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【事例解説】住居侵入罪とその弁護活動(知人女性の自宅に正当な理由なく侵入したケース)

2025-09-22

【事例解説】住居侵入罪とその弁護活動(知人女性の自宅に正当な理由なく侵入したケース)

今回は、知人女性の自宅に正当な理由なく侵入したという架空の事例に基づいて、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部が解説致します。

事例:知人女性の自宅に正当な理由なく侵入したケース

福岡県警南警察署は、知人女性Vさんの自宅に正当な理由なく侵入したとして、会社員のAさんを住居侵入の疑いで逮捕しました。
警察によりますと、Aさんは正当な理由なくVさんに自宅に侵入した疑いが持たれています。
自宅内にいたAさんにVさんが気づいて警察に通報し、駆け付けた警察官が逮捕しました。
警察の調べに対して、Aさんは「間違いありません」と供述し、容疑を認めているとのことです。
(事例はフィクションです。)

1,住居侵入罪について

〈住居侵入罪〉(刑法第130条前段)

正当な理由がないのに、人の住居…に侵入し…た者は、3年以下の拘禁刑又は10万円以下の罰金に処する。

刑法住居侵入罪は、一般的には不法侵入という言葉で広く社会で使われており、①正当な理由がないのに、②人の③住居に④侵入した場合に成立する犯罪です。
②の「人の」とは犯人自身がその住居の居住者ではないことを意味します。
③「住居」とは、人が起臥寝食に利用する場所のことをいいます。
起臥寝食とは起きたり寝たり食べたりすることを言うので、分かりやすくいえば、人が生活するために使う場所のことであり、具体的には家やマンション、さらに一時的に利用するホテルの部屋であっても「住居」に含まれます。
④「侵入」とは、住居権者の意思に反する立ち入りをいいます。
最後に、①「正当な理由がないのに」とは、侵入の違法性を排除する理由がないこと、すなわち立ち入ることを正当化する理由が存在しないことを意味します。
立ち入りに対して住居権者の承諾がある場合には、そもそも「侵入」に当たらず住居侵入罪は成立しないので、この要件は、住居権者の意思に反する立ち入りであることを前提に、例えば刑事訴訟法に基づく捜索のための立ち入りなど、「侵入」を正当化する理由が存在することをいいます。
上記の事例でいえば、Aさんは、「正当な理由なく」(①)、Vさんの自宅に住居権者であるVさんの承諾を得ることなく立ち入っています(②,③,④)。
したがって、上記事例のAさんには住居侵入罪刑法第130条前段)が成立することが考えられます。

2,身柄拘束からの解放に向けた弁護活動

住居侵入罪で逮捕・勾留されると、最長で23日間、身柄拘束されて捜査機関の取調べを受けることになります。
その間、被疑者は生活を監視・規制される環境に身を置くことになり、家族や友人など外部との接触も制限され、一人きりで捜査機関の取り調べに臨まなくてはなりません。
また、被疑者勾留による身柄拘束が長引けば、職場への出勤や学校への登校などができなくなり、その結果、職場からの解雇や学校が不審に思い調べることで犯罪の被疑者として捜査されていることが学校側に発覚して停学や退学などの重い処分を下される可能性もあります。
以上から、被疑者勾留により被疑者が被る精神的・身体的な不利益は多大なものになると考えられます。
しかし、できるだけ早くに身柄拘束からの解放することで、そのような不利益を回避することができるかもしれません。
被疑者勾留による身柄拘束は、被疑者が住居不定の場合や、被疑者に逃亡や証拠隠滅のおそれがあると判断された場合に認められます。
そのため、それらの要件を否定し得る客観的な証拠や事情を収集・主張していくことで、被疑者の早期の身柄解放を目指します。
例えば、上記の事例において、Aさんの家族や親族がAさんの身元引き受けを行うことで、Aさんの捜査機関や裁判所への出頭の機会を約束する旨の書面があることは、Aさんの逃亡のおそれを否定する客観的な証拠となり得ます。
以上のような弁護活動を通じて、身柄拘束からの早期釈放を目指します。

