八女市で刃物を示して脅迫

2019-06-13

八女市で刃物を示して脅迫

福岡県八女市に住むAさんは、路上を歩いていた女性のVさん(70歳)に対し、剪定ばさみを見せながら「オレは刃物持っとるけんな」などと脅迫したところ、Vさんの110番通報により駆け付けた福岡県八女警察署の警察官に「暴力行為等処罰に関する法律違反」で逮捕されてしまいました。
(令和元年5月15日西日本新聞に掲載されたニュースを基に作成)

~ 認知度が低い?暴力行為等処罰に関する法律 ~

刑法の暴行罪(刑法208条)、脅迫罪(刑法222条)、器物損壊罪(刑法261条)はよく知られていると思いますが、

暴力行為等処罰に関する法律

はなかなか認知されていないのではないでしょうか?しかし、私たちに身近な暴力罪、脅迫罪、器物損壊罪に関連した法律ですし、実際に検挙者が出ていることも事実です。

~ 暴力行為等処罰に関する法律とは? ~

では、暴力行為等処罰に関する法律とはどんな法律なのでしょうか?

暴力行為等処罰に関する法律(以下、法律)は、集団的、常習的あるいは兇器を用いて行われる暴行罪、脅迫罪、器物損壊罪、傷害罪(刑法204条)について刑法の刑を加重する(法律1条関係(2条関係の説明は省略します)などした法律です。
大正15年4月に制定されたふる~い法律で、第一次世界大戦後の社会的、経済的不満がまん延する大正末期に続発した集団的・常習的な暴力行為、面会強請、強談威迫などに対処するために制定されたと言われています。

~ 法律が適用される例 ~

2014年12月、神奈川県横浜市鶴見区の鶴見川河川敷で、少年3人が被害者(当時17歳)に殴るなどの暴行を加えた上、川で溺死させた事件ではこの法律が適用されています(加えて保護責任者遺棄致死罪も適用。少年3名はのちに少年院送致の保護処分を受けています)。

法律1条では、

多衆の威力を示して刑法208条の罪を犯した場合

は処罰する旨規定されています。「多衆」とは、多数自然人の単純な集合を意味し、何人以上なら「多衆」と決まっているわけではありません。具体的事案に応じて集合時間・場所、集合者各人の年齢・性別など各種事情を総合して判断されます。

法律1条に規定された刑法上の罪は暴行罪、脅迫罪、器物損壊罪で、それぞれの罪を犯した場合に、

加重●●罪

と言われます。罰則は、

3年以下の懲役又は30万円以下の罰金

です。

~ 本件では? ~

本件でも法律1条が適用されます。法律1条では、上記のほかにも、

兇器を示して刑法222条の罪を犯した場合

を処罰する旨規定しています。「兇器」とは、人の生命・身体に害を加えるのに使用されるような器具をいいます。鉄棒、こん棒のように本来用途においては人を殺傷すべきものではないが、殺傷のために使えば使いえる器具(いわゆる「用法上の兇器」)も含むとされています。

~ 常習犯の場合はさらに重たい罪にも! ~

法律1条の3では、常習として傷害罪、暴行罪、脅迫罪、器物損壊罪を犯した者が人を傷害した場合としなかった場合とで罰則を分けています。
前者の場合は「1年以上15年以下の懲役」、後者の場合は「3月以上5年以下の懲役」です。
いずれにしても罰金刑がありませんから、法律1条よりかは刑が重たくなっていることが分かります。

~ 示談交渉は弁護士に依頼 ~

この種事件においても示談交渉が、今後の刑事処分や量刑を決める上で大切になってきます。お困りの方は弁護士へご相談ください。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事事件・少年事件専門の法律事務所です。刑事事件・少年事件でお困りの方は、まずはお気軽に0120-631-881までお電話ください。24時間、無料法律相談初回接見サービスの予約受付を承っております。

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