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【事例解説】公務執行妨害罪とその弁護活動(通報を受けて駆け付けた警察官に暴行を加えたケース)
【事例解説】公務執行妨害罪とその弁護活動(通報を受けて駆け付けた警察官に暴行を加えたケース)
今回は、通報を受けて駆け付けた警察官に暴行を加えたという架空の事例に基づいて、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部が解説致します。
事例:通報を受けて駆け付けた警察官に暴行を加えたケース
福岡県警博多警察署は、福岡市博多区のビジネスホテルの駐車場で、警察官の顔に頭突きをする暴行を加えて職務の執行を妨害したとして、会社員のAさんを公務執行妨害の疑いで現行犯逮捕しました。
警察によりますと、Aさんは酒に酔った状態でタクシーに乗車し、「行き先が違う」などと運転手とトラブルになっていました。
タクシーの運転手が110番通報し、警察官Vさんが現場に駆け付けたところ、Aさんは事情聴取をしていたVさんの顔に頭突きをする暴行を加えたとのことです。
Vさんにけがはありませんでした。
警察の調べに対して、Aさんは「間違いありません」などと供述し、容疑を認めているとのことです。
(事例はフィクションです。)

1,公務執行妨害罪について
〈公務執行妨害罪〉(刑法第95条第1項)
公務員が職務を執行するに当たり、これに対して暴行又は脅迫を加えた者は、3年以下の懲役若しくは禁錮又は50万円以下の罰金に処する。
刑法の公務執行妨害罪は、①公務員が②職務を執行するに当たり、③暴行又は脅迫を加えた場合に成立します。
①「公務員」とは、法令により公務に従事する職員をいいます。
法令とは、法律、命令、条例を指します。
公務とは、国または地方公共団体の事務をいいます。
職員とは、法令上の根拠に基づき国または地方公共団体の機関として公務に従事する者をいます。
②「職務を執行するに当たり」とは、公務の執行の際に、という意味であり、また執行される職務については適法なものであることが要求されます。
仮に違法であっても公務であれば保護されるとなれば、それは公務員の身分や地位を保護することになり、公務執行妨害罪が公務の円滑の執行、すなわち公務を保護するとした趣旨に反すると考えられているからです。
③「暴行又は脅迫を加えた」における「暴行」とは、不法な有形力の行使を言い、「脅迫」とは、相手方を畏怖させるに足りる程度の害悪の告知を言います。
公務執行妨害罪が公務の円滑な執行を保護している趣旨からすれば、暴行または脅迫は、公務員による職務の執行を妨害するに足りる程度のものであれば良いと考えられています。
また、「暴行」は、直接公務員の身体に向けられる必要はなく、職務執行を妨害するに足りる程度の暴行と言えれば、間接的に公務員に向けられた暴行(間接暴行)でも、公務執行妨害罪は成立します。
そして、公務執行妨害罪は、公務員が職務を執行するに当たり、暴行または脅迫が加えられた時点で既遂となり、現実に職務執行が妨害されたことを要しません。
上記の事例では、Aさんは、「公務員」である警察官Vさん(①)が発生したトラブルに対して事情聴取にあたるなど「職務を執行するに当たり」(②)、Vさんの顔に頭突きをする「暴行」を加え(③)、公務の円滑な執行を妨害しています。
したがって、上記事例のAさんには公務執行妨害罪が成立することが考えられます。
2,身柄拘束の回避に向けた弁護活動
公務執行妨害罪で逮捕され、その後勾留されると、原則10日間、延長が認められた場合にはさらに10日間、最長で20日間身柄拘束されることになります。
そして、被疑者勾留による身柄拘束中は、被疑者は留置施設内で生活を厳しく管理・規制され、家族や友人など外部との交流も制限されるなど、身体的・精神的に多大な負担を被ることが考えられます。
また、身柄拘束により職場への出勤や学校への出席などできなくなるため、職場からの解雇や、犯罪の被疑者として捜査されていることが学校へ発覚することで、学校側から停学処分や退学処分を下されてしまう可能性もあります。
しかし、被疑者勾留による身柄拘束を回避することができれば、そのような不利益を被らずに済むかもしれません。
被疑者勾留は、検察官が勾留請求し、裁判官が請求を認めることで行われます。
そこで、弁護士は、検察官や裁判官に対して意見書を提出することで被疑者を勾留しないようはたらきかけます。
そもそも、被疑者勾留は、被疑者が定まった住居を有しない場合や、被疑者による逃亡や証拠隠滅や逃亡のおそれがあると判断された場合に認められます。
そのため、例えば、上記事例におけるAさんの家族や親族がAさんを監督し、捜査機関や裁判所への出頭の機会を確保することを約束する身元引受を行うという事情があれば、Aさんの逃亡のおそれを否定し得る客観的な事情となります。
以上のような弁護活動を通じて、被疑者勾留による身柄拘束の回避を目指します。
もっとも、意見書の提出は、検察官が勾留請求して裁判官がその請求を認めて被疑者勾留による身柄拘束を決定するまでに行う必要があるため、ご家族等が公務執行妨害罪で逮捕されてしまった場合には、少しでも早く弁護士に相談されることをオススメします。
3,まずは弁護士に相談を
福岡県内においてご家族等が公務執行妨害罪の当事者となり警察に逮捕されてしまった方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部にぜひ一度ご相談ください。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部は、これまでにさまざまな刑事事件・少年事件を経験しており、当該分野において高い実績を誇ります。
ご家族等が公務執行妨害罪の当事者となり身柄を拘束されてしまった方のもとに弁護士が面会に赴く初回接見サービス(有料)をご用意しております。
まずはフリーダイヤル「0120-631-881」までお気軽にお電話ください。
【事例解説】公務執行妨害罪とその弁護活動(市役所の窓口で職員に暴行を加えて職務を妨害したケース)
【事例解説】公務執行妨害罪とその弁護活動(市役所の窓口で職員に暴行を加えて職務を妨害したケース)
事例:市役所の窓口で職員に暴行を加えて職務を妨害したケース
福岡県警は、福岡市内の市役所に訪れた際、窓口対応に当たっていた職員の腕を掴んで押す暴行を加え、職務の執行を妨害したとして、市内在住のAさんを公務執行妨害の疑いで現行犯逮捕しました。
警察によりますと、Aさんは、市役所を訪れた際、窓口で対応していた職員Vさんの腕を掴んで押す暴行を加え、職務の執行を妨害した疑いが持たれています。
近くでその様子を見ていた別の職員が警察に通報し、Aさんは駆け付けた警察官にその場で逮捕されました。
暴行を受けたVさんにけがはありませんでした。
警察の調べに対して、Aさんは「職員の態度に腹が立った」などと供述し、容疑を認めているとのことです。
(事例はフィクションです。)

1,公務執行妨害罪について
〈公務執行妨害罪〉(刑法第95条第1項)
公務員が職務を執行するに当たり、これに対して暴行又は脅迫を加えた者は、3年以下の懲役若しくは禁錮又は50万円以下の罰金に処する。
刑法の公務執行妨害罪は、①公務員が②職務を執行するに当たり、③暴行又は脅迫を加えた場合に成立します。
①「公務員」とは、法令により公務に従事する職員をいいます。
法令とは、法律、命令、条例を指します。
公務とは、国または地方公共団体の事務をいいます。
