【覚せい剤】所持で認識なしの否認~福岡市中央区

2020-01-12

【覚せい剤】所持で認識なしの否認~福岡市中央区

覚せい剤所持の否認について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部が解説します。

福岡市中央区に住むAさんは、友人Bさんを助手席に乗せ自ら運転してドライブをしていたところ、Bさんの足元に見知らぬポーチが置かれているのに気づきました。Aさんは、トイレ休憩のためBさんが助手席を降りた際、このポーチを拾い上げ、トイレから帰ってきたBさんに「落ちてたよ。」「Bさんの物?」と聞いたところ、Bさんから「そうだよ。」と言われました。その後、Aさんは特段その中身について尋ねることなくドライブを続けていたところ、後方から福岡県中央警察署の警察官が運転するパトカーに呼び止められました。そして、AさんとBさんは警察官から職務質問と所持品検査を受けました。
そして、AさんとBさんは警察官から助手席足元に置かれていたポーチの中身について尋ねられました。これに対し、Bさんが「私の物です。」と言ってポーチのチャックを開けて警察官に差し出したところ、外から白色の粉末が入ったパケが入っているのがわかりました。Bさんは、警察官に「これ何?」と言われたところ、「覚せい剤です。」と答えました。そして、警察署の検査の結果、陽性反応を示したことからBさんは覚せい剤取締法違反(共同所持罪)で逮捕されました。これを聞いたAさんは驚き、関与を否定しましたが聞き入れてもらえず、Bさんと同じく覚せい剤取締法違反(共同所持罪)で逮捕されてしまいました。Aさんと接見した弁護士は、Aさんの早期釈放と不起訴処分獲得に向けて弁護活動を始めました。

~ 覚せい剤取締法違反(所持罪)~

覚せい剤取締法で禁止している覚せい剤の所持には、①単純(非営利目的)所持と②営利目的所持の2種類があります。
①の法定刑は「10年以下の懲役」です。他方、②の法定刑は「1年以上の有期懲役又は情状により1年以上の有期懲役及び500万円以下の罰金」で、①より非常に重たい罪であることが分かります。

「所持」とは、「事実上の実力支配関係」とも言われています。すなわち、自分が直接手にしている必要はなく、社会通念上本人の実力支配、管理の及ぶ場所に保管していればいいとされています。Aさんも、Bさんも覚せい剤が入ったポーチを直接手にしていたわけではありませんが、そのポーチがAさん、Bさんが乗っていた車の助手席の足元に置かれていたことから両名の支配が及ぶ場所に保管されていた、といえ「所持」していたことになるです。

「営利目的」とは、覚せい剤を所持する動機が財産上の利益を得る、ないしはこれを確保する目的に出たことをいうとされています。本人が営利目的を有していたかどうかは、専ら本人の内心に関わる事情ですから、以下のような客観的事情から推認されます。

そのほか、覚せい剤取締法の所持罪が成立するには、覚せい剤を所持していたことの「認識(故意)」が必要です。
もっとも、認識の程度は、はっきりと所持しているという程度のものである必要はないとされています。また、過去に認識しつつ所持し、その後所持したことを忘れたとしても所持の認識は認められる、とされます。

共同所持は、覚せい剤取締法に規定された罪ではなく、「所持」を「共同」して実行したことを意味しています。
犯罪(所持)を共同して実行したことを共同正犯といいます。
共同正犯は刑法60条に規定されています。

刑法60条
2人以上共同して犯罪を実行した者は、すべて正犯とする。

つまり、すべて正犯とするとは、Aさんも、Bさんも覚せい剤を所持していたこととする、という意味です。
この共同正犯が成立するには、共謀(共犯者間の意思の疎通)と共同実行の事実(所持していたこと)が必要です。

~ 所持の認識、共謀がない場合の対応 ~

上記からすると、Bさんには所持罪が成立しそうです。
他方、Aさんには所持の認識やBさんとの共謀が認められず、所持罪が成立しない可能性もあります。

ところが、認識というのは、人の内心に関わる事情ですから、所持の認識を否認すればするほど捜査機関の取調べでの追求は厳しくなります。まずは、取調べでは黙秘権を行使するなどし、他方で接見では弁護士から取調べに関するアドバイスをしっかり受けましょう。
取調べ当初から一貫した供述、態度を示すことが、不起訴処分(嫌疑不十分)、早期釈放を獲得するためには大切になってきます。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所福岡支部は、刑事事件・少年事件専門の法律事務所です。刑事事件・少年事件でお悩みの方は、まずはお気軽に0120-631-881までお電話ください。専門のスタッフが、24時間体制で、無料法律相談、初回接見サービスを受け付けております。

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