ナンパが刑事犯罪?

2019-10-15

ナンパが刑事犯罪?

ナンパと刑事犯罪について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部が解説します。

福岡市早良区に住む会社員のAさんは居酒屋で友人とお酒を飲んだ後、徒歩で帰宅途中、前方に一人で歩く女性Vさんを見つけました。Aさんは、お酒が入っていたこともあり気が大きくなって、「あの女をナンパしてやろう」と思いました。そこで、AさんはVさんの横から声をかけましたが、Vさんから無視されてしまいました。Aさんは、さらに、Vさんに声をかけましたが無視されたことから腹を立て、Vさんの行く手を阻むようにVさんの正面に立って右手でVさんの左腕をつかみ、「おい、無視するなよ」などと言いながら左手でVさんの胸を数回揉みました。そうしたところ、AさんはVさんから「痴漢!助けて」などと大声を上げられたことから、その場から逃げ出しました。しかし、Aさんは、Vさんから福岡県早良警察署に被害届を提出されたことで強制わいせつ罪で逮捕されてしまいました。
(フィクションです)

~ ナンパが刑事犯罪? ~

ナンパ目的で相手をつきまとったり、声かけをした場合、罪に問われる可能性があります。

まず、つきまといは軽犯罪法の追随等の罪です。
追随等の罪は軽犯罪法1条28号に規定されています。

28号
 他人の進路に立ちふさがって、若しくはその身辺に群がって立ち退こうとせず、又は不安若しくは迷惑を覚えさせるような仕方で他人につきまとった者

28号に該当する者は、

拘留又は科料

の刑罰に処せられる可能性がある、ということです。ちなみに、拘留は1日以上30日未満の間、刑事施設(刑務所、拘置所)に収容される刑罰、科料は1万円未満のお金を納付しなければならない刑罰です。

28号で禁止される行為は
①他人の進路に立ちふさがって立ち退こうとしないこと
②身辺に群がって立ち退こうとしないこと
③不安若しくは迷惑を覚えさせるような仕方で他人につきまとうこと
の3つです。

さらに、声かけをした場合は福岡県迷惑行為防止条例(以下、条例)違反に問われる可能性があります。
条例6条1項では

 何人も、公共の場所又は公共の乗物においで正当な理由がないのに、人を著しく羞恥させ、又は人に不安を覚えさせるような方法で次に掲げる行為をしてはならない

と規定され、その2号で

 前号(痴漢行為)に掲げるもののほか、卑わいな言動をすること

と規定されています。
もちろん、通常の声かけであれば犯罪に当たることはありませんが、「卑わいな言動」に当たると判断されると罪に当たる可能性があることから注意が必要です。
なお、卑わいな言動とは、「社会通念上,性的道義観念に反する下品でみだらな言語又は動作」をいうと解されています。
罰則は「1年以下の懲役又は100万円以下の罰金」です。

~ 無理やり体を触ると強制わいせつ罪 ~

無理やり体を触った場合は強制わいせつ罪に問われる可能性があります。
強制わいせつ罪は刑法176条に規定されています。

刑法176条
 13歳以上の者に対し、暴行又は脅迫を用いてわいせつな行為をした者は、6月以上10年以下の懲役に処する。13歳未満の者に対し、わいせつな行為をした者も、同様とする。 

「わいせつな行為」とは、徒に性欲を興奮又は刺激させ、かつ普通人の正常な性的羞恥心を害し、善良な性的道徳観念に反するような行為をいうと解されています。
また、暴行それ自体がわいせつな行為であってもよいと解されています。
具体的には、いきなり、

・膣を触る
・陰部に手を入れる
・胸を触る
・相手方の感情を無視して接吻する

などの行為はこれに当たるでしょう。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部は、刑事事件・少年事件専門の法律事務所です。刑事事件・少年事件でお困りの方は、まずはお気軽に0120-631-881までお電話ください。24時間、無料法律相談、初回接見サービスの予約受付を承っております。

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