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【事例解説】強盗罪とその弁護活動(木刀のようなもので車を叩き運転手を脅迫し代行料金を踏み倒したケース)

2025-03-01

【事例解説】強盗罪とその弁護活動(木刀のようなもので車を叩き運転手を脅迫し代行料金を踏み倒したケース)

今回は、木刀のようなもので車を叩き運転手を脅迫し代行料金を踏み倒したという架空の事例に基づいて、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部が解説致します。

事例:木刀のようなもので車を叩き運転手を脅迫し代行料金を踏み倒したケース

福岡県警は、福岡市で木刀のようなもので車を叩き運転代行業のVさんを脅迫し、代行料金の支払いを免れたとして、同市内に住むAさんを強盗の容疑で逮捕しました。
警察によりますと、Aさんは自宅近くの路上で木刀のようなもので車を叩いてVさんを脅迫し代行料金3000円の支払いを免れた疑いが持たれています。
Aさんは福岡市内の飲食店で飲酒し運転代行を利用しましたが、自宅近くに到着すると自分の車から木刀のようなものを取り出し犯行に及んだとみられています。
警察の調べに対して、Aさんは「間違いありません」などと供述し、容疑を認めているとのことです。
(事例はすべてフィクションです。)

1,強盗罪について

〈強盗罪〉(刑法第236条)

第1項 暴行又は脅迫を用いて他人の財物を強取した者は、強盗の罪とし、5年以上の有期懲役に処する。
第2項 前項の方法により、財産上不法の利益を得、又は他人にこれを得させた者も、同項と同様とする。

強盗罪は、①暴行または脅迫を用いて②他人の財物(第1項)または財産上の利益(第2項)を③強取した場合に成立します。
刑法には同じ条文に2つの強盗罪が定義されており、それぞれ1項強盗2項強盗とも呼ばれています。
①暴行または脅迫とは、それぞれ暴行罪脅迫罪における行為と同じであり、「暴行」とは、人の身体に対する不法な有形力の行使を言い、殴る・蹴るなどがこれに該当します。
脅迫」とは、一般人を畏怖させるに足りる程度の害悪の告知を言い、「ぶっ殺すぞ」などと怒鳴り散らす行為などがこれに該当します。
②「財物」とは、所有権の対象になり得る物であれば保護の対象となります。
財産上の利益(第2項)とは、財物以外の財産的な利益をいい、債権を得ることや、本事例のように料金の支払いを免れること(債務の免除・消滅)がこれに該当します。
財産上「不法の」利益を得るとは、財産上の利益それ自体が違法な物を意味するのではなく、財産上の利益を得る手段が違法(=不法)であることをいいます。
③「強取」とは、相手方の反抗を抑圧するに足りる程度の暴行または脅迫を手段として財物または財産上の利益を奪取することをいいます。
したがって、財物または財産上の利益を得るために用いられる暴行または脅迫は、相手方の反抗を抑圧させる程度である必要があり、相手方の反抗を抑圧するに足りない程度の暴行・脅迫を用いて、相手方に財物または財産上の利益を自己に交付させた場合には、恐喝罪刑法第249条)の成否が検討されることになります。
上記の事例では、Aさんは木刀のようなもので車を叩き、Vさんの反抗を抑圧させるに足りる程度の「脅迫」を用いて、運転代行の料金の支払いを免れているため、「財産上不法の利益を得」たといえ、Aさんには強盗罪刑法第236条第2項)が成立することが考えられます。

2,実刑判決を回避するための弁護活動

強盗罪の法定刑は「5年以上の有期懲役」のみであり、起訴されて有罪判決を受けると刑務所に服役することになります。
服役することになれば、職場から解雇されることや家族や友人と自由に会えなくなるなど外部との交流を制限されることになり自由な社会生活を大幅に制限されることになります。
しかし、執行猶予付判決を獲得することができれば、刑務所に服役せずに済むため、社会生活への影響を抑えることができます。
執行猶予は、判決によって言い渡される量刑が3年以下であることが条件の1つです。
そのため、量刑を3年以下にする必要がありますが、被害者に対して被害弁償をしているか、被害者の被害感情が緩和されているかなど事情は量刑判断に影響を持ちます。
したがって、被害者との間で示談が成立していることは執行猶予付判決を獲得するうえで非常に重要となるため、被害者との示談交渉を試みます。
示談交渉は事件の当事者同士でも行うことはできますが、強盗罪の被害者側は加害者に怖い思いをさせられており、加害者側から直接連絡されることを拒み、示談交渉に応じてもらえない可能性があります
しかし、弁護士が相手であれば、被害者も示談交渉に応じてもらえることも珍しくなく、また弁護士であれば、示談交渉において加害者が反省していることや被害弁償の意思があることなどを冷静かつ丁寧に伝えることができるため、示談の成立が十分に期待できます。
以上より、示談交渉は当事者同士で行うことはあまり得策とは言えず、法律の専門家であり交渉に強い弁護士に依頼することがオススメです。

