放や示談成立による不起訴処分を獲得している実績が多数あります。
盗撮行為を行ったとして、ご家族が逮捕されるなどしてご不安をお抱えの方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部へご相談ください。
【事件解説】「身分なき共犯」として監護者性交等罪で起訴された事件(後編)
前回に引き続き、交際相手の未成年の娘と性交したとして、交際相手である母親とともに監護者性交等罪で起訴された事件を参考に、監護者性交等罪の成立とその弁護活動、「身分なき共犯」について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部が解説します。
事件概要
交際していた女性Bの娘V(16歳)と性交したとして、福岡市在住の男性A(45歳)が、監護者性交等罪で起訴されました。
捜査機関の調べによると、AとBは出会い系サイトで知り合って交際を開始し、Aは、Bの娘Vが18歳未満だと知りながら性交したいと考え、Bに依頼してVに性交に応じるよう説得させ、Vと性交するようになったとのことです。
A、Bは起訴内容を認めています。
(実際の事件に基づき作成したフィクションです。)
前回の前編では、監護者性交等罪の成立について解説しました。
「身分なき共犯」について
監護者性交等罪は、犯人が「監護者」であることが成立要件となっていますが、このように、犯人が一定の身分を有することが成立要件である犯罪を「真正身分犯」と呼び、「身分を有しない者」が行っても、犯罪は成立しないこととなります。
保護者の交際相手の立場であっても、「監護者」と認められる可能性はあるものの、本件Aは、居住状況、生活状況、経済的状況などから、Vの「監護者」とまでは認められなかったようです。よって、Aに監護者性交等罪は成立し得ないとも思われます。
しかし、「身分を有する者」の犯行に「身分を有しない者」が加担した場合は、「身分を有しない者」にも当該犯罪の共犯が成立するとされます(刑法第65条第1項)
本件では、Vの「監護者」と認められる母親のBについて、Aとの性交に応じるようVを説得したという役割の大きさなどから、監護者性交等罪が成立し得ることを前提に、Bの犯行に「身分を有しない者」であるAが加担したとして、「身分を有しない者」であるAにも監護者性交等罪の共犯が成立し得るとして、起訴されたものと考えられます。
監護者性交等罪の弁護活動
監護者性交等罪は、法定刑が5年以上の有期拘禁刑(拘禁刑の施行までは懲役)のため、起訴されると正式な裁判となります。
被害者が未成年者である性犯罪の弁護活動では一般的に、不起訴処分等を目指して、被害者の両親等の保護者との示談を目指すことが重要となりますが、監護者性交等罪では被疑者が監護者の立場にあるため、示談を行うことがそもそも想定できない場合があります。
このような場合、不起訴処分や刑の減軽を得るために、真摯な反省とともに再犯防止の意欲や取組みを、検察官や裁判官に具体的に示すことが特に重要になると考えられます。
性犯罪再犯防止のカウンセリング等を受ける意欲を示すことや、被害者やその家族との元々の関係性に応じて、離婚や交際の解消、離縁や別居等により、被害者である児童が安心して生活できるよう環境調整を行っていることを示すことなどが考えられます。
被害者の今後の生活環境や家族関係に関わることであるため、弁護活動においては、被害者とその家族の心情に配慮した調整が必要となります。
このように、監護者性交等罪の刑事弁護は、通常の性犯罪の場合とは異なる対応が求められることが想定されるため、刑事事件に強く、被害者が未成年者である場合を含む、様々な性犯罪の刑事弁護の経験豊富な弁護士への相談をお勧めします。
福岡県の刑事事件に関するご相談は
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は刑事事件に強く、被害者が未成年者である様々な性犯罪において、不起訴処分や刑の減軽などを獲得した実績があります。
ご家族が監護者性交等罪などで逮捕されご不安をお抱えの方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部にご相談ください。
【事件解説】「身分なき共犯」として監護者性交等罪で起訴された事件(前編)
交際相手の未成年の娘と性交したとして、交際相手である母親とともに監護者性交等罪で起訴された事件を参考に、監護者性交等罪の成立とその弁護活動、「身分なき共犯」について、前編・後編に分けて、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部が解説します。