3,まずは弁護士に相談を

福岡県内において住居侵入罪の当事者となりお困りの方、あるいはご家族等が住居侵入罪の当事者となり身柄拘束されている方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部にぜひ一度ご相談ください。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部は、これまでにさまざまな刑事事件・少年事件を経験しており、当該分野において高い実績を誇ります。
住居侵入罪の当事者となり在宅事件で捜査機関の捜査を受けている方に対しては初回無料でご利用いただける法律相談を、ご家族等が住居侵入罪の当事者となり逮捕・勾留により身柄拘束を受けている方に対しては初回接見サービス(有料)を、それぞれご提供しております。
まずはフリーダイヤル「0120-631-881」までお気軽にお電話ください。

【事例解説】住居侵入罪とその弁護活動(面識のない女性の住宅に正当な理由なく侵入したケース)

2025-06-30

【事例解説】住居侵入罪とその弁護活動(面識のない女性の住宅に正当な理由なく侵入したケース)

今回は、面識のない女性の住宅に正当な理由なく侵入したという架空の事例に基づいて、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部が解説致します。

事例:面識のない女性の住宅に正当な理由なく侵入したケース

福岡県警は、正当な理由なく福岡市内に住む面識のない女性Vさんの自宅に侵入したとして、同市内に住む会社員Aさんを住居侵入の疑いで逮捕しました。
警察によりますと、犯行当時、Vさんの自宅の窓の鍵が開いていたため、そこから侵入した疑いが持たれています。
Vさんの自宅からは盗まれたものはありませんでしたが、人が入った形跡があったため警察に被害を相談しました。
警察がVさんの自宅周辺の防犯カメラの映像を解析するなどの捜査をしたところ、Vさんの自宅に侵入するAさんの姿が映っていたことから逮捕に至りました。
警察の調べに対して、Aさんは「女性が住んでいることは知っており、窓を確認したところ鍵が開いていたため入りたくなった」などと供述し、容疑を認めているとのことです。
(事例はフィクションです。)

1,住居侵入罪について

〈住居侵入罪〉(刑法第130条前段)

正当な理由がないのに、人の住居…に侵入し…た者は、3年以下の拘禁刑又は10万円以下の罰金に処する。

刑法住居侵入罪は、一般的には不法侵入という言葉で広く社会で使われており、①正当な理由がないのに、②人の③住居に④侵入した場合に成立する犯罪です。
②の「人の」とは犯人自身がその住居の居住者ではないことを意味します。
③「住居」とは、人が起臥寝食に利用する場所のことをいいます。
起臥寝食とは起きたり寝たり食べたりすることを言うので、分かりやすくいえば、人が生活するために使う場所のことであり、具体的には家やマンション、さらに一時的に利用するホテルの部屋であっても「住居」に含まれます。
④「侵入」とは、住居権者の意思に反する立ち入りをいいます。
最後に、①「正当な理由がないのに」とは、侵入の違法性を排除する理由がないこと、すなわち立ち入ることを正当化する理由が存在しないことを意味します。
立ち入りに対して住居権者の承諾がある場合には、そもそも「侵入」に当たらず住居侵入罪は成立しないので、この要件は、住居権者の意思に反する立ち入りであることを前提に、例えば刑事訴訟法に基づく捜索のための立ち入りなど、「侵入」を正当化する理由が存在することをいいます。
上記の事例でいえば、Aさんは、「正当な理由なく」(①)、窓の鍵が開いていたといえども住居権者であるVさんの承諾を得ることなく立ち入っています(②,③,④)。
したがって、上記事例のAさんには住居侵入罪刑法第130条前段)が成立することが考えられます。

2,身柄拘束の回避にむけた弁護活動

住居侵入罪で逮捕・勾留されると、最長で23日間、身柄拘束されて捜査機関の取調べを受けることになります。
身柄拘束中は、被疑者は生活を厳しく管理・規制され、家族や友人など外部との自由な接触も制限され、捜査機関の取調べにも一人きりで臨まなければならないなど、身体的・精神的に多大な負担を被ることになります。
また、身柄拘束期間中は当然のことながら職場に出勤することもできなくなるので、そのような長期間を無断欠勤すれば、職場から解雇される可能性もあり、身柄拘束前の社会生活を送ることができなくなるかもしれません。
しかし、勾留による身柄拘束を回避すれば、そのような不利益を受けずに済むかもしれません。
被疑者に勾留の理由と必要性があると検察官が判断した場合、検察官が裁判所に勾留請求します。
検察官の勾留請求を裁判所が認めると、被疑者は勾留されることになり、最長で20日間身柄拘束されることになります。
もっとも、弁護士であれば、検察官と裁判所に対して、意見書を提出することで身柄拘束をしないようはたらきかけることができます。
勾留の理由とは、被疑者が住居不定、被疑者による証拠隠滅や逃亡のおそれがある場合を言うため、それらの要件を否定し得る客観的な証拠や事情を収集し、意見書と一緒に提出することで、被疑者勾留の回避を目指します。
以上のような弁護活動は、被疑者勾留による身柄拘束が決定する前に行う必要があるため、ご家族等が住居侵入罪で逮捕されてしまったら、少しでも早く弁護士に依頼することがオススメです。

