無車検・無保険の車を運転した時の刑事責任について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部が解説します。
事件
会社員のAさんは、かつて父親が使用していた車を自宅の車庫に数年前から駐車しています。
Aさんは、運転免許は保有していますが、普段はバイクを使用しており車は使いません。
しかし大雨の日に、どうしても外出しなければいけない用事があり、しばらく使っていなかった父親の車で外出してしまいました。
偶然、交通取り締まりをしていた警察官に一時不停止で取締りを受けた際に、父親の車の車検と自賠責保険の有効期限が切れていることが発覚し、Aさんは、福岡県飯塚警察署に任意同行されて取調べを受けています。(フィクションです)
道路運送車両法違反
道路運送車両法では、公道を走行する車について車検を受ける事を義務付けています。
車検を受けていない車で公道を走行する事は道路運送車両法違反になります。
道路運送車両法では、車検を受けていない車で公道を走行した場合の罰則を「6ヶ月以下の懲役又は30万円以下の罰金」と定めています。
自動車損害賠償保障法違反
自動車損害賠償保障法によって、公道を走行する車両には自賠責保険(自動車損害賠償責任保険)の加入が義務付けられています。
車検を受ける際には必ず、この保険に加入しているかを確認されるため、車検切れ車両のほとんどは、無保険車両です。
ちなみに自動車損害賠償保障法には無保険車両で公道を走行した場合の罰則について「90日間の免許停止と1年以下の懲役又は50万円以下の罰金」を定めています。
行政処分
車検切れ車両の運転と、無保険車両の運転は行政処分の対象にもなり、共に違反点数6点が加算されます。
車検切れや、無保険車両を運転した場合に科せられる罰則は決して軽いものではない上に、違反点数も加算されるので、実質的に被る不利益は非常に大きいものです。
飯塚市で、無車検・無保険の車を運転してしまって警察の取り締まりを受けた方は、刑事事件に強い弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部にご相談ください。