Archive for the ‘刑事事件’ Category
小倉北区のコインパーキングに不正駐車 威力業務妨害罪で摘発
小倉北区のコインパーキングに不正駐車していた男が摘発された事件を参考に、威力業務妨害罪について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部が解説します。
参考事件
無職のAさんは、小倉北区のマンションに住んでいる彼女の家に遊び行った際に、彼女が住むマンションに隣接するコインパーキングに車を停めていましたが、駐車料金を払うのがもったいなかったので、不正駐車を繰り返していました。
その手口は、跳ね上がり式のフラップの上にタイヤを載せて、フラップが上がらないようにして駐車料金を踏み倒していたのです。
こうした違法駐車を続けていたところ、ある日Aさんは、彼女の家から出てきたところを、威力業務妨害罪の疑いで福岡県小倉北警察署に逮捕されました。
(フィクションです。)
威力業務妨害
威力業務妨害罪は、刑法第234条に定められた法律です。
威力業務妨害罪には「3年以下の懲役又は50万円以下の罰金」の罰則が定められており、違反して起訴された場合には刑務所に服役する可能性がある法律です。
威力業務妨害罪で保護されている「業務」とは、営利目的、経済的なものである必要はなく、社会生活上の地位に基づき継続して行う事務の事です。
また「威力」とは、人の意思を制圧する勢力とされています。
Aさんの、コインパーキングの跳ね上がり式のフラップの上にタイヤを載せて、フラップが上がらないようにして駐車料金を踏み倒していた行為によって、他の利用客が車を止めれなくなったとして、駐車場管理者の業務を妨害したと考えられて、威力業務妨害罪が適用されたのでしょう。
量刑
威力業務妨害罪で起訴された場合、初犯であれば執行猶予付の判決が予想されますが、2回目となれば懲役刑となって刑務所に服役する可能性も生じます。
ただAさんのような事件であれば、駐車場の管理会社に未払いの駐車料金を支払う等して被害弁償すると共に、示談する事によって不起訴となる可能性が高くなります。
小倉北区の刑事事件を扱っている法律事務所
小倉北区で刑事事件を起こしてお困りの方、ご家族、知人が威力業務妨害罪で逮捕された方、被害者と示談して不起訴にできる弁護士をお探しの方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部にご相談ください。
福岡県警警察官が情報漏洩 地方公務員法違反で逮捕
福岡県警警察官が情報漏洩したとして地方公務員法違反で逮捕された事件について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部が解説します。
事件の概要(7月29日に配信された報道各社の記事を参考にしています。)
先月中旬、福岡県田川警察署の交番に勤務する警察官が、知人に対して第三者の犯罪歴等の情報を漏らしたとして地方公務員法(守秘義務違反)で逮捕されました。
そして先月末、この警察官に情報提供を依頼したとして山口県下関市を拠点とする暴力団に所属する暴力団組員が、地方公務員法(そそのかし行為)で逮捕されました。
今回の報道を聞いて非常に驚いた方も多いのではないでしょうか。
これまで数多くの刑事弁護活動を行ってきた弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部でも警察で厳重に管理されているべき情報が警察官によって漏洩していたことに驚きを隠せません。
犯罪歴とは
報道によりますと今回漏洩したのは、第三者の犯罪歴との事ですが、この犯罪歴とは世間一般に言われる「前科」とは異なります。
一般に言われる前科とは、罰金以上の刑事罰を受けた歴を意味しますが、警察が管理している犯罪歴とは、簡単に言うと「警察で検挙された記録」を意味します。
例えば、5年前に自転車を盗んで乗っていたところを警察官に職務質問されて発覚してしまった。警察署に連行されて1,2時間の取調べを受けた後に家族が迎えに来て帰宅できた。指紋採取と写真撮影をされたが、その後は何の処分も受けなかったという場合、前科にはなっていませんが、警察が管理する犯罪歴には記録が残っています。
警察は独自のシステムで全国の警察署で検挙された犯人の犯罪歴を一括で管理しており、そこには犯罪歴のみならず、指紋や身体特徴等まで記録されているようで、一度、ここに登録された記録は消えることがないと言われています。
警察が管理する情報
上記したような犯罪歴についてはご存知の方が多いかもしれませんが、犯罪歴の他にも、警察は独自のシステムで様々な情報を管理しています。