3,まずは弁護士に相談を

福岡県内においてご家族等が強盗罪の当事者となり身柄拘束を受けている方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部にぜひ一度ご相談ください。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部は、これまでにさまざまな刑事事件・少年事件を経験し、恐喝罪をはじめとする刑事事件・少年事件に関する豊富な実績があります。
ご家族等が強盗罪の当事者となり身柄拘束を受けている方に対しては初回接見サービス(有料)をご提供しております。
まずはフリーダイヤル「0120-631-881」までお気軽にお電話ください。

【事例解説】事後強盗罪とその弁護活動(コンビニで万引きしたあと、店員にナイフを出して脅したケース)

2024-09-08

【事例解説】事後強盗罪とその弁護活動(コンビニで万引きしたあと、店員にナイフを出して脅したケース)

今回は、コンビニで食料品を万引きした際に店員に見つかり、声をかけられたところ、ナイフを取り出して脅したという架空の事例に基づいて、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部が解説致します。

事例:コンビニで万引きしたあと、店員にナイフを出して脅したケース

福岡県警察西警察署は、福岡市西区にあるコンビニエンスストアにおいて、食料品など10点(被害額約5000円)を万引きしたあと、店員の男性にナイフを出して脅したとして、福岡市西区在住のAさんを事後強盗の疑いで逮捕しました。
Aさんは、品物を万引きした際に店員の男性に見つかり、警察に通報すると告げられたところ、逮捕されるのを免れるために、店員の男性にナイフを突きつけて「警察に通報したら刺すぞ」などと言い、その場から逃走したとのことです。
店員の男性に怪我はありませんでした。
犯行現場やその周辺の防犯カメラの映像を解析するなどの捜査を進め、Aさんの犯行を特定し、逮捕に至りました。
警察の調べに対し、Aさんは「お金がなくてやった。警察に捕まりたくなかった」などと供述し、容疑を認めているとのことです。
(事例はフィクションです。)

1,事後強盗罪について

〈事後強盗罪〉(刑法238条)

窃盗が、財物を得てこれを取り返されることを防ぎ、逮捕を免れ、又は罪跡を隠滅するために、暴行又は脅迫をしたときは、強盗として論ずる。

窃盗が、財物を得てこれを取り返されることを防ぐ目的(財物奪還阻止目的)、逮捕を免れる目的(逮捕免脱目的)または証拠を隠滅する目的(罪証隠滅目的)のいずれかの目的で、暴行または脅迫をした場合には、強盗として論ずる、すなわち刑法に定められた強盗罪が成立することになります。
窃盗が」とは、窃盗犯人、つまり窃盗罪刑法第235条)を犯した者をいい、万引きは窃盗罪に該当します。
上記の事例では、窃盗犯人であるAさんは警察に通報すると告げた店員に対して、逮捕を免れる目的でナイフを取り出して脅迫しています。
そのため、Aさんには事後強盗罪が成立する可能性があります。
なお 、窃盗罪には、財産上の利益を窃取すること(これを利益窃盗と言います。)を処罰する規定が存在しないため、1項強盗罪刑法236条第1項)が成立することになります。
例えば、初めから無賃乗車するつもりでタクシーに乗れば、運送サービスという財産上の利益を騙し取ったことになり、詐欺罪刑法第246条第2項)が成立することが考えられます。
しかし、タクシーに乗りしばらくしてお金がないことに気付き、目的地に到着して運賃の支払いを求められたタイミングで運転手の目を盗んで逃走した場合には、財産上の利益を窃取したことになりますが、利益窃盗を処罰する規定が存在しないため、不可罰となります。
ただし、「財布を忘れた。取りに帰りたいからいったん降ろしてくれ。」などと嘘をついて逃走した場合には、その行為は欺罔行為に該当し詐欺罪刑法第246条第2項)が成立する可能性があります。

