宗像市の業務上横領事件 会社に1000万円以上の横領が発覚

会社に1000万円以上の横領が発覚した宗像市の業務上横領事件について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部が解説します。

参考事件

宗像市の建設会社で経理の仕事をしているAさんは、会社の帳簿や口座など経理に関する業務を一人でしています。
3年ほど前からAさんは、毎月数万円から数十万円ずつ会社の口座から不正に現金を引き下ろして横領しており、これまで横領した額は1000万円を超えています。
そんな中、会社に税務署の税務調査が入り、Aさんの不正行為が会社に発覚することとなってしまいました。
会社からの調査を受けたAさんは、自身の横領について認めていますが、会社は刑事告訴を検討しているようです。
(フィクションです)

業務上横領罪

刑法第253条(業務上横領罪)

業務上自己の占有する他人の物を横領した者は、10年以下の懲役に処する。(刑法抜粋)

業務上横領罪は、単純な横領罪(刑法第252条)の特別罪として位置付けられており、単純な横領事件と比べて法益侵害の範囲が広く、頻発のおそれが多いことから罰則規定が厳しく定められています。

業務上横領罪で逮捕される?

警察が捜査する業務上横領事件のほとんどは、会社等(被害者)からの告訴が端緒となります。
会社等(被害者)が警察に告訴するのは、弁償ができていない場合や横領額が高額に及んでいる場合などです。
警察が告訴を受理し捜査を開始した時点で、逃走や罪証隠滅のおそれがある場合は逮捕されることとなるでしょう。

業務上横領事件で示談

業務上横領事件は、会社等(被害者)と示談することによって、刑事事件化を防げたり、刑事罰を免れることができます。
会社等(被害者)との示談は、横領したお金を被害者(会社)に弁償できるかどうかに左右されます。

業務上横領罪の量刑

業務上横領罪起訴された場合、その処分は、横領した金額や、被害者(会社)に弁償しているか、会社等(被害者)と示談しているか等によって変わってきます。
ただ今回の事件のように横領額が一千万円を超える場合は、弁償することも非常に困難でしょうし、仮に弁償できていたとして、会社等(被害者)が告訴した場合は、警察は捜査に乗り出すでしょう。
その場合は逮捕される可能性も考えられますし、起訴された場合は実刑判決もあり得ます。
一般的に、弁償できていない業務上横領事件ですと、横領額が100万円を超えれば実刑判決が言い渡される可能性が高くなると言われています。

まずは弁護士に相談を

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部は刑事事件を専門に扱っている法律事務所です。
1000万円を超える業務上横領事件は、逮捕される可能性が高く起訴された場合は実刑判決となる可能性も高い事件です。
こういった事件でお困りの方は、是非、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部にご相談ください。

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