援助交際少女をおとりに恐喝未遂

2019-11-16

援助交際少女をおとりに恐喝未遂

先日、神奈川県で援助交際をネタにした少年による恐喝未遂事件が起きました。
本日は、この事例を基に、恐喝罪についてあいち刑事事件総合法律事務所福岡支部が解説します。

福岡県久留米市の高校に通うのA君(16歳)を含む同級生の3人(B君、C君)は、お金欲しさから、かねてから援助交際でお金を得ていたWさん(16歳)をおとりにして援助交際を申し込んだ相手からお金をカツアゲすることを企てました。そこで、A君はWさんに、定期的に援助交際を申し込まれている男性Vさん(40歳)にスマートフォンで連絡を取らせ、指定した日にラブホテルで落ち合わせることにしました。そして、A君ら3人は、予定の日に久留米市内のラブホテルに潜伏し、WさんとVさんがラブホテルに到着し個室に入ったのを確認した上で部屋に入りました。そして、B君がVさんに、「おっさん終わったね。」「写真撮ったから。」「これが公開されたら仕事も家族も終わりだね。」「そうされたくなければ50万円払いなよ。」といいました。A君ら4人は、Vさんから「お金を降ろしにいく。」と言われたことからラブホテルを出て、近くのコンビニでVさんがお金を降ろすのを待っていたところ、Vさんから110番通報を受け駆け付けた福岡県久留米警察署の警察官に事情を聴かれてしまいました。そして、A君ら4人は、恐喝未遂罪の共犯(共同正犯)で逮捕されてしまいました。
(実際にあった事例を基に作成したフィクションです。)

~ 援助交際をネタに恐喝 ~

援助交際は児童買春の罪(5年以下の懲役又は300万円以下の罰金)にも当たり得る犯罪ですからやってはいけません。
しかし、援助交際をネタに援助交際を申し込んだ相手からお金を巻き上げる行為は恐喝罪に当たり得る犯罪行為ですのでこれもまたやってはいけません。

恐喝罪は刑法249条に規定されています。

刑法249条
1項 人を恐喝して財物を交付させた者は,10年以下の懲役に処する。
2項 前項の方法により,財産上不法の利益を得,又は他人にこれを得させた者も,同項と同様とする。

ここで、「恐喝」とは、財物の交付又は財産上不法の利益を得るために行われる「暴行」又は「脅迫」のことをいいますが、恐喝罪の場合、一般的に脅迫行為(害悪の告知)が行われることが多いと思われます。害悪の告知とは、相手方またはそれと密接な連帯感情にある者(配偶者など)の

生命、身体、自由、財産、名誉、社会的信用、地位、家庭の平和など

を損失、失墜させる旨を告げることをいいます。また、その程度は、

相手方の反抗を困難ならしめる程度(困惑、不安の念(もっとも、困惑といっても、単に「困っちゃうな」などという程度ではなく、人の自由意思を制限、妨害するに足りるものであることが必要です)

のものであることが必要とされています。

この点、B君の

「おっさん終わったね。」「写真撮ったから。」「これが公開されたら仕事も家族も終わりだね。」「そうされたくなければ50万円払いなよ。」

と告げる行為は、まさに恐喝罪の「脅迫」に当たります。

なお、恐喝罪の成立に必要とされる行為の全部を行っていなくても、その実現に向けて一部(援助交際を受ける、ラブホテルに誘い込む、写真を撮るなど)でも加担していれば恐喝罪の共犯とされます。
本件は、実際にお金を取っていませんから、恐喝未遂罪の共犯で逮捕されています。

~ 逮捕から家庭裁判所送致まで ~

警察に逮捕されると、少年であっても警察の留置場(留置施設)に収容されます。
逮捕後の流れは、

①逮捕→②検察官送致→③検察官による「勾留請求」OR「勾留に代わる観護措置請求」→④裁判官による「勾留決定」OR「勾留に代わる観護措置決定」→⑤家庭裁判所送致→観護措置決定
 
という手続を踏みます(なお、この間、不服申し立て等により釈放を早めることも可能です)。

①から②まで最大で48時間、①から③まで最大で72時間拘束されます。なお、①の段階では警察官の、②の段階では、検察官の判断により釈放されることがあります。また、③の段階、つまり、請求を受けた裁判官の判断により釈放されることもあります。
勾留決定があった場合(④)は、逮捕された際に収容された留置場へ収容されるでしょう。勾留に代わる観護措置決定があった場合(④)は指定された少年鑑別所へ収容されます。つまり、逮捕時の留置場から少年鑑別所へ身柄を移されます。
勾留の期間は、検察官の勾留請求があった日から「10日間」で、その後、やむを得ない事由がある場合は最大「10日間」延長されることがあります。観護措置の期間も請求の日から「10日間」ですが、延長は認められていません。
拘束された少年は、上記の期間内に警察や検察の捜査を受け、事件を⑤家庭裁判所へ送致される手続を取られます。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部は、刑事事件・少年事件専門の法律事務所です。刑事事件・少年事件で逮捕されるなどしてお困りの方は、まずはお気軽に、0120-631-881までお電話ください。専門のスタッフが24時間体制で、初回接見、無料法律相談の予約を受け付けております。

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