職員とは、法令上の根拠に基づき国または地方公共団体の機関として公務に従事する者をいます。
②「職務を執行するに当たり」とは、公務の執行の際に、という意味であり、また執行される職務については適法なものであることが要求されます。
仮に違法であっても公務であれば保護されるとなれば、それは公務員の身分や地位を保護することになり、公務執行妨害罪が公務の円滑の執行、すなわち公務を保護するとした趣旨に反すると考えられているからです。
③「暴行又は脅迫を加えた」における「暴行」とは、不法な有形力の行使を言い、「脅迫」とは、相手方を畏怖させるに足りる程度の害悪の告知を言います。
公務執行妨害罪が公務の円滑な執行を保護している趣旨からすれば、暴行または脅迫は、公務員による職務の執行を妨害するに足りる程度のものであれば良いと考えられています。
また、「暴行」は、直接公務員の身体に向けられる必要はなく、職務執行を妨害するに足りる程度の暴行と言えれば、間接的に公務員に向けられた暴行(間接暴行)でも、公務執行妨害罪は成立します。
そして、公務執行妨害罪は、公務員が職務を執行するに当たり、暴行または脅迫が加えられた時点で既遂となり、現実に職務執行が妨害されたことを要しません。
上記の事例では、Aさんは、「公務員」である市役所職員Vさん(①)が窓口対応など「職務を執行するに当たり」(②)、Vさんの腕を掴んで押す「暴行」を加え(③)、公務の円滑な執行を妨害しています。
したがって、上記事例のAさんには公務執行妨害罪が成立することが考えられます。
2,身柄拘束からの早期解放を目指す弁護活動
公務執行妨害罪で逮捕・勾留されると、最長で23日間、身柄拘束され、捜査機関による取調べを受けることになります。
その間、被疑者は一挙手一投足が厳しく規制・監督される環境に身を置くことになり、また、家族や友人など外部との接触も厳しく制限されることになります。
そして、この身柄拘束は原則10日(延長されればさらに10日)続きますが、その間は会社に出勤することもできなくなるため、無断欠勤が10日間も続けば会社をクビになり職を失う可能性もあります。
被疑者勾留にはさまざまな不利益が生じるため、そのような不利益を回避するために、被疑者勾留による身柄拘束から少しでも早く解放を目指すことが重要となります。
そもそも被疑者勾留は、被疑者が定まった住居を有しない場合や、被疑者による証拠隠滅や逃亡のおそれがあると判断された場合に認められます。
そのため、被疑者勾留による身柄拘束からの早期解放を実現するためには、それらの要件を否定し得る客観的な証拠や事情を収集・主張する必要があります。
例えば、被疑者の家族や親族が被疑者の身元を監督し、裁判所や捜査機関への出頭を確保することを約束する身元引受を行い、それを書面化すれば、被疑者による逃亡のおそれを否定し得る客観的な証拠となります。
そのような弁護活動を行い、被疑者勾留による身柄拘束からの早期解放を目指します。
ご家族やご親族が公務執行妨害罪で逮捕・勾留されてしまった場合には、少しでも早く弁護士に依頼して身柄拘束による不利益を回避することが重要といえます。
3,まずは弁護士に相談を
福岡県内においてご家族等が公務執行妨害罪の当事者となり警察に逮捕されてしまった方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部にぜひ一度ご相談ください。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部は、これまでにさまざまな刑事事件・少年事件を経験しており、当該分野において高い実績を誇ります。
ご家族等が公務執行妨害罪の当事者となり身柄を拘束されてしまった方のもとに弁護士が面会に赴く初回接見サービス(有料)をご用意しております。
まずはフリーダイヤル「0120-631-881」までお気軽にお電話ください。
【事例解説】公務執行妨害罪とその弁護活動(事情聴取をしようとした警察官の顔を殴り公務を妨害したケース)
【事例解説】公務執行妨害罪とその弁護活動(事情聴取をしようとした警察官の顔を殴り公務を妨害したケース
今回は、事情聴取をしようとした警察官の顔を殴り公務を妨害したという架空の事例に基づいて、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部が解説致します。
事例:事情聴取をしようとした警察官の顔を殴り公務を妨害したケース
福岡県警は、福岡市内のコンビニエンスストアで職務質問をしている際に警察官の顔を殴ったとして、市内在住のAさんを公務執行妨害の疑いで現行犯逮捕しました。
警察によりますと、福岡市内にあるコンビニエンスストアの駐車場にて、深夜に不審な人物を見かけたため職務質問を実施しました。
その際、Aさんが警察官Vさんの顔を1発殴ったため、公務執行妨害の疑いで現行犯逮捕したとのことです。
殴られたVさんにけがはありませんでした。
警察の調べに対して、Aさんは「警察官の口調や態度に腹が立った」などと供述し、容疑を認めているとのことです。
(事例はフィクションです。)
1,公務執行妨害罪について
〈公務執行妨害罪〉(刑法第95条第1項)
公務員が職務を執行するに当たり、これに対して暴行又は脅迫を加えた者は、3年以下の懲役若しくは禁錮又は50万円以下の罰金に処する。

刑法の公務執行妨害罪は、①公務員が②職務を執行するに当たり、③暴行又は脅迫を加えた場合に成立します。
①「公務員」とは、法令により公務に従事する職員をいいます。
法令とは、法律、命令、条例を指します。
公務とは、国または地方公共団体の事務をいいます。
職員とは、法令上の根拠に基づき国または地方公共団体の機関として公務に従事する者をいます。
②「職務を執行するに当たり」とは、公務の執行の際に、という意味であり、また執行される職務については適法なものであることが要求されます。
仮に違法であっても公務であれば保護されるとなれば、それは公務員の身分や地位を保護することになり、公務執行妨害罪が公務の円滑の執行、すなわち公務を保護するとした趣旨に反すると考えられているからです。
③「暴行又は脅迫を加えた」における「暴行」とは、不法な有形力の行使を言い、「脅迫」とは、相手方を畏怖させるに足りる程度の害悪の告知を言います。
公務執行妨害罪が公務の円滑な執行を保護している趣旨からすれば、暴行または脅迫は、公務員による職務の執行を妨害するに足りる程度のものであれば良いと考えられています。
また、「暴行」は、直接公務員の身体に向けられる必要はなく、職務執行を妨害するに足りる程度の暴行と言えれば、間接的に公務員に向けられた暴行(間接暴行)でも、公務執行妨害罪は成立します。
そして、公務執行妨害罪は、公務員が職務を執行するに当たり、暴行または脅迫が加えられた時点で既遂となり、現実に職務執行が妨害されたことを要しません。
上記の事例では、Aさんは、「公務員」である警察官Vさん(①)が職務質問(警察官職執行法第2条第1項)という「職務を執行するに当たり」(②)、Vさんの顔を殴る「暴行」を加え(③)、公務の円滑な執行を妨害しています。
したがって、上記事例のAさんには公務執行妨害罪が成立することが考えられます。
2,身体拘束の回避にむけた弁護活動
公務執行妨害罪で逮捕・勾留されると、最長で23日間、身柄拘束されて捜査機関の取調べを受けることになります。
その間、被疑者は生活を厳しく管理・規制され、家族や友人など外部との自由な接触も制限され、捜査機関の取調べにも一人きりで臨まなければならないなど、身体的・精神的に多大な負担を被ることになります。
