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【事例解説】不同意性交等罪とその弁護活動(客として訪れた女性に対し施術中にわいせつな行為をしたケース)
【事例解説】不同意性交等罪とその弁護活動(客として訪れた女性に対し施術中にわいせつな行為をしたケース)
事例:客として訪れた女性に対し施術中にわいせつな行為をしたケース
福岡市内の整骨院で客として訪れた女性Vさんに対して、施術中にわいせつな行為をしたとして、柔道整復師のAさんが不同意性交等の疑いで逮捕されました。
警察によりますと、Aさんは、マッサージを受けるために客として訪れたVさんに対して、同意を得ずに施術中に鼠径部を触ったり陰部に指を挿入するなどのわいせつな行為をした疑いが持たれています。
被害に遭ったVさんが警察に相談したことで事件が発覚し、警察が聞き込みなどの捜査をし、容疑が固まったことでAさんを逮捕するに至りました。
警察の調べに対して、Aさんは「欲を抑えきれずにやってしまった」などと供述し、容疑を認めているとのことです。
(事例はフィクションです。)

1,不同意性交等罪について(刑法177条)
第1項 前条第1項各号に掲げる行為又は事由その他これらに類する行為又は事由により、同意しない意思を形成し、表明し若しくは全うすることが困難な状態にさせ又はその状態にあることに乗じて、性交、肛門性交、口腔性交又は膣若しくは肛門に身体の一部(陰茎を除く。)若しくは物を挿入する行為であってわいせつなもの(以下この条及び第179条第2項において「性交等」という。)をした者は、婚姻関係の有無にかかわらず、5年以上の有期拘禁刑に処する。
第2項 行為がわいせつなものではないとの誤信をさせ、若しくは行為をする者について人違いをさせ、又はそれらの誤信若しくは人違いをしていることに乗じて、性交等をした者も、前項と同様とする。
第3項 16歳未満の者に対し、性交等をした者(当該16歳未満の者が13歳以上である場合については、その者が生まれた日より5年以上前の日に生まれた者に限る。)も、第1項と同様とする。
※前条(刑法第176条)第1項各号に掲げる行為又は事由その他これらに類する行為又は事由
①暴行若しくは脅迫を用いること又はそれらを受けたこと。
②心身の障害を生じさせること又はそれがあること。
③アルコール若しくは薬物を摂取させること又はそれらの影響があること。
④睡眠その他の意識が明瞭でない状態にさせること又はその状態にあること。
⑤同意しない意思を形成し、表明し又は全うするいとまがないこと。
⑥予想と異なる事態に直面させて恐怖させ、若しくは驚愕させること又はその事態に直面して恐怖し、若しくは驚愕していること。
⑦虐待に起因する心理的反応を生じさせること又はそれがあること。
⑧経済的又は社会的関係上の地位に基づく影響力によって受ける不利益を憂慮させること又はそれを憂慮していること。
刑法の不同意性交等罪は、①~⑧までの行為や原因により、被害者が同意をしない意思を(1)形成し(2)表明し若しくは(3)全うすることが困難な状態にさせまたはその状態にあることに乗じて、性交等をした場合に成立します。
(1)被害者が同意しない意思を形成することが困難な状態とは、性交等をするかどうかを考えたり、決めたりするきっかけや能力が不足していて、性交等をしない、したくないという意思を持つこと自体が難しい状態を言います。
例えば、アルコールや薬物等の影響により正常な判断ができない状態にある場合などです。
(2)被害者が同意しない意思を表明することが困難な状態とは、性交等をしない、したくないという意思を持つことはできたものの、それを外部に表すことが難しい状態をいいます。
例えば、職場の上司や経済的に優位にある者に、その地位を利用して不利益が生じる可能性などを言われることで、拒否することができなくなっている状態にある場合などです。
(3)被害者が同意しない意思を全うすることが困難な状態とは、性交等をしない、したくないという意思を外部に表すことはできたものの、その意思のとおりになることが難しい状態をいいます。