身近なものでは、運転免許証に関する情報や、交通違反歴が有名です。
こういった情報は、警察官であれば簡単に照会できると言います。
職務質問を受けた経験のある方であればご存知だと思いますが、警察官は、携帯している無線機を使って簡単に照会していますし、警察署等に設置されたパソコンを使用して照会することもできるようです。
地方公務員法
地方公務員法は、地方公務員の任用や処遇、給与、勤務時間や条件等について事細かに定めた法律ですが、この法律の中で「守秘義務」について規定されています。
(秘密を守る義務)
第三十四条
1 職員は、職務上知り得た秘密を漏らしてはならない。その職を退いた後も、また、同様とする。
~以下省略~
そして、守秘義務に背けば刑事罰が科せられる可能性があります。
守秘義務違反の罰則については「1年以下の懲役又は3円以下の罰金」が定められており、そそのかし行為についても同様です。
福岡県の刑事事件に強い弁護士
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部は、これまで数多くの刑事弁護活動を行ってきた実績がございます。
福岡県内の刑事事件でお困りの方は是非一度ご相談ください。
刑事事件に関するご相談のご予約は
フリーダイヤル 0120-631-881
にて、24時間、年中無休で受け付けております。
福岡県糸島市の放火事件 自宅のカーテンに火を着けた少年が逮捕
自宅のカーテンに火を着けた少年が逮捕された福岡県糸島市の放火事件について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部が解説します。
福岡県糸島市の放火事件
福岡県糸島市に住む公立高校3年生のA君は、進学先をめぐって父親と口論が絶えません。
昨夜も、父親と口論になってしまい、自室にもどったA君は、腹いせに雑誌に火を点けてしまいました。
すぐ消火するつもりでしたが、カーテンに燃え移った炎が燃え広がり、自室の内壁までも焼損して消火されました。
そしてA君は、通報で駆け付けた福岡県糸島警察署の警察官に、現住建造物等放火罪で逮捕されてしまったのです。
A君の両親は、少年事件に強い弁護士にA君の刑事弁護を依頼しました。(フィクションです。)
現住建造物等放火
現住建造物等放火罪とは、現に人が居住に使用し又は現に人がいる建造物等に放火し、焼損する犯罪です。
現住建造物等放火罪は、財産罪的性格を有する、典型的な公共危険罪です。
現住建造物等放火罪は、抽象的危険犯なので、客体を焼損すれば成立し、公共の危険を現実に発生させる必要はありません。
「現に人が住居に使用する」とは、犯人以外の者が起臥寝食の場所として日常使用する事です。必ずしも特定の人が居住する必要はなく、夜間又は休日にだけ起臥寝食に使用される場合も、これに含まれます。
続いて「現に人がいる」とは、犯人以外の者が現存することです。
ちなみに現住建造物等放火罪が成立するには、犯人が現住性を認識している事が必要となります。
少年が現住建造物等放火罪で逮捕されると
現住建造物等放火罪は、死刑又は無期若しくは5年以上の懲役の罰則が定められています。
殺人罪に匹敵する非常に厳しい処罰規定で、起訴されれば、裁判員裁判の対象事件です。
A君のような少年が刑事事件を起こしても、家庭裁判所から検察官に送致(逆送)されない限り、刑事罰を受けることはありませんが、現住建造物等放火罪は非常に重たい罪ですので、特段の事情がない限り、家庭裁判所から検察官に送致(逆送)しなければならないと定められています。
そのためA君は、死刑の対象にはなりませんが、裁判員裁判によって、現住建造物等放火罪の罰則規定内で処罰される事となる可能性が非常に高いです。
少年法の手続きについては こちらをクリック
福岡県糸島市の少年事件に強い弁護士
福岡県糸島市の放火事件でお困りの方、お子様が現住建造物等放火罪などで警察に逮捕された方は、福岡県の刑事事件、少年事件に強い『弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部』にご相談ください。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部では、警察署に逮捕された方に弁護士を派遣する 初期接見サービス を提供しておりますので、是非ご利用ください。
チケットの転売は犯罪です!~チケット不正転売禁止法について~
チケットの転売を規制するチケット不正転売禁止法について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部が解説します。