〈強盗罪〉(刑法236条)

第1項 暴行又は脅迫を用いて他人の財物を強取した者は、強盗の罪とし、5年以上の有期懲役に処する。
第2項 前項の方法により、財産上不法の利益を得、又は他人にこれを得させた者も、同項と同様とする。

強盗罪は、暴行または脅迫を用いて、他人の財物(第1項)または財産上の利益(第2項)を強取した場合に成立します。
強取」とは、相手方(被害者など)の反抗を抑圧させるに足りる程度の暴行または脅迫を加えて財物または財産上の利益を奪取することをいいます。
暴行とは、人の身体に対する不法な有形力の行使をいいます。
脅迫とは、相手方に畏怖を生じさせる程度の害悪の告知をいいます。

2,執行猶予付き判決獲得に向けた弁護活動

事後強盗罪強盗罪として処罰されることになるため、刑罰は5年以上の有期懲役が科されることになります。
執行猶予は、判決によって言い渡される刑罰が3年以下の懲役若しくは禁錮又は50万円以下の罰金である必要があります。(刑法25条1項柱書
そのため、事後強盗罪で有罪判決を受けてしまった場合、執行猶予が付かない可能性があります。
しかし、犯罪の情状に酌量すべきものがあるときは、裁判所は、その刑を減軽することができます。(刑法第66条
犯罪の情状に酌量すべきもの」とは、例えば、被害者との間で示談が成立しているなどの事情がある場合をいいます。
示談交渉は、事件の当事者間でも行うことはできますが、通常は事件の被害者は加害者に接触されることに恐怖を感じて、示談交渉に応じてもらえない可能性が高いです。
また、上記の事例のように、コンビニなどのお店も被害者である場合、最初から示談に応じないという姿勢のところが多いですが、弁護士が粘り強く交渉することで、示談交渉に応じてもらえる場合もあります。
そのため、示談交渉は、交渉のプロである弁護士に依頼することが得策であるといえます。
示談が成立すれば、執行猶予付き判決の獲得が十分に期待できます。

3,まずは弁護士に相談を

福岡県内においてご家族等が事後強盗罪の当事者となり身柄拘束を受けている方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部にぜひ一度ご相談ください。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部には、刑事事件・少年事件を専門的に取り扱い、刑事事件・少年事件に関する経験・実績が豊富な弁護士が在籍しております。
ご家族等が事後強盗罪の当事者となり身柄拘束を受けている方に対しては初回接見サービス(有料)をご提供しております。
まずはフリーダイヤル「0120-631-881」まで、お気軽にお電話ください。

【事例解説】事後強盗罪とその弁護活動(リサイクルショップで商品を万引きし、追いかけてきた店員に暴行を加えたケース)

2024-06-20

【事例解説】事後強盗罪とその弁護活動(リサイクルショップで商品を万引きし、追いかけてきた店員に暴行を加えたケース)

今回は、リサイクルショップで商品を万引きし、追いかけてきた店員に暴行を加えたという架空の事例に基づいて、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部が解説致します。

事例:リサイクルショップで商品を万引きし、追いかけてきた店員に暴行を加えたケース

福岡市のリサイクルショップで靴など商品3点を盗んだAさんが、逮捕を免れるため従業員Vさんを殴ったとして、逮捕されました。
事後強盗の疑いで逮捕されたのは、福岡市西区のAさんです。
Aさんは、福岡市西区にあるリサイクルショップで、スニーカーなど商品3店(販売価格合わせて3万円)を盗んだ後、店員のVさんに呼び止められましたが、逮捕を免れるため暴れたり、Vさんを殴ったりする暴行を加えた疑いが持たれています。
Aさんの窃盗に気づいた店員のVさんが、店の外に出たAさんを追いかけて取り押さえたということです。
警察の調べによると、Aさんは「生活に困ってやった。」などと供述し、容疑を認めているとのことで、Vさんに怪我はないとのことです。
(事例はフィクションです。)

1,事後強盗罪について

〈事後強盗罪〉(刑法238条)