3,まずは弁護士に相談を

福岡県内において住居侵入罪の当事者となりお困りの方、あるいはご家族等が住居侵入罪の当事者となり身柄拘束されている方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部にぜひ一度ご相談ください。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部は、これまでにさまざまな刑事事件・少年事件を経験しており、当該分野において高い実績を誇ります。
住居侵入罪の当事者となり在宅事件で捜査機関の捜査を受けている方に対しては初回無料でご利用いただける法律相談を、ご家族等が住居侵入罪の当事者となり逮捕・勾留により身柄拘束を受けている方に対しては初回接見サービス(有料)を、それぞれご提供しております。
まずはフリーダイヤル「0120-631-881」までお気軽にお電話ください。

【事例解説】空き巣をした場合に成立する犯罪とその弁護活動(面識ある知人宅に侵入し現金を盗んだケース)

2025-05-18

【事例解説】空き巣をした場合に成立する犯罪とその弁護活動(面識ある知人宅に侵入し現金を盗んだケース)

今回は、面識ある知人宅に侵入し現金を盗んだという架空の事例に基づいて、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部が解説致します。

事例:面識ある知人宅に侵入し現金を盗んだケース

福岡県警東警察署は、同区に住むVさんの自宅に侵入し、金庫に保管してあった現金30万円を盗んだとして、福岡市中央区に住む会社員のAさんを住居侵入窃盗の疑いで逮捕しました。
警察によりますと、Vさんは犯行時刻に不在で、その後帰宅した際に何者かが入った形跡があり金庫を調べたところ、金庫内に保管してあった現金30万円が無くなっていることに気付き警察に通報しました。
通報を受けた警察は、現場検証や付近の防犯カメラの映像を解析するなどの捜査を行い、Aさんの犯行を特定し逮捕に至りました。
また、2人は面識がありました。
警察の調べに対して、Aさんは「間違いありません」などと供述し、容疑を認めているとのことです。
(事例はフィクションです。)

1,事例に成立する犯罪について

上記事例のAさんの行為は、一般的には空き巣といわれる行為であり、空き巣をしたときに成立する刑法の犯罪を2種類、それにより科せられる刑罰について解説致します。

(1)住居侵入罪について

正当な理由がないのに、人の住居…に侵入し…た者は、3年以下の懲役又は10万円以下の罰金に処する。刑法第130条前段

住居侵入罪は、一般的には不法侵入という言葉で広く社会で使われており、①正当な理由がないのに、②人の③住居に④侵入した場合に成立する犯罪です。
②の「人の」とは犯人自身がその住居の居住者ではないことを意味します。
③「住居」とは、人が起臥寝食に利用する場所のことをいいます。
起臥寝食とは起きたり寝たり食べたりすることを言うので、分かりやすく言えば、人が生活するために使う場所のことであり、具体的には家やマンション、さらに一時的に利用するホテルの部屋であっても「住居」に含まれます。
④「侵入」とは、住居権者の意思に反する立ち入りをいいます。
最後に、①「正当な理由がないのに」とは、侵入の違法性を排除する理由がないことを意味します。
立ち入りに対して住居権者の承諾がある場合には、そもそも「侵入」に当たらず住居侵入罪は成立しないので、この要件は、住居権者の意思に反する立ち入りであることを前提に、例えば刑事訴訟法に基づく捜索のための立ち入りなど「侵入」を正当化する理由がないことを言います。
上記の事例でいえば、Aさんは、Vさんが不在にしている自宅に、Vさんの意思に反して立ち入っています(②,③,④)。
また、侵入の目的は金庫内に保管されている現金を盗むことであったことが推認されるところ、それをVさんが知っていたら面識があるといえどもAさんの立ち入りを許すことはなかったと考えられます。
そのため、AさんのVさんの自宅への立ち入りには正当な理由は無かったといえます(①)。
したがって、Aさんには住居侵入罪刑法第130条前段)が成立することが考えられます。