また、身柄拘束期間中は当然のことながら職場に出勤することもできなくなるので、そのような長期間を無断欠勤すれば、職場から解雇される可能性もあり、身柄拘束前の社会生活を送ることができなくなるかもしれません。
しかし、勾留による身柄拘束を回避すれば、そのような不利益を受けずに済むかもしれません。
被疑者に勾留の理由と必要性があると検察官が判断した場合、検察官が裁判所に勾留請求します。
検察官の勾留請求を裁判所が認めると、被疑者は勾留されることになり、最長で20日間身柄拘束されることになります。
もっとも、弁護士であれば、検察官と裁判所に対して、意見書を提出することで被疑者勾留をしないようはたらきかけることができます。
勾留の理由とは、被疑者が住居不定、被疑者による証拠隠滅や逃亡のおそれがある場合を言うため、それらの要件を否定し得る客観的な証拠や事情を収集し、意見書と一緒に提出することで、身柄拘束の回避を目指します。
以上のような弁護活動は、身柄拘束が決定する前に行う必要があるため、ご家族等が公務執行妨害罪で逮捕されてしまったら、少しでも早く弁護士に依頼することがオススメです。
3,まずは弁護士に相談を
福岡県内においてご家族等が公務執行妨害罪の当事者となり警察に逮捕されてしまった方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部にぜひ一度ご相談ください。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部は、これまでにさまざまな刑事事件・少年事件を経験しており、当該分野において高い実績を誇ります。
ご家族等が公務執行妨害罪の当事者となり身柄を拘束されてしまった方のもとに弁護士が面会に赴く初回接見サービス(有料)をご用意しております。
まずはフリーダイヤル「0120-631-881」までお気軽にお電話ください。
【事例解説】公務執行妨害罪とその弁護活動(ハローワーク職員の顔を平手で殴り職務を妨害したケース)
【事例解説】公務執行妨害罪とその弁護活動(ハローワーク職員の顔を平手で殴り職務を妨害したケース)
今回は、ハローワーク職員の顔を平手で殴り職務を妨害したという架空の事例に基づいて、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部が解説致します。
事例:ハローワーク職員の顔を平手で殴り職務を妨害したケース
福岡県警は、福岡県内のハローワークの窓口で対応した職員Vさんの顔を平手で殴る暴行を加え、職務を妨害したとして、公務執行妨害の疑いでAさんを現行犯逮捕しました。
警察によりますと、Aさんは県内のハローワークを訪れた際、窓口で対応した職員Vさんの顔を平手で殴る暴行を加え、Vさんの職務を妨害した疑いが持たれています。
他の職員が警察に110番通報し、駆け付けた警察官により現行犯逮捕されました。
Vさんにけがはありませんでした。
警察の調べに対して、Aさんは「窓口の対応が不満だった」などと供述し、容疑を認めているとのことです。
(事例はフィクションです。)

1,公務執行妨害罪について
〈公務執行妨害罪〉(刑法第95条第1項)
公務員が職務を執行するに当たり、これに対して暴行又は脅迫を加えた者は、3年以下の懲役若しくは禁錮又は50万円以下の罰金に処する。
刑法の公務執行妨害罪は、①公務員が②職務を執行するに当たり、③暴行又は脅迫を加えた場合に成立します。
①「公務員」とは、法令により公務に従事する職員をいいます。
法令とは、法律、命令、条例を指します。
公務とは、国または地方公共団体の事務をいいます。
職員とは、法令上の根拠に基づき国または地方公共団体の機関として公務に従事する者をいます。
②「職務を執行するに当たり」とは、公務の執行の際に、という意味であり、また執行される職務については適法なものであることが要求されます。
仮に違法であっても公務であれば保護されるとなれば、それは公務員の身分や地位を保護することになり、公務執行妨害罪が公務の円滑の執行、すなわち公務を保護するとした趣旨に反すると考えられているからです。
③「暴行又は脅迫を加えた」における「暴行」とは、不法な有形力の行使を言い、「脅迫」とは、相手方を畏怖させるに足りる程度の害悪の告知を言います。
公務執行妨害罪が公務の円滑な執行を保護している趣旨からすれば、暴行または脅迫は、公務員による職務の執行を妨害するに足りる程度のものであれば良いと考えられています。
また、「暴行」は、直接公務員の身体に向けられる必要はなく、職務執行を妨害するに足りる程度の暴行と言えれば、間接的に公務員に向けられた暴行(間接暴行)でも、公務執行妨害罪は成立します。
そして、公務執行妨害罪は、公務員が職務を執行するに当たり、暴行または脅迫が加えられた時点で既遂となり、現実に職務執行が妨害されたことを要しません。
上記の事例では、Aさんは、窓口対応したVさんの顔を平手で殴る「暴行」を加えていますが、ハローワークの正規職員は国家公務員であるため、職員であるVさんは「公務員」に当たります。
そして、Vさんの顔を平手で殴る暴行により、Vさんの「職務」を妨害しています。
したがって、上記事例のAさんの行為には、公務執行妨害罪が成立することが考えられます。
2,身柄拘束からの早期解放を目指す弁護活動
公務執行妨害罪で逮捕・勾留されると、最長で23日間身柄拘束され、捜査機関による取調べを受けることになります。
その間、被疑者は一挙手一投足が厳しく規制・監督される環境に身を置くことになり、また、家族や友人など外部との接触も厳しく制限されることになります。
そして、この身柄拘束は原則10日(延長されればさらに10日)続きますが、その間は会社に出勤することもできなくなるため、無断欠勤が10日間も続けば会社をクビになり職を失う可能性もあります。
以上より、被疑者勾留にはさまざまな不利益が生じるため、そのような不利益を回避するために、身柄拘束から少しでも早く解放を目指すことが重要となります。
そもそも被疑者勾留は、被疑者が定まった住居を有しない場合や、被疑者による証拠隠滅や逃亡のおそれがあると判断された場合に認められます。
そのため、被疑者勾留による身柄拘束からの早期解放を実現するためには、それらの要件を否定し得る客観的な証拠や事情を収集・主張する必要があります。
例えば、被疑者の家族や親族が被疑者の身元を監督し、裁判所や捜査機関への出頭を確保することを約束する身元引受を行い、それを書面化すれば、被疑者による逃亡のおそれを否定し得る客観的な証拠となります。
そのような弁護活動を行い、被疑者勾留による身柄拘束からの早期解放を目指します。
ご家族やご親族が逮捕・勾留されてしまった場合には、少しでも早く弁護士に依頼して身柄拘束による不利益を回避することが重要といえます。
3,まずは弁護士に相談を
福岡県内においてご家族等が公務執行妨害罪の当事者となり警察に逮捕されてしまった方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部にぜひ一度ご相談ください。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部は、これまでにさまざまな刑事事件・少年事件を経験しており、当該分野において高い実績を誇ります。
ご家族等が公務執行妨害罪の当事者となり身柄を拘束されてしまった方のもとに弁護士が面会に赴く初回接見サービス(有料)をご用意しております。
まずはフリーダイヤル「0120-631-881」までお気軽にお電話ください。