事件概要
交際していた女性Bの娘V(16歳)と性交したとして、福岡市在住の男性A(45歳)が、監護者性交等罪で起訴されました。
捜査機関の調べによると、AとBは出会い系サイトで知り合って交際を開始し、Aは、Bの娘Vが18歳未満だと知りながら性交したいと考え、Bに依頼してVに性交に応じるよう説得させ、Vと性交するようになったとのことです。A、Bは起訴内容を認めています。
(実際の事件に基づき作成したフィクションです。)
監護者性交等罪について
18歳未満の者に対し、その者を現に監護する者であることによる影響力があることに乗じて性交等をした者は、5年以上の有期拘禁刑に処する、と定められています(刑法第179条)。
監護者性交等罪は、被害者が18歳未満であり、精神的・経済的に監護者に依存している状況においては、そのような関係性を利用して性交等をした場合、不同意性交等罪(刑法第177条)の成立要件に該当しない場合でも、被害者の自由な意思決定に基づくものではないと考えられることから、不同意性交等罪と同等の悪質性があるものとして、これと同様に処罰するものとされます。
「監護する者」(「監護者」)とは、同居の両親等の法律上の監護権(民法820条)を有する者に限られず、事実上、現に18歳未満の者を監督・保護する者とされ、同居の有無等の居住状況、身の回りの世話等の生活状況、生活費の負担等の経済的状況などを考慮して判断されます。
「影響力」とは、監護者が被監護者の生活全般にわたり、衣食住などの経済的な観点や生活上の指導・監督などの精神的な観点から、現に被監督者を監督し、保護することによる生じる影響力とされ、行為時においてもその影響力を及ぼしている状態で性交等をした場合、監護者性交等罪が成立し得ます。
次回の後編では、「身分なき共犯」について、解説します。
監護者性交等罪の弁護活動
監護者性交等罪は、法定刑が5年以上の有期拘禁刑(拘禁刑の施行までは懲役)のため、起訴されると正式な裁判となります。
被害者が未成年者である性犯罪の弁護活動では一般的に、不起訴処分等を目指して、被害者の両親等の保護者との示談を目指すことが重要となりますが、監護者性交等罪では被疑者が監護者の立場にあるため、示談を行うことがそもそも想定できない場合があります。
このような場合、不起訴処分や刑の減軽を得るために、真摯な反省とともに再犯防止の意欲や取組みを、検察官や裁判官に具体的に示すことが特に重要になると考えられます。
性犯罪再犯防止のカウンセリング等を受ける意欲を示すことや、被害者やその家族との元々の関係性に応じて、離婚や交際の解消、離縁や別居等により、被害者である児童が安心して生活できるよう環境調整を行っていることを示すことなどが考えられます。
被害者の今後の生活環境や家族関係に関わることであるため、弁護活動においては、被害者とその家族の心情に配慮した調整が必要となります。
このように、監護者性交等罪の刑事弁護は、通常の性犯罪の場合とは異なる対応が求められることが想定されるため、刑事事件に強く、被害者が未成年者である場合を含む、様々な性犯罪の刑事弁護の経験豊富な弁護士への相談をお勧めします。
福岡県の刑事事件に関するご相談は
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は刑事事件に強く、被害者が未成年者である様々な性犯罪において、不起訴処分や刑の減軽などを獲得した実績があります。
ご家族が監護者性交等罪などで逮捕されご不安をお抱えの方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部にご相談ください。
【事例解説】わいせつ目的で幼児を多目的トイレに連れ込み逮捕(後編)
前回に引き続き、わいせつ目的で幼児を多目的トイレに連れ込み、わいせつ誘拐罪などで逮捕された架空の事件を参考に、わいせつ誘拐罪、監禁罪、不同意わいせつ罪の成立とその弁護活動及び未遂と中止未遂ついて、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部が解説します。
参考事件
福岡県糟屋郡内のショッピングモールで、女児V(4歳)を多目的トイレに連れ込み、わいせつな行為をしようとしたとして、福岡市在住の会社員の男A(25歳)が、わいせつ誘拐、監禁、不同意わいせつ未遂の容疑で逮捕されました。
福岡県粕屋警察署の調べによると、犯行当時、玩具売場で母親から離れて1人で遊んでいるVに、「お母さんが探している」と嘘を告げ、わいせつ行為を行う目的で、玩具売場外の多目的トイレに連れ込んで中から鍵をかけたところ、Vが泣き叫んだため解放したとのことです。
