【強要罪】執行猶予獲得

2020-02-25

【強要罪】執行猶予獲得

強要罪執行猶予について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部が解説します。

福岡県田川市に住むAさんは、スマートフォンを使って、ゲーム仲間Vさんに「最終通告です。大勢を敵に回しており、攻撃される準備が行われている、逃げたまえ」などというメールを送信し、Vさんに引っ越しを余儀なくさせた強要罪で福岡県田川警察署に逮捕されてしまいました。その後、捜査を経てAさんは強要罪で起訴されてしまいました。Aさんは国選弁護人が弁護活動に熱心でないと感じたことから、執行猶予獲得のため弁護士を私選弁護人に切り替えたいと考えています。
(フィクションです。)

~強要罪~

強要罪は刑法223条に規定されています。

1項 生命、身体、自由、名誉若しくは財産に対し害を加える旨を告知して脅迫し、又は暴行を用いて、人に義務のないことを行わせ、又は権利の行使を妨害した者は、3年以下の懲役に処する。

強要罪でも「害悪の告知」が必要とされています。ただし、強要罪は、結果として相手方に義務のないことを行わせ、又は権利の行使を妨害したことが必要ですから、強要罪の「害悪の告知」はその程度のものであることが必要とされています。

~脅迫罪と強要罪の違い~

脅迫罪と強要罪は大きく、以下の違いがあります。

= 犯罪の性質、要件の違い =

以上からもお分かりいただけますように、脅迫罪は「害悪の告知」をしただけで成立する罪、強要罪は「害悪の告知」+「人に義務のないことを行わせること」あるいは「権利の行使を妨害したこと」が必要です。また、脅迫罪の「害悪の告知」は、それによって相手方が畏怖したかどうかは問わないとされているのに対し、強要罪の「害悪の告知」は、結果として相手方に義務のないことを行わせ、又は権利の行使を妨害するに足りる程度のものである必要があります。

= 法定刑の違い =

脅迫罪は2年以下の懲役又は30万円以下の罰金で、強要罪は3年以下の懲役です。両者を比べてみるとよく分かりますが、強要罪には罰金刑がありません。つまり、強要罪で起訴されると必ず正式裁判を受ける必要が出てきます。裁判所は、土日は開廷してくれませんから、会社員の方であれば休暇を取る必要があります。また、慣れない法廷という場は極度に緊張するものです。判決が出るまでは「刑務所に行かなければならないだろうか」などと不安が続きます。対して、脅迫罪は選択刑として罰金刑がありますから、そのような不安や緊張に悩まされなくて済む場合もあります。

~執行猶予とは~

執行猶予とは、その罪で有罪ではあるが、言い渡された刑(懲役刑、罰金刑)の執行を一定期間猶予する(見送る)ことをいいます。
たとえば、懲役刑を受けた方であれば、刑の確定後、猶予期間中に犯罪などしなければ刑務所に入らなくて済みますし、罰金刑を受けた方であれば、罰金を納付する必要はありません。

執行猶予を受けるための要件は、刑法25条1項に規定されています。

刑法25条1項
次に掲げる者が3年以下の懲役若しくは禁錮又は50万円以下の罰金の言渡しを受けたときは、情状により、裁判が確定した日から1年以上5年以下の期間、その刑の全部の執行を猶予することができる

1号 前に禁錮以上の刑に処せられたことがない者
2号 前に禁錮以上の刑に処せられたことがあっても、その執行を終わった日又はその執行の免除を受けた日から5年以内に禁錮以上の刑に処せられたことがない者

つまり、執行猶予を受けるには

1 3年以下の懲役若しくは禁錮又は50万円以下の罰金の言渡しを受けること
2 上記1号、あるいは2号に該当すること
3 (執行猶予付き判決を言い渡すのが相当と認められる)情状があること

が必要となります。
強要罪は懲役刑が最高でも3年ですから、1の要件は満たします。
また、Aさんに前科がなければ2の要件も満たします。
裁判で争点となるのは3の情状です。
執行猶予獲得のためには、できる限りAさんにとって有利な情状を主張・立証していく必要があります。

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