【事例解説】公務執行妨害罪とその弁護活動(交通取り締まり中の警察官を両手で突き飛ばすなどの暴行を加えたケース)
【事例解説】公務執行妨害罪とその弁護活動(交通取り締まり中の警察官を両手で突き飛ばすなどの暴行を加えたケース)
今回は、交通取り締まり中の警察官を両手で突き飛ばすなどの暴行を加えたという架空の事例に基づいて、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部が解説致します。
事例:交通取り締まり中の警察官を両手で突き飛ばすなどの暴行を加えたケース
福岡県警は、交通取り締まり中の警察官に対して両手で突き飛ばすなどの暴行を加えたとして、同県内に住むAさんを公務執行妨害の疑いで現行犯逮捕しました。
Aさんは、福岡市内の歩道上で、交通取り締まりとして別の人の違反処理をしていた警察官に対して殴り飛ばすなどの暴行を加え、職務を妨害した疑いが持たれています。
警察の調べに対して、Aさんは「間違いありません」などと供述し、容疑を認めているとのことです。
(事例はフィクションです。)

1,公務執行妨害罪について
〈公務執行妨害罪〉(刑法第95条第1項)
公務員が職務を執行するに当たり、これに対して暴行又は脅迫を加えた者は、3年以下の懲役若しくは禁錮又は50万円以下の罰金に処する。
刑法の公務執行妨害罪は、①公務員が②職務を執行するに当たり、③暴行又は脅迫を加えた場合に成立します。
①「公務員」とは、法令により公務に従事する職員をいいます。
法令とは、法律、命令、条例を指します。
公務とは、国または地方公共団体の事務をいいます。
職員とは、法令上の根拠に基づき国または地方公共団体の機関として公務に従事する者をいます。
②「職務を執行するに当たり」とは、公務の執行の際に、という意味であり、また執行される職務については適法なものであることが要求されます。
仮に違法であっても公務であれば保護されるとなれば、それは公務員の身分や地位を保護することになり、公務執行妨害罪が公務の円滑の執行、すなわち公務を保護するとした趣旨に反すると考えられているからです。
③「暴行又は脅迫を加えた」における「暴行」とは、不法な有形力の行使を言い、「脅迫」とは、相手方を畏怖させるに足りる程度の害悪の告知を言います。
公務執行妨害罪が公務の円滑な執行を保護している趣旨からすれば、暴行または脅迫は、公務員による職務の執行を妨害するに足りる程度のものであれば良いと考えられています。
また、「暴行」は、直接公務員の身体に向けられる必要はなく、職務執行を妨害するに足りる程度の暴行と言えれば、間接的に公務員に向けられた暴行(間接暴行)でも、公務執行妨害罪は成立します。
そして、公務執行妨害罪は、公務員が職務を執行するに当たり、暴行または脅迫が加えられた時点で既遂となり、現実に職務執行が妨害されたことを要しません。
上記の事例では、「公務員」である警察官が交通取り締まりという「公務を執行」をしており、それに対してAさんは殴り飛ばすという「暴行」を加え公務の円滑な遂行を妨害しています。
以上より、Aさんには公務執行妨害罪が成立することが考えられます。
2,身体拘束の回避に向けた弁護活動
公務執行妨害罪で逮捕され、それに続いて勾留されてしまうと、最長で23日間、身柄拘束され、捜査機関の取調べを受けることになります。
被疑者勾留は、検察官が請求し、裁判官がその請求を認めることで勾留決定となり、被疑者は原則10日間(延長が認められればさらに10日間)身柄拘束されます。
その間、被疑者は職場に出勤することや学校に登校することなどができなくなり、10日間も無断欠勤すれば職場からの解雇や、犯罪の被疑者として捜査を受けていることが学校側に発覚すれば停学や退学など重い処分を下される可能性もあります。
しかし、身柄拘束を阻止できれば、そのような不利益を回避できるかもしれません。
前述の通り、被疑者勾留は、検察官が勾留請求して裁判官がその請求を認めることで勾留決定となります。
そこで、弁護士は、検察官と裁判官に意見書を提出することで被疑者勾留をしないようはたらきかけることができます。
被疑者勾留は、被疑者が住居不定や被疑者に逃亡や証拠隠滅のおそれがあると判断された場合に認められるため、被疑者がそれらの要件に該当しないことを示す客観的な証拠を収集し、意見書と一緒に提出します。
意見書の提出は、検察官に対して勾留請求しないよう1回と、それでも検察官が勾留請求した場合は裁判官に勾留請求を認めないよう1回の計2回の機会があります。
もっとも、被疑者勾留が決定した後は意見書を提出することはできませんので、ご家族などが身柄拘束されてしまった場合には、少しでも早く弁護士に相談されることをオススメします。
3,まずは弁護士に相談を
福岡県内においてご家族等が公務執行妨害罪の当事者となり警察に逮捕されてしまった方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部にぜひ一度ご相談ください。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部は、これまでにさまざまな刑事事件・少年事件を経験しており、当該分野において高い実績を誇ります。
ご家族等が公務執行妨害罪の当事者となり身柄を拘束されてしまった方のもとに弁護士が面会に赴く初回接見サービス(有料)をご用意しております。
まずはフリーダイヤル「0120-631-881」までお気軽にお電話ください。
【事例解説】公務執行妨害罪とその弁護活動(職務質問を受けた際に警察官の胸を殴る暴行を加えたケース)
【事例解説】公務執行妨害罪とその弁護活動(職務質問を受けた際に警察官の胸を殴る暴行を加えたケース)
今回は、職務質問を受けた際に警察官の胸を殴る暴行を加えたという架空の事例に基づいて、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部が解説致します。
事例:職務質問を受けた際に警察官の胸を殴る暴行を加えたケース
福岡県警は、職務質問中の警察官に殴りかかる暴行を加えたとして、会社員のAさんを公務執行妨害の疑いで現行犯逮捕しました。
Aさんは、深夜にパトロール中の警察官に職務質問を受け、その際に警察官に殴りかかる暴行を加え、職務を妨害した疑いが持たれています。
暴行を受けた警察官に怪我はありませんでした。
警察の調べに対して、Aさんは「警察の態度に腹が立った」などと供述し、容疑を認めているとのことです。
(事例はフィクションです。)
1,公務執行妨害罪について
〈公務執行妨害罪〉(刑法第95条第1項)
公務員が職務を執行するに当たり、これに対して暴行又は脅迫を加えた者は、3年以下の懲役若しくは禁錮又は50万円以下の罰金に処する。
刑法の公務執行妨害罪は、①公務員が②職務を執行するに当たり、③暴行又は脅迫を加えた場合に成立します。
①「公務員」とは、法令により公務に従事する職員をいいます。
法令とは、法律、命令、条例を指します。
公務とは、国または地方公共団体の事務をいいます。
職員とは、法令上の根拠に基づき国または地方公共団体の機関として公務に従事する者をいます。
②「職務を執行するに当たり」とは、公務の執行の際に、という意味であり、また執行される職務については適法なものであることが要求されます。
仮に違法であっても公務であれば保護されるとなれば、それは公務員の身分や地位を保護することになり、公務執行妨害罪が公務の円滑の執行、すなわち公務を保護するとした趣旨に反すると考えられているからです。