Aは容疑を認めており、「Vが泣いてかわいそうになったので、わいせつ行為には及んでいない」と供述しているとのことです。
(事例はフィクションです。)
前回の前編では、わいせつ誘拐罪、監禁罪及び不同意わいせつ罪の成立について解説しました。
未遂とは
本件Aは、Vにわいせつ行為を行う前に解放したとして、同罪の未遂の容疑で逮捕されています。
未遂とは、犯罪の実行に着手したが、これを遂げなかった場合、と規定されています(刑法第43条)。
どの時点で「犯罪の実行に着手した」と認定されるかについて、判例上明確な基準はありませんが、犯罪の結果発生の現実的危険性のある行為が開始された時点、と解する立場が有力です。
旧強姦罪(現行法の不同意性交等罪)の判例ですが、被害者を性交目的でダンプカーの運転席に引きずり込もうとした段階で、犯罪の実行に着手したと認定し未遂犯が成立したものがあります。
本件で、Aがわいせつ目的でVを多目的トイレに監禁し、Vの服を脱がせようとするなどのわいせつ行為に及ぶような挙動を見せていた場合、不同意わいせつ罪の現実的危険性が生じるに至ったとして、不同意わいせつ罪の実行に着手したと認定され得ると考えられます。
中止未遂とは
未遂の場合は、刑を減軽することができる、と規定されていますが、未遂のうち、自己の意思により犯罪を中止したときは、その刑を減軽し、又は免除する、と規定されています(刑法第43条)。
刑が必ず減軽又は免除される点で、通常の未遂と区別して、中止未遂と呼ばれます。
「自己の意思により犯罪を中止した」について、判例上明確な基準はありませんが、通常犯行の継続を思いとどまらせるような外部的事情により犯行を中止したような場合は、自発的意思による犯行の中止とは言えないため、中止未遂は成立しないとされます。
本件でAは、「Vが泣いてかわいそうになったので、わいせつ行為には及んでいない」と供述していますが、多目的トイレの外にVの泣き叫ぶ声が漏れて、犯行が直ちに発覚するのを防ぐためなど、やむなく犯行を中止したものと認定された場合は、中止未遂は成立しないこととなります。
中止未遂が成立しない場合は、通常の未遂として、刑が任意的に減免されることとなります。
幼児に対するわいせつ誘拐罪などの弁護活動
幼児が被害者となるわいせつ誘拐罪や不同意わいせつ罪などは、被害児童の今後の日常生活や対人関係に深刻な影響を及ぼす可能性があり、悪質と評価されやすく、被害者側との示談が成立したとしても不起訴処分を得られるとは限りません。
しかしながら、示談の成否は、起訴された場合の量刑や執行猶予の判断にも影響を及ぼし得るため、示談を成立させることはなお重要と言えます。
示談交渉は通常、被害者本人と行うものですが、被害者が幼児である場合は、当然ながら、両親等の保護者と行うこととなります。
保護者は、子どもの心身に深刻な被害を受けたということで、犯人を許せないという処罰感情が強いことが一般的であり、示談交渉を断られる可能性もあるため、刑事事件に強く、示談交渉の経験の豊富な弁護士への相談をお勧めします。
また、中止未遂が認められる可能性がある場合、被疑者(被告人)にとって有利となる事情を捜査機関や裁判所に的確に主張できるかが重要であり、この点からも、出来るだけ早く刑事事件に強い弁護士に相談し、適切な弁護活動を開始してもらうことをお勧めします。
福岡県の刑事事件に関するご相談は
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部は刑事事件に強く、未成年者が被害者である様々な性犯罪において、保護者との示談締結により不起訴処分や刑の減軽などを獲得した実績があります。
ご家族が幼児に対するわいせつ誘拐罪などで逮捕されご不安をお抱えの方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部にご相談ください。
【事例解説】わいせつ目的で幼児を多目的トイレに連れ込み逮捕(前編)
わいせつ目的で幼児を多目的トイレに連れ込み、わいせつ誘拐罪などで逮捕された架空の事件を参考に、わいせつ誘拐罪、監禁罪、不同意わいせつ罪の成立とその弁護活動及び未遂と中止未遂ついて、前編・後編に分けて、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部が解説します。
参考事件
福岡県糟屋郡内のショッピングモールで、女児V(4歳)を多目的トイレに連れ込み、わいせつな行為をしようとしたとして、福岡市在住の会社員の男A(25歳)が、わいせつ誘拐、監禁、不同意わいせつ未遂の容疑で逮捕されました。