チケット不正転売禁止法(特定興行入場券の不正転売の禁止等による興行入場券の適正な流通の確保に関する法律)によって、チケットの転売が規制されており、場合によっては犯罪となることがあります。
チケット不正転売禁止法では
・チケットの不正転売
・不正転売を目的とするチケットの譲受け
が禁止されているのをご存知でしょうか。
特定興行入場券の不正転売の禁止等による興行入場券の適正な流通の確保に関する法律(チケット不正転売禁止法)
この法律は、特定興行入場券の不正転売を禁止するとともに、その防止等に関する措置等を定めることにより、興行入場券の適正な流通を確保し、もって興行の振興を通じた文化及びスポーツの振興並びに国民の消費生活の安定に寄与するとともに、心豊かな国民生活の実現に資することを目的としています。(同法第1条から抜粋)
人気アーティストのコンサートやスポーツ観戦のチケットをインターネットのオークションサイトや、掲示板において高額で取り引きされているのをご覧になった方もいるのではないでしょうか。
高額で人気チケットを転売して利益を得ることを目的にした、チケットの買い占め等によって、正規ルートでのチケットの購入が困難になって困った方もいるかと思います。
また、この様な買い占め行為が、集客にも影響を及ぼし、主催者側に大きな不利益をもたらすだけでなく、競技や文化の振興の妨げになっているとも言われています。
この様な状況を打開することを目的に施行されたのがチケット不正転売禁止法で、不正転売や、不正転売を目的としてチケットを譲り受けた場合には罰則規定も定められています。
禁止事項
チケット不正転売禁止法で禁止されている主な行為は
①チケットの不正転売
②不正転売を目的としたチケットの譲り受け
です。
①チケットの不正転売
同法第3条
何人も、特定興行入場券(チケット)の不正転売をしてはならない。
この法律でいう「不正転売」については、興行主の事前の同意を得ない特定興行入場券の業として行う有償譲渡であって、興行主等の当該特定興行入場券の販売価格を超える価格をその販売価格とするもの(第2条4項抜粋)です。
簡単に言うと「コンサートやスポーツ観戦等の興行主催者(チケットの販売者)の許可を得ないで、その興業のチケットを、定価以上の値段で転売してはいけません。」ということです。
ここでポイントとなるが「業として」という内容ですが、これは利益を得ることを目的として、反復継続して行う転売だという解釈でしょう。
例えば、一つのコンサートや、スポーツ観戦のチケットを複数枚正規購入して、そのチケットを購入後すぐに、定価以上の値段で転売する場合などは「業として不正転売している」と認定される可能性が高いでしょう。
②不正転売を目的としたチケットの譲受け
同法第4条
何人も、特定興行入場券(チケット)の不正転売を目的として特定興行入場券を譲り受けてはならない。
上記した第3条は不正転売行為を禁止する条文になりますが、この条文は、不正転売を目的としてチケットを購入する行為自体を禁止する内容になります。
つまり、実際に購入したチケットを不正転売していなくても、不正転売する目的でチケットを購入した時点で第4条違反となる可能性があるので注意しなければなりません。
チケット不正転売禁止法の罰則
上記した違反行為の有罪が確定すれば「1年以下の懲役若しくは100万円以下の罰金又は併科」が科せられます。
チケットを不正転売してしまった方は
チケット不正転売禁止法に関する法律相談は、刑事事件に強いと評判の「弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部」にご相談ください。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部では、無料法律相談、初回接見サービスのご予約を フリーダイヤル0120-631-881 で24時間、年中無休で受け付けておりますので、お気軽にお電話ください。
福岡県柳川警察署管内で発生した外国人による侵入窃盗事件~強制退去を免れるために~①
福岡県柳川警察署管内で侵入窃盗事件を起こした外国人が強制退去を免れるためにできることを、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部が解説します。
福岡県柳川警察署管内で発生した外国人による侵入窃盗事件
5年ほど前に留学ビザで来日したベトナム国籍のAさんは、その後、就労ビザに切り替えて在留しています。
Aさんは、福岡県柳川市にある工場で働いていますが、工場の収入だけでは生活が苦しかったために、工事現場等に放置されている金属を盗んで転売して収入を得ていました。