窃盗が、財物を得てこれを取り返されることを防ぎ、逮捕を免れ、又は罪跡を隠滅するために、暴行又は脅迫をしたときは、強盗として論ずる。

窃盗が、財物を得てこれを取り返されることを防ぐ目的(財物奪還阻止目的)、逮捕を免れる目的(逮捕免脱目的)または証拠を隠滅する目的(罪証隠滅目的)のいずれかの目的で、暴行または脅迫をした場合には、強盗として論ずる、すなわち後述する刑法に定めらた強盗罪が成立することになります。
窃盗が」とは、窃盗犯人、つまり窃盗罪刑法235条)を犯した者を言います。
上記の事例では、窃盗犯人であるAさんは、追いかけてきた店員Vさんに対して、逮捕を免れる目的(逮捕免脱目的)で殴るなどの暴行を加えているため、窃盗罪ではなく強盗罪が成立することになります。
なお 、窃盗罪には、財産上の利益を窃取すること(これを利益窃盗と言います。)を処罰する規定が存在しないため、1項強盗罪が成立することになります。
例えば、初めから無賃乗車するつもりでタクシーに乗れば、運送サービスという財産上の利益を騙し取ったことになり、詐欺罪刑法246条2項)が成立することが考えられます。
しかし、タクシーに乗りしばらくしてお金がないことに気付き、目的地に到着して運賃の支払いを求められたタイミングで運転手の目を盗んで逃走した場合には、財産上の利益を窃取したことになりますが、利益窃盗を処罰する規定が存在しないため、不可罰となります。
ただし、「財布を忘れた。取りに帰りたいからいったん降ろしてくれ。」などと嘘をついて逃走した場合には、その行為は欺罔行為に該当し詐欺罪刑法246条2項)が成立する可能性があります。

〈強盗罪〉(刑法236条)

1項 暴行又は脅迫を用いて他人の財物を強取した者は、強盗の罪とし、5年以上の有期懲役に処する。
2項 前項の方法により、財産上不法の利益を得、又は他人にこれを得させた者も、同項と同様とする。

強盗罪は、暴行または脅迫を用いて、他人の財物(1項)または財産上の利益(2項)を強取した場合に成立します。
強取」とは、相手方(被害者など)の反抗を抑圧させるに足りる程度の暴行または脅迫を加えて財物または財産上の利益を奪取することを言います。
暴行とは、人の身体に対する不法な有形力の行使を言います。
脅迫とは、相手方に畏怖を生じさせる程度の害悪の告知を言います。

2,事後強盗罪における弁護活動

(1)身体拘束の回避・解放

逮捕・勾留による身柄拘束は、最長で23日間続き、その間に捜査機関による取調べを受け、最終的に起訴か不起訴の判断は、検察官によってなされます。
被疑者の勾留が認められるのは、勾留の理由と必要性があると判断された場合です。
勾留の理由は、被疑者が定まった住居を有しないことや、被疑者による証拠隠滅や逃亡のおそれがあると判断されることを言います。(刑事訴訟法207条1項本文60条1項各号
勾留の必要性は、被疑者の身柄を拘束しなければならない必要性と身柄拘束によって被疑者が被る不利益とを比較衡量して、勾留することが相当である場合に認められます。
そのため、例えば、犯罪の証拠物はほとんど押収済みである、あるいは確実な身元引受があれば、被疑者の監督が見込めるといった事情があれば、そもそも勾留の必要性が認められない可能性が高いので、それらの事情を検察官や裁判所に対して意見書として提出するなどの働きかけによって、身柄拘束の回避が期待できます。
身柄拘束をされてしまった場合でも、上記の勾留の理由を否定し得る客観的な事情や証拠が存在すれば、準抗告刑事訴訟法429条1項)や勾留取消請求刑事訴訟法87条1項)を行い、早期の身柄解放を目指します。
被疑者が住居を有しており居住期間も長いといった事情は被疑者の住居不定の要件を否定する方向に働きます。
また、上記の事例のように、犯人は現行犯逮捕されており、加えて捜査機関による捜査がかなり進展していて、その時点において被疑者による証拠隠滅は困難であるといった事情は、被疑者による証拠隠滅を否定し得る客観的な証拠や事情となるでしょう。