(2)窃盗罪について

他人の財物を窃取した者は、窃盗の罪とし、10年以下の懲役又は50万円以下の罰金に処する。刑法第235条

窃盗罪は、①他人の財物を②窃取した場合に成立します。
①他人の「財物」とは、所有権の対象であれば広く保護の対象となります。
②「窃取」とは、占有者の意思に反して財物に対する占有者の占有を排除し、目的物を自己又は第三者の占有に移すことをいいます。
上記の事例では、Aさんは、Vさんの自宅の金庫で保管されていた現金30万円(①)を、持ち主であるVさんの意思に反してAさん自身の占有に移しています(②)。
したがって、Aさんには窃盗罪も成立することが考えられます。

(3)牽連犯について

…犯罪の手段若しくは結果である行為が他の罪名に触れるときは、その最も重い刑により処断する。刑法第54条第1項後段

牽連犯とは、数個の行為が手段・目的または原因・結果の関係にある場合をいいます。
例えば、上記の事例のように、窃盗のために住居侵入をした場合には、住居侵入窃盗を遂行するための手段となっているため、牽連犯が成立します。
そして、牽連犯が成立する場合、その最も重い刑により処断されます。
上記事例では、Aさんには住居侵入罪窃盗罪が成立しますが、住居侵入罪の法定刑は3年以下の懲役又は10万円以下の罰金、窃盗罪の法定刑は10年以下の懲役又は50万円以下の罰金と定められています。
したがって、Aさんはその最も重い刑である窃盗罪の刑罰により処断されることになります。

以上より、上記事例のAさんには住居侵入罪窃盗罪が成立し、窃盗罪の刑罰が科せられることになります。

2,身柄拘束からの早期解放を目指す弁護活動

逮捕・勾留されると、最長で23日間身柄拘束され、捜査機関による取調べを受けることになります。
身柄拘束されると、被疑者は一挙手一投足が厳しく規制・監督される環境に身を置くことになり、また、家族や友人など外部との接触も厳しく制限されることになります。
そして、被疑者勾留は原則10日(延長されればさらに10日)続きますが、その間は会社に出勤することもできなくなるため、無断欠勤が10日間も続けば会社をクビになり職を失う可能性もあります。
以上より、被疑者勾留にはさまざまな不利益が生じるため、そのような不利益を回避するために、身柄拘束から少しでも早く解放を目指すことが重要となります。
そもそも被疑者勾留による身柄拘束は、被疑者が定まった住居を有しない場合や、被疑者による証拠隠滅や逃亡のおそれがあると判断された場合に認められます。
そのため、被疑者勾留による身柄拘束からの早期解放を実現するためには、それらの要件を否定し得る客観的な証拠や事情を収集・主張する必要があります。
例えば、被疑者の家族や親族が被疑者の身元を監督し、裁判所や捜査機関への出頭を確保することを約束する身元引受を行い、それを書面化すれば、被疑者による逃亡のおそれを否定し得る客観的な証拠となります。
そのような弁護活動を行い、被疑者勾留による身柄拘束からの早期解放を目指します。
ご家族やご親族が逮捕・勾留されてしまった場合には、少しでも早く弁護士に依頼して身柄拘束による不利益を回避することが重要といえます。

3,まずは弁護士に相談を

福岡県内において住居侵入窃盗事件の当事者となりお困りの方、あるいはご家族等が住居侵入窃盗事件の当事者となりお困りの方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部にぜひ一度ご相談ください。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部には、刑事事件・少年事件に特化した弁護士が在籍しており、これまでにさまざまな刑事事件・少年事件を経験してきました。
住居侵入窃盗事件の当事者となりお困りの方に対しては初回無料でご利用いただける法律相談を、ご家族等が住居侵入窃盗事件の当事者となり身柄拘束を受けている方に対しては初回接見サービス(有料)を、それぞれご提供しております。
まずはフリーダイヤル「0120-631-881」までお気軽にお電話ください。

【事例解説】住居侵入罪とその弁護活動(のぞきを目的として女性の住宅に侵入したケース)

2024-04-26

【事例解説】住居侵入罪とその弁護活動(のぞきを目的として女性の住宅に侵入したケース)