例えば、加害者側の暴行や脅迫などにより抵抗することができない状態にある場合などです。
(参照:法務省 性犯罪関係の法改正等Q%A Q4A4)
上記の事例では、Aさんは、マッサージを受けるために客として訪れたVさんに対して、Vさんの同意なく鼠径部に触る、陰部に指を挿入するなどのわいせつな行為をしています。
Aさんのそれらの行為は刑法第176条第1項第1号の「暴行」若しくは第5号に該当することが考えられます。
また、Aさんは、Vさんが「同意しない意思を形成し、表明し若しくは全うすることが困難な状態に…あることに乗じて」陰部に指を挿入しているため、「性交等」を行っています。
以上より、Aさんの上記行為には、不同意性交等罪が成立することが考えられます。
2,不起訴処分獲得に向けた弁護活動
不同意性交等罪の法定刑は5年以上の有期拘禁刑であり、起訴を経て裁判となり有罪判決を受けると、刑務所で服役しなければならない可能性が非常に高いです。
というのも、不同意性交等罪の刑罰の下限は5年以上の有期拘禁刑であるところ、執行猶予付判決を獲得するためには、判決によって言い渡される刑罰が3年以下であることが条件の1つだからです。
また、上記の事例では、Aさんは柔道整復師の資格を持っていますが、柔道整復師の資格は罰金以上の刑に処せられた場合には欠格事由に該当し、免許が取り消しとなります(柔道整復師法第4条第3号参照)。
しかし、被害者との間で示談が成立し不起訴処分を獲得できれば、裁判が開かれず有罪判決を受けることもなくなるため、刑務所での服役や資格・免許の取り消しなどを回避できるかもしれません。
被害者と示談が成立することは、検察官の起訴・不起訴処分の判断に影響を持つだけでなく、被疑者が身柄を拘束されている場合には、早期の身柄解放に期待が持てます。
示談交渉は事件の当事者同士でも行うことはできます。
もっとも、不同意性交等罪を含む性犯罪の被害者は、加害者側からとても怖い思いをさせられていることから、強い処罰感情を有していることが多いです。
加えて、怖い思いをさせられた加害者側から直接連絡されることに強い抵抗感を抱き、当事者同士での示談交渉は難しいと言えます。
しかし、交渉の相手が弁護士であれば、守秘義務を負っているため被害者の連絡先が加害者側に伝わることを心配する必要がなく示談交渉に応じてもらえる期待が高まり、加害者側が反省・謝罪の意思を有していることなどを冷静かつ丁寧に説明することができます。
以上より、不起訴処分を獲得するためには、被害者と示談を成立させることが重要となりますが、当事者同士での示談交渉はあまり得策とは言えず、法律の専門家であり交渉に強い弁護士に相談されることをオススメします。
3,まずは弁護士に相談を
福岡県内において不同意性交等罪の当事者となってしまった方、あるいは家族・親族が不同意性交等罪の当事者となり身柄拘束を受けている方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部にぜひ一度ご相談ください。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡市支部には刑事事件・少年事件に特化した弁護士が在籍しており、不同意性交等罪をはじめとするさまざまな刑事事件・少年事件を経験し、豊富な実績がございます。
不同意性交等罪の当事者となり身柄拘束されずに捜査を受けている、あるいはこれから捜査を受けるおそれのある方に対しては、初回無料でご利用いただける法律相談をご提供しております。
また、家族・親族が不同意性交等罪の当事者となり身柄拘束を受けている方に対しては、弁護士が直接身柄拘束を受けている方のもとに赴く初回接見サービス(有料)をご提供しております。
フリーダイヤル「0120-631-881」までお気軽にご相談ください。
【事例解説】不同意性交等罪とその弁護活動(被害者を脅迫して性的暴行を加えたケース)
【事例解説】不同意性交等罪とその弁護活動(被害者を脅迫して性的暴行を加えたケース)
