オンラインカジノを利用するのって違法なの?賭博罪を解説①

近頃、動画配信サイトで、オンラインカジノを利用し、紹介している人をみかけますが、オンラインカジノを利用することは違法なのでしょうか。
本日から二日間にわたって弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部の弁護士が、賭博罪について解説します。

賭博罪

まず、刑法の規定を見ていきます。

刑法第185条には
賭博した者は、50万円以下の罰金又は科料に処する。ただし、一時の娯楽に供する物を賭けたにとどまるときは、この限りでない。

賭博罪を定めています。

ここにいう「賭博」とは、賭けをすること、つまり偶然の勝敗の結果により勝者が一定の財産的利益を受け取ることを約束し、勝負に出ることをいい、いわゆるカジノはこれに該当することになります。

オンラインカジノに賭博罪は適用されるの?

ここで問題となるのは、オンラインカジノの利用に、日本の法律である刑法がそもそも適用されるかということです。
刑法1条1項は
この法律は、日本国内において罪を犯したすべての者に適用する。
としており、刑法は原則として、犯罪地が日本である場合に適用されます。
その他の場合については例外的に刑法を適用する規定があります(刑法2条以下)が、今回問題となっている賭博罪は、その例外に当たりませんので、犯罪地が日本である場合に適用されることになります。
オンラインカジノ関係で、よく見かけるのは、「運営会社が海外なので…」というものだと思いますが、これは、日本の法律が適用されないということを言いたいものだと思います。
しかし、実際に日本の法律が適用されないのでしょうか。
ちなみに、カジノについては、一時期大々的に報道がされていたのでご存知の方もいらっしゃると思いますが、特定複合観光施設区域整備法(いわゆる「IR整備法」と呼ばれています。)が成立し、いずれは免許を取得した事業者は運営することができるようになりますが、IR整備法においてはオンラインカジノを許容するものではありませんので、オンラインカジノに関してはIR整備法の影響を受けないものと思われます。

~明日に続く~

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