今回は、私生活をのぞき見る目的で女性宅に侵入したというニュース記事に基づいて、弁護士法人あいち刑事事件総合法律福岡支部が解説致します。

事例:のぞきを目的として女性の住宅に侵入したケース

女性の住宅に侵入した罪で起訴された福岡県春日市の職員Aさんが、18日付で懲戒免職処分を受けました。
懲戒免職処分を受けたのは、住居侵入の罪で起訴された福岡県春日市在住の公務員Aさん(43)です。
Aさんは先月14日、市内の30代女性Vさんの住宅に侵入した疑いで現行犯逮捕。
その後、Vさんの私生活をのぞき見る目的で、合い鍵を使って侵入したとして住居侵入の罪で起訴されていました。
テレビ愛媛 3/18日 21:40配信の記事を参考にし、地名や内容を変更し引用しています。)

1,住居侵入罪について

〈住居侵入罪〉

正当な理由がないのに、人の住居若しくは人の看守する邸宅、建造物若しくは艦船に侵入し、又は要求を受けたにもかかわらずこれらの場所から退去しなかった者は、3年以下の懲役又は10万円以下の罰金に処する。」(刑法130条

刑法130条は、正当な理由がないのに、人の住居若しくは人の看取する邸宅、建造物若しくは艦船に侵入した場合(前段)と、要求を受けたにもかかわらずこれらの場所から退去しなかった場合(後段)に分け、前段を住居等侵入罪、後段を不退去罪としてそれぞれ処罰することを規定しています。
前段の住居侵入罪は、一般的には不法侵入という言葉で広く社会で使われており、侵入した場所によって成立する犯罪の名前が異なります。
例えば、正当な理由がないにもかかわらず、他人の管理下にある建物のうち住居・邸宅以外のものに侵入した場合には、建造物侵入罪が成立することになります。
住居侵入罪は、①正当な理由がないのに、②人の住居若しくは④人の看取する邸宅建造物もしくは艦船に⑥侵入した場合に成立する犯罪です。
住居侵入罪の保護法益は住居権、すなわち住居に誰を立ち入らせ誰の滞留を許すかを決める自由であり、各要件に該当するか否かを判断するうえで重要となります。
②の「人の」とは犯人自身がその住居の居住者ではないことを意味します。
③「住居」とは、人が起臥寝食に利用する場所のことを言います。
起臥寝食とは起きたり寝たり食べたりすることを言うので、分かりやすく言えば、人が生活するために使う場所のことであり、具体的には家やマンション、さらに一時的に利用するホテルの部屋であっても「住居」に含まれます。
④「人の看取する」とは、犯人以外の人が事実上管理することを言います。
例えば守衛や監視人を置くことで立ち入りを禁止する場合のように、侵入を防止する人的・物的設備を施されている状態がこれに当たります。
⑤「邸宅」とは居住用の建造物で住居以外のものを言い、空き家などがこれに当たります。
建造物」とは、住居用以外の建物を言い、学校、遊園地などのテーマパークなどがこれに当たります。
艦船」とは、軍船及び船舶のことで人が侵入できる構造のものをいい、船着場にとまっている漁船や小型フェリーなどがこれに当たると考えられます。
⑥「侵入」とは、住居権者の意思に反する立ち入りを意味します(⑤に侵入する場合には管理権者の意思に反する立ち入り)。
違法な目的を隠して住居や建造物に侵入した場合、その目的を住居権者や管理権者が知っていれば立ち入ることを承諾していなかったであろうと言える場合には、130条前段の犯罪が成立します。
過去には、ATM利用客のカードの暗証番号を盗撮する目的でATMが設置された銀行支店出張所に営業中に立ち入った場合,その立入りの外観が一般の現金自動預払機利用客と異なるものでなくても,建造物侵入罪が成立するとした裁判例があります。(最高裁平成19年7月2日 事件番号 平成18(あ)2664
最後に、①「正当な理由がないのに」とは、侵入の違法性を排除する理由がないことを意味します。
立ち入りに対して住居権者の承諾がある場合には、そもそも「侵入」に当たらず住居侵入罪は成立しないので、この要件は、住居権者の意思に反する立ち入りであることを前提に、例えば刑事訴訟法に基づく捜索のための立ち入りなど「侵入」を正当化する理由がないことを言います。