今回は、被害女性の背後から口を塞ぎ、脅迫して性的暴行を加えたという架空の事例を想定して、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部が解説致します。
事例:被害者を脅迫して性的暴行を加えたケース
福岡県大野城市の路上で、歩いて帰宅途中だった会社員Vさんの背後から突然抱きついて口を塞ぎ、「声を出したら殺す」などと脅迫し、その後、人のいない場所まで連れていきVさんの陰部に指を入れるなどの性的暴行を加えたとして、福岡県春日市在住の自営業Aさんが逮捕されました。
Aさんは性的暴行を受けた後、警察に連絡し、事件が発覚しました。
警察は犯行現場付近の防犯カメラの映像を解析したところ、不審な動きをしているAさんの姿が映っており、特定に至りました。
警察の調べに対して、Aさんは「性的欲求を満たすためにやった。」などと供述し、容疑を認めているとのことです。
(事例はフィクションです。)
1,不同意性交等罪について(刑法177条)
1項 前条第1項各号に掲げる行為又は事由その他これらに類する行為又は事由により、同意しない意思を形成し、表明し若しくは全うすることが困難な状態にさせ又はその状態にあることに乗じて、性交、肛門性交、口腔性交又は膣若しくは肛門に身体の一部(陰茎を除く。)若しくは物を挿入する行為であってわいせつなもの(以下この条及び第179条第2項において「性交等」という。)をした者は、婚姻関係の有無にかかわらず、5年以上の有期拘禁刑に処する。
2項 行為がわいせつなものではないとの誤信をさせ、若しくは行為をする者について人違いをさせ、又はそれらの誤信若しくは人違いをしていることに乗じて、性交等をした者も、前項と同様とする。
3項 16歳未満の者に対し、性交等をした者(当該16歳未満の者が13歳以上である場合については、その者が生まれた日より5年以上前の日に生まれた者に限る。)も、第1項と同様とする。
※前条(刑法176条)第1項各号に掲げる行為又は事由その他これらに類する行為又は事由
①暴行若しくは脅迫を用いること又はそれらを受けたこと。
②心身の障害を生じさせること又はそれがあること。
③アルコール若しくは薬物を摂取させること又はそれらの影響があること。
④睡眠その他の意識が明瞭でない状態にさせること又はその状態にあること。
⑤同意しない意思を形成し、表明し又は全うするいとまがないこと。
⑥予想と異なる事態に直面させて恐怖させ、若しくは驚愕させること又はその事態に直面して恐怖し、若しくは驚愕していること。
⑦虐待に起因する心理的反応を生じさせること又はそれがあること。
⑧経済的又は社会的関係上の地位に基づく影響力によって受ける不利益を憂慮させること又はそれを憂慮していること。
刑法の不同意性交等罪は、①~⑧までの行為や原因により、被害者が同意をしない意思を(1)形成し(2)表明し若しくは(3)全うすることが困難な状態にさせまたはその状態にあることに乗じて、性交等をした場合に成立します。
(1)被害者が同意しない意思を形成することが困難な状態とは、性交等をするかどうかを考えたり、決めたりするきっかけや能力が不足していて、性交等をしない、したくないという意思を持つこと自体が難しい状態を言います。
例えば、アルコールや薬物等の影響により正常な判断ができない状態にある場合などです。
(2)被害者が同意しない意思を表明することが困難な状態とは、性交等をしない、したくないという意思を持つことはできたものの、それを外部に表すことが難しい状態をいいます。
例えば、職場の上司や経済的に優位にある者に、その地位を利用して不利益が生じる可能性などを言われることで、拒否することができなくなっている状態にある場合などです。
(3)被害者が同意しない意思を全うすることが困難な状態とは、性交等をしない、したくないという意思を外部に表すことはできたものの、その意思のとおりになることが難しい状態をいいます。
例えば、加害者側の暴行や脅迫などにより抵抗することができない状態にある場合などです。