(2)示談交渉

事後強盗罪は、被害者が存在します。
また、事後強盗罪は、上記の事例のように、商品を盗まれた、あるいはそれにより商品が売り物にはならなくなるといった財産的な被害と、被疑者により暴行を加えられた被害者の身体的な被害があります。
そこで、それぞれの被害者に対して、場合によっては捜査機関を経由してコンタクトをとり、示談交渉を試みます。
財産的な被害を被ったお店との示談交渉については、そもそもお店側が示談交渉には応じない場合も少なくありません。
そのため、弁護人としては、事件について謝罪・反省の意思を伝えたうえで、商品の買い取りなどの被害弁償や示談金をお支払いする準備がある旨を伝えてお店側に不快感を持たれない程度に粘り強く交渉し、示談の成立を目指します。
身体的な被害を被った被害者との示談交渉については、同じく謝罪・反省の意思を伝えた上で、治療費のお支払いなどの被害弁償や示談金のお支払いの準備がある旨を提示して、示談の成立を目指します。
示談が成立すれば、被疑者による証拠隠滅や逃亡のおそれが低いと判断されて早期の身柄解放が期待できます。

(3)不起訴処分獲得

前述の示談が成立していれば、それを検察官に伝えることで、不起訴処分の獲得を目指します。
不起訴処分が獲得できれば、前科がつくことを回避することができるため、その後の社会生活に対する影響を最小限に抑えることができるなどのメリットがあります。

3,まずは弁護士に相談を

福岡県内において家族・親族が事後強盗罪の当事者となり身柄拘束を受けている方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部にぜひ一度ご相談ください。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部には、刑事事件・少年事件を専門的に取り扱い、刑事事件・少年事件に関する経験・実績が豊富な弁護士が在籍しております。
家族・親族が事後強盗罪の当事者となり身柄拘束を受けている方に対しては初回接見サービス(有料)をご提供しております。
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【事例解説】強盗罪と早期の身柄解放や不起訴処分獲得に向けた弁護活動(タクシーの運転手を殴り運賃を踏み倒したケース)

2024-05-20

【事例解説】強盗罪と早期の身柄解放や不起訴処分獲得に向けた弁護活動(タクシーの運転手を殴り運賃を踏み倒したケース)

今回は、酩酊した状態でタクシーに乗り、運賃の支払いを求められた際に運転手を殴り運賃を踏み倒したという架空の事例に基づいて、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部が解説致します。

事例:タクシーの運転手を殴り運賃を踏み倒したケース

タクシーの運転手Vさんを殴り、料金を踏み倒したとして、Aさんが現行犯逮捕されました。
福岡市東区在住のAさんは、福岡市東区の路上で、乗っていたタクシーの運転手Vさんの顔など複数回殴ったうえ、料金6000円を踏み倒したとして強盗の現行犯で逮捕されました。
Aさんは、料金をQRコード決済で支払おうとしたが、決済されなかったことに腹を立て、「なんや、俺が払うとや」などと言って車を降り、引き止めてきたVさんを殴ったという。
Aさんは当時、酩酊(めいてい)状態で「わたしがやったことに間違いない」と容疑を認めているという。

(事例はすべてフィクションです。)

1,強盗罪について

〈強盗罪〉(刑法236条)

1項 暴行又は脅迫を用いて他人の財物を強取した者は、強盗の罪とし、5年以上の有期懲役に処する。
2項 前項の方法により、財産上不法の利益を得、又は他人にこれを得させた者も、同項と同様とする。

