飲酒運転と犯罪①

2019-03-01

飲酒運転と犯罪①

福岡県福津市に住むAさんは,地元の居酒屋X店でBさんら同級生数名と久しぶりに食事をしました。Aさんはあまり酒が飲めませんでしたが,Bさんは以前から大のお酒好きでした。Aさんが把握しているだけでも,1時間で,ビールジョッキ中2杯,焼酎水割り1杯を飲んでいました。そうしたところ,Aさんは,Bさんから「コンビニまでたばこを買いに行きたいけど,歩いて居酒屋まで来たので脚がない」と言われました。Aさんは,「コンビニは近いし,事故など起こさなければいいや」という気持ちで,Bさんの車の運転キーを渡しました。
ところが,Bさんはコンビニに向かう途中,福岡県宗像警察署の検問に遭い,酒気帯び運転が発覚しました。また,Bさんの供述に基づき,Aさんも道路交通法違反(車両等提供罪)で逮捕されてしまいました。
(フィクションです)

~ Bさんの罪【酒気帯び運転の罪】 ~

Bさんは酒気帯び運転の罪で逮捕されたようです。酒気帯び運転とはどんな罪かご紹介した上で,酒酔い運転との違いについてもご紹介したいと思います。

= 酒気帯び運転の罪 =

酒気帯び運転の罪に関する規定は,道路交通法(以下「法」)65条1項,117条の2の2第3号,道路交通法施行令(以下「施行令」)44条の3にあります。

法65条1項
 何人も,酒気を帯びて車両等を運転してはならない。

法117条の2の2 次の各号のいずれかに該当する者は,3年以下の懲役又は50万円以下の罰金に処する。
3号 第65条(酒気帯び運転等の禁止)第1項の規定に違反して車両等(軽車両を除く)を運転した者で,その運転した場合いおいて身体に政令で定める程度以上に  アルコールを保有する状態にあったもの

施行令44条の3
 法第117条の2の2第3号の政令で定める身体に保有するアルコールの程度は,血液1ミリリットルにつき0.3ミリグラム又は呼気1リットルにつき0.15ミリグラムとする。

つまり,酒気帯び運転とは,血液1ミリリットルにつき0.3mg又は呼気1リットルにつき0.15mg以上アルコールを保有する状態で車両等(軽車両(自転車など)を除く)を運転することをいいます。そして,酒気帯び運転の罪では,3年以下の懲役又は50万円以下の罰金の刑を科されるおそれがあります。

= 酒酔い運転との違い =

酒酔い運転の罪に関する規定は,上記の法65条1項のほかに,法117条の2第1項にあります。

法117条の2 次の各号のいずれかに該当する者は,5年以下の懲役又は100万円以下の罰金に処する。
1項 第65条(酒気帯び運転等の禁止)第1項の規定に違反して車両等を運転した者で,その運転した場合において酒に酔った状態(アルコールの影響により正常  な運転ができないおそれがある状態をいう。)にあったもの

* 成立要件の違い *

酒気帯び運転の罪の場合,血液1ミリリットルにつき0.3ミリグラム又は呼気1リットルにつき0.15ミリグラムと具体的数値が必要ですが,酒酔い運転の罪の場合,「酒に酔った状態(アルコールの影響により正常な運転ができないおそれがある状態)」と具体的数値までは必要とされていません。つまり,酒酔い運転の罪の場合,人によっては,たとえ,酒気帯び運転の罪で必要とされる数値以下の数値であっても,諸般の事情から酒酔い運転とされることがあります。お酒に弱い方,肝機能が正常でない方などは注意した方がよいでしょう。

・ 具体的には? ・

人によって状態はそれぞれですが,一例をあげますと,

呼気からはアルコールの臭いはするが,警察官からの質問にはきちんと受け答えできている

という場合は,酒気帯び運転とされやすいでしょう。他方で。

呂律が回っていない,警察官の質問に無反応・意味不明な答えを繰り返す,まっすぐ歩けない

などという場合は酒酔い運転とされやすいです。

* 罰則の違い *

酒気帯び運転の罪は「3年以下の懲役又は50万円以下の罰金」であるのに対し,酒酔い運転の罪は「5年以下の懲役又は100万円以下の罰金」です。

* 適用される車両の違い *

酒気帯び運転の罪の場合,車両等(軽車両を除く)となっていますが,酒酔い運転の罪の場合,軽車両が除かれていません。つまり,酒酔い運転の罪は,軽車両=自転車にも適用されますから注意が必要です。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は,酒気帯び運転などの交通違反をはじめとする刑事事件・少年事件専門の法律事務所です。お困りの方は,まずはお気軽に0120-631-881までお電話ください。無料法律相談初回接見サービスを24時間体制で受け付けております。
福岡県宗像警察署までの初回接見費用:39,100円)

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