③「暴行又は脅迫を加えた」における「暴行」とは、不法な有形力の行使を言い、「脅迫」とは、相手方を畏怖させるに足りる程度の害悪の告知を言います。
公務執行妨害罪が公務の円滑な執行を保護している趣旨からすれば、暴行または脅迫は、公務員による職務の執行を妨害するに足りる程度のものであれば良いと考えられています。
また、「暴行」は、直接公務員の身体に向けられる必要はなく、職務執行を妨害するに足りる程度の暴行と言えれば、間接的に公務員に向けられた暴行(間接暴行)でも、公務執行妨害罪は成立します。
そして、公務執行妨害罪は、公務員が職務を執行するに当たり、暴行または脅迫が加えられた時点で既遂となり、現実に職務執行が妨害されたことを要しません。
上記の事例では、「公務員」である警察官が職務質問という「公務を執行」をしており、それに対してAさんは殴りかかるという「暴行」を加え公務の円滑な遂行を妨害しています。
以上より、Aさんには公務執行妨害罪が成立することが考えられます。
2,身体拘束からの解放に向けた弁護活動

公務執行妨害罪で逮捕・勾留されると、最長で23日間、身体拘束され、捜査機関による取調べを受けることになります。
その間、被疑者は家族や友人など外部との接触を制限され一人きりとなる、留置施設で一挙手一投足を監視・規制される環境に身を置くことになるなど、被疑者が感じる不安やストレスは相当なものであると考えられます。
また、勾留による身体拘束中は、職場に出勤したり、学校に登校したりすることができなくなります。
仮に23日間も職場を無断で欠勤すれば、職場から解雇される可能性が極めて高く、身柄拘束前の社会生活を送ることが難しくなるでしょう。
このように、勾留による身体拘束にはさまざまな不利益が生じることが考えられるため、少しでも早く被疑者を身体拘束から解放することが重要となります。
被疑者勾留は、被疑者が住居不定の場合、被疑者に逃亡や証拠隠滅のおそれがあると判断された場合に認められます。
そのため、これらの要件を否定し得る客観的な証拠を収集・主張していくことで、被疑者の早期の身柄解放を目指します。
例えば、被疑者が定職に就いている、家族と同居している、身元引受が有るなどの事情は、被疑者の逃亡のおそれを否定する方向に働くため、それを書面にして証拠化すれば、被疑者の逃亡のおそれを否定し得る客観的な証拠となります。
以上のような弁護活動を通じて、被疑者の身体拘束からの早期解放を目指します。
3,まずは弁護士に相談を
福岡県内においてご家族等が公務執行妨害罪の当事者となり警察に逮捕されてしまった方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部にぜひ一度ご相談ください。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部は、これまでにさまざまな刑事事件・少年事件を経験しており、当該分野において高い実績を誇ります。
ご家族等が公務執行妨害罪の当事者となり身柄を拘束されてしまった方のもとに弁護士が面会に赴く初回接見サービス(有料)をご用意しております。
まずはフリーダイヤル「0120-631-881」までお気軽にお電話ください。
【事例解説】公務執行妨害罪とその弁護活動(捜査活動中の警察官の腹や背中に暴行を加えたケース)
【事例解説】公務執行妨害罪とその弁護活動(捜査活動中の警察官の腹や背中に暴行を加えたケース)
今回は、捜査活動中の警察官の腹や背中に殴る蹴るなどの暴行を加えたという架空の事例に基づいて、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部が解説致します。
事例:捜査活動中の警察官の腹や背中に暴行を加えたケース
福岡県警城南警察署は、捜査活動中の警察官Vの腹を蹴り背中を殴るなどの暴行を加えたとして、福岡市城南区に住むAさんが公務執行妨害の容疑で現行犯逮捕されました。
城南警察署によりますと、逮捕されたAさんは、別件で自宅を捜査されており、その際に、捜査をしていた警察官の腹を蹴り背中を殴るなどの暴行を加えた疑いが持たれています。
捜査に同行していた別の警察官がAさんをその場で逮捕しました。
警察の調べに対して、Aさんは「間違いありません」などと供述し、容疑を認めているとのことです。
(事例はフィクションです。)
1,公務執行妨害罪について
〈公務執行妨害罪〉(刑法第95条1項)
公務員が職務を執行するに当たり、これに対して暴行又は脅迫を加えた者は、3年以下の懲役若しくは禁錮又は50万円以下の罰金に処する。
刑法の公務執行妨害罪は、①公務員が②職務を執行するに当たり、③暴行又は脅迫を加えた場合に成立します。
①「公務員」とは、法令により公務に従事する職員をいいます。
法令とは、法律、命令、条例を指します。
公務とは、国または地方公共団体の事務をいいます。
職員とは、法令上の根拠に基づき国または地方公共団体の機関として公務に従事する者をいます。
②「職務を執行するに当たり」とは、公務の執行の際に、という意味であり、また執行される職務については適法なものであることが要求されます。
仮に違法であっても公務であれば保護されるとなれば、それは公務員の身分や地位を保護することになり、公務執行妨害罪が公務の円滑の執行、すなわち公務を保護するとした趣旨に反すると考えられているからです。
③「暴行又は脅迫を加えた」における「暴行」とは、不法な有形力の行使を言い、「脅迫」とは、相手方を畏怖させるに足りる程度の害悪の告知を言います。
公務執行妨害罪が公務の円滑な執行を保護している趣旨からすれば、暴行または脅迫は、公務員による職務の執行を妨害するに足りる程度のものであれば良いと考えられています。
また、「暴行」は、直接公務員の身体に向けられる必要はなく、職務執行を妨害するに足りる程度の暴行と言えれば、間接的に公務員に向けられた暴行(間接暴行)でも、公務執行妨害罪は成立します。
そして、公務執行妨害罪は、公務員が職務を執行するに当たり、暴行または脅迫が加えられた時点で既遂となり、現実に職務執行が妨害されたことを要しません。
上記の事例では、「公務員」たる警察官が捜査活動という「職務を執行」するにあたり、Aさんは警察官Vさんの腹を蹴るや背中を殴るなどの「暴行」を加えているため、Aさんには公務執行妨害罪が成立することが考えられます。

2,身体拘束の回避に向けた弁護活動
公務執行妨害罪で、逮捕・勾留されると、最長で23日間、身柄拘束されて捜査機関による取調べを受けることになります。
身柄拘束中は、被疑者は生活を厳しく管理・規制される環境に身を置くことになり、家族や友人など外部との接触も制限されます。
また、被疑者はそのような厳しい環境に1人きりであり、捜査機関の取調べに冷静な状態で臨むことは難しい場合もあります。
そのため、勾留による身柄拘束を回避するための弁護活動を行うことが重要となります。
被疑者勾留は、検察官の請求により裁判所が決定します。
そして、被疑者勾留は、被疑者が定まった住居を有しない場合や、被疑者による証拠隠滅や逃亡のおそれがあると判断された場合に認められます。
そこで、弁護士であれば、検察官に勾留請求させないという働きかけと、裁判所に対して勾留請求を却下させるという働きかけを、それぞれ意見書を提出することで行うことができます。
例えば、上記の事例でAさんの家族や親族が、Aさんを監督し捜査機関や裁判所への出頭を確保することを約束し、それを書面化すれば、Aさんの逃亡のおそれを否定し得る客観的な証拠となるため、それを意見書とともに提出することができます。