(参照:法務省 性犯罪関係の法改正等Q%A Q4A4)
上記の事例では、AさんはVさんに対して、突然背後から抱きつき口を塞いで「声を出したら殺す」などという「暴行」・「脅迫」を用いて、Vさんが「同意しない意思を…全うすることが困難な状態にさせ」て、Vさんの陰部に指を入れるなどの性的暴行を加えており「性交等」をしたといえるため、Aさんに不同意性交等罪が成立することが考えられます。
2,考えられる弁護活動
(1)身柄拘束からの早期解放
被疑者段階における身柄拘束には逮捕・勾留がありますが、逮捕・勾留による身柄拘束は最長で23日間続きます。
そして、被疑者勾留がなされるのは、被疑者が住居不定、被疑者による証拠隠滅や逃亡のおそれが認められる場合です。(刑事訴訟法207条1項本文、60条1項各号)
そのため、それらを否定し得る客観的な事情や証拠の収集・主張活動を通じて、早期の身柄解放を目指します。
上記の事例では、AさんはVさんとの面識はないため、Vさんに証言をさせないように働きかける現実的可能性は低く、また、犯人がAさんであると特定に至った防犯カメラの映像は既に捜査機関に押収されているとの事情があれば、Aさんによる隠滅は不可能であるため、証拠隠滅のおそれは低いと言えます。
さらに、被疑者の家族等が被疑者の身元を引き受けるという事情は、被疑者の監督が見込めるため、被疑者の逃亡のおそれを否定し得る客観的な事情となるでしょう。

(2)示談交渉
不同意性交等罪を含む被害者が存在する場合には、被害者との示談交渉を試みます。
示談交渉は当事者同士でも行うことはできますが、不同意性交等罪のような性犯罪の場合、被害者は加害者から連絡されることを拒否することが考えられます。
また、被害者としても加害者に自分の連絡先を知られたくないと思うでしょう。
そこで、弁護士が間に入り、捜査機関経由で被害者とのコンタクトを試み、弁護士が守秘義務を負っているため被害者の連絡先が加害者に知られることはないことなどを説明することで、示談交渉を試みます。
被害者が示談交渉に応じる場合には、加害者の立場から、加害者が謝罪・反省していることを伝え、被害者の自宅・職場等やその経路付近には近づかないことや示談金のお支払いなどを提示して、示談の成立を目指します。
もっとも、示談と一口に言ってもその効果は様々であることから、示談の内容に宥恕条項(加害者を許し、加害者に対する刑事処罰を望まないことを意味する条項)や被害届の取下げや刑事告訴の取消などの約定を加えて成立させることが肝要です。
3,まずは弁護士に相談を
福岡県春日市において不同意性交等罪の当事者となってしまった方、あるいは家族・親族が不同意性交等罪の当事者となり身柄拘束を受けている方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部にぜひ一度ご相談ください。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡市支部には刑事事件・少年事件に特化した弁護士が在籍しており、不同意性交等罪をはじめとするさまざまな刑事事件・少年事件を経験し、豊富な実績がございます。
不同意性交等罪の当事者となり身柄拘束されずに捜査を受けている、あるいはこれから捜査を受けるおそれのある方に対しては、初回無料でご利用いただける法律相談をご提供しております。
また、家族・親族が不同意性交等罪の当事者となり身柄拘束を受けている方に対しては、弁護士が直接身柄拘束を受けている方のもとに赴く初回接見サービス(有料)をご提供しております。
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【事例解説】不同意性交等罪で逮捕された場合の前科回避ための弁護活動(顔見知りの女子中学生とみだらな行為をしたケース)
【事例解説】不同意性交等罪で逮捕された場合の前科回避ための弁護活動(顔見知りの女子中学生とみだらな行為をしたケース)