そんなある日の夜、Aさんは、柳川市内にあるマンションの解体現場に忍び込んで鉄くずを盗んで逃走しようとしたところを、警戒中だった福岡県柳川警察署の警察官に見つかり、その場で現行犯逮捕されました。
福岡県柳川警察署は、工事現場等から金属が盗まれる事件が多発していたことから、夜間パトロールを強化していたようです。
逮捕されたAさんは、窃盗罪と建造物侵入罪の容疑で勾留が決定し、余罪についても厳しい追及を受けています。
そんな中Aさんは、今回の逮捕によって日本を強制退去させられるのではないかと不安を感じています。
(フィクションです)
窃盗罪と建造物侵入罪
Aさんのように、夜間に工事現場に不法侵入して、そこから金属等を盗み出すと、窃盗罪と建造物侵入罪という2つの罪に問われます。
警察等の捜査当局は、こういった手口の窃盗事件を、侵入窃盗事件として扱っています。
侵入窃盗事件は、窃盗罪の中でも厳しい刑事罰が科せられる可能性の高い種類の事件です。
窃盗罪
刑法第235条に規定されている窃盗罪の法定刑は「10年以下の懲役又は50万円以下の罰金」です。
窃盗罪は、簡単にいうと他人の物を盗むことで成立する犯罪で、工事現場や、解体現場に放置されているような金属類であっても、その現場の管理者に占有権があり、財産的価値が認められる物なので、窃盗罪の客体となり得ます。
実際に、近年金属類の買取価格が上がっており、金属類を目的にしたこういった類の窃盗事件が多発傾向にあるようです。
建造物侵入罪
人の管理する工事現場や解体現場に無断で立ち入ると建造物侵入罪となります。
建造物侵入罪は刑法第130条に、住居侵入罪等とともに規定されている法律で、その法定刑は「3年以下の懲役又は10万円以下の罰金」です。
窃盗罪と建造物侵入罪の関係
これまで説明したように侵入窃事件は、窃盗罪と建造物侵入罪の二つの罪に抵触します。
この二つの犯罪の法定刑はそれぞれ違いますが、はたして侵入窃盗罪の刑事罰はどうなるのでしょうか。
侵入窃盗事件のように、複数の犯罪が、手段(建造物侵入罪)と目的(窃盗罪)の関係にあることを牽連犯といいます。
Aさんの事件を参考にすると、金属を盗むという窃盗の目的のために、工事現場や解体現場に不法侵入するとういう建造物侵入を手段としています。
こいった牽連犯は、刑事罰を科せる上では一罪として扱われ、最も重い法定刑によって処断されます。
つまり侵入窃盗事件で起訴された場合は、窃盗罪の法定刑内で刑事罰が科せられることになります。
明日の『福岡県柳川警察署管内で発生した外国人による侵入窃盗事件~強制退去を免れるために~②』に続く
福岡県折尾警察署から出頭要請 出頭前に弁護士に相談
住居侵入罪の容疑をかけられて福岡県折尾警察署から出頭要請があった場合について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部が解説します。
住居侵入罪の容疑で福岡県折尾警察署から出頭命令
会社員のAさんは、北九州市八幡西区のマンションで一人暮らしをしています。
ある日、隣の部屋に住む女性の部屋のベランダに何者かが不法侵入する住居侵入事件が発生しました。
事件からしばらくして、Aさんの携帯電話に福岡県折尾警察署の捜査員から電話がかかってきました。
電話の内容は「女性の部屋のベランダに何者かが不法侵入した事件を捜査している。事情を聞きたいので福岡県折尾警察署に出頭して欲しい。」との事でした。
Aさんは出頭すべきか悩んで北九州市の刑事事件に強い弁護士に相談することにしました。
(フィクションです。)
出頭すべきかどうか
Aさんのように警察からの出頭命令があった時に、出頭すべきかどうかを悩む人がよくいますが、出頭を悩む理由の一つが
出頭しなければ逮捕されるのではないか
という不安があるからです。
まず前提として警察に疑われている犯罪に関与した心当たりがあるのであれば、警察の要請に対して何の対応もせずに出頭しないのは危険でしょう。
警察が電話で、容疑者に対して出頭要請をする場合、警察は、犯人を逮捕するまでの事件ではなく、不拘束(在宅)で捜査を進めようと考えている可能性が高いです。
それなのに出頭しなければ、警察は「容疑者が任意の捜査に応じない。」と判断してしまいます。
そうすると、当然警察は強制捜査に方針を転換して、裁判所に逮捕状を取得する可能性があり、逮捕されるリスクが高くなります。
他方、警察に疑われている犯罪に関与した心当たりがないのであれば無理に出頭する必要はないかと思います。
警察に出頭して事情聴取を受けることになれば、仕事を休むなど日常生活に影響が出る場合もあるので、出頭するかどうか、警察の捜査に協力するかどうかは、ご自身の判断を優先しても問題ないかと思われます。