もっとも、勾留に対する意見書は、検察官が勾留請求して裁判所が勾留決定するまでの間に提出する必要があるところ、逮捕から勾留までは最長で72時間しかありません。
そのため、ご家族等が公務執行妨害罪で逮捕されてしまい勾留による身柄拘束を回避したい場合は、少しでも早く弁護士に相談されることをオススメします。
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【事例解説】公務執行妨害罪とその弁護活動(近隣住民とのトラブルで駆け付けた警察官の胸ぐらを掴んだケース)
【事例解説】公務執行妨害罪とその弁護活動(近隣住民とのトラブルで駆け付けた警察官の胸ぐらを掴んだケース)
今回は、近隣住人とトラブルになり、通報を受けて駆け付けた警察官の胸ぐらを掴んだという架空の事例に基づいて、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部が解説致します。
事例:近隣住民とのトラブルで駆け付けた警察官の胸ぐらを掴んだケース
福岡市城南区で、通報を受けて駆け付けた警察官の胸ぐらを掴んだとして、城南区在住のAさんが公務執行妨害の疑いで現行犯逮捕されました。
福岡県警察城南警察署によりますと、Aさんは、近所の住民とゴミの出し方で口論となり、その住人が警察に通報したところ、駆け付けた警察官に対して悪態をつき、胸ぐらを掴んだとのことです。
警察の調べに対し、Aさんは「カッとなってやってしまった」と容疑を認めているとのことです。
(事例はフィクションです。)
1,公務執行妨害罪について
〈公務執行妨害罪〉(刑法95条1項)
公務員が職務を執行するに当たり、これに対して暴行又は脅迫を加えた者は、3年以下の懲役若しくは禁錮又は50万円以下の罰金に処する。
刑法の公務執行妨害罪は、①公務員が②職務を執行するに当たり、③暴行又は脅迫を加えた場合に成立します。
①「公務員」とは、法令により公務に従事する職員をいいます。
法令とは、法律、命令、条例を指します。
公務とは、国または地方公共団体の事務をいいます。
職員とは、法令上の根拠に基づき国または地方公共団体の機関として公務に従事する者をいます。
②「職務を執行するに当たり」とは、公務の執行の際に、という意味であり、また執行される職務については適法なものであることが要求されます。
仮に違法であっても公務であれば保護されるとなれば、それは公務員の身分や地位を保護することになり、公務執行妨害罪が公務の円滑の執行、すなわち公務を保護するとした趣旨に反すると考えられているからです。
「職務」とは、ひろく公務員が取り扱う各種各様の事務のすべてであるとされています。(最高裁判決昭和53年6月29日)
③「暴行又は脅迫を加えた」における「暴行」とは、不法な有形力の行使を言い、「脅迫」とは、相手方を畏怖させるに足りる程度の害悪の告知を言います。
公務執行妨害罪が公務の円滑な執行を保護している趣旨からすれば、暴行または脅迫は、公務員による職務の執行を妨害するに足りる程度のものであれば良いと考えられています。
また、「暴行」は、直接公務員の身体に向けられる必要はなく、職務執行を妨害するに足りる程度の暴行と言えれば、間接的に公務員に向けられた暴行(間接暴行)でも、公務執行妨害罪は成立します。
過去の裁判例では、覚せい剤取締法違反の現行犯逮捕の現場において、警察官に証拠として差し押さえられた覚せい剤入り注射液入りアンプルを足で踏みつけて破壊した事案では、間接暴行により警察官の職務執行を妨害したとして、公務執行妨害罪の成立を認めています。(最高裁判決昭和34年8月27日)
また、公務執行妨害罪は、公務員が職務を執行するに当たり、暴行または脅迫が加えられた時点で既遂となり、現実に職務執行が妨害されたことを要しません。
上記の事例で考えると、警察官という「公務員」に対して胸ぐらを掴むという「暴行」を加えた時点で、公務執行妨害罪は既遂となります。
2,身体拘束回避に向けた弁護活動

公務執行妨害罪で逮捕されると、最長で72時間、捜査機関により身柄を拘束されます。
そして、被疑者が定まった住居を有しない場合、被疑者に証拠隠滅や逃亡のおそれがあると判断された場合、検察官は、担当裁判官に対して、勾留請求します。
そして、勾留請求が認められると、被疑者は勾留されることになり、原則として10日、さらに必要があると判断された場合には10日を超えない範囲で延長が認められるため、最長で20日間、身柄を拘束されることになります。
勾留の最中、被疑者は厳しく行動を規制され、また、家族や友人など外部との接触も制限される可能性があり、身体的にも精神的にも大きな負担や恐怖を抱えることになります。
そして、勾留されれば当然ながら会社に出勤することなどもできなくなるので、職を失い、収入が無くなる可能性もあります。
このように、勾留による身柄拘束にはさまざまな不利益が考えられます。
そこで、勾留による身柄拘束を回避するための弁護活動を行います。
前述したように、被疑者勾留は、被疑者が住居不定、被疑者に証拠隠滅や逃亡のおそれがあると判断された場合に、検察官が裁判官に勾留請求し、認められた場合に勾留されることになります。
そのため、それらの要件を否定し得る客観的な証拠や事情を収集し、検察官や裁判官に対して勾留の必要性がない旨の意見書を提出し、勾留による身柄拘束の回避を目指します。
例えば、被疑者の家族が被疑者を監督することを約束する身元引受書があれば、それは被疑者の逃亡のおそれを否定し得る客観的な証拠となるため、それを意見書に添付して検察官に提出することができます。
もっとも、勾留に対する意見書は、被疑者が勾留される前に検察官や裁判官に提出する必要があるので、逮捕された場合には、少しでも早く弁護士に依頼することをオススメします。
3,まずは弁護士に相談を
福岡県内においてご家族が公務執行妨害罪の当事者となり警察に逮捕されてしまった方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部にぜひ一度ご相談ください。
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ご家族等が公務執行妨害罪の当事者となり身柄を拘束されてしまった方のもとの弁護士が面会に赴く初回接見サービス(有料)をご用意しております。
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【事例解説】職務質問中に警察官の顔を殴り怪我を負わせた場合に成立する可能性のある犯罪とその弁護活動について
【事例解説】職務質問中に警察官の顔を殴り怪我を負わせた場合に成立する可能性のある犯罪とその弁護活動について
今回は、職務質問中に警察官の顔を殴り怪我を負わせたという架空の事例に基づいて、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部が解説致します。
事例 :職務質問中に警察官の顔を殴り怪我を負わせたケース
職務質問をした警察官の顔を拳で殴り怪我を負わせたとして、福岡県警察春日警察署は、公務執行妨害と傷害の容疑で春日市在住の会社員Aさんを現行犯逮捕しました。
警察の調べに対し、Aさんは、逮捕当時酒に酔っていたため「覚えていません。」などと容疑を否認しているとのことです。
(事例はフィクションです。)
公務執行妨害罪と傷害罪は、どちらも刑法に定められています。
1,公務執行妨害罪について
〈公務執行妨害罪〉(刑法95条1項)
