【刑事事件】勾留執行停止中に逃走②

2019-12-02

【刑事事件】勾留執行停止中に逃走②

勾留執行停止について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。

福岡県博多区に住むAさん(会社員、55歳。窃盗前科2犯を有し、1犯目は罰金30万円の命令、2犯目は懲役1年6月、3年間執行猶予。本件はその執行猶予中の犯罪)、ディスアウンとストアで家電製品3点を万引きしたとして福岡県博多警察署に窃盗罪で逮捕され、その後起訴されました。そして、ある日、AさんはAさんの兄(58歳)と面会した際、父親が病い倒れ急逝したこと、葬儀は3日後であること、を聴かされました(母親は5年前に他界)。そこで、Aさんは、その葬儀に参列したいと思い弁護士に相談したところ、弁護士に勾留執行停止の申立てをしてもらい、勾留停止の期間「2日間」という条件で釈放されました。ところが、Aさんは予定とおり葬儀に参加しましたものの、「長い留置場の生活は辛い。」「このまま逃げてしまえ。」と思い、監視にあたっていた検察庁職員の目を盗ん葬儀場から逃走を図りました。その後、Aさんは佐賀県内にいるところを警察官に声をかけられつかまってしまいました。
(事実を基に作成したフィクションです。)

~ はじめに ~

前回の「勾留執行停止中に逃走②」では、

・勾留の意義
・勾留には起訴前勾留、起訴後勾留があること

についてご説明しました。
本日は、

・勾留執行停止

について解説したいと思います。

~ 勾留執行停止とは? ~

勾留執行停止とは、

勾留されている被疑者(起訴される前の人)あるいは被告人(起訴された後の人)を親族、保護団体その他の者に委託し、又はこれらの者の住居を制限して、勾留の執行を停止すること

をいいます(刑事訴訟法95条)。
「勾留の執行を停止する」とは、要は、釈放する、ということです。ただし、釈放される期間は「数時間から数日」と短期間です。

どんな場合に、釈放されることが多いかですが、法律に規定はなく、例えば、

・親、親族の葬儀への参列
・親が危篤状態

など極めて緊急性の高い状況が認められる場合に釈放されることが多いようです。
前回ご紹介した、東京都の事例では、報道によると

・医療機関での受診

を理由に釈放されたようですが、検察側は刑事施設(留置場など)内でも受診することが可能などとの理由から異議を申し立てていたようです。

停止期間を経過した後は、再び、刑事施設に収容されます。

~ 勾留執行停止が取り消される場合とは? ~

勾留執行停止は、次の事由が認められると取り消されます(刑事訴訟法96条)。

・召喚を受け正当な理由がなく出頭しないとき。
・逃亡し又は逃亡すると疑うに足りる相当な理由があるとき。
・罪証を隠滅し又は罪証を隠滅すると疑うに足りる相当な理由があるとき。
・被害者その他事件の審判に必要な知識を有すると認められる者若しくはその親族の身体若しくは財産に害を加え若しくは加えようとし、又はこれらの者を畏怖させる行為をしたとき。
・被告人が住居の制限その他裁判所の定めた条件に違反したとき。

取り消されたら、停止期間の経過を待つまでもなく収容されてしまいます。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部は、刑事事件・少年事件を専門に取り扱う法律事務所です。刑事事件・少年事件でお困りの方は、まずは0120-631-881までお気軽にお電話ください。専門のスタッフが無料法律相談、初回接見の「予約」を24時間体制で受け付けております。お気軽にお電話ください。

ページの上部へ戻る