2,のぞきにおける住居侵入罪とその弁護活動

のぞき目的での「侵入」に「正当な理由」があるわけではなく、のぞいた対象は住居侵入罪にいう「住居」に該当するため、住居侵入罪が成立する可能性が高いです。
また、のぞき行為は都道府県の迷惑防止条例軽犯罪法に違反し、処罰の対象となります。
福岡県の迷惑防止条例では、公共の場所又は公共の乗物において、正当な理由なく、住居、便所、浴場、更衣室その他人が通常衣服の全部又は一部を着けない状態でいるよう な場所で当該状態にある人の姿態をのぞき見し、又は写真機等を用いて撮影することを禁止しており(6条3項1号)、これに違反した場合には、1年以下の懲役または100万円以下の罰金の刑が科されます(11条1項)。
軽犯罪法では、正当な理由なく、人の住居、浴場、更衣場、便所その他人が通常衣服をつけないでいるような場所をひそかにのぞき見た者には、拘留又は科料が、もしくは併科されます。(1条23号2条
迷惑防止条例軽犯罪法の両方で正当な理由がないのぞき行為を禁止していますが、その違いは、のぞき行為を公共の場所又は公共の乗物で行ったどうかにあることが考えられます。
上記の事例で言えば、AさんはVさんの自宅をのぞき見る目的で侵入しているため、軽犯罪法の処罰の対象となる可能性があります。
住居侵入罪で逮捕・勾留された場合、最長で23日間、身柄を拘束されることになります。
その間に警察と検察の取調べを受け、起訴するか不起訴になるかが検察官によって判断されます。
そこで、弁護士に依頼するメリットの一つとして取調べ対応へのアドバイスが挙げられます。
弁護士であれば、身柄を拘束されている被疑者に対して、どのように取調べに臨めば良いかなど法律の専門家として適切かつ丁寧なアドバイスを授けることができます。
また、住居侵入罪は被害者が存在する犯罪でもあります。
そこで、被害者との示談交渉を行うことが考えられます。
示談交渉は加害者と被害者の当事者同士で行うこともできますが、通常、当事者同士での示談交渉は成立する可能性が低いです。
加害者が被害者に示談を迫れば捜査機関側からは証拠を隠滅するのではないかと疑われかねず、そもそも捜査機関側が被害者の連絡先を教えないことも考えられます。
しかし、弁護士が間に入れば、被害者に丁寧な説明ができ、安心して頂ける期待も高まります。
それにより、示談交渉の成立に向けた第一歩を踏み出すことができます。
また、示談と一口に言っても、加害者の一方的な主張だけを聞き入れてもらう交渉では成立は難しいと言えます。
被害者の意向を加味しながら、宥恕条項(加害者の謝罪を受け入れて、加害者の刑事処罰を求めないこと)などの条項を加えた示談を成立させる必要があります。
特に身柄を拘束されている事件の場合には、逮捕されてから起訴されるか否かの判断まではわずか23日間しかありません。
そのため、示談交渉は速やかに行い成立させることが必要不可欠です。
以上より、刑事弁護はスピードが大事です。
住居侵入罪で逮捕・勾留により身柄を拘束されてしまった場合には、一刻も早く弁護士に依頼することが重要となってきます。

3,まずは弁護士に相談を

福岡県内において住居侵入罪の当事者となってしまった方、または親族が当事者となり逮捕されてしまった方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部に、お気軽にご相談ください。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部には刑事弁護の経験や実績が豊富な刑事事件に特化した弁護士が在籍しており、初回無料でご利用いただける法律相談逮捕・勾留により身柄を拘束された方のもとに弁護士が直接赴く初回接見サービス(有料)をご提供しております。
ぜひ一度、ご相談ください。

住居侵入窃盗(侵入盗)とその弁護活動(知人の家に侵入し物を盗んだケース)

2024-03-21

住居侵入窃盗(侵入盗)とその弁護活動(知人の家に侵入し物を盗んだケース)

今回は、福岡県宇美町在住の公立中学校の教員Aさんが知人Vさんの住宅に侵入し物を盗んだというニュース記事に基づいて、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部が解説致します。

事例:知人宅に侵入し物を盗んだケース

窃盗の疑いで逮捕されたのは、福岡県志免町に住む公立中学校の教員Aさんです。
Aさんはおととし8月、福岡県宇美町の知人男性Vさんの住宅に侵入し、着物など7点、あわせて115万円相当を盗んだ疑いが持たれています。
警察によりますと、Vさんの住宅付近の防犯カメラに映った車の映像などから、Aさんの関与が浮上したということです。
取り調べに対し、Aさんは、「間違いありません」と容疑を認めているということです。
(RKBオンライン 2024/03/01 14:09の記事を一部変更し引用しています。)