ただこういった判断をご自身でするのは非常に困難でしょう。
ですからAさんのように警察からの出頭要請を受けた方は出頭前に刑事事件に強い弁護士に相談することをお勧めします。
福岡県折尾警察署に対応している弁護士
このコラムをご覧の方で、福岡県折尾警察署の刑事事件でお悩みの方、福岡県折尾警察署からの出頭要請を受けた方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部にご相談ください。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部では、無料法律相談のご予約を
フリーダイヤル 0120-631-881
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福岡県久留米警察署管内の水利妨害事件 警察が捜査を開始
福岡県久留米警察署管内の水利妨害事件 警察が捜査を開始
福岡県久留米警察署管内の水利妨害事件を警察が捜査している件について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部が解説します。
福岡県久留米警察署管内の水利妨害事件
先月、福岡県久留米市にある農業用ため池の水が抜かれる事件が発生し、福岡県久留米警察署が水利妨害罪で捜査していることが報道されました。
報道によりますと、被害にあったのは久留米市内2か所のため池で、今月の田植えに使用する予定で貯めていた農業用用水です。
一つのため池では、排水口の木製の栓が全て抜かれ、約9割の水がなくなっており、もう一つのため池でも約3割の水がなくなっていたとのことです。
さいわいにも被害にあったため池の近くには、別のため池があることから農業への直接的な影響は少ないようですが、福岡県久留米警察署は、何者かが故意的に水を抜いた可能性が高いとして、水利妨害などの疑いで捜査をしているようです。
(5月31日に配信されたRKBオンラインを参考にしています。)
水利妨害罪
水利妨害罪は、出水危険罪と共に刑法第123条に規定されている法律です。
刑法第123条
堤防を決壊させ、水門を破壊し、その他水利の妨害となるべき行為又は出水させるべき行為をした者は、2年以下の懲役若しくは禁錮又は20万円以下の罰金に処する。
水利妨害罪は、水利権という個人的権利に対する財産犯として扱われている犯罪で、ここでいう「水利」とは、灌漑、牧畜、水車、発電、飲料用引水等一切の水の利用を意味しますが、交通上の水の利用や、水道による飲料水の利用は、往来妨害罪や水道損壊罪が適用され、水利妨害罪は適用されません。
水利妨害罪は故意犯ですので、その成立には少なくとも、自己の行為によって水利の妨害となるべき状態が生じることの認識が必要とされています。
水防妨害罪
水利妨害罪とよく似た名前の法律で「水防妨害罪」という犯罪が、刑法第121条に規定されています。
水防妨害罪とは、水害の際に、水防用の物を隠匿したり損壊する等して、水防を妨害した際に成立する犯罪で、公共の危険が生じている状態での犯行であるが故に、重大な被害が生じる可能性が高いことから、「1年以上10年以下の懲役」と厳しい法定刑が規定されていますが、おそらく、これまで適用された事はないのではないでしょうか。
福岡県久留米警察署が扱っている刑事事件のご相談は
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部では、福岡県久留米警察署が扱っている刑事事件のご相談を無料で承っております。
事件の内容に関わらず、刑事事件でお困りの方は
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※
なお、福岡県久留米警察署に逮捕されてしまった方のもとに弁護士を派遣する 初回接見サービス についても、上記フリーダイヤルにてご予約をお受けしております。⇒⇒こちらをクリック
福岡県南警察署に逮捕されたら 傷害事件の弁護活動に強い弁護士の見解は
福岡県南警察署に逮捕されたら 傷害事件の弁護活動に強い弁護士の見解は
福岡県南警察署に逮捕されるとどうなるのか?傷害事件の弁護活動に強い弁護士の見解を、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部が解説します。
傷害罪で福岡県南警察署に逮捕
会社員のAさんは、福岡市南区を車で走行中に、通行を巡って他の車の運転手とトラブルになりました。
お互い道路脇に車を止めて車外で口論していたのですが、我慢の限界に達したAさんは、相手を突き飛ばして転倒させ、なおも馬乗りになって相手の顔面を手拳で複数回殴打したところ、相手は口から血を流してグッタリしました。
