飲酒運転の発覚をおそれて検知拒否 飲酒検知拒否罪で逮捕

飲酒運転の発覚をおそれて検知拒否したとして、飲酒検知拒否罪で逮捕された事件について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部が解説します。

参考事件

長距離トラックのドライバーをしているAさんは、同僚と明け方までお酒を飲んだ翌日早朝に、釣りに行くためにマイカーを運転していましたが、その道中で信号無視をしてしまい、パトロール中の福岡県糸島警察署のパトカーに停止を求められ、車を停止させました。
そして警察官から飲酒検知を求められたのですが、Aさんは、飲酒運転の発覚をおそれて、呼気検査に応じませんでした。
10分以上にわたって警察官から飲酒検知に協力するように説得されましたが、Aさんは、車内に閉じこもり拒否し続けたのです。
そうしたところ、Aさんは飲酒検知拒否罪現行犯逮捕されてしまいました。
(フィクションです)

飲酒検知拒否罪

飲酒運転の基準は、警察官による飲酒検知によって立証される場合がほとんどですが、この飲酒検知のための呼気検査を拒否したり、警察官の飲酒検知妨害した場合は飲酒検知拒否罪となります。
まず道路交通法では警察官が飲酒検知する法的根拠を、道路交通法第67条3項で定めており、ここでは「飲酒運転していると認められる運転手に対して、警察官が飲酒検知できる」旨が規定されています。
そして道路交通法第118条の2において「第67条3項の規定による警察官の検査を拒み、又は妨げた者は3月以下の懲役又は50万円以下の罰金に処する。」飲酒検知拒否罪を規定しているのです。

様々な飲酒検知拒否事件

ケース1

Aさんのように、警察官から飲酒検知を求められたにも関わらず、呼気検査を拒否した場合。

ケース2

一度は検知に応じようとしたが、警察官の指示に従わず飲酒検知できなかった場合。
飲酒検知を受ける際は、必ず呼気検査前にうがいをするように警察官に求められますが、この指示に従わずうがいを拒否した場合や、検知に使用する風船を膨らまさなかった場合など。

ケース3

警察官が検知している作業を妨害した場合。
警察官が飲酒検知の作業をしている際に、検知管を割ったり、検知道具を取り上げたりして検察官の飲酒検知を妨害する行為。

逮捕されるの?

飲酒検知拒否罪は、法律的には、飲酒運転を立証するための飲酒検知を拒否したり、妨害する行為を取り締まることを目的にしていますが、警察等の捜査機関は、飲酒運転の逃げ得を許さないために、身体拘束して飲酒検知するために、飲酒検知拒否罪を適用しますので、飲酒運拒否罪は現行犯逮捕される可能性が高いでしょう。
逮捕後は警察署に連行されて、そこでも飲酒検知を求められるでしょうが、そこでも検知拒否をした場合は、裁判官の許可状をもって血液中のアルコール濃度を調べるために採血されることとなります。
通常の飲酒検知は、呼気中のアルコール濃度を検知する方法によるものですが、この場合は、血液中のアルコール濃度を検知することによっても飲酒運転が立証されてしまいます。
裁判官の許可状がある場合は、強制的に手続きが進みますので、拒否しても実力行使で病院に連行され、採血されてしまうので注意が必要です。

交通事件に強い弁護士

飲酒検知を拒否したからといって必ず飲酒検知拒否罪が成立するわけではありません。
過去には、刑事裁判で無罪判決が言い渡された飲酒検知事件もあるので、ご家族が飲酒検知拒否罪逮捕された場合は、まずは、弁護士を派遣することが重要です。
飲酒検知拒否罪で逮捕された方の弁護活動をご希望の方は、フリーダイヤル0120-631-881までお気軽にお問い合わせください。

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