強盗罪は、①暴行または脅迫を用いて②他人の財物1項)または財産上の利益2項)を③強取した場合に成立します。
刑法には同じ条文に2つの強盗が定義されており、それぞれ1項強盗2項強盗とも呼ばれています。
暴行または脅迫とは、それぞれ暴行罪脅迫罪における行為と同じであり、「暴行」とは、人の身体に対する不法な有形力の行使を言い、殴る・蹴るなどがこれに該当します。
脅迫」とは、一般人を畏怖させるに足りる程度の害悪の告知を言い、「ぶっ殺すぞ」などと怒鳴り散らす行為などがこれに該当します。
②「財物」とは、所有権の対象になり得る物であれば保護の対象にとなりますが、経済的にも主観的にも価値が認められないものは保護の対象となりません。
財産上の利益2項)とは、財物以外の財産的な利益を言い、債権を得ることや、本事例のように料金の支払いを免れること(債務の免除・消滅)がこれに該当します。
財産上「不法の」利益を得るとは、財産上の利益それ自体が違法な物を意味するのではなく、財産上の利益を得る手段が違法(=不法)であることを言います。
本事例では、AさんはVさんの顔などを殴りタクシー運賃の支払いを免れているため、Aさんは「財産上不法の利益を得」たと言えます。
③「強取」とは、相手方の反抗を抑圧するに足りる程度の暴行または脅迫を手段として財物または財産上の利益を奪取することを言います。
したがって、財物または財産上の利益を得るために用いられる暴行または脅迫は、相手方の反抗を抑圧させる程度である必要があり、相手方の反抗を抑圧するに足りない程度の暴行脅迫を用いて、相手方に財物または財産上の利益を自己に交付させた場合には、恐喝罪刑法249条)の成否が検討されることになります。

2,早期の身柄解放や不起訴処分獲得など前科の回避に向けた弁護活動

強盗罪で逮捕・勾留されると、最長で23日間身柄を拘束され、その間に捜査機関による取調べを受けることになります。
被疑者段階における勾留が認められるのは、被疑者が定まった住居を有していない場合、被疑者に証拠隠滅のおそれまたは逃亡のおそれがあると判断された場合です。(刑事訴訟法207条1項本文60条1項各号
そのため、早期の身柄解放に向けた弁護活動としては、これらの要件を否定し得る客観的な証拠や事情を収集し、裁判所に対して準抗告刑事訴訟法429条1項2号)や勾留取消請求刑事訴訟法87条1項)といった不服申し立てを行います。
準抗告とは、被疑者にそもそも勾留を認める理由が無いことを裁判所に申し立てることを言います。
勾留取消請求とは、既に勾留されている被疑者において、後発的な事情の変化により勾留を認める理由がなくなったため、裁判所に決定で勾留を取り消すよう申し立てる手続きです。
上記の事例で言えば、Aさんは犯行を認めているため、Aさんに対し検察官が勾留請求したとしても、Aさんの逃亡のおそれは低いと考えられるため、勾留の必要性はないと主張することが準抗告です。
また、強盗罪は被害者が存在する犯罪でもあるため、被害者との示談に向けた弁護活動も行います。
しかし、強盗罪は被害者の財産的な被害があると同時に被害者の身体的・精神的な被害が問題になる犯罪でもあります。
強盗罪は、財物または財産上の利益の奪取のために被害者の反抗を抑圧するに足りる程度に強い暴行または脅迫が用いられます。
そのため、示談を成立させるには、被害者の方に対する被害弁償や慰謝料の支払い等を行い、被害者に対し反省や謝罪の意を示す必要があります。
当事者同士での示談交渉を行うことは可能ですが、通常は拗れて交渉が上手くいかないことが多いです。
弁護士を間に入れて被害者に対し冷静かつ丁寧な説明を行うことができれば、示談交渉が上手くいくことが期待できます。
示談には、被害者の意向をくみ取りつつも加害者に対する宥恕条項(被害者に対する刑事処罰を望まないことを意味する条項)や被害届の取下げや刑事告訴の取消といった約定を加えることが必要不可欠です。
示談の成否は、被疑者の場合は起訴か不起訴かを左右する重要な要素になることが多いため、前科回避のために示談交渉を法律の専門家である弁護士に依頼することは、数あるメリットの内の1つと言えるでしょう。
しかし、逮捕されてから起訴されるまでの間に被害者とコンタクトをとり示談を成立させなければ、起訴されて前科が付くおそれが高くなるため、逮捕された場合には一刻も早く弁護士に依頼することをオススメします。

3,まずは弁護士に相談を

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は刑事事件・少年事件を専門に取り扱う法律事務所です。
そのため、様々な刑事事件・少年事件を経験しており、当該分野における高い実績を誇ります。
福岡県内においてご家族等が強盗罪で逮捕等により身柄を拘束されてしまった方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部にぜひ一度ご相談ください。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部には、刑事事件に特化した弁護士が在籍しており、ご家族等が強盗罪で逮捕等により身柄を拘束されてしまった方に対しては、初回接見サービス(有料)をご提供しております。
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