今回は、顔見知りの女子中学生とみだらな行為をして逮捕されたというニュース記事を参考にして、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部が解説致します。
事例:顔見知りの女子中学生とみだらな行為をしたケース
去年12月、福岡県粕屋郡にある駐車場で顔見知りの女子中学生Vさんとみだらな行為をしたとして、会社員のAさんが不同意性交の疑いで逮捕されました。
不同意性交の疑いで逮捕されたのは、福岡県春日市の会社員Aさんです。
Aさんは、福岡県粕屋郡にある駐車場でVさんが16歳未満であることを知りながら、みだらな行為をした疑いが持たれています。
警察によりますと、Aさんは、Vさんの親族と知り合いで、Vさんとも顔見知りだったということです。
Vさんが通院先の看護師に被害を相談し、看護師から連絡を受けたVさんの母親が警察に被害を届け出たことで事件が発覚しました。
取り調べに対し、Aさんは、「被害者と性行為したことは間違いありません」と容疑を認めているということです。
(rkb 4/2(火)13:37配信の記事を参考にして、内容や地名を一部変更し引用しています。)
1,不同意性交等罪について(刑法177条)
1項
前条第1項各号に掲げる行為又は事由その他これらに類する行為又は事由により、同意しない意思を形成し、表明し若しくは全うすることが困難な状態にさせ又はその状態にあることに乗じて、性交、肛門性交、口腔性交又は膣若しくは肛門に身体の一部(陰茎を除く。)若しくは物を挿入する行為であってわいせつなもの(以下この条及び第179条第2項において「性交等」という。)をした者は、婚姻関係の有無にかかわらず、5年以上の有期拘禁刑に処する。
2項
行為がわいせつなものではないとの誤信をさせ、若しくは行為をする者について人違いをさせ、又はそれらの誤信若しくは人違いをしていることに乗じて、性交等をした者も、前項と同様とする。
3項
16歳未満の者に対し、性交等をした者(当該16歳未満の者が13歳以上である場合については、その者が生まれた日より5年以上前の日に生まれた者に限る。)も、第1項と同様とする。
※前条(刑法176条)第1項各号に掲げる行為又は事由その他これらに類する行為又は事由
①暴行若しくは脅迫を用いること又はそれらを受けたこと。
②心身の障害を生じさせること又はそれがあること。
③アルコール若しくは薬物を摂取させること又はそれらの影響があること。
④睡眠その他の意識が明瞭でない状態にさせること又はその状態にあること。
⑤同意しない意思を形成し、表明し又は全うするいとまがないこと。
⑥予想と異なる事態に直面させて恐怖させ、若しくは驚愕させること又はその事態に直面して恐怖し、若しくは驚愕していること。
⑦虐待に起因する心理的反応を生じさせること又はそれがあること。
⑧経済的又は社会的関係上の地位に基づく影響力によって受ける不利益を憂慮させること又はそれを憂慮していること。

不同意性交等罪は、①~⑧までの行為や原因により、被害者が同意をしない意思を(1)形成し(2)表明し若しくは(3)全うすることが困難な状態にさせまたはその状態にあることに乗じて、性交等をした場合に成立します。
(1)は被害者が同意しない意思を形成することが困難な状態とは、性交等をするかどうかを考えたり、決めたりするきっかけや能力が不足していて、性交等をしない、したくないという意思を持つこと自体が難しい状態を言います。
例えば、アルコールや薬物等の影響により正常な判断ができない状態にある場合などです。
(2)は被害者が同意しない意思を表明することが困難な状態とは、性交等をしない、したくないという意思を持つことはできたものの、それを外部に表すことが難しい状態をいいます。
例えば、職場の上司や経済的に優位にある者に、その地位を利用して不利益が生じる可能性などを言われることで、拒否することができなくなっている状態にある場合などです。
(3)は被害者が同意しない意思を全うすることが困難な状態とは、性交等をしない、したくないという意思を外部に表すことはできたものの、その意思のとおりになることが難しい状態をいいます。
