【名誉棄損】告訴取消し~福岡県福津市

2020-01-28

【名誉棄損】告訴取消し~福岡県福津市

前科公表の名誉棄損告訴取消しについて、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部が解説します。

福岡県福津市に住むAさんは、飲食店の口コミサイトで、福岡市内にある敵対するレストランの口コミ欄に「ここの店主は前科持ちだ。」という書き込みをしました。そうしたところ、Aさんは福岡県宗像警察署に名誉棄損罪の被疑者として呼び出しを受けてしまいました。Aさんは弁護士に相談すると、名誉棄損罪は被害者の告訴を必要とする親告罪であることを教えてもらいました。そこで、Aさんは被害者に謝罪し、示談を成立させた上で、被害者に告訴を取り消してもらいたいと考えています。
(フィクションです。)

~ 名誉毀損罪 ~ 

名誉棄損罪は刑法230条に規定されています。

刑法230条
1 公然と事実を摘示し、人の名誉を棄損した者は、その事実の有無にかかわらず、3年以下の懲役又は50万円以下の罰金に処する。
 
「公然と」(公然性)とは、不特定又は多数人が認識できる状態をいい、必ずしも現実に認識したことは必要ではありません。
特定であっても多数であれば、あるいは、少数であっても不特定であれば、「公然と」と言えます。
飲食店の口コミサイトの口コミ欄は、インターネットを通じて誰でも閲覧可能ですから公然性を認めることができます。

「事実を摘示」とは、人の社会的評価を低下させるに足りる「具体的な事実」を表示することをいいます。
まず、ポイントとなるの摘示する対象が「具体的な事実」という点です。
つまり、たとえば、「この店の●●はまずい」などというような「意見、憶測」は「具体的な事実」には当たりません(侮辱罪に問われる可能性はあります)。
また、よく勘違いされるのが、摘示した「具体的な事実」は、結果として真実でも虚偽の事実でも問いません。
つまり、店主が「前科持ち」ということが真実でも虚偽でも「具体的な事実」を摘示したことに当たります。
もっとも、前科というのは個人情報の最たるものですから、検察庁というお役所が現住に管理しており、一般私人が知る由はありません。
したがって、店主が前科持ちという事実は虚偽である可能性もあります。

「名誉」とは人の社会的評価又は価値のことをいいます。
「毀損」とは、人の社会的評価又は価値を低下させることをいいます。ただし、その評価、価値が現実に低下したことまでは必要とされていません。
Aさんが、店主は前科持ちと摘示する行為は、人の社会的評価を害するおそれのある行為といえ「名誉を毀損」したことに当たるでしょう。

もっとも、以下のすべての要件を満たす場合は名誉棄損罪は成立しません(刑法230条の2)。
事実の摘示行為は表現の自由として憲法上保障される権利であり、個人の名誉権との調和を図る趣旨です。

① 事実の公共性 
② 公益目的
③ 事実の真実性 

Aさんは敵対するレストランを攻撃する意図で本件書き込みをしたものと考えられます。
そこで、少なくとも②を認めることは困難でしょう。

~ 名誉棄損罪は被害者の告訴を必要とする罪 ~

名誉棄損罪は、被害者の告訴がなければ公訴提起(起訴)できない親告罪です。

刑法232条
 この章の罪は、告訴がなければ公訴を提起することができない。

名誉棄損罪による処罰を免れたい方は、まずは被害者に謝罪し示談交渉をはじめて示談を成立させ、被害者に告訴を取り消してもらう必要があります。
しかし、被害者の処罰感情が強いことも予想されますから、示談交渉、告訴取消しをご希望される場合は弁護士にご依頼ください。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部は、名誉棄損罪をはじめとする刑事事件専門の法律事務所です。刑事事件でお困りの方、告訴取消しをご希望の方は、まずは0120-631-881までお気軽にお電話ください。無料法律相談、初回接見サービスを24時間体制で受け付けております。

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