怖くなったAさんは、そのまま車で逃走したのですが、事件を起こした翌日に、傷害罪で福岡県南警察署に逮捕されてしまいました。
Aさんの暴行を受けた相手は、眼底骨折等で全治1ヶ月の重傷だったようです。
(フィクションです。)
傷害罪
Aさんのように暴行した相手に傷害を負わせると傷害罪となります。
傷害罪は刑法第204条に規定されている犯罪ですが、暴行以外でも故意的に人に傷害を負わせると傷害罪が成立する可能性があります。
傷害を負わせる方法は、暴行のような人の身体に対する有形力の行使の他、無形的な方法や、不作為であっても傷害罪は成立し得ます。
過去には昼夜を問わず大音量の騒音を流して近隣住民に精神疾患を負わせたとして傷害罪が適用された事件があるのです。
ちなみに傷害罪の法定刑は「15年以下の懲役又は50万円以下の罰金」です。
偶発的な犯行で、被害者が軽傷な場合は略式起訴のよる罰金刑となる可能性が高いですが、武器を使用したり執拗に暴行していたりと、暴行態様が悪質な場合や、被害者が重傷を負っている場合は初犯でも正式に起訴される可能性があり、被害者が後遺症をともなうような重傷を負っている場合は、実刑判決となることもあります。
弁護士の見解は
まず福岡県南警察署に逮捕されたAさんは、警察署の留置場に収容されて警察官の取調べを受けることになります。
今回の事件は、偶発的な犯行とはいえ、無抵抗の被害者に対して執拗に暴行して全治1ヶ月の重傷を負わせている上に、犯行後に逃走していることから、逮捕から48時間以内に検察庁に送致されると、その後勾留が決定するでしょう。
勾留の期間は10日から20日間ですが、この間に、被害者との示談を成立することができなければ起訴される可能性も十分に考えられます。
Aさんが初犯だとすれば、判決までに被害者との示談が成立しなくても執行猶予付きの判決を獲得できるでしょうが、こういった暴力事件の前科がある場合は、実刑判決の可能性も十分に考えられます。
何れにしても早期に被害者との示談を成立させることで処分が軽減される見込みが十分にあるので、処分の軽減を望むのであれば被害者との示談が必要不可欠となります。
福岡県南警察署に逮捕されたら
福岡市南区の傷害事件でお困りの方や、ご家族、ご友人が福岡県南警察署に逮捕された方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部にご相談ください。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部では、刑事事件専門の弁護士による無料法律相談や、逮捕されている方のもとに弁護士を派遣する初回接見サービスのご予約を
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福岡県東警察署から呼び出し 準強制わいせつ罪で取り調べ
福岡県東警察署から呼び出し 準強制わいせつ罪で取り調べ
博多警察署に窃盗罪で逮捕された方の不起訴を獲得するための弁護活動について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部が解説します。
準強制わいせつ容疑で取調べ
ある日、会社員をしているAさんの携帯電話に福岡東警察署から「あなたが3週間前に一緒にお酒を飲んだ女性から被害届が出されている。準強制わいせつ罪の容疑がかかっているので警察署に出頭して欲しい。」と電話がありました。
確かにAさんは、約3週間前に大学のころの後輩女性と二人でお酒を飲みに行き、その帰りに寄ったカラオケで後輩女性にキスをしたり胸を触ったりしました。
お酒に酔っていたとはいえ、後輩女性の同意を得ていると信じてわいせつ行為に及んでいたAさんでしたが、確かに行為前にハッキリと女性から同意を得たわけではなかったので、今後の手続きが非常に不安です。
そこでAさんは、出頭して取り調べを受ける前に刑事事件に強いと評判の弁護士に相談することにしました。
(フィクションです。)
準強制わいせつ罪
刑法第178条では、人の心神喪失や抗拒不能に乗じたり、そういった状態に陥らせてわいせつ行為に及ぶことを準強制わいせつ罪と規定しています。
準強制わいせつ罪は、強制わいせつ罪と同じく起訴されて有罪が確定すれば「6月以上10年以下の懲役」が科せられますが、執行猶予を獲得できれば服役を免れることができます。
準強制わいせつ罪でいうところの「心神喪失」とは、精神上の障害によって正常な判断力を失っている状態をいいます。
また「抗拒不能」とは、心神喪失以外の理由で心理的・物理的に反抗が不能な状態をいいます。
今回の事件を参考にすると、被害者とされるAさんの後輩女性が、事件当時正常な判断ができないほどに酒に酔っていたり、その様な状態になるまでAさんが後輩女性にお酒を飲ませていて、かつその状態をAさんが認識してわいせつ行為に及んでいいたのであれば、準強制わいせつ罪が成立する可能性が極めて高いでしょう。
準強制わいせつ罪の取り調べ対応
実際にわいせつ行為に及んでいる場合、準強制わいせつ罪が成立するかどうかは、行為者が、わいせつ行為時に、被害者が心神喪失や抗拒不能の状態に陥っている認識があるかどうかによります。
つまりAさんが問題視している後輩女性の同意の有無は、準強制わいせつ罪の成立の可否を判断する上では大きな問題にはならず、それよりも、後輩女性の状態をどの様に認識してわいせつ行為に及んでいるかがポイントになります。
福岡東警察署での取り調べ対応に強い弁護士
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部では、福岡東警察署で取り調べを受けている方からの法律相談を無料で承っております。
刑事事件に強い弁護士の無料法律相談については
フリーダイヤル 0120-631-881
にて24時間、年中無休で承っておりますので、お気軽にお電話ください。
博多警察署に窃盗罪で逮捕 不起訴を獲得するには
博多警察署に窃盗罪で逮捕 不起訴を獲得するには
博多警察署に窃盗罪で逮捕された方の不起訴を獲得するための弁護活動について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部が解説します。
窃盗罪で逮捕
1ヶ月ほど前に無職のAさんは、博多駅の構内で酒に酔って寝込んでいる人から財布を盗む窃盗事件を起こしました。
盗んだ財布の中には約10万円の現金と、カード類が入っていましたが、現金だけを抜き取ったAさんは、財布ごと駅構内のゴミ箱に捨ててしまいました。
そして昨日、博多駅の構内で博多警察署の警察官に職務質問されたのです。
警察官から「防犯カメラに映っていた、1ヶ月ほど前に発生した窃盗事件の犯人と酷似している。」と言われ、言い逃れができないと感じたAさんは、素直に犯行を自供しました。
そうしたところAさんは、窃盗罪で緊急逮捕されたのです。
Aさんは、不起訴を目指しています。
(フィクションです。)
窃盗罪
人の物を盗めば窃盗罪となります。
窃盗罪は刑法第235条に規定されている法律で、その法定刑は10年以下の懲役又は50万円以下の罰金です。
窃盗罪はお店から安価な商品を盗み出す万引きから、他人の家に忍び込んで金品を盗み出す侵入窃盗に至るまで幅広い種類がありますが、盗んだ物の値段や、犯行態様によって科せられる刑事罰は様々です。
Aさんのように、酔って寝込んでいる人から財布等を盗む窃盗行為を「仮睡盗(仮睡者狙い)」といいますが、仮睡盗の場合、被害額が10万円程度であれば、初犯でも起訴(公判請求)される可能性が高いので、検察官が起訴をする前に被害者と示談を成立させておくことをお勧めします。
窃盗罪で起訴(公判請求)されると、その後の手続きは刑事裁判に移行し、公開で行われる刑事裁判によって裁判から刑事処分が言い渡されます。
ちなみに被害者との示談がなくても略式起訴による罰金刑となる事もありますが、略式起訴による罰金刑であっても、前科となるのでご注意ください。
不起訴を獲得するには
窃盗事件の不起訴を獲得するには、起訴されるまでに被害者との示談を成立させることが最も有効的です。
もちろん被害者との示談交渉は、ご自身で行うこともできますが、そもそも逮捕によって身体拘束を受けている場合は弁護士に任せるしかありませんし、例え、身体拘束を受けていなかったとしても、ご自身で示談交渉することはお勧めできません。
窃盗事件の被害者との示談交渉を希望の方は、一度、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部にご相談ください。
博多警察署に逮捕された場合は
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部では、24時間、年中無休で、博多警察署に弁護士を派遣する初回接見サービスのご予約や、窃盗事件の被害者との示談交渉に関する無料法律相談のご予約を承っております。
初回接見サービスや弁護士による無料法律相談のご予約は
フリーダイヤル 0120-631-881
までお電話ください。
逮捕された方のもとに弁護士を派遣する初回接見サービスについては こちらをクリック
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