例えば、加害者側の暴行や脅迫などにより抵抗することができない状態にある場合などです。(参照:法務省 性犯罪関係の法改正等Q%A Q4A4)
「性交等」には、性交、肛門性交、口腔性交の他に、膣や肛門に、陰茎以外の身体の一部または物を挿入する行為も含まれます。
そのため、無理やり相手の陰部に手で触れた場合には不同意わいせつ罪(刑法176条)の成立が検討されることになりますが、指を陰部に挿入した場合には不同意性交等罪が成立することになります。
また、「わいせつなもの」とは、いたずらに性欲を興奮又は刺激せしめ、かつ普通人の正常な羞恥心を害し、善良な性的道義観念に反するものを言います。
当該行為がわいせつなものではないと誤信させ、若しくは行為をする者について人違いをさせ、又はそれらの誤信若しくは人違いをしていることに乗じて、性交等をした場合にも成立します。(2項)
被害者が16歳未満の者である場合に、その者に対して性交等をすれば不同意性交等罪が成立します。
ただし、被害者が13歳以上16歳未満の者で、加害者が20歳未満の場合、加害者が被害者よりも5歳以上年長である場合に、性交等をすれば不同意性交等罪が成立します。
被害者が13歳~15歳の場合、加害者が18歳~20歳だと問題になります。
例えば、18歳のXさんが、15歳のYさんに対して性交等を行った場合、Yさんは16歳未満ですが、年齢差が5歳未満であるため処罰の対象外となります。
2,前科を避けるための弁護活動
不同意性交等罪は被害者が存在する犯罪です。
そのため、被害者側との間で示談交渉を進め、被害者側に対して謝罪や被害に対する弁償等を行い、示談の成立を目指します。
示談は当事者同士でもすることはできますが、通常は拗れて上手くいかないことが多いです。
また、特に性犯罪の場合は、捜査機関は加害者に対して被害者の連絡先を教えることは非常に少なく、被害者側も加害者からの連絡を受けてくれる可能性も極めて低いです。
しかし、弁護士が間に入ることで、被害者の方に丁寧な説明を行うことができ被害者の方も安心して交渉を行うことができ、示談成立の可能性が高まります。
示談といっても加害者側だけに都合のいい内容での示談は期待できません。
被害者側の意向や意見をくみ取りつつ、宥恕条項(被害者の謝罪等を受け、加害者に対する刑事処罰を望まないことを意味する条項)や、刑事告訴の取消や被害届の取下げなどの約定を加えたかたちでの示談を成立させることが必要不可欠であると言えます。
これらの示談交渉は、法律についてあまり詳しいとは言えない一般の方が行うことは難しいため、法律の専門家である弁護士に依頼することがオススメです。
不同意性交等罪で逮捕・勾留により身柄を拘束されていても、示談が成立していれば、被疑者に証拠隠滅または逃亡のおそれはないと判断され、早期の身柄解放が期待できます。
被疑者が逮捕されてから起訴されるまで最大でも23日間しかありません。
その間に示談を成立させることができれば、公訴を提起されずに済むことが期待できます。
公訴を提起されてしまえば、例えば勤め先を解雇されるとか、結婚している場合には離婚など社会生活を送るうえで大きな障害となることが予想されます。
そのため、不同意性交等罪で逮捕されてしまった場合には、少しでも早く弁護士の力をかりることが重要と言えます。
3,まずは弁護士に相談を
福岡県粕屋町において不同意性交等罪の当事者となってしまった方、またはご家族等が不同意性交等罪で身柄を拘束されている方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部ぜひ一度ご相談ください。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部は、刑事事件・少年事件を専門に取り扱っており、刑事事件・少年事件に対する様々な経験や高い実績があります。