公務員が職務を執行するに当たり、これに対して暴行又は脅迫を加えた者は、3年以下の懲役若しくは禁錮又は50万円以下の罰金に処する。
公務執行妨害罪は、①公務員が②職務を執行するに当たり、③暴行又は脅迫を加えた場合に成立します。
①「公務員」とは、法令により公務に従事する職員を言います。
法令とは、法律、命令、条例を指します。
公務とは、国または地方公共団体の事務を言います。
職員とは、法令上の根拠に基づき国または地方公共団体の機関として公務に従事する者をいます。
②「職務を執行するに当たり」とは、公務の執行の際に、という意味であり、また執行される職務については適法なものであることが要求されます。
仮に違法であっても公務であれば保護されるとなれば、それは公務員の身分や地位を保護することになり、公務執行妨害罪が公務の円滑の執行、すなわち公務を保護するとした趣旨に反すると考えられているからです。
「職務」とは、ひろく公務員が取り扱う各種各様の事務のすべてであるとされています。(最高裁判決昭和53年6月29日)
③「暴行又は脅迫を加えた」における「暴行」とは、不法な有形力の行使を言い、「脅迫」とは、相手方を畏怖させるに足りる程度の害悪の告知を言います。
公務執行妨害罪が公務の円滑な執行を保護している趣旨からすれば、暴行または脅迫は、公務員による職務の執行を妨害するに足りる程度のものであれば良いと考えられています。
また、「暴行」は、直接公務員の身体に向けられる必要はなく、職務執行を妨害するに足りる程度の暴行と言えれば、間接的に公務員に向けられた暴行(間接暴行)でも、公務執行妨害罪は成立します。
過去の裁判例では、覚せい剤取締法違反の現行犯逮捕の現場において、警察官に証拠として差し押さえられた覚せい剤入り注射液入りアンプルを足で踏みつけて破壊した事案では、間接暴行により警察官の職務執行を妨害したとして、公務執行妨害罪の成立を認めています。(最高裁判決昭和34年8月27日)
また、公務執行妨害罪は、公務員が職務を執行するに当たり、暴行または脅迫が加えられた時点で既遂となり、現実に職務執行が妨害されたことを要しません。
上記の事例で考えると、警察官という「公務員」が行う職務質問(警察官職務執行法2条1項)という「職務を執行するに当たり」、顔を拳で殴るという「暴行」を加えているため、Aさんに公務執行妨害罪が成立すると考えられます。
2,傷害罪について
〈傷害罪〉(刑法204条)
人の身体を傷害した者は、15年以下の懲役又は50万円以下の罰金に処する。
傷害罪は、人の身体を「傷害」した場合に成立します。
「傷害」とは、人の生理的機能を侵害することを言います。
殴る・蹴るなどの有形的な方法のみならず、病気を移すことなど無形的な方法によって「傷害」の結果を生じさせれば、傷害罪は成立します。
「傷害」の結果とは、打撲や擦過傷などの外傷の他に、睡眠薬により意識朦朧状態にさせることやPTSDに罹患させることなどもこれに該当します。
3,観念的競合について
観念的競合とは、「1個の行為が2個以上の罪名に触れる」場合をいい、その場合は「その最も重い刑により処断」されることになります。(刑法54条前段)
上記の事例で言えば、Aさんの職務執行中の警察官の顔を殴り怪我を負わせたという1個の行為が、公務執行妨害罪と傷害罪という2個以上の罪名に触れています。
そのため、Aさんは、「その最も重い刑により処断」されることになりますが、公務執行妨害罪の法定刑は3年以下の懲役若しくは禁錮または50万円以下の罰金、傷害罪は15年以下の懲役または50万円以下の罰金であるため、傷害罪の刑罰をもって処断されることになります。
4,身体拘束からの解放・不起訴処分獲得などに向けた弁護活動
逮捕による身柄拘束は最長で72時間続き、捜査の必要性などさらに被疑者の身柄を拘束する必要があると判断された場合、逮捕より長期の身体拘束である勾留がなされることがなされることがあります。
勾留による身柄拘束は、最長で20日間続くため、被疑者段階における身柄拘束は、逮捕の時から起算すると最長で23日間続くことになります。
そこで、早期の身体拘束からの解放に向けた弁護活動を行います。
被疑者の勾留が認められるのは、被疑者が定まった住居を有しない場合、被疑者による証拠隠滅や逃亡のおそれがあると判断された場合です。(刑事訴訟法207条1項本文、60条1項各号)
そこで、それらを否定し得る客観的な事情や証拠の収集・主張といった活動を行います。
例えば、被疑者が家族と同居しており、同居している家族が被疑者の身元引受人になるといった事情があれば、被疑者の住居不定や逃亡のおそれを否定し得る客観的な事情と言えます。
また、上記の事例で言えば、被疑者であるAさんは現行犯逮捕されており、また、被害者も警察官であるため、Aさんによる証拠隠滅のおそれは低いことを示す客観的な事情と言えるでしょう。

公務執行妨害罪は、公務の執行、すなわち公務自体を保護しているため、直接の被害者が存在しません。
直接の被害者がいないということは示談する相手がいないので示談ができない ということになります。
しかし、謝罪の手紙を書き反省の意を示し再犯可能性がないことや、贖罪寄付を行うといった弁護活動により、不起訴処分の獲得を目指します。
贖罪寄付とは、被害者のいない刑事事件を起こしてしまった場合など、被疑者や被告人が反省や悔悟の気持ちを示すために公的な団体等に対して行う寄付を言います。
贖罪寄付は、各都道府県にある弁護士会や法テラス、日弁連交通事故相談センターで行うことができます。
傷害罪については、被害者が存在するため示談を行うことが可能です。
しかし、上記の事例のように、被害者が公務員である場合は、示談には応じないといった場合も考えられますが、被疑者が反省していることや被害の弁償をする意思があることなどを粘り強く主張していくといった弁護活動が考えられます。
5,まずは弁護士に相談を
福岡県春日市において、公務執行妨害罪・傷害罪の当事者となってしまった、あるいはご家族等が当事者となり身柄を拘束されている場合には、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部にぜひ一度ご相談ください。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部には、刑事事件に特化した弁護士が在籍しており、刑事事件・少年事件に対する豊富な経験や実績がございます。
公務執行妨害罪・傷害罪を起こしてしまい在宅捜査を受けている方に対しては初回無料でご利用いただける法律相談を、ご家族等が公務執行妨害罪・傷害罪を起こしてしまい身柄拘束を受けている方に対しては初回接見サービス(有料)を、それぞれご提供しております。
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被疑者が正当防衛を主張する場合の弁護活動(電車内で高校生に因縁をつけ土下座させた上に暴行を加えて重傷を負わせたケース)
被疑者が正当防衛を主張する場合の弁護活動(電車内で高校生に因縁をつけ土下座させた上に暴行を加えて重傷を負わせたケース)
今回は、電車内で喫煙していたAさんが男子高校生Vさんに喫煙を注意されたことに逆上し、Vさんに因縁をつけ土下座させ蹴る殴るなどの暴行を加えたというニュース記事に基づいて、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部が解説致します。
事例:電車内で高校生に因縁をつけ土下座させた上に暴行を加えて重傷を負わせたケース