1,住居侵入窃盗(侵入盗)とは

住居侵入窃盗(侵入盗)とは、窃盗犯の手口の一つであり、空き巣や事務所荒らしなどがその典型例です。
刑法上は、住居侵入罪(130条前段)と窃盗罪(235条)の別の犯罪が成立しますが、住居侵入が窃盗を行うための手段として行われた場合、両罪は牽連犯(刑法54条後段)としてその最も重い刑により処断されることになります(刑法54条)。

2,牽連犯とは

牽連犯とは、「犯罪の手段若しくは結果である行為が他の罪名にふれる」場合をいいます(刑法54条後段)。
複数の行為の間に手段と目的、又は原因と結果の関係(牽連関係)が認められる場合には牽連犯が成立しますが、複数の行為に牽連関係が認められるかどうかの判断基準として、ある犯罪が手段若しくは結果とが経験上通常、手段と目的又は原因と結果の関係にあるか否かによって判断されます(客観説 大判明42.12.20)。
牽連犯として認められたものとして、住居侵入窃盗の他に住居侵入と殺人、住居侵入と強盗、住居侵入と放火などが挙げられます。
反対に、牽連犯として認められないものとして、監禁と傷害、殺人と死体遺棄、強盗殺人と証拠隠滅のためにした放火などが挙げられます。
牽連犯が成立した場合の効果として、「その最も重い刑により処断する」とありますが、これは複数の犯罪を行った場合でも科される刑罰はそのうちの最も重い刑しか科されないことを意味し、科刑上一罪として処理されます。
住居侵入窃盗の場合では、住居侵入罪の法定刑は3年以下の懲役又は10万円以下の罰金であり、窃盗罪の法定刑は10年以下の懲役又は50万円以下の罰金であるため、その最も重い刑である窃盗罪の法定刑の範囲で刑罰が科されることになります。
そのため、上記事例におけるAさんが有罪となった場合、10年以下の懲役又は50万円以下の罰金の範囲で刑罰が科されることになります。

3,住居侵入窃盗とその弁護活動

住居侵入窃盗で逮捕・勾留された場合、最長で23日間、身柄を拘束されて警察と検察の取調べを受けることになります。
逮捕・勾留により身柄を拘束されている被疑者は一人で精神的・肉体的に大きな不安を抱えるため冷静な状態で取調べに臨むことが難しくなります。
そこで、弁護士による取調べ対応などの弁護活動が重要となります。
弁護士が接見に向かえば、被疑者はどのように取調べに臨めばいいか、何を話すべきかなどの丁寧かつ適切なアドバイスを受けることができるため、被疑者の不安の解消の一助となるでしょう。
また、勾留による被疑者の身柄拘束が認められるのは、被疑者に証拠隠滅や逃亡のおそれが認められるからです(刑事訴訟法207条1項、60条1項)。
そこで、被疑者の早期の身柄解放に向けた弁護活動としては、証拠隠滅や逃亡のおそれを否定し得る客観的証拠や事情の収集活動を行います。
たとえば、被疑者が犯してしまった犯罪の証拠となる物は既に捜査機関に押収されているため証拠隠滅は不可能であるという客観的事情を主張することで証拠隠滅のおそれを否定し得るでしょう。
そして、住居侵入窃盗は被害者が存在する犯罪であるため、被害者との示談交渉を進め示談を成立させることも重要な弁護活動と言えます。
被害者との示談が成立していれば、早期の身柄解放や起訴猶予による不起訴処分を得られる可能性が高くなり、前科の回避や身柄解放後の日常生活への支障を最小限に抑えることができます。
以上より、逮捕・勾留から起訴されるまでの23日間に、一刻も早い刑事弁護活動を受けることが重要となります。
仮に起訴されてしまった場合でも、被害者との示談が成立しているなどの事情があれば執行猶予付き判決を得られる可能性が高くなるため、どちらにせよ刑事弁護はスピードが大事であることに変わりはありません。
そのため、住居侵入窃盗(侵入盗)で逮捕・勾留されてしまった場合には、刑事事件に特化した弁護士による適切かつ適切なサポートを受けることがなによりも重要となります。

4,まずは弁護士に相談を

福岡県内において住居侵入窃盗でお困りの方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部の弁護士に一度ご相談ください。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部には刑事事件に特化した弁護士が在籍しており、住居侵入窃盗でお困りの方には初回接見サービス(有料)をご提供しております。
お気軽にご相談ください。

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