不同意性交等罪で在宅捜査を受けている方や刑事告訴されるおそれのある方に対しては初回無料でご利用いただける法律相談を、ご家族等が不同意性交等罪の当事者となり身柄を拘束されている方に対しては初回接見サービス(有料)を、それぞれご提供しております。
お気軽にご相談ください。
上司からの強要、不同意性交等罪となる条件について
上司からの強要、不同意性交等罪となる条件について
不同意性交等罪について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部が解説します。
参考事件
福岡県春日市に住んでいる会社員のAさんは、同じ会社に勤めている部下のVさんに対して「1回だけ付き合って欲しい」「こっちは人事もある程度都合をつけられる」といって性行為を求めました。
Vさんは拒否しきれず、Aさんと一緒に市内にあるホテルを訪れ、そこで性行為に及びました。
後日、様子が変だと思った会社の同僚がVさんに話を聞き、VさんはAさんとのことを反しました。
Vさんは同僚から警察に相談することを勧められ、Vさんは警察に被害届を出すことに決めました。
そしてAさんは不同意性交等罪の容疑で春日警察署に逮捕されました。
(この参考事件はフィクションです。)
不同意性交等罪
令和5年7月13日に刑法が改正されたことで、強制性交等罪は準強制性交等罪と統合・変更される形で不同意性交等罪となりました。
改正された刑法第177条第1項には不同意性交等罪が「前条第1項各号に掲げる行為又は事由その他これらに類する行為又は事由により、同意しない意思を形成し、表明し若しくは全うすることが困難な状態にさせ又はその状態にあることに乗じて、性交、肛門性交、口腔性交又は膣若しくは肛門に身体の一部(陰茎を除く。)若しくは物を挿入する行為であってわいせつなもの(以下この条及び第179条第2項において「性交等」という。)をした者は、婚姻関係の有無にかかわらず、5年以上の有期拘禁刑に処する。」と定められています。
「前条」とは不同意わいせつ罪が定められた刑法第176条のことです。
「第1項各号」には不同意わいせつ罪が適用される条件の項目が挙げられており、これらが不同意性交等罪でも参照されます。
この項目には強制性交等罪でも要件にあった「暴行もしくは脅迫を用いる」ことや、準強制性交等罪での「アルコールもしくは薬物の影響に乗じる」ことに加え、「虐待に起因する心理的反応を生じさせる」ことや「予想外の事態に恐怖または驚愕させる」ことなどが定められ、合計で8つの項目があります。
そして参考事件のAさんは、「人事」という言葉で会社の立場に影響を与えられることを仄めかし、Vさんと性行為に及んでいます。
第1項第8号には「経済的又は社会的関係上の地位に基づく影響力によって受ける不利益を憂慮させること又はそれを憂慮していること。」とあり、これがAさんに適用された項目になります。
不同意性交等罪の要件

同意の有無は不同意性交等罪が成立するかどうかの非常に重要なポイントになりますが、その前提である「行為又は事由その他これらに類する行為又は事由」に該当するかも大切な論点です。
不同意性交等罪はまだ施行されて1年もたっていない犯罪ですので、どのような行為が不同意性交等罪に該当するのかはわからない人も多いと思われます。
なので不同意性交等罪の容疑で捜査されている場合、新設された犯罪にも詳しい弁護士に相談することをお勧めします。
刑事事件を扱う弁護士
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部は、刑事事件・少年事件を中心に対応している弁護士事務所です。
当事務所では初回であれば無料の法律相談、逮捕・勾留中の方のもとに弁護士が直接赴く初回接見サービスのご予約を、フリーダイヤル「0120-631-881」で受け付けております。
フリーダイヤルは24時間体制で、土・日・祝日も休まず稼働しておりますので、不同意性交等罪の容疑でご家族が逮捕されてしまった、不同意性交等罪で事件を起こしてしまった方は、是非、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部にご相談ください。