JR宇都宮線内で喫煙を注意した高校生を暴行し、傷害、強要などの罪に問われた元ホストクラブ従業員Aさんの判決公判が19日、宇都宮地裁栃木支部で開かれ、裁判長は懲役2年(求刑懲役3年)の実刑判決を言い渡した。
Aさんは今年1月23日、電車の優先席で寝転んで喫煙。男子高校生Vさんが注意すると、「くそがき、おまえ、俺にしゃべりかけられる分際とちゃうんや」「ぶっ殺すぞ、こら。けんか売ってるんじゃねえぞ」と因縁をつけ、土下座させた。Vさんの頭を踏み付けた上、蹴る殴るの暴行を加え、頬骨(きょうこつ)骨折など全治6カ月の重傷を負わせた。
また、送検後、検察官の取り調べに対して「あんまり人をばかにしたしゃべり方すんなよ」「カメラ関係あるか。俺、暴れるときまじで暴れるぞ」「女には手上げへんけど、男には手上げるからな」と脅迫し、公務執行妨害でも起訴された。
弁護側は「大々的に報道され、社会罰も受けている」と執行猶予を求めたが、裁判長は「感情に任せた犯行で、一方的で執拗(しつよう)。動機、経緯に酌量の余地はない」と量刑理由を説明した。
100万円を準備し、被害弁償の意向を持っていることや、交際相手が更生に協力する意向があることなど、「酌むべき事情を考慮しても、執行猶予は相当ではない」と実刑を選択した。
(日刊スポーツ 2022年7月19日13時8分の記事を一部変更し引用しています。)
1, 傷害罪
「人の身体を傷害した者は、15年以下の懲役又は50万円以下の罰金に処する。」(刑法204条)
傷害罪は「人の身体を傷害した」場合に成立する犯罪で、「傷害」するとは、人の身体の生理的機能を侵害することを言います。
簡単に言うと、人に怪我を負わせたりすることで、上記の事例ではAさんはVさんに対して蹴る殴るなどの暴行を加えて骨折の怪我を負わせているため「傷害した」に該当し、傷害罪が成立したと言えます。
2, 強要罪
「生命、身体、自由、名誉若しくは財産に対し害を加える旨を告知して脅迫し、又は暴行を用いて、人に義務のないことを行わせ、又は権利の行使を妨害した者は、3年以下の懲役に処する。」(刑法223条1項)
強要罪は意思決定の自由を保護法益として、その自由を侵害することを処罰する犯罪です。
➀人の生命、身体、自由、名誉若しくは財産に対して、②脅迫や暴行を用いて、③人に義務のないこと行わせ又は権利の行使を妨害した場合に成立します。
②の脅迫は「殺すぞ」や「殴るぞ」などの害悪を告知することで、暴行は殴る蹴るなどの人の身体に対する不法な有形力の行使を言います。
③の義務のないことを行わせるとは土下座させる行為などがその典型で、権利の行使を妨害するとは債権の回収をさせないことなどがこれに当たります。
3, 公務執行妨害罪
「公務員が職務を執行するに当たり、これに対して暴行又は脅迫を加えた者は、3年以下の懲役若しくは禁錮又は50万円以下の罰金に処する。」(刑法95条1項)
公務執行妨害罪は、公務の執行を保護法益とし、また抽象的危険犯(現実に結果が発生することは要せず結果が発生するおそれがあれば足りる)であるため、現実に公務の執行が妨害されることを要せず、公務の執行が妨害される危険があれば成立します。
4, 弁護活動
上記の事例ではAさんは正当防衛の成立を主張していますが、正当防衛は成立するのでしょうか。
正当防衛とは、犯罪に該当する行為を行ってしまった場合でも、正当防衛であると認められれば、違法性が排除され犯罪が成立しなくなることを言います。
<正当防衛>
「急迫不正の侵害に対して、自己又は他人の権利を防衛するため、やむを得ずにした行為は、罰しない。」(刑法36条1項)
正当防衛とは、①急迫不正の侵害が対して、②自己又は他人の権利を防衛するため、③やむを得ずにした行為である場合に成立します。
➀の「急迫」とは、法益の侵害が現に存在し又は間近に押し迫っていることを言い、過去の侵害行為、例えば一週間前に殴られたことに対して殴り返す場合などには急迫性は否定されます。
また、「不正」とは、違法であることを言います。
②の要件は自分や第三者の権利を「防衛するため」、つまり当該行為は防衛の意思をもってなされる必要があります。
防衛の意思とは、急迫不正の侵害を認識しそれを避けようとする単純な心理状態をいいます。
ここで問題となるのは、防衛者が攻撃の意思を有していた場合に防衛の意思が否定されるのかということです。
判例通説では、行為者が攻撃の意思を持っていたとしてもただちに防衛の意思は否定されないとしています。
それは、攻撃することが防衛になることがあると考えられます。
しかし、侵害行為に対して、その機会を利用して積極的に加害を加える意思で防衛行為に及んだ場合には急迫性が否定され、正当防衛は成立しないことになります。
これは、正当防衛が緊急時に国家機関(例えば警察など)に助けを求めることが難しいなどの事情がある場合に、例外的に私人による自救行為を許容することを趣旨としているため、侵害を予期してその機会を利用して積極的に攻撃を加えることは、もはや防衛の意思から防衛行為に出たとは言えないとえるためです。
③の「やむを得ずにした行為」とは、防衛行為の相当性、すなわち防衛行為が社会的見て必要かつ相当であることを要します。
例えば、素手で一発殴るという侵害行為に対して金属バットで複数回殴り返すなどの行為は、防衛行為としての相当性を欠き正当防衛が成立しません。
なお、防衛行為の相当性を欠くが他の要件は満たすという場合には、過剰防衛(刑法36条2項)の成立が別途検討されることになります。
上記の事例で言えば、VさんはAさんに対して電車内での喫煙を注意しただけであり、そもそもVさんのAさんに対する「急迫不正の侵害」が存在しないため、Aさんに正当防衛は成立しないと考えられます。
以上より、被疑者が正当防衛を主張する場合の弁護活動としては、正当防衛の各要件の充足性を示すための客観的な証拠や事情の収集活動が主たる活動になると言えます。
例えば、相手方が攻撃してくることを予想して武器を持たずに相手方が居る場所に向かったが相手が凶器を持っていたなどの場合には、侵害を予期していたとは言えず、急迫性は肯定する客観的な事情と言えます。
弁護士による弁護活動としては、そのような客観的な事情や証拠の収集活動を行うことになります。
また、正当防衛が成立するか否かは判決により決まるため、たとえ自分で正当防衛に当たる行為をしたと思っていても、逮捕や勾留により身柄を拘束されるおそれがあります。
逮捕・勾留による身柄拘束は最長で23日間の間続き、その間に警察と検察による取調べを受けることになります。
逮捕・勾留による被疑者の身柄拘束が認められるのは、被疑者に証拠隠滅または逃亡のおそれがあると判断された場合になります(刑事訴訟法207条1項、60条1項)。
そのため、弁護士による弁護活動としては、それらを否定する客観的な事情や証拠の収集活動を通じて被疑者の早期の身柄解放を目指します。
5, まずは弁護士に相談を
福岡県内において正当防衛の成立を争いたいなどをご希望の方は弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部に一度ご相談ください。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部は刑事事件に特化した弁護士が在籍しており、正当防衛の成立を争いたい方に対しては初回無料の法律相談や身柄拘束中の方のご家族等の方に対しては初回接見サービス(有料)をご提供しております。
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