福岡県粕屋警察署の調べによると、犯行当時、玩具売場で母親から離れて1人で遊んでいるVに、「お母さんが探している」と嘘を告げ、わいせつ行為を行う目的で、玩具売場外の多目的トイレに連れ込んで中から鍵をかけたところ、Vが泣き叫んだため解放したとのことです。
Aは容疑を認めており、「Vが泣いてかわいそうになったので、わいせつ行為には及んでいない」と供述しているとのことです。
(事例はフィクションです。)
わいせつ誘拐罪及び監禁罪について
未成年者を誘拐した者は、未成年者誘拐罪(法定刑は3月以上7年以下の懲役)が成立しますが、わいせつ目的があった場合、被害者が成人の場合と同様、わいせつ誘拐罪(法定刑は1年以上10年以下の懲役)が成立します(刑法第224、225条)。
「誘拐」とは、欺罔又は誘惑を手段とし、人を従来の生活環境から離脱させ、自己又は第三者の事実的支配下に置くこと、とされます。
本件で、AはVに「お母さんが探している」と嘘を告げて「欺罔」しており、「わいせつ行為を行う目的」で、母親のいる玩具売場外の多目的トイレに連れ込んでおり、Vを「従来の生活環境から離脱」させ「事実的支配下」に置いたものとして、わいせつ誘拐罪が成立し得ます。
また、不法に人を監禁した者は、監禁罪(法定刑は3月以上7年以下の懲役)が成立します(刑法第220条)。
監禁罪は、人の身体的活動の自由を奪う犯罪とされますが、幼児であっても自らの意思に基づき活動する能力を通常有するため、対象の「人」に含まれます。「監禁」とは、人が一定の区域内から脱出することが不可能又は著しく困難にすること、とされます。
本件で、AはVを多目的トイレに連れ込んで中から鍵をかけており、4歳のVが自らトイレから脱出することは著しく困難であると考えられ、監禁罪も成立し得ます。
不同意わいせつ罪について
16歳未満の者に対しわいせつな行為をした者は、被害者の同意の有無にかかわらず、一定の例外を除き、不同意わいせつ罪が成立します(刑法第176条)。
同罪は、令和5年の性犯罪規定に関する刑法改正によって、従来の強制わいせつ罪に代わり、新たに創設された犯罪で、令和5年7月13日から施行されました。
法定刑は、6月以上10年以下の拘禁刑、とされています(「拘禁刑」はまだ施行されていないので、それまでは「懲役」になります。)。
なお、強制わいせつ罪では、被害者の同意の有無にかかわらず犯罪が成立する被害者の年齢が「13歳未満」であったところ、不同意わいせつ罪では「16歳未満」に引き上げられています(但し、被害者の年齢が13歳以上16歳未満の場合は、加害者と被害者の年齢差による一定の例外があります。)。
次回の後編では、不同意わいせつ罪の未遂と中止未遂について解説していきます。
幼児に対するわいせつ誘拐罪などの弁護活動
幼児が被害者となるわいせつ誘拐罪や不同意わいせつ罪などは、被害児童の今後の日常生活や対人関係に深刻な影響を及ぼす可能性があり、悪質と評価されやすく、被害者側との示談が成立したとしても不起訴処分を得られるとは限りません。
しかしながら、示談の成否は、起訴された場合の量刑や執行猶予の判断にも影響を及ぼし得るため、示談を成立させることはなお重要と言えます。
示談交渉は通常、被害者本人と行うものですが、被害者が幼児である場合は、当然ながら、両親等の保護者と行うこととなります。
保護者は、子どもの心身に深刻な被害を受けたということで、犯人を許せないという処罰感情が強いことが一般的であり、示談交渉を断られる可能性もあるため、刑事事件に強く、示談交渉の経験の豊富な弁護士への相談をお勧めします。
福岡県の刑事事件に関するご相談は
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部は刑事事件に強く、未成年者が被害者である様々な性犯罪において、保護者との示談締結により不起訴処分や刑の減軽などを獲得した実績があります。
ご家族が幼児に対するわいせつ誘拐罪などで逮捕されご不安をお抱えの方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部にご相談ください。
【事例解説】‘18歳’の児童にわいせつな行為 児童買春で取調べ
出会い系サイトに18歳と偽り登録した児童にわいせつな行為を行ったとして取調べを受けた事件を参考に、児童買春罪とその弁護活動について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部が解説します。
参考事件
福岡市在住の会社員男性A(26歳)は、同市内在住の女子高校生V(17歳)と出会い系サイトで知り合い、Vの欲しがっている化粧品の購入を約束する代わりに、Vを自宅に招いてAの性器を触らせるなどのわいせつな行為を行いました。
