危険運転~海の中道大橋飲酒運転事故~から13年

2019-09-24

危険運転~海の中道大橋飲酒運転事故~から13年

危険運転について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部が解説します。

福岡市博多区に住む会社員のAさん(22歳)は、居酒屋で知人らと大量に飲酒した上、正常な運転が困難な状態で車を運転していたところ、対面信号機の表示が赤色であることを見過ごして交差点を通過しようとしたため、折から、青色信号に従って同交差点に進入してきたVさん(20歳)運転の中型バイクに自車を衝突させ、Vさんを路上に転倒させるなどしました。Aさんの車は電柱に衝突し、Aさんはその衝撃で意識を取り戻しました。Aさんは何が起きたのかわからず運転席に座ったままでいると、運転席の窓越しに通行人から、「おい、飲酒運転しただろ!」「お前、バイクの運転手を轢いたぞ!」などと声をかけられてはじめて事の重大さに気づき、車から降りましたがVさんは救急車に運ばれて現場にはいませんでした。その後、Aさんは現場に駆け付けた福岡県博多警察署の警察官から事情を聴かれた後、過失運転致傷罪で現行犯逮捕されました。そして、Vさんが死亡したことや捜査の結果、Aさんがアルコールを摂取し、正常な運転が困難であることを認識しながら車を運転していたことが判明したことなどを受け、Aさんは危険運転致死罪で起訴されました。
(フィクションです。)

~ はじめに ~ 

先日、8月25日で、2006年8月25日に福岡市東区の海の中道大橋飲酒運転の車に追突された車が海に転落し、幼いきょうだい3人の命が奪われた悲惨な交通事故から13年が経ちました。
この悲惨な交通事故から13年も経過していることから、この悲惨な交通事故を知らない若者も多くいるようです。
確かに、車の運転免許を取得することができる現在の18歳の方は当時5歳ということで、生の記憶がないことは当然のことかもしれません。しかし、8月25日になると、毎年のように飲酒運転撲滅に向けた啓発活動が行われており、若者の飲酒運転に対する認識の低さも一定程度影響しているのではないでしょうか?

~ どんな事故だったの? ~

そこで、上記事故がどんな事故だったのか改めてご紹介します。
この事故は、事故当時、福岡県職員だった男性(以下、Aといいます)が引き起こした事故としても注目を集めました。

Aは、多量に飲酒の上、2006年8月25日午後10時50分頃、福岡市東区の海の中道大橋において、知人1名を同乗させて車(トヨタ、クラウンマジェスタだったとのことです)を時速約100キロメートルで運転していたところ、前方を走っていたVさん運転の車(妻、子ども3名同乗)に自車を追突させ、V車を橋の欄干を突き破らせて博多湾に転落させました。その結果、子ども3名をを溺死させ、Vさんとその妻に軽傷を負わせた、という事故です。

~ 裁判はどうなったの? ~

Aは、福岡地方検察庁に、危険運転致死傷罪と道路交通法違反(ひき逃げ、Aは事故現場から逃走しました(加えて、Aは水を飲み、友人に身代わり出頭を依頼するなどの飲酒運転の罪証隠滅行為を働いていました))で起訴され、裁判で懲役25年を求刑されました。しかし、第一審の福岡地方裁判所は危険運転致死傷罪の適用を認めず、業務上過失致死傷罪(現在の過失運転致死傷罪)と道路交通法違反が成立するとし、Aに懲役7年6月の実刑判決を言い渡しました。
そこで、検察側はもちろん、A側も控訴、上告し、第二審、最高裁ではAに危険運転致死傷罪が成立するか否かが争われましたが最高裁で成立すると認められ、Aに対する

懲役20年

の刑が確定しています。

~ 飲酒運転は危険!絶対にやめよう ~

飲酒運転しても「人に迷惑をかけない。」などと考えられる方がいます。
しかし、それはあくまで結果論であって、飲酒運転が危険であることはいうまでもありません。
飲酒運転によって人に怪我をさせたり、人を死亡させるなど取り返しのつかないことを起こしてしまう危険が高いです。そして、その場合は危険運転の罪が適用されて刑事上の責任を負うほか、数千万、数億万単位の損害倍書額を請求されることにもなりかねません。
飲酒運転はぜったいにやめましょう!

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事事件・少年事件専門の法律事務所です。刑事事件・少年事件でお困りの方は、まずは0120-631-881までお気軽にお電話ください。無料法律相談初回接見サービスを24時間受け付けております。

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