福岡県警警察官が情報漏洩 地方公務員法違反で逮捕

福岡県警警察官が情報漏洩したとして地方公務員法違反で逮捕された事件について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部が解説します。

事件の概要(7月29日に配信された報道各社の記事を参考にしています。)

先月中旬、福岡県田川警察署の交番に勤務する警察官が、知人に対して第三者の犯罪歴等の情報を漏らしたとして地方公務員法(守秘義務違反)で逮捕されました。
そして先月末、この警察官に情報提供を依頼したとして山口県下関市を拠点とする暴力団に所属する暴力団組員が、地方公務員法(そそのかし行為)で逮捕されました。

今回の報道を聞いて非常に驚いた方も多いのではないでしょうか。
これまで数多くの刑事弁護活動を行ってきた弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部でも警察で厳重に管理されているべき情報が警察官によって漏洩していたことに驚きを隠せません。

犯罪歴とは

報道によりますと今回漏洩したのは、第三者の犯罪歴との事ですが、この犯罪歴とは世間一般に言われる「前科」とは異なります。
一般に言われる前科とは、罰金以上の刑事罰を受けた歴を意味しますが、警察が管理している犯罪歴とは、簡単に言うと「警察で検挙された記録」を意味します。
例えば、5年前に自転車を盗んで乗っていたところを警察官に職務質問されて発覚してしまった。警察署に連行されて1,2時間の取調べを受けた後に家族が迎えに来て帰宅できた。指紋採取と写真撮影をされたが、その後は何の処分も受けなかったという場合、前科にはなっていませんが、警察が管理する犯罪歴には記録が残っています。
警察は独自のシステムで全国の警察署で検挙された犯人の犯罪歴を一括で管理しており、そこには犯罪歴のみならず、指紋や身体特徴等まで記録されているようで、一度、ここに登録された記録は消えることがないと言われています。

警察が管理する情報

上記したような犯罪歴についてはご存知の方が多いかもしれませんが、犯罪歴の他にも、警察は独自のシステムで様々な情報を管理しています。
身近なものでは、運転免許証に関する情報や、交通違反歴が有名です。
こういった情報は、警察官であれば簡単に照会できると言います。
職務質問を受けた経験のある方であればご存知だと思いますが、警察官は、携帯している無線機を使って簡単に照会していますし、警察署等に設置されたパソコンを使用して照会することもできるようです。

地方公務員法

地方公務員法は、地方公務員の任用や処遇、給与、勤務時間や条件等について事細かに定めた法律ですが、この法律の中で「守秘義務」について規定されています。

(秘密を守る義務)
第三十四条
1 職員は、職務上知り得た秘密を漏らしてはならない。その職を退いた後も、また、同様とする。
~以下省略~

そして、守秘義務に背けば刑事罰が科せられる可能性があります。
守秘義務違反の罰則については「1年以下の懲役又は3円以下の罰金」が定められており、そそのかし行為についても同様です。

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