Vが被害にあった別の事件の捜査から、AとVのやり取りが判明し、Aは児童買春の容疑で警察の呼び出しを受け、取調べを受けました。
警察の取調べに対し、Aは、Vが出会い系サイトで年齢を18歳と登録していたため、Vが18歳未満であるとは知らなかったと供述しています。
(事例はフィクションです。)
児童買春とは
「児童買春、児童ポルノに係る行為等の規制及び処罰並びに児童の保護等に関する法律」(児童買春・児童ポルノ規制法)第2条では、児童買春とは、(1)児童(18歳未満の者)等に対し、対償を供与し、又はその供与の約束をして、(2)児童に対し性交等をすること、と定めています。
「対償」は、必ずしも金銭に限らず、アクセサリーや食事などでも、性交等の見返りとして与えるものであれば該当し得ます。なお、供与する相手方は、児童本人のほか、買春の周旋者や保護者等も対象です。
「性交等」は、自己の性的好奇心を満たす目的で、児童に自己の性器等(性器、肛門又は乳首)を触らせる行為も含みます。
本件で、17歳の児童Vに対し、Aの性器を触らせることは「性交等」にあたり、その見返りとしてVに化粧品の購入を約束することは「対償の供与」にあたり得るため、Aに児童買春の罪が成立し得ます。
児童買春で有罪となった場合、5年以下の懲役又は300万円以下の罰金が科せられます。
児童が年齢を詐称していた場合
Aは、Vが出会い系サイトで年齢を18歳と登録していたため、Vが18歳未満であるとは知らなかったと供述しています。
児童買春が成立するには、性交等を行った時点で、相手が18歳未満であるであることの認識(故意)が必要ですが、「もしかしたら18歳未満かもしれない」又は「18歳未満でもかまわない」程度の認識(いわゆる「未必の故意」)であってもこれを満たします。
出会い系サイトで年齢を偽って登録することは一般的に容易であることから、それをもって故意を否認することは通常困難と考えられます。
なお、仮に故意がなかったことが認められたとしても、福岡県青少年健全育成条例違反(淫行)で処罰される可能性は残ります。
児童買春の刑事弁護
児童買春は、児童に対する性的搾取を防止するという社会的法益があるため、被害者との示談が成立したとしても不起訴処分を得られるとは限りません。
しかしながら、示談の成否は、不起訴処分や略式起訴(罰金刑)の選択、正式起訴された場合でも量刑判断に影響を及ぼすため、示談を成立させることはなお重要です。
児童買春事件の被害者は未成年者のため、通常、示談交渉は両親等の保護者と行うこととなりますが、保護者が子の被害に憤慨するなど感情的になり、被害者本人との示談交渉の場合よりも難航するおそれがあるため、刑事事件に強く、示談交渉の経験の豊富な弁護士への相談をお勧めします。
福岡県の刑事事件に関するご相談は
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部は刑事事件に強く、児童買春事件での相手方との示談成立により、不起訴処分や略式処分(罰金刑)で事件が終了した実績が数多くあります。
児童買春で自身やご家族が警察の取調べを受けるなどしてご不安をお抱えの方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部へご相談ください。
【事例解説】未成年者と交際 淫行条例違反で取り調べ
未成年者と交際し性交したことで、福岡県青少年健全育成条例違反(淫行)で取り調べを受けた事件を参考に、福岡県青少年健全育成条例違反(淫行)とその弁護活動について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部が解説します。
参考事件
福岡県糸島市の飲食店店長の男性A(27歳)は、アルバイト従業員の女子高校生V(17歳)と交際関係になり、同市内のA自宅やホテルで性行為を複数回行いました。
事実を知って憤慨したVの両親から警察に通報があり、Aは福岡県青少年健全育成条例違反(淫行)の容疑で警察の呼び出しを受け、取り調べを受けることとなりました。
(事例はフィクションです。)
福岡県青少年健全育成条例違反(淫行)とは
福岡県青少年健全育成条例第31条は、青少年(18歳未満の者)に対し、淫行又はわいせつな行為をしてはならない、と定めています。
判例によると、「淫行」とは、(ア)青少年を誘惑し、威迫し、欺罔し又は困惑させる等その心身の未成熟に乗じた不当な手段により行う性交等、又は(イ)青少年を単に自己の性的欲望を満足させるための対象として扱っているとしか認められないような性交等、と解釈されています。
福岡県青少年健全育成条例違反(淫行)で有罪となった場合、2年以下の懲役又は100万円以下の罰金が科せられます。
真剣な交際関係であったことの主張
Aは、Vと真剣な交際関係であったとして、行った性行為は、上記(ア)又は(イ)に該当する性交等ではなく、福岡県青少年健全育成条例違反(淫行)は成立しないと主張することが考えられます。
本件で、Vの両親は交際を認知しておらず、事実を知った後すぐに警察に通報していることは、真剣な交際関係であったかの判断において不利な事情になると考えられます。
また、過去の裁判例から、当事者の年齢、知り合った際の当事者間の立場の違い、知り合ってから交際するまでの経緯と期間、交際内容、交際してから性行為するまでの期間、性行為してからの交際内容、など様々な要素を勘案して判断されることが予想されます。
福岡県青少年健全育成条例違反(淫行)の弁護活動
真剣な交際関係にあったことを主張して罪の成立を争うことは容易でないと思われるため、被害者との示談を成立させ不起訴処分を目指すことも、現実的な選択肢の一つとなります。
被害者が未成年者のため、通常、示談交渉は両親等の保護者と行うこととなりますが、本件のように、保護者が子の被害に憤慨するなど感情的になり、被害者本人との示談交渉の場合よりも難航するおそれがあるため、刑事事件に強く、示談交渉の経験の豊富な弁護士への相談をお勧めします。
示談金の支払いと併せて、子と今後一切接触しないことを誓約することにより、示談書に「刑事処罰を求めない」旨の宥恕条項を入れてもらうことで、不起訴処分を得られる可能性を高めることが期待できます。
福岡県の刑事事件に関するご相談は
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部は、性犯罪を含む刑事事件を多数取り扱い、福岡県青少年健全育成条例違反(淫行)事件において、示談締結による不起訴処分を獲得している実績があります。
福岡県青少年健全育成条例違反(淫行)で自身やご家族が警察の取り調べを受けるなどしてご不安をお抱えの方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部へご相談ください。
路上で女子高生に乱暴 強制わいせつ致傷罪で逮捕
路上で女子高生に乱暴したとして、強制わいせつ致傷罪で逮捕された事件を参考に、強制わいせつ致傷罪について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部が解説します。
昨年12月12日午後9時ころ、福岡県糟屋郡の路上において、女子高生が背後から来た男に押し倒されて、身体を触られる等の被害にあい、全治約1週間ほどの怪我をしました。
この事件で、現場周辺の防犯カメラ映像などから40代の犯人が特定されて16日、強制わいせつ致傷罪で逮捕されたのですが、逮捕された男は「背後から抱きついたが、酒を飲んでいたので覚えていない部分もある」などと供述しているようです。
強制わいせつ致傷罪
まず「強制わいせつ罪」とは、刑法第176条に規定されている犯罪で、13歳以上の男女に対して、暴行や脅迫を用いてわいせつな行為をすることで成立する犯罪ですが、被害者が、13歳未満の男女の場合は、単にわいせつな行為をするだけで成立します。
強制わいせつ罪の法定刑は、6月以上10年以下の懲役です。
そして、この強制わいせつの際に、相手に傷害を負わせると強制わいせつ致傷罪となります。
強制わいせつ致傷罪の法定刑は、無期又は3年以上の懲役と厳しいものです。
起訴されると裁判員裁判に
強制わいせつ致傷罪で起訴(公判請求)されると、その後の刑事裁判は裁判員裁判によって行われます。
裁判員裁判は、通常の刑事裁判のように裁判官だけが判決をくだすのではなく、無作為に選出された一般人(裁判員)が裁判に参加し審査に加わるため、通常の刑事裁判よりも起訴されて判決が言い渡されるまで時間がかかってしまいます。
また弁護人は、裁判の審理中も、法律的知識のない裁判員にわかりやすく説明し、弁護側の主張を理解してもらう技術と工夫が必要とされるので、裁判員裁判については経験豊富な弁護士に任せることをお勧めします。
強制わいせつ致傷罪に強い弁護士
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部は刑事事件を専門に扱っている法律事務所です。
強制わいせつ致傷罪で逮捕されてしまった方へは、ご依頼いただいたその日のうちに弁護士が面会する 初回接見サービス のご利用をお勧めします。
福岡県内の刑事事件でお困りの方は フリーダイヤル 0120-631-881 までお気軽にお電話ください。