会うことを何度も中学生に対して求め、面会要求罪が適用
面会要求罪について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。
参考事件
福岡県那珂川市に住んでいる30歳の会社員Aさんは、インターネット上で15歳の中学生Vさんと知り合いました。
AさんはVさんに対して性交を目的に、そのことを伏せて何度もVさんに会えないかどうかを聞いていました。
Vさんはその度に断っていましたが、AさんはVさんが欲しがっていた物を買うことを条件に会うことを求めました。
そしてVさんは、Aさんが性的な関心を持って会いたがっているのではないかと思い、警察に相談しました。
そしてAさんは春日警察署に面会要求罪の疑いで逮捕されました。
(この参考事件はフィクションです。)
16歳未満の者に対する面会要求等
面会要求罪は略称であり、刑法には「16歳未満の者に対する面会要求等」と定義されています。
刑法第182条第1項では「わいせつの目的で、16歳未満の者に対し、次の各号に掲げるいずれかの行為をした者(当該16歳未満の者が13歳以上である場合については、その者が生まれた日より5年以上前の日に生まれた者に限る。)は、1年以下の拘禁刑又は50万円以下の罰金に処する。」と定められています
「次の各号」は3号まであり、第1号が「威迫し、偽計を用い又は誘惑して面会を要求すること。」、第2号が「拒まれたにもかかわらず、反復して面会を要求すること。」、第3号が「金銭その他の利益を供与し、又はその申込み若しくは約束をして面会を要求すること。」とそれぞれ記載されています。
参考事件のAさんは、Vさんに対して性的な目的で何度も会えないかどうかを聞いているため、第2号に該当します。
その他にも、Vさんが欲しい物を買うことで会おうともしているため、これが「金銭その他の利益」に該当し、第3号が適用される可能性も高いです。
また、Aさんは実際にVさんと会うことはしていませんが、会っていた場合は刑法第182条第2項の適用範囲となります。
この条文には「前項の罪を犯し、よってわいせつの目的で当該16歳未満の者と面会をした者は、2年以下の拘禁刑又は100万円以下の罰金に処する。」とあるため、より重い罪が適用されることになります。
面会要求罪の弁護活動
面会要求罪の施行は、令和5年7月13日に行われた刑法の改正からで、非常に新しい犯罪です。
そのため面会要求罪に問われても詳しい条文を知らず、具体的にどういったことをするべきか分からないことも多いと思います。
こういった際に刑事事件に詳しい弁護士に相談し、正しく状況を把握することが必要です。
また、16歳未満が被害者の性犯罪であることから、示談締結を目指す場合その保護者と示談交渉を進めることになります。
しかし、未成年者が被害にあった事件では、保護者の処罰感情が強くなりやすいため、直接加害者が示談を行うことはデメリットも大きくなります。
そのため示談交渉の際は弁護士を雇い、弁護士を間に入れた形で示談交渉を進める方が、より良い結果に繋がりやすいと言えます。
刑事事件に強い弁護士
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部は、刑事事件を中心に取り扱っている弁護士事務所です。
当事務所では、初回無料の法律相談の他、逮捕または勾留された方のもとに直接弁護士が伺う初回接見サービスを実施しております。
ご予約はどちらもフリーダイヤル「0120-631-881」にて、土、日、祝含め24時間体制で受け付けております。
面会要求罪の疑いで捜査されている、ご家族が面会要求罪の疑いで逮捕されている、このような場合は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部に、